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給水塔から見た虹は
あなたと私は違う。だから、一緒にいよう――。 『ふがいない僕は空を見た』『夜に星を放つ』の著者が、今を生きる人々に贈る感動作。 【各界からの反響続々!】 なんて誠実な小説なのだろう。今、この時代に、この本と出会えてよかった。――武田綾乃(作家) 白か黒かでしか断じない、この時代に絶対に有効な“あわい”の物語。――早見和真(作家) 何度も胸が潰されそうに痛かった。彼らの日々に、どうか幾重にも虹がかかりますように。――町田そのこ(作家) その人の涙のわけを知らない。分からない。けど私たちは何かを思うことが出来るから見つめながら目を逸らさずに、あなたの話を聞きたい。――山本奈衣瑠(俳優) 【あらすじ】 中学二年生の桐乃は、団地での暮らしに憂いていた。 郊外にある古い団地群には、様々な国にルーツを持つ人が生活している。そのせいか桐乃のクラスは衝突が絶えず、ベトナム人のクラスメイト・ヒュウがいじめの標的になっていたのだ。 家に帰っても、母の里穂は団地に住む人々を国籍問わず日夜助けており、「娘の私より、他人を優先するんだ」という思いがどうしても消えない。この場所で生活することに対する桐乃の嫌悪感は、日々強まっていく。 そんな中、中学校で起きたとある出来事をきっかけに、桐乃はヒュウと話すようになる。ヒュウは、理由は違えども、桐乃と全く同じことを望んでいた。 「この団地から出て、遠くに行きたい」と。 はじめてできた友達、母とのすれ違い――。 桐乃・ヒュウ・里穂のそれぞれの視点から、社会に蔓延る様々な分断に翻弄される2人の“こども”が少しずつ“おとな”になるひと夏を描いた、ほろ苦くも大きな感動を呼ぶ、ある青春の逃避行。 【著者略歴】 窪 美澄(くぼ・みすみ) 1965年東京都生まれ。2009年「ミクマリ」で女による女のためのR-18文学賞大賞を受賞。受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』が、本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位、2011年本屋大賞第2位に選ばれる。また、同年に同作で山本周五郎賞を受賞。12年『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞を受賞、19年『トリニティ』で織田作之助賞、22年『夜に星を放つ』で直木賞を受賞。他の著書に『夏日狂想』『タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース』『夜空に浮かぶ欠けた月たち』『ルミネッセンス』『ぼくは青くて透明で』などがある。 -
暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)
遺書は書けなかった。いやだった。どうしても、どうしても――。あの日福島県に向かう常磐線で、作家は東日本大震災に遭う。攪拌(かくはん)されるような暴力的な揺れ、みるみる迫る黒い津波。自分の死を確かに意識したその夜、町は跡形もなく消え、恐ろしいほど繊細な星空だけが残っていた。地元の人々と支え合った極限の5日間、後に再訪した現地で見て感じたすべてを映し出す、渾身のルポルタージュ。(解説・石井光太) -
