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セレブママとしてブログを更新しながら周囲の評価に怯える主婦。仕事で子育てになかなか参加できず、妻や義理の両親から責められる夫。出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう男。父の再婚により突然やってきた義母を受け入れきれない女子高生……。思い通りにならない毎日。募る不満。言葉にできない本音。それでも前を向いて懸命に生きようとする人たちの姿を鮮烈に描いた、胸につき刺さる6つの物語。
小説で誰かを救う。そんな大それたことは言いづらい。
だけど、それに本気で挑戦している作家は確かにいるのだと、
窪美澄を読むといつもそう思う。
――朝井リョウ(作家)
文庫化に際し、オリジナル短編、一編追加!
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Posted by ブクログ
家族の物語。最初の3編は幼少期の記憶のせいで子供とうまくいかない人たち。最後の1編を除いて、小さな子供のいる家庭の話。緊張感がただならない。読んでて息苦しい。
第1話 昔イジメにあったせいで、お母さん軍団の中でうまくつきあえない私。
第2話 父とうまく幼少期を関係作れなかった父になったおれ。妻と子供と義実家との関係がどうもうまくいかない。
第3話 妹が障害者だった。自分の子供は健常者なのに、どうしてもこの事実が受け入れられずに不安の中で過ごしてしまう。
第4話 妻と子供と味気ない三人暮らし。そこに新しい女性の影が。
第5話 小さな頃に母が出て行った。今は父が再婚して、再婚相手にも子供がいて、4人家族になって暮らしている。
第6話 心臓が生まれつき奇形だったのに、高校に入ってから診断された。手術を受け、運動制限のかかる日々。母と祖母の関係が悪くなり、家庭の中の居心地が悪くなってしまった。
Posted by ブクログ
重松清の世界を窪美澄が描いたら、という印象の短編集。新興住宅地の子育て主婦やステップファミリーの一員になってしまった女子高生など、一見すると裕福で満たされたように見える家族のしんどさが描かれている。
毒もある。それぞれの孤独も沁みだしている。
今すぐ死にたいような悩みではないが、一生緩解することのない病にかかってしまったようなしんどさ。
それでも本作の登場人物たちの結末は希望を感じさせる。
セレブママとしてブログを更新しながら周囲の評価に怯える主婦。
仕事が忙しく子育てに参加できず、妻や義理の両親からうとまれる夫。
自分の娘の発達障害を疑い、自己嫌悪に陥る主婦。
出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう男。
父の再婚により突然やってきた義母に戸惑う、高一女子。
Posted by ブクログ
何故かたまに窪先生の本が読みたくなる。買って積読していた本を見つけて呼ばれた様な気がする。植物の名前は余り知らないのですがポーチュラカはよく目にしていたので知ってたしゲンノショウコは(現の証拠)直ぐ効果が出るからゲンノショウコだったなんて目からウロコです。サンカヨウは雨に濡れて透明になるなんてなんて素敵な花なんでしょうか。
「かそけきサンカヨウ」と「ノーチェ.ブエナのポインセチア」は登場人物が同じだったのでとても読み応えがあって私が一番好きな物語りでした。窪美澄と言えば女の為の女の文学だと思って居たけど男性側から描くと「サボテンの咆哮」になるんですね。男性のおれが主人公で何をやってもダメで我慢して我慢してみたいな男。結局結婚をゴールと考えるかスタートと考えるかで向き合う姿勢が違って来ると思う。あるべき家庭の姿を押し付けようとするのも無理だと思う。現実は仕事も子育ても大変。でも言えないんですよね。本音を自分の言葉で伝えて話し合える夫婦又は家族は強くなれると思う。
そして最後に対談加藤シゲアキ×窪美澄
加藤さん曰く窪さんのこの小説には人が生きていくことの生々しさが描かれていて考えさせられましたとありました。私も同感です。
Posted by ブクログ
家族は何がどうあればうまくいっている、と言えるのだろうか。
当然のことながら人間が生まれて育っていく過程には教育だったり労働だったりその他いろいろなことに関わるし、その関わることのしわ寄せがすべていくのが家族という場なのだろうと思う
それだけいまのこの社会では家族や家庭で担わなければいけない役割が大きすぎる
求められる夫像や妻像、父親像、母親像、はては子どもの理想的な姿までもが社会から無言の圧力で求められ、そこから弾かれた場合のケアは家族がすることになる
それなのに労働時間は長く、各家庭の働き手は時間もきつくて余裕なんてない
家族にしわ寄せがいくとどうなるか、社会とのコンフリクトの狭間で揺れる人たちを窪美澄さんが描いた。社会への批判的な視座を保ちつつ、作中で生きている人物たちは必死で愛おしく映る。
背中を撫さすってあげたくなるような、この人の行く末を見守らずにはいられないというような人物だし、そういう物語が上手な作家だと思う
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