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Posted by ブクログ 2023年06月03日
すっきりとしない梅雨空のような、曖昧でそして生々しい心情描写がリアルで鋭かったです。
それぞれに雨が登場する5つの短編。震災に触れる章もある。
突拍子もないというわけでなく、自分に沸き上がったかもしれない感情、身近に起きてるかもしれない、という分かる気がする物語。結末というより、いつの間にか心情を解...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月20日
雨に纏わる5つの独立した短編が収録されています。
窪 美澄さんの描く不穏な空気、鬱屈した人々、暗くて気怠げで救いがない独特な世界観、頻繁に出て来る性描写、終始陰気で限りなくブラックに近いグレーな色合い、そしておまけに読後感も非常に悪い けれど、どの登場人物もどこかに存在しそうでリアリティがあって...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年06月26日
何となくの不穏さを感じながら読み進めていたら、突き落とされるようなラストに出くわす。
5つの短編のうちの3つがそういう形で、1つが不穏なまま終わり、残る1つだけが少しの救いを感じた。
読み終えたあと心がざわつく。良いとは言えない後味に戸惑う。でも現実にも、こういう理不尽な出来事は時に起こってしまう。...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月23日
書店に平積みされていて帯も作者も見ずに手に取った。完全にタイトル買い。なんといっても雨が好きで雨とタイトルにつ本はとりあえず手に取るし曲も聴いてみる。
雨が好きだという認識を持ったきっかけになった本が、「雨の名前」という写真集だった。
この短編集のなかにその本が出てきたのは創作だろうか、それとも作者...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年12月12日
奥行きのある描写がは流石です。
いろいろな人生・生き方を感じました…が、
さらに最後のあとがきがまたすばらしい。
「人生の幸福なイベントのさなかに存在として根源的な不安と恐怖が紛れ込み、・・・」(あとがきより)
そうそう。
全体に通じてあるのは、人生は表向き幸福にみえても、(ひとは言わないだけで...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月20日
この人に恋をしたことも確かにあった二人の間に生まれた子供を二人で育てた。それほどの縁があった。それなのに、心は近づいては失望し、それでもまた近づいて、離れていく。時間をうしろに辿って、二人の心が違ったどこかのポイントまで戻れば、私たちは元の二人になれるんだろうか、どう考えたって無理だもう戻れない、こ...続きを読む
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