山崎ナオコーラの作品一覧
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ユーザーレビュー
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家事に効率だけを求めるのではなく、想像を。
家事の誇りを取り戻すエッセイ。
なんだか、外の仕事>家事みたいになってる世の中。
同じ女でも、家事できないけどバリキャリだからオッケー!金で時間を買おう!=男女差なくそう、みたいに見えるけど、同じ女の中での序列にも感じてた。
だけど家事ってそんな不要なもの
...続きを読む?絶対にゼロになることはないし、家事もちゃんと社会とつながってる。そういうマインドセットを作る本。
効率、でもない、丁寧な暮らし、でもない。
まあでも、悔しさがいっぱいつまった本。
Posted by ブクログ
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タイトルがいいな。
40代で癌を患って人生の終わりに向かっていく夫婦の物語。夫目線で、弱っていく妻を見ている。さらりとしていて、病室に「きたよ」「きたな」とやりとりしながら入っていく。妻がどう考えているか、胸の内で憶測しながら、もちろん会話も重ねながら日々が過ぎていく。
主人公の男性は、自分で自分を
...続きを読む「心が狭いからいらいらしてしまう」と分析している。医師の一言やしぐさ、介護認定員の職員のおせっかい、見舞いの人の態度にいちいち傷ついたり、怒りを覚えたりする。妻を気遣い、「ちょっと…いやな思いしただろ?」と聞くと「え?いい人だったよ?」と返ってきたりして、「あぁ、自分の心が狭いからいらいらしてしまうんだ…」と感じる。
こういうところ、すごくすごく共感する。私も心が、というか、許容範囲が狭くて、そんな自分が嫌になることが多々ある。価値観が合わない、絶対に合いそうにない人たちと一緒に仕事しなくちゃいけないし、人を相手にする仕事だからどんな人も受け入れなきゃいけないんだけど、すごく拒否感感じたり、見下してしまったり(絶対ダメなのに)して、仕事に差しつかえることがある。
色々葛藤を抱えながら日々が過ぎていく。妻はだんだん弱っていく。
3つ病院を代わって、死に向かっていく。よくある闘病を描く小説やドラマなら、「一時帰宅しましょう」とか「思い出の場所に…」とかなることが多いけど、「家に帰りたいか?」と聞くにもすごく考えてしまってうまく聞けない。妻も家に帰りたいとか言わず、ただ静かに「今」を受け入れている。
最期の看取りのシーンはとても…なんというか、静かで、切なくて、でも淡々としていて、あとで主人公の夫が振り返るように、決してその「瞬間」が特別なものではなかった。人生は、どの瞬間も特別だし、病気にならなくたって、癌じゃなくたって、人は生まれたときから死に向かっていっている。
亡くなったあとの、妻の夢や、妻が遠くなっていくけど、その距離も美しいと感じる心持ちも、とても素敵だと思った。死をどうとらえるか、心に響きました。
ナオコーラさん、また読みたいと思います。
Posted by ブクログ
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受験対策として源氏物語の漫画を読んだことが出会いでそこから瀬戸内寂聴、田辺聖子などの現代語訳をいくつか読んできた。でも今の感覚で源氏物語を読むとこんなに捉え方、物語が違うんだという驚きを持って読み進めた。「え?そうかな?」と読み始め「あ、そっか。ほんとそうだ」と腑に落ちる。差別というのは無意識で善意
...続きを読むの差別というのは生活の中で起こりうるし、お年寄りに対しての対応のくだんで膝を打った。自然としてるかも、、、と。源氏物語の登場人物を現代の感覚にあてはめて読むと新たな気づきがあるかもしれない?かな。山崎ナオコーラさんの源氏物語現代語訳を是非読みたいです。待ってます。
Posted by ブクログ
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カフェに併設された、本のセレクトショップみたいなところで見つけて購入。育児や幼児教育などのジャンルの棚にありました。山崎ナオコーラさんの本はあんまり読んだことはなかったけど、自分の本棚を検索したら「この世は二人組ではできあがらない」を読んでちゃんと☆5つつけていた。もっと読めばよかったな。
私とほぼ
...続きを読む同じ世代で(3つ下)、同じ北九州生まれで、同じように流れで高齢出産のナオコーラさん。とても共感できる部分もあったし、私はそんな風に考えられなかった、尊敬する、あこがれるな、と思う部分も多かった。自分のライフスタイル(というほどではなくてもファッションの路線など)や、子どもとの向き合い方について、すごく悩んだりくよくよしたりしながらも、「私はこのように考えるようにしよう、今度からはこうしよう」と決断していく。その姿勢が、自信満々でもないし、信念を貫く感じでもなく自然で、決めたとおりにならなかったりもしている。のちのち、「こう決めていたのにうまくいかなかった、バカだ。」などと記述されており、そういうことあるなぁ!と共感した。
母ではなく、親として、なんなら親でもなく一人の人間として、赤ちゃんのことをすごく客観的に観察して「うちにいる赤ん坊は・・・」とその様子を綴っている。母親の愛情たっぷり目線ではないのに、なぜこんなに心温まる記述になるのだろう、と不思議に思った。
どうもそれは、赤ん坊を自分の所有物ではなく(←子育て中心の母親はこんな感覚に陥りがち)、一人とひとりの人間同士として赤ん坊を見ているからのようだ。
笑うようになったときも、最初は「表情を真似しているだけだな」などと冷静に分析していて、過度に「笑った笑った!」とはしゃがない。(実際ははしゃいでいるのかもしれないけど、文章ではそうなっている)
子育てとは別のテーマだけど、不摂生で病気になった人の社会保障費を社会が負担するのはオカシイという論調についての文章も好きだと思った。
そのような主張も、わからなくはないが、何かおかしい。じゃあどう反論すればよいのだろうと思っていたけど、ナオコーラさん曰く、「成熟した社会では、理由を問うべきではない」。理由がなんであれ、困っている人がいれば助ける社会が成熟した社会なのだと。
そうよね。私、「成熟した社会」っていうフレーズ好きだな。私は家事が苦手ですぐアウトソーシングしてしまうのだけど、いちいち心の中で「成熟した社会は分業がすすむのよ」と思っている。
ナオコーラさんは片づけは嫌いだけど料理は好きで、片づけはお掃除ロボットなどにお任せしているらしい。素敵だな。
夫さんとの関係もいいなと思った。やたら「夫は収入が少ない」「金は私が出している」というのが出てきて笑えた。私も言いたい(言わないけど)。なんで言えないんだろう?結局、妻の方が稼いでいるなんて体裁が悪いからあんまり言わない方がいいな、という固定観念から逃れられていないのだ…。
最後、満開の桜の下を、ベビーカーを押しながら歩いていて、「もう死んでもいいな」とふと思う。涙が出た。もちろん死んじゃダメなんだけど、ふとそんな気持ちになる瞬間があること、ほんとにわかる気がする。ナオコーラさんの本をこれからもっと読みたいと思いました!
Posted by ブクログ
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大河ドラマ「光る君へ」の導入として(今年は10年以上ぶりに大河ドラマを観ようとしている)。現代におけるいろいろな角度からの視点で『源氏物語』を切り取る試みは他書とは一味違ってなかなか面白い。「ロリコン」「マザコン」「マウンティング」「トロフィーワイフ」「エイジズム」など。山崎さんによる『源氏物語』現
...続きを読む代語訳フルバージョンを読んでみたい。
Posted by ブクログ
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