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かつて母は、幼かった私を置いて出て行った。その時、私が感じたのはさびしさよりも、家の中からこれで諍いがなくなるという安堵感だった…。三年前に再会した母親ともうまく距離感を取れない私は自分に問いかける。「自分を産んだ母親にやさしくできない自分に、母親になる資格はあるのだろうか」「ふと、気づくのだ。自分はただ、帰れる家がほしかったんだ、ということに。」『ふがいない僕は空を見た』で山本周五郎賞を受賞した著者による「家族になること」の難しさ、素晴らしさを描いた瑞々しい傑作。
...続きを読むPosted by ブクログ 2015年11月22日
自分の周りを眺めたいときに、読み返したい本。
中編2本だけど、どちらも内容が濃くて読み応えがある。
家族というものに対して、自分の中でじゅくじゅくに膿んで、でも外に出せず言葉にできない傷を、ぴったりくる表現であらわしてくれた。
傷は治せないし、そう簡単に癒せないけど、「ここが傷ついているよ」と教え...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年05月18日
17/05/18 (35)
クラウドクラスターはつまりはお母さんのことなのね。お母さんを愛する方法、か。むつかしいね。
・私にも守護の天使がいるだろうか。
ベッドに横になって左手を天に向けた。守護の天使がいるのなら、手を握ってと心のなかで思う。ベッドの上には天井の木目模様があるばかりだ。目を閉じ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月07日
家族であること、家族になることの困難と希望・・・か。
わかる部分もあるけれど、あまり共感したくない感じもするなぁ。
同じ状況になりたくないというか・・・w
普通とか、平凡とか、平常とか、一般的とか、認識にもよるけれど、そしてつまらなそうではあるけれど、そういうものって貴重だったりするのかもしれ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月18日
窪さんの本は何冊か読みましたが、、いつもどこか揺さぶられる様な感覚を覚えます。
主人公のさとちゃんと同世代で、この物語も年末年始で、だから何かとてもリアリティを勝手に感じてしまいました。
元彼と一緒に住んでいた頃に「食器を洗ってくれるかな?」という一言さえ言えなくて思い悩み。
今の彼氏にも同じ様に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月04日
このところハマって読んでいる窪美澄さんの作品。
表題作は、母との関係がうまく行かず、男性との関係もちゃんと自分の言いたいことが言えず、うまく築けず、でも久しぶりに会った母と母が再婚した若い男性とのひと時を経て、少し前を向ける。
これきっかけに本人も買われるといいなあと思ったラストだった。
この作品は...続きを読む
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