無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
続きが気になって一気に読んだ。
東日本大震災の年に妊娠している真菜。
母親との確執があり、父親のいない子を妊娠し自暴自棄になっている。
75歳で現役のマタニティスイミングの講師である晶子はそんな真菜を気にかける。
地震、そして原発事故がふたりを結びつける。
真菜の抱えているトラウマのようなものは、わかる気がするし、晶子の存在がうざったいことも理解できる。でも結局は晶子に救われたんだなと思う。
晶子のお節介がなかったら、真菜はつぶれていたと思う。
子どもを生んだ今、読むからこそ響く言葉もたくさんあったし、共感できる部分もとても多かった。
真菜が出産したことによって、悩みながらもどんどん逞しく強くなっていく姿は美しかった。
完璧な母親になんてなれないし、誰しも初めてのことで不安に押し潰されることも多い。
自分が母親との関係をうまく築けなかったっていう負い目も真菜にはあると思う。
でも真菜はきっといい母親になるんじゃないかなって思う。
そして晶子の世代も子育てには苦労したと思う。今みたいに父親が積極的に育児参加するわけでもないし。それが当たり前って思ってる世代だとは思うけど、想像しただけで大変だと思う。
頼れるものは頼りきらないと育児なんてできないよなあと身をもって実感する。
母の視点、娘の視点、どっちにも感情移入できるし、それらが重なって編み出されるストーリーは本当に素晴らしかった!
Posted by ブクログ
血が繋がってるからいつかはわかりあえるとか、我が子は可愛いから愛せるとか無責任なことばかり言う人への嫌悪感。その善意が、無邪気さが人を苦しめることもある。素直にそれを受け入れられない自分を責めてしまう人がいる。窪美澄はそんな者を救う。無理なものは無理でええんやで、と。だから尊い。
窪美澄を読むと初めはグサリと突き刺さり穴が開いたり傷口が開いてしまう。しかし結果的に風通しが良くなり、楽になってる自分がいる。「アニバーサリー」を読んだ後はまさしくそういうかんじだった。
傷を治すのではなく、傷痕をコンプレックスと思わないようになる。自分の一部なんだと認めることができるようになる。それこそが生きていく上で最も大事なことなんだと気付かせてくれる。過去は傷と違って無かったことにできないのだから。
Posted by ブクログ
遅ればせながら最近、窪 美澄さんを知って嵌まってしまい過去の作品も立て続けに読んでいます。
この作品もとても良かったです。
マタニティスイミング講師の晶子。
有名な料理研究家を母に持ち何一つ不自由なく育ちながらも家族愛に恵まれないシングルマザーでカメラマンの真菜。
この二人が軸となり物語が展開して行きます。
現在75歳になる晶子が幼少時に体験した第二次世界大戦
晶子と真菜が遭遇した3.11の東日本大震災・福島原発事故。
晶子はマタニティスイミングの先駆者金澤直子さんがモデルになっておりそこに実際に起きた出来事が織り込まれているのでフィクションと言えどもリアリティーがあり、ストーリーにのめり込んで一気読みでした。
登場人物が少ない事もあり、それぞれのキャラが非常に解りやすく、特に晶子と真菜のシーンでは絶えず脳内映像で二人が動いていました。
窪 美澄さんの作品を読ませて頂いていつも感じる事なのですが、底知れぬ暗さの中に確実に力強さが存在していて救いがない場面でも強く引き込まれてしまいます。
おせっかいな晶子、自暴自棄で人に素直になれない真菜、この二人が出逢えた事の奇跡や
妊娠、出産、育児、そして生きて行く事、生きぬく事、色々考えさせられました。
タイトルも秀逸です。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。