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こんな感じは、恋の始まりに似ている。しかし、きっと、実際は違う……引っ越し当日、破天荒な友人に誘われて、髪を切ることになった27歳の会社員のオレ。カツラをかぶる桂さんが店長をする美容室で、オレは同い年の長身の美容師エリと出会う。はたしてオレとエリの関係は、どこに向かうのか?恋と友情の微妙な放物線を描く話題作!
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Posted by ブクログ
なんとも言えない独特な空気感が好きです。ほのぼの人間ドラマ。登場人物のキャラは濃ゆいのに、作品に乱れなし。面白かったです。
震災でだいぶ気が滅入ってしばらく読書から遠ざかっていた。 軽く読める本と思って、探していたら呼ばれるように手に取った。 何気ない日常のちょっとスパイスのきいた個性的で魅力的な人たちとの交流、花見での情景。 楽しそう。 そうそう友情って実はドロリとしているよね。 カツラさんのお母さんについての件か...続きを読むらどんどん涙がとまらず。 熊本城でお花見またできますように。
よい。ナオコーラの中でとびぬけていいわけじゃなくて、相変わらずよい感じ。 仲良くなっても距離がある、分かり合えない感じがいい。 長嶋有の解説がこれまたいい。
これまで読んだ本で登場人物を身近に感じることは何度かあったけど、この本の登場人物はなんというか「あ、ほんまにどっかにおるんやな」って感じ 淳之介の頭の中そのまま本にしたというか、見たものについて感想?言うから話題がころころ変わるというか そんな日常の中の恋愛に発展するかしないかの楽しかったりめんどく...続きを読むさかったりすることとか、友だちについて深く考えて寂しくなったりとか、共感できることばっかりではないけどなんか大事な時間やなあと思った 「自分の食べたいもの」を理解して店員さんに伝えることができるって素晴らしい!
なんだかタイトルが妙に気になった。 きっとどこかにこんな人たちがいて、こんなふうに過ごしているような気がした物語だった。 風来坊で破天荒な梅田さんが、引っ越してきたばかりの淳之介を、散髪と花見に誘ったことから始まったつながり。淳之介が気になったエリとは、時間がたち、色々なやり取りをするうちに、恋心...続きを読むがいつの間にか友情に変わっていったように思えた。 桂さんがカツラを被って仕事をしていることに、皆が敬意を払っていることがわかったところは、とてもよかった。このときばかりは、ある意味わがままなエリに、拍手といった感じだった。 大人になると、人間関係は余計に相手の心を探りつつ、どこまで踏み込んでいいのか考えてしまう。ちょっとしたことで、躊躇してしまったりする。そんなこと思いながらの読書だった。 「相手の心を覗くことは、相手の心を予想することとは違う。ただひたすら注意深く、全身を耳にして耳を澄ますのだ。答えは出さない。相手の心がわかることはないから。ただ、自分たちが平均台の上にいるということを知っておく。理解は不可能で、誤解だけが可能。知らないということを深めたくて、心を覗くのだ。」 なるほど、と思った。
カツラをかぶった店長 桂孝蔵の美容室を舞台に、淳之介とエリ、梅田の交流を描く 私はつくづく平坦な話が好きだ この本も洩れなく平坦でゆらゆらしてる 何かが始まりそうな、始まらなさそうな 友情って熱いワードを口に出すようなものじゃないけど 読ませる書き方の作家さんだ エリ、正直だけど不器用で好きだ...続きを読むった
男女の友情とも恋愛ともつかない曖昧な関係を描いた小説。本筋に関わらない風景や他人同士のやりとりまでもがさりげなく書かれているのでその光景が立体で立ち上がってくるようであり、解説にあったように「ちゃんと彼らと長い期間つきあった気」がする。私は男女の友情は成立しないと思っている方だけど、そんな人は「友...続きを読む情をきれいなものだと思い過ぎている」とあってグサリ。確かに淳之介とエリの関係はいつも順調なわけではなく面倒そうに感じられることも多々あったけど、これも悪くないなと思わせる心地の良さがあった。
引っ越し当日、主人公は友人の梅田さんに誘われて商店街にある「カツラ美容室別室」で髪を切ることになった。 そこでカツラを被った店長に、同い年のエリ、年下の桃井さんと出会う。 エリと友達以上、恋人未満になりながら、主人公は気儘で孤独な生活を続けていく。 言葉にできないもやもやとして感覚的なこと...続きを読むを、上手に文章にするなーと思った。 特に 「しかし、会社を辞めて、上司や同僚と飯食うのを止め、友人とべたべた会うのを止めたら、どうなるか。オレは他人によってなんとか自分の形を保てている。他人と会わないでいたら、オレはゲル状になるだろう。」っていう部分が好き。 主人公は自分のことが好きなくせに他人の軸で行動しようとしてうまくいかなくて、結局傍観者にしかならない。 人に必要とされたいけども、自分は人を必要とはしない。 結局、わがままな寂しがりやのまま。 だから、逆に人が大好きで自分の軸で行動している梅田さんがまぶしく見えて、自分が大好きで自分の軸で行動しているエリが時々めんどくさく見えてしまうんじゃないかなー。 世の中は得てしてどろどろとねっとりしてるもの。 それを書くのがとても上手でおもしろかった。
物語に面白みはないかもしれないが、近年人気のあるアニメにはこの手の波風も立たないような人の交流が描かれているではないでしょうか。
「友情というのは、親密感とやきもちとエロと依存心をミキサーにかけて作るものだ。ドロリとしていて当然だ。」 なんだってこんな文章が書けるんだろう。 なんでこんな小説が書けるんだろう。 学生の頃、お弁当を一緒に食べる子は「友達」だった。 同世代の間にはどうやら「友達」と「親友」と「幼なじみ」がいて、...続きを読むそれぞれ違うものと認識されていたように記憶している。 では会社帰りに一緒に呑む人がいつまで経っても「友達」にならないのは何故なんだろう? そう思っているのは私だけで、相手は私を「友達」だと思っていたりするのだろうか。 ‥いや、それはないな。 この物語の中でフワフワと形成される友情のようなものが不思議でならない。 カツラさんとエリちゃんが「友だち」と言語化したことで失敗したのは、2人が本当は「友だち」じゃなかったからなのか。それともお互いの「友だち」のイメージに齟齬があったからなのか分からない。 だけど、ひとつだけぼんやりと想像出来ることがある。 私はこれから先、誰かに対して「友だちになろう」とか、「友だちだと思っている」とか、そういう言葉を口にしないだろうということ。 淳之介と梅田さんのような、はたまた淳之介とエリちゃんのような、輪郭の定まらないフワフワした関係をたくさん作るだろうということ。 そしてたぶん、それが自然なことのはず。 「友だち」や「友情」などと言語化してしまうと、フワフワ揺れ動く気持ちや膨らんだり萎んだりする自意識が言葉の囲いにぶつかって痛いんじゃないか。 いつでも同じ態度を求められることは厳しくて不自由なのではないか。 人の気持ちってそんなに一定じゃないし安定していない。 この小説を読んでそんなことを思った。
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