恋の片道切符【タテヨミ】
俳優・千光士薫(せんこうじ かおる)が目覚めると、となりに男がいた。 どうやら昨夜、酔ったいきおいで、大ファンを名のるその男・イワンと交わったらしい。 至近距離にあるその顔をみて千光士は驚愕した。 彫の深い顔立ち、真っ白な肌、金色の髪の毛――どこをどう見ても『純外国産』だった。 (どうして、こういう状況になったのか… 細身で和風な可愛い系男子が好きなのに…) おまけに一回も使ったことのない秘穴を開通させられてしまっていた!! 「昨日は夢を見ているようでした… ずっと憧れていて、雲の上の人だから一生言葉を交わすこともないだろうと思っていた人と、 愛し合ってるなんて」 この京都育ちのドイツ人・イワンは、なんと童貞で、千光士が初めての人だった。 イワンの熱意に押されて、そのまま付き合うことになってしまうのだが――!? ふたりの不器用な恋を綴った木原音瀬・原作「恋の片道切符」、 待望のWEBTOON化――!! -
さよなら、ニルヴァーナ
あの子は、どこから戻れなくなったんだろう── 小説家志望の女と、少年犯罪の加害者・元少年Aとの運命の出会い 東京で働きながら小説家を目指していた今日子は、震災が起こった翌年に夢を諦め、母のすすめで実家に戻る。 妹とその夫、娘との二世帯住宅の生活に倦み疲れながらも、小説を諦めきれない。 そんな中、過去に凶悪犯罪を起こした少年Aが地元にいるという噂を耳にする。 そしてパソコンなどを検索して知った少年Aの姿に急速に惹かれていく。 一方、神戸生まれで、東京に住む十七歳の莢(さや)も、少年Aを崇拝し、「聖地巡礼」と称して事件現場などを訪れていた。 また少年Aに当時七歳の娘を殺された母親は、息子、夫とともに同じ場所にとどまり、一見平穏そうに見える暮らしを送っていたが、教会の人間から、Aのファンの話を聞かされる。 少年犯罪の加害者、被害者遺族、加害者を崇拝した少女、その運命の環の外にたつ女性作家……それぞれの人生が交錯したとき、彼らは何を思い、何を見つけるのか。 著者渾身の長編小説! 作家が書くことに固執するのは、「人間の中身を見たい」からなのだ。これは、小説ノンフィクションのジャンルにかかわらず、作家が持つ病理なのだ。その意味で、私もAの同志なのである──佐藤優氏・解説より -
小説ビーボーイ 感謝をこめて小b最終号(2022年春号)
感謝をこめて小b最終号!! 【はなれがたいけもの 目には見えぬ恋文を】八十庭たづ&佐々木久美子(挿絵) 【最凶の恋人ー組員日記ー】水壬楓子&しおべり由生(挿絵) 【風邪の甘い妙薬 『銀嶺のヴォールク』番外編】北ミチノ&二駒レイム(挿絵) 【狼王子は今日も甘やかされる】風祭おまる&月輝(挿絵) 【ショート小説劇場】「皇子と王子」シリーズ 秋山みち花/「悪魔なパパのお嫁になりたい ~白濁調教~」彩寧一叶/「空に響くは竜の歌声」シリーズ 飯田実樹/「きみがいなけりゃ息もできない」マンガ家シリーズ 榎田尤利/「邪神の婚礼」シリーズ かわい恋/「白狼王の愛嫁」シリーズ 櫛野ゆい/「アンブレラ ~堅物アルファと強がりオメガ~」幸崎ぱれす/「セカンド・セレナーデ」木原音瀬/「アルファ王子の陰謀 ~オメガバース・ハーレム~ 」シリーズ 鈴木あみ/「摩天楼に抱かれて」&「ひそやかな情熱」シリーズ 遠野春日/「新人声優のオメガな初恋 ートランススペックラヴー」温井ちょも/「淫狼 ~インモラル・バディ~」松梶もとや/「最凶の恋人」シリーズ 水壬楓子/「眷愛隷属」シリーズ 夜光 花/「異世界から来た王子様がインコになって僕に求愛しています。」