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たとえままならずとも。あたたかな恋の旋律 人を好きになること。その人のなかに飛びこんでいくこと。 あんな怖いことをよくやったね自分。 「好きだ」と言ってくれる男性と結婚するも、少しずつすれ違っていく心に気づかないふりをして生活を続けようとする「私」に、海辺の別荘で出会った隣人の画家を忘れられない「私」……。 恋に落ち、人を愛することに決まったかたちなどない。 目の前の気持ちに、ただ必死に追いつこうとする人々の姿を描いた6編の短編を収録。 一筋縄ではいかない、珠玉の恋愛小説集。
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Posted by ブクログ
音楽がお好きなかた、特にドビュッシーがお好きなかたには親しみやすい(?)かもしれません。。。 恋愛小説って良いですね♡ 適度な緊張感の中に感情の押し引きが見え隠れして、関係性がどう変化していくかをドキドキしながら読み進める。 楽しい作業です。 一概に幸せに満ちたものばかりではないけれど、人...続きを読むそれぞれの思いや事情があって。。。 相手を思いやったり、タイミングがずれたり。。。 なかなか一筋縄にはいきません。 けど、そんな経験のひとつひとつが、人生をキラリと飾る宝石のようなものになるのかもしれません。 ひと様に語りたいような、秘めておきたいような。。。 そんな経験を追体験できるのが読書の醍醐味です♡ 楽しみましょう、酔わせてもらいましょう♡ 作品の詳細は、さてさてさんのレビューをご覧いただくとよく分かります♡ 〔作品紹介・あらすじ〕 「好きだ」と言ってくれる男性と結婚するも、少しずつすれ違っていく心に気づかないふりをして生活を続けようとする「私」に、海辺の別荘で出会った隣人の画家を忘れられない「私」……。 恋に落ち、人を愛することに決まったかたちなどない。 目の前の気持ちに、ただ必死に追いつこうとする人々の姿を描いた6編の短編を収録。 一筋縄ではいかない、珠玉の恋愛小説集。 ◆◇あらすじ◆◇ 夫を亡くし、10年間の結婚生活に終止符が打たれた恵美は、夫の残した別荘に暮らしている。心は悲しくもせつなくもないけれど、思い出すと目から自動的に涙が零れる。 自分が、女を好きなわけがない。そう納得させたくてした結婚だった。 ある日、隣に画家の女性が越してきた。絹香と名乗る彼女と行き来するうち、恵美は自分の胸の奥の痛みに気づく。絹香もまた、怒ったように言う。 「恵美さん、旦那さんという人がいた人だったんだ」(「海鳴り遠くに」) 高校を休みがちになった僕の家へ、夏休みの間だけはとこの桃子さんがやって来ることになった。両親の離婚により始まった母との2人暮らしにも慣れ、告白されて彼女もでき、〈幸福が加速している!〉はずだったのに……。(「風は西から」) 自分は「普通」ではない。だから木に化ける蛾のように擬態を続け、「普通」の人間なのだ、と思い込もうとした。 そうして70手前になった学校清掃員の老人はある夏、昔想いを寄せた友人によく似た少年に出会う。「男女(おとこおんな)」と呼ばれいじめられていた彼と関わるうち、自宅に招き食事をともにするようになる。だが、2人のひと夏の終わりはすぐそこまで来ていた――。(「赤くて冷たいゼリーのように」) ――直木賞受賞作『夜に星を放つ』を超える感動をもたらす全6編 読み終えた後、「いろいろあるけど、こんな人生も悪くないな」と顔を上げられる、至極の短編集です。
恋にまつわる短編集。展開が予想外で楽しい。わりと前向きになれる方向なので、読後感は悪くないです。 第1話 10年間連れ添った夫を亡くして3年。家にいると夫のにおいがするみたいで、別荘で暮らしている。 第2話 僕は彼女に告白されて、つきあいだした。ただ、爆速で「どこが好きなのかわからなくなった」と...続きを読む言われてしまう。 第3話 行きつけの居酒屋さんで、「新人さんが入ったんですよ〜。足の綺麗な子なんです。」と言われてみてみたけど、中野さんはパンツスタイルだったので、足が綺麗かどうかは不明だった。僕は恋に疲れている。 第4話 定年後、山の上の高校の清掃員をやっている。子供はいない。 第5話 住宅や店舗の内装デザインの会社で働いている。Yとはうまくいく気がしている。 第6話 息子の紡は小学校3年生になってもトラブルが多い。今日も塾から友達に手をあげたらしく電話がかかってきた。
どの作品も感情移入頻りである。傷ついた人に差し伸べられる救いの手が優しく温かい。『風は西から』の桃子さんや『赤くて冷たいゼリーのように』の宏(おじさん)のように。『パスピエ』の想定外のオチに驚愕。板倉の雄叫びが聴こえてきた。
