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Posted by ブクログ
これはにがい 未熟で幼稚な人間をこれでもかというくらい真っ直ぐ捉えて書く
その未熟さ故に譲れない部分がコミュニティの欺瞞だったり、狡猾さだったりする
でも、それは自分も持ってる
その持ってる事も逸らさず書く
だから苦い
ナイフの様な鋭いナオコーラ節に戦慄する
田中という男子大学生を好きになった小笠原
マンドリンサークルの仲間の二人
コミュニケーション能力の低い小笠原はサークルでも浮いている
男子学生からは浮く田中
でも、田中はそのコミュニケーション能力の低さを可愛さに変えて女子の仲良くする狡い奴
恋に幼稚で魅力のない小笠原をいいように利用する田中は本当に狡い
でも、小笠原も負けてばかりじゃない
ナオコーラさん独特のフェミニズム論が愉快だった
セックスの終わりは男の射精ではない
能動的に女子が決めてもいいんだ
この辺りのかっこよさが好き
音楽をするのが目的ためのサークル活動の手段が自分をどう見せるか?社会でどう生きるかという目的にすり替わる矛盾
人間がよく陥る矛盾の書き方が上手い
明確な終わりは自分で決定できないからこそ長い終わりが人生だと言える
ナオコーラさんの感性鋭さ
平易な言葉で心を抉られる
誰もが覚えのある苦さではないでしょうか
完敗
Posted by ブクログ
ある集団の中で自分の立ち位置を確保するために起きる、自分の心の内と周りからのキャラとの軋轢から入る隙間風にピューピューとさらされ、冷たくもなれば暖かくもなり、時折投げやりになったりして、次第に乾いて壊死していくそういう青春の過程を鮮明に保存していて、すごく好きな雰囲気。行間を登場人物の心情をリアルに想像してしまう。
音楽を人間関係を円滑にする、集団の立場を強固にする道具にしたくない。けれども、立場は確保したいし疎外感は感じたくない。すぐ気折れしてしまう臆病な側面もあり、心を交わし合うセックスもあり、コミュニケーションのためのコミュニケーションという空虚な集団の中で、緻密な乱打戦が繰り広げられてる淡白で不気味なほど等身大な物語。本当に社会を生き方を冷凍保存したような物語。
そういう集団とか立場とか構造とかとの適切な距離感を測り合いながら交わっていくのって難しいよなぁと思わされる作品
Posted by ブクログ
大学時代の終わりは、急にやって来ない。でもみんないつか終わる。大学3回生の私は、今月サークルを引退し、来月最後の講義を受ける。あと1年、沢山の最後を経験して、私の大学時代は終わる予定である。主人公小笠原と同じく協調性の無い私は、サークルの活動方針や目的意識の違いに悩まされてきた。けれど彼女がわかっているように、私もわかっている。何かに一生懸命打ち込むのは素晴らしいし、それはそれで認められなくもないけれど、結局はみんなと仲良くやっている人の方が平和なのだ。私たちは周りからしたら疎ましいことが往々にしてあるのだ。大学生活が終わるということを、一事実としてではなく、自分の感情の上で認識し始めた人に読んでもらいたい。
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