夢乃咲実 【COMIC】「はなれがたいけもの ミニ漫画」漫画/佐々木久美子 原案/八十庭たづ 【企画】目眩めく100冊の歴史/小説b-Boyよフォーエバー~小b年表~/スペシャル・インタビュー「小bと私 ―作家目線から小bを語る」 【表紙】佐々木久美子 ※本書は「小説ビーボーイ2022年春号」を電子書籍化したものです。 -
小説ビーボーイ 恋の色づく秋が来た!特集(2021年秋号)
恋の色づく秋が来た! オール読み切り! 【Borderline】戦場で出会った悪魔のような人に恋をした 【妖狐とΩの陰陽師】1.親友は「妖狐」だった 2.俺と結婚したいと思っている…! 3.俺は妖怪の子が産めるオメガ…なの!? 【アルファ王子の愛玩 後編】傷ついたオメガへの同情心? 優しいあなたに甘えてる? それでもいい。あなたのそばにいたい 【ヤモリの神様に愛されています】人生を悲観した耀の前に突然現れたヤモリの神様とは!? 【天使恋を知る】天使ディトエルは、羽根をもがれ、さえないサラリーマン・蒼と強制的に結ばれてしまい…!? 【執筆陣】木原音瀬&小野浜こわし(挿絵)/彩寧一叶&古藤嗣己(挿絵)/鈴木あみ&みずかねりょう(挿絵)/幸崎ぱれす&Ciel(挿絵)/風祭おまる&剣解(挿絵) 【表紙】笠井あゆみ ※本書は「小説ビーボーイ2021年秋号」を一部抜粋して電子書籍化したものです。 -
対談 「政治家・石原慎太郎」を大嫌いな人のための「作家・石原慎太郎」入門
行動原理は「やりたいことをやる」。映画監督、劇場の重役、そして政治家も、慎太郎には退屈しのぎ!? 読まず嫌いも多い「作家・石原慎太郎」の才能を深く敬愛し、作品を読み込んできた二人が、その魅力から人間性までを語りつくす。新たな「石原慎太郎」像を提示する、刺激的な対談。 -
食べて、寝て、しあわせ?
日々の生活において切っても切れない「食」を通じ、それぞれの「しあわせ」のカタチを模索する――。人気作家6人が紡ぐ、ほろ苦くて味わい深い「食」と「人生」を描いた短編小説。 【収録作】●幸せのカレーライス(伊吹有喜)……雨足が強い中、空腹に耐えきれず入ったお店で――。 ●四十歳の栄養(中西智佐乃)……美容室で働く麻美。あまりの忙しさにバランス栄養食品をかじる日々……。 ●フレンチと返報性(藤野恵美)……かなは大学で突然、それほど親しくない友人からフランス料理の食事に誘われる。 ●二代目のミンチョさん(伊藤朱里)……アイス屋でよく見かける女性は、いつも違う男性と来店していた。 ●五十の壁が高すぎる(古内一絵)……よく訪れる店で食事をしたときに、茂樹が感じた異変とは。 ●真っ赤な林檎のその上で(窪美澄)……娘の大学進学を機に一人暮らしとなり、食欲が湧かなくなってしまった。 -
同窓会~COLD SLEEP~
高校を卒業して11年、谷口はひそかに嫉妬していた“真面目な優等生”黒川と同窓会で再会する。2人きりで飲んでいるうちに黒川から「ずっと言いたいことがあったんだ」と意外な思いを打ち明けられ―!? 木原音瀬による不朽の名作「COLD SLEEP」収録のスピンオフ作品「同窓会」コミカライズが電子限定で登場! -
ドルフィン・ソングを救え!