一番最初の「海鳴り遠くに」では心をどんどん解放していく登場人物をみて、ずっと蓋をして無視してきた自分の気持ちが剥き出しにされていくような怖さと、それでも続きが知りたい気持ちとが混ざり合って何度も本を閉じては心を落ち着かせながら読んだ。 今、恋をしていないけれど次そういう人に出会ったときは止まれないか...続きを読むもしれない。 この作品はそれぐらい私にとって強い衝撃があった。 いろいろな人がいて、いろいろな生き方がある。 当たり前のことだけど、それがこの世の面白さであり、小説を読むことの面白さでもあるなと思った。
あんまり恋愛モノは読まないし、短編は好きではないけど、これは6編全てとても面白かった! 短編だけど物足りなさもなく、長編を読んだかのような読後感。キラキラしているだけじゃない恋愛モノは好き(笑)
久しぶりに読む著者、6篇の愛情に絡んだ短編作品、それぞれなかなか面白いのだが惜しむらくは余りにも短い短編、もっと膨らませて中編程度になるはずだ、余程の大傑作でもない限り短編では直ぐ忘れちゃうよ。
少しずつ噛み合っていなくて、どこかうまくいかない、様々な恋の形を描いた6編の短編集。 「風は西から」 はとこのご飯で立ち直る高校生のひと夏の青春。唯一爽やかな物語。 「パスピエ」 足が綺麗な中野さんが転がり込んできた板倉が、告げられたまさかのラストを迎える。彼のこの先が心配。 「赤くて冷たいゼ...続きを読むリーのように」 自分を普通でないと隠して生きてきた高校清掃員が、いじめにあっている少年に出会う。かつて好きだった友人に重ね、心を通わせるが‥。抑え込んできた思いと、身動きの取れない苦しさ、もどかしさが、赤いゼリーの鮮やかで残酷なイメージに重なる。 「雪が踊っている」 不本意な別れを強いられた元彼との再会。声をかけてくる元彼に戸惑い、一方で互いの子供たちが仲良くなってゆく。だがここでの再会は途切れた過去の続きではない。白く儚い雪のイメージが美しい。
恋愛小説集。 人を好きになるのって辛いなーキツイなーって思わされる話が多かったです。でも、読んでいて嫌な気持ちになる訳ではなく。過去の恋愛で感じたやるせなさとか悔しさとかそういう気持ちが昇華されるようなそんな読後感でした。 特に「天鵞絨のパライゾ」は、登場人物の一人が主人公に「そういうふうに巻き込ま...続きを読むれてしまうことがあるでしょう。自分ではどうしようもないことに」というセリフに救われた気持ちになりました。好きになってもどうしようもなく上手くいかない恋愛はあって、それは自分が悪い訳ではないんだよと言われたような気持ちになりました。 他にも、両親の離婚後積極的に家事を分担する高校生の主人公が付き合っている女子からの言葉で心のバランスを崩しかけたとき、はとこが家にやって来る「風は西から」と、定年退職後学校の清掃の仕事をする主人公の男性が学生時代に好きだった同級生の男子と似た少年と出会う「赤くて冷たいゼリーのように」が好きでした。 どの話も、主人公は失恋後明るく前向きに…という訳にはいかず、割とベソベソ泣いて未練タラタラなのですが、それでも頑張って生きていこうとする姿がとても眩しく感じました。
短編集であるけど、どれも良かった。恋愛も色々な形があり、何がよくて何が悪いと言うことではない。自分の心の中で蓋をして次の1歩踏み出すことが大事と思う。いろいろとあるけど、新しい人生の始まりでもある。
もうね、珠玉の短編集(6編)どれも沁みる。どれも胸に迫る。 中でも最後の発達障害の紡(めっちゃ純粋で可愛い)を育ててるパート勤務の女性の過去結婚も考えてた男性との子どもたちを通しての再会と別れを描いた「雪が踊っている」 まるで自分が追体験したかのような心持ちになった。 マイノリティの恋愛も、高校生の...続きを読む夏休みにご飯を作りにきてくれる従姉妹のお姉さんの作る焼きそばもタコスもめっちゃ美味しそう。この男子高校生の陸の心情もめっちゃわかる。(彼女が親友とつきあい出した) あと、”パスピエ”これ”世にも奇妙な物語”になりそう。 あの妖精みたいな猫みたいな中野さんが(ストーカーが怖いからと板倉くんの部屋に住み着いた)足の綺麗な小柄な中野さんが居酒屋の大将の奥さんで30歳だったなんてね。 しかも何回もこうやって家出を繰り返してるらしい。 板倉くんの束の間の夢のような生活だったね。 ちなみに’””パスピエ”はドビュッシーの曲らしい。
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