時は2019年。 45歳、結婚経験なし、子どもなしのフリーター・トリコが、 人生に絶望して、睡眠薬をまるごとひと瓶飲んで自殺をはかる……。 意識を取り戻した先は、昭和の終わり、バブル期まっただ中の1989年の渋谷。 30年前にタイムスリップしたトリコは、 青春時代に好きだったバンド「ドルフィン・ソング」の解散を阻止すべく、奔走する! トリコはドルフィン・ソング、島本田恋と三沢夢二のふたりを救えるのか?! 時代は彼女に、何をさせようとしているのか? そして、最終的にトリコが行き着く先はいったい、どこなのだろうか? BRUTUSで話題沸騰。 樋口毅宏の連載小説、待望の書籍化! カバーイラストは岡崎京子。 <本書の推薦コメント> 林真理子さん(作家) 「めちゃくちゃの面白さ。私たちの80年代をこんなにもてあそんでいいのか! この天才野郎!」 -
Don’t Worry Mama【合本版】
【Don't Worry Mamaシリーズ単行本4冊をまとめた合本版!】 仕事で小さな無人島を訪れた裕一は、ちょっとした手違いから、その島に取り残されてしまった! 迎えが来るまでここで生きていかなければならないのに、たった一人の同行者・サイテー上司の今蔵は、ふだん以上に役立たずでムカつく存在。二人きりの生活の中、鉄壁の外面のよさを誇る裕一も、次第にガマンの限界に達してきて…! ボーイズラブ界屈指の話題作、単行本未収録だったショートも加わって、電子で配信! ※本書は電子配信中の以下の単行本を1冊にまとめたものです。重複購入にご注意ください。 【収録作品】 Don't Worry Mama【イラスト入り】 脱がない男 (上)【イラスト入り】 脱がない男 (下)【イラスト入り】 男の花道Don't Worry Mamaシリーズ【イラスト入り】 -
中野正彦の昭和九十二年 新版
フリマサイトで超高額取引された 「発売禁止の書」、奇跡の復刊! 安倍晋三元首相暗殺を予言した小説 「本当の本音を言うと、みんな戦争がやりたいのだ」 安倍晋三元首相を「お父様」と慕う中野正彦-- 過激で偏った思想を持った革命家気取りのテロリストが、 一発逆転、国家転覆を目論む。 「水道橋博士のメルマ旬報」連載時から物議を醸し、 大手出版社が刊行を躊躇った未完の小説が、大幅加筆のうえ完成。 ※本書のSNSへの転載を禁じます。 ※実在する人物、団体、出来事とは一切関係ありません。 高江ヘリパッド建設、日当二万円、放射脳、金正男暗殺、森友学園、共謀罪、特定秘密保護法、サタンの母、國民の創生、在日特権、慰安婦像、南京大虐殺、テロの経済学、山口二矢、よど号ハイジャック、朝鮮人虐殺、自己責任、内乱罪、非国民、核シェルター、金正恩、Jアラート、憲法改正、美しい日本の憲法をつくる国民の会、三島由紀夫、奔馬、加計学園、マスゴミ、原発再稼働、売国奴、少年B、朝鮮人虐殺、安重根、純日本人、忠臣蔵、ドナルド・トランプ、3・11、中野、大久保。 -
七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
『影牢 現代ホラー小説傑作集』に続く2010年代を中心に発表された傑作ホラー短編7選。小野不由美の“営繕かるかや怪異譚”シリーズからは死霊に魅入られた主人公の心理に慄然とさせられる「芙蓉忌」。土俗的作品で知られる岩井志麻子による怨霊の圧倒的恐怖を描いた海の怪談「あまぞわい」。怪談の存在意義を問う辻村深月の「七つのカップ」など。作家たちの巧みな想像力により紡がれた悪夢の数々がここに。解説・朝宮運河 【収録作】 小野不由美「芙蓉忌」(『営繕かるかや怪異譚 その弐』角川文庫 山白朝子「子どもを沈める」(『私の頭が正常であったなら』角川文庫 恒川光太郎「死神と旅する女」(『無貌の神』角川文庫 小林泰三「お祖父ちゃんの絵(『家に棲むもの』)角川ホラー文庫 澤村伊智「シュマシラ」(『ひとんち』光文社文庫 岩井志麻子「あまぞわい」(『ぼっけえ、きょうてえ』角川ホラー文庫 辻村深月「七つのカップ」(『きのうの影踏み』角川文庫 -
二周目の恋
現代人気作家7人の豪華恋愛アンソロジー 恋という言葉では到底つつみきれない、たくさんの感情と人生のシーン。 第一線の現代人気作家たちの手で紡がれる、繊細で豪華なアンソロジー! 島本理生『最悪よりは平凡』 特別な名を持つ平凡な容姿の私。唯一無二の存在になるにはどうすれば。 綿谷りさ『深夜のスパチュラ』 バレンタインに手作りチョコを!壮絶な一夜の奮闘の結果は? 波木銅 『フェイクファー』 大学の手芸サークルで知った着ぐるみの魅力。数年後…… 一穂ミチ『カーマンライン』 日米で分かれて育った双子のケントとアサミが19歳で再会した。 遠田潤子『道具屋筋の旅立ち』 容姿に関して隠したい過去を持つ優美は、初めての彼氏の言いなり。 桜木志乃『無事に、行きなさい』 アイヌの人気デザイナー・ミワと、シェフの男。レストラン改装を境に二人は。 窪美澄 『海鳴り遠くに』 夫を亡くし海辺の別荘地ですごす私は、彼女に出会ってしまった。 -
ははのれんあい
夫とは職場の友人を通じて知り合った。口数は少ないし、ぶっきらぼうだけど、優しい。結婚して智晴(ちはる)が生まれ、慎ましいながらも幸せな3人生活が始まった。しかし生活はなかなか立ち行かない。息子を預けて働きに出た由紀子は、久しぶりの仕事で足を引っ張りながらも何とか食らいつき、家庭と両立していく。そんな矢先に発覚した、双子の次男と三男の妊娠……家族が増えてより賑やかになる一方、由紀子の前に立ち塞がる義母の死、夫との不和、そして――。「家族は時々、形を変えることがあるの。だけど、家族はずっと家族なの」。どんな形をしていても「家族」としてどれも間違ってない、ということを伝えたかったと語る直木賞作家・窪美澄が放つ、渾身の家族小説。文庫版には家族のその後を描いたスピンオフ短編「ははのけっこん」も収録。解説・白石一文 -
パラスティック・ソウル
とある科学者が死に、『最後の晩餐』に招かれた縁もゆかりもない四人に“願いの叶う薬”が配られる。大学生の八尋は、その薬を大嫌いな相手・ジョエルに飲ませた。自分を好きになるように――意趣返しにそう願って。第1話《fake lovers》ほか、父の遺産の在り処を聞きだすため、兄の遺体を掘り返して薬を飲ませた芭亜斗の愛憎を描く第2話《dear brother》ほかを収録。近未来が舞台の愛の物語、ついに文庫化。 (収録作品)プロローグ/fake lovers/dear brother/true lovers&書き下ろし ※本作は『パラスティック・ソウル ~はじまりの章~』にも一部収録されております。重複購入にご注意ください。 -
開かれたとびら 小説現代特集アンソロジー
*本作品は、「小説現代」二〇二二年五・六月合併号に掲載された「BL出身作家が描く新しい物語 特殊 開かれたとびら」を電子書籍化したものです。 愛とはなに? 幸せはどこに? 私たちは、なぜ、行きづらさを感じるのだろう。 切なさがある限り、物語は生まれ続ける、永遠に。 魂の叫びと、寂しさの根源を書き続けてきたBLジャンル出身の作家たちが描く、新しい文芸小説。 凪良ゆう「汝、星のごとく」(前編) 華藤えれな「アディオス・ノニーノ」 木原音瀬「考察」 砂原糖子「ある世界」 丸木文華「あやか」 ひらりさ 評論BL論「そこはただの温室ではない」 -
ファミリーランド【電子特典付き】
スマートデバイスを駆使して遠方から家族に干渉してくる姑と水面下で繰り広げられる嫁姑バトルの行方。金髪碧眼のデザイナーズチャイルドが「普通」とされる世界での子どもの幸せのかたち。次世代型婚活サイトでビジネス婚をしたカップルが陥った罠とその末路。自立型看護ロボットによって育児の負担が減った一方で、隔たれる母と娘の関係。技術革新によって生み出された、介護における新たな格差。対面しない葬式が一般的な世界で、二十世紀型の葬儀を希望する死者の本当の願いとは。ホラーとミステリ、ジャンルを超えて活躍する澤村伊智がテクノロジー×家族をテーマに描いた、新感覚の家族小説。 電子特典として、書き下ろしメッセージ付き。 -
不在
長らく疎遠だった父が、死んだ。 遺言状には「明日香を除く親族は屋敷に立ち入らないこと」という不可解な言葉。 娘の明日香は戸惑いを覚えたが、医師であった父が最期まで守っていた洋館を、兄に代わり受け継ぐことを決める。 25年ぶりに足を踏み入れた生家には、自分の知らない父の痕跡がそこかしこに残っていた。 年下の恋人・冬馬と共に家財道具の処分を始めた明日香だったが、整理が進むにつれ、漫画家の仕事がぎくしゃくし始め、さらに俳優である冬馬との間にもすれ違いが生じるようになる。 次々に現れる奇妙な遺物に翻弄される明日香の目の前に、父と自分の娘と暮らしていたという女・妃美子が現れて……。 「家族」「男女」――安心できるけれど窮屈な、名付けられた関係性の中で、人はどう生きるのか。 家族をうしない、恋人をうしない、依るべきものをなくした世界で、人はどう生きるのか。 いま、最も注目されている作家・彩瀬まるが、愛による呪縛と、愛に囚われない生き方とを探る、野心的長篇小説。 解説:村山由佳 -
FRAGILE【イラスト入り】
大河内の人生は、バラバラに壊されてしまった。一人の男の手で──。才能あふれる部下・青池を嫌い、一方的に蔑ろにしてきた大河内。我慢の限界を迎えた青池は大河内に襲いかかるという事件を起こし、社を去っていく。目障りな存在がいなくなり安堵したのも束の間、ある夜、その青池が大河内の自宅で待ち構えていた…! 二人が踏み込んだ愛憎の迷路のたどり着く先は──。 -
凡夫 寺島知裕。 「BUBKA」を作った男
彼ほど嫌いな上司は、いや、人間はいなかった――。 1990~2000年代、時代を狂喜させた伝説の“鬼畜系”サブカル雑誌。 その創刊編集長のちっぽけな栄光と、ろくでもない死に迫る愛憎ノンフィクション。 関係者取材40人以上、延べ100時間以上のインタビューを経てたどり着いた モンスターの真実。 「モラハラの権化」「サディストの化身」「セクハラ鬼畜」。 「強欲の炎」そのものだった男はコアマガジンで英華を極めたが、 遂には自らの炎に燃やし尽くされ、ひっそりと孤独死を迎えた。 彼の人生はいったい何だったのか。 魑魅魍魎の人間ドラマ。 -
まだ温かい鍋を抱いておやすみ
「遠くへ行きませんか」「行くー!行きましょうぞ!」スポーツ用品販売会社に勤める素子は、同じく保育園に通う子供を持つ珠理を誘って、日帰り温泉旅行に出かけることに。ずらりと食卓に並ぶのは、薬味をたっぷり添えた鰹のたたき、きのこと鮭の茶椀蒸し、栗のポタージュスープ。季節の味を堪能するうち、素子は家族を優先して「自分が食べたいもの」を忘れていたこと、母親の好物を知らないまま亡くしてしまったことに思いを巡らせ……(「ポタージュスープの海を越えて」)彼女が大好きな枝豆パンは、“初恋の彼”との思い出の品。病に倒れた父の友人が、かつて作ってくれた鶏とカブのシチュー。――“あのひと口”の記憶が紡ぐ6つの物語。 -
水やりはいつも深夜だけど(角川文庫)
セレブママとしてブログを更新しながら周囲の評価に怯える主婦。仕事で子育てになかなか参加できず、妻や義理の両親から責められる夫。出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう男。父の再婚により突然やってきた義母を受け入れきれない女子高生……。思い通りにならない毎日。募る不満。言葉にできない本音。それでも前を向いて懸命に生きようとする人たちの姿を鮮烈に描いた、胸につき刺さる6つの物語。 小説で誰かを救う。そんな大それたことは言いづらい。 だけど、それに本気で挑戦している作家は確かにいるのだと、 窪美澄を読むといつもそう思う。 ――朝井リョウ(作家) 文庫化に際し、オリジナル短編、一編追加! -
ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話
気鋭のホラー作家14人が集結! 一四〇字以内で綴られた、恐ろしいのに癖になるホラー掌編アンソロジー。試し読みは、Twitter「#44秒でぞわり」を検索! 【内容例】●祖母から「開けてはいけない」と言われていた引き出しの中身とは……「引き出し」(織守きょうや) ●母の死を知らせる兄からの電話。けれど、その死の真相は……「兄弟の電話」(澤村伊智) ●体験入部で先輩から手渡されたのは、刀やカッター。部員が全員死んでしまう、その部活動の名前は……「部」(百壁ネロ) 文庫オリジナル。 【著者】岩城裕明、藍内友紀、一田和樹、井上竜、織守きょうや、最東対地、ササクラ、澤村伊智、白井智之、百壁ネロ、堀井拓馬、円山まどか、矢部嵩、ゆずはらとしゆき(敬称略) -
令和最恐ホラーセレクション クラガリ
最旬ホラー作家が勢ぞろい! 暗がりから溢れ出し、人を呑み込む〈怪異〉。現代最高峰のホラー作家たちが生み落としたソレはあなたに一生つきまとう――。 背筋×ハイファッションの呪縛、澤村伊智×深夜の客人、梨×「恐怖症」売りの女、コウイチ×地方ロケ、はやせ&クダマツ×怖すぎる心霊物件、栗原ちひろ×セレブ一家の闇…… 究極の6ストーリーズ 【目次】 ○背筋「オシャレ大好き」 ○澤村伊智「鶏」 ○コウイチ「金曜日のミッドナイト」 ○はやせやすひろ×クダマツヒロシ「警察が認めた〈最恐心霊物件〉」 ○栗原ちひろ「余った家」 ○梨「恐怖症店」※ ※本書に収録されている「恐怖症店」(梨)は、2025年7月4日に電子書籍オリジナルとして配信された『恐怖症店』と同じ作品です。 -
恋愛仮免中
人の数だけ、恋の形はある。 奥田英朗、荻原浩、原田マハ、窪美澄という実力派の直木賞・山本賞作家に、新鋭の中江有里を加えた、豪華執筆陣によるアンソロジー。テーマは“恋愛”。 28歳の彩子は、付き合って3年の恋人が相談もなく会社を辞めたことにショックを受ける。女友達は条件のいい男を紹介してくれ、彩子は恋人との別れを考え始めるが……。(奥田英朗「あなたが大好き」) 16歳の僕は、夏を海で過ごすためにばあちゃんの家に来た。夕暮れの砂浜で、その人は子守歌を歌っていた。……とても悲しそうな声で。(窪美澄「銀紙色のアンタレス」) 1969年、中学生だった僕と彼女は50年後に一緒に宇宙に行く約束をした。その年まであと4年のいま、彼女は病院のベッドの上にいる。(荻原浩「アポロ11号はまだ飛んでいるか」) 生まれも育ちも京都の善田は、半年前に妻を亡くし、会社を追われ、タクシー運転手となった。ある日、ボストンから来た老婦人をタクシーに乗せ京都を案内することに……。 (原田マハ「ドライビング・ミス・アンジー」) 両親が離婚したミサトは、クラブを経営する母親行きつけの美容院のシャンプーボーイと、偶然海の家で会うが……。(中江有里「シャンプー」) 人の心が織り成す、甘くせつない物語を集めました。 -
~恋愛男子ボーイズラブコミックアンソロジー~Citron
いつもCitronをご愛読くださってありがとうございます! 記念すべきCitron VOL.20はボリューミーな特大号☆ 注目コラボ木原音瀬×糸井のぞ『期限切れの初恋』がついに最終回! 雲田はるこ『いとしの猫っ毛』も豪華2本立てでお贈りします! メモリアルブックに相応しいラインナップは草間さかえ、ヤマヲミ、市川けい、峰島なわこ、仁茂田あい、吹屋フロ、名取いさと他、全16作!