【感想・ネタバレ】ミライの源氏物語のレビュー

あらすじ

現代人が「源氏物語」を読むときのハードルとなるのは、ひとつは言葉の違い(古文の読解)、そしてもうひとつは倫理観や社会規範の違いです。本書は、社会の在り方に長く向き合ってきた作家・山崎ナオコーラさんが、深く愛する古典「源氏物語」について、現代人ならではの読み方を考えます。より現代的な訳を目指した「ナオコーラ訳」も読みどころのひとつ。

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古典の読み方は時代に沿って更新し続ける必要がある。源氏物語研究の主立った面子が男性だった昭和を経て女性研究者が出てくると全く違った読み方や解釈がなされ、これまでのスタンダードとされる読み方がいかに男性主義的であったかが浮き彫りになっているという話もあるし、その中でこれは山崎ナオコーラさんが読み方を模索していく試みで、とても興味深く読んだ。しかも現代的な視点で読んだとて、それに応えうる強度をもつ「源氏物語」のすごみもまた感じられた。浮舟をめぐる読み方、とても良いなと思った。ジェンダーにとらわれない描き方で、ナオコーラさんの完訳をぜひ読んでみたい。

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2025年02月25日

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ネタバレ

古文を読む機会が無さ過ぎて、かなり懐かしい気持ちになった。

主語に実名を使わないのは、貴族は正体も襖などで隠すように名前も隠すことが通例だった、みたいな話しとか新鮮だった。

あと、紫式部の書き手からの一言が文章の途中で挟まる(だれかが書いている、という設定らしい)のも独自で面白い。

現代から見れば、マザコンだしルッキズムだけど・・・という批評性のある文章にとどまらず、源氏物語の面白さや魅力について触れてて好きなのが伝わって良かった。

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2024年12月02日

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Podcastで薦められていたので山崎ナオコーラ氏、久しぶりに読んだ。
源氏物語を現代の視点を用いて解説し、新たな解釈を与えている。
「ルッキズム」「マザコン」「性暴力」など、うげっ、と眉を顰めたくなるような目次だが、それらに対して極めて冷静でやわらかい眼差しで語っている(ように自分には読めた)。

人の価値観は時代や地域によって変わる。
それでいて想いはいつの時代も同じである。
この本は源氏物語の書かれた過去からまさに「ミライ」にこの物語を繋いでいくための中間点としての役割を果たそうとしている。

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2024年06月21日

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源氏物語を学校で読んで、雰囲気は良さそうだけど、読み解けないもどかしさを永年、持ち続けていました。
私と同じように読み進めたいけどギブだわ、と言う人にお勧めしたいです。

著者の思い切った切り口での分類も「なるほど納得」
若干、過激?ストレートな切り口なれど、、、
新しい源氏物語の導入本になると思います。
ナオコーラさん、アッパレ!

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2024年03月24日

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受験対策として源氏物語の漫画を読んだことが出会いでそこから瀬戸内寂聴、田辺聖子などの現代語訳をいくつか読んできた。でも今の感覚で源氏物語を読むとこんなに捉え方、物語が違うんだという驚きを持って読み進めた。「え?そうかな?」と読み始め「あ、そっか。ほんとそうだ」と腑に落ちる。差別というのは無意識で善意の差別というのは生活の中で起こりうるし、お年寄りに対しての対応のくだんで膝を打った。自然としてるかも、、、と。源氏物語の登場人物を現代の感覚にあてはめて読むと新たな気づきがあるかもしれない?かな。山崎ナオコーラさんの源氏物語現代語訳を是非読みたいです。待ってます。

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2024年02月13日

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大河ドラマ「光る君へ」の導入として(今年は10年以上ぶりに大河ドラマを観ようとしている)。現代におけるいろいろな角度からの視点で『源氏物語』を切り取る試みは他書とは一味違ってなかなか面白い。「ロリコン」「マザコン」「マウンティング」「トロフィーワイフ」「エイジズム」など。山崎さんによる『源氏物語』現代語訳フルバージョンを読んでみたい。

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2024年01月29日

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面白かったです。
高校生の頃、これを読んでいれば、授業で退屈しなかったと思う。
山崎ナオコーラさんの、それでいいんだと頷ける言葉の数々が大好きです。

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2025年03月23日

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「源氏物語」の読みにくさには2つの理由がある。1つは1000年前の言葉で書かれている、所謂古典文学ということ。もう1つは、現代とあまりにもかけ離れた1000年前の社会規範が根底に流れているということ。前者は優秀な訳者によって乗り越えることは容易いが、後者はそれが難しい。ゆえに、現代の社会規範でもって、この壮大な物語を読み解き、楽しんでしまおう、というのが本書の趣旨となる。
引用文に関しては筆者による現代語訳も併記されているので、難なく読むことができる。その上で、現代にも通ずる社会問題(貧困問題やジェンダーの多様性など)を考えていくのは面白いと率直に思った。1000年前には論点にすらなり得なかったいくつものキーワードを目次で確認しているうちに、今、古典を題材にこれらを考えていくという試み自体が新鮮で受け入れやすいと感じた。
個人的に納得したのは、「トロフィーワイフ」「性暴力」の項目で取り上げられている女三宮の評価だった。当時の人はもちろん現代の人にも彼女は「なんとなく嫌」という風にイマイチ人気がないように思うのだが、一つ一つ丁寧に紐解いていくとその理不尽さに気付かされ、自分の中の評価もだいぶ変わった。それもまた面白いと思った。

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2025年02月14日

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「文学には目指すところも答えもありません。ただの旅なのです」
源氏物語を現代の社会規範から見るととんでもないモラル違反になる。しかし文学ただの旅、時間も場所も年齢も性別も自由。
ただ迷い、楽しめばいい

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2024年09月25日

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大河ドラマ「光る君へ」を観ているので、源氏物語に関する本に興味がありました。とはいえ源氏物語をちゃんと読んだことのない私ですが...キャラの特徴、恋愛観、現代との違いなど分かりやすくて面白い〜!ひとつ言えるのは外見似てる人好きになりがち(笑)

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2024年08月18日

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ネタバレ

言葉以上に、社会制度の方が、馴染めないという問題意識はなるほどと思えるものだった。
 その上で、現代的なキーワードで登場人物を論じていく。その掘り下げについては、それほど深くはない。一般読者に届くようなレベルで説明してくれる。
 まだまだ分析できる言葉はあるな。

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2024年08月05日

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源氏物語についての本がたくさんある中、この本は平安時代と現代の「社会規範」の違いから、各ヒロインを見ていて、とても興味深かった。
古い映画を見ていても(と言ってもたかだか100年以内で、源氏物語とは一桁違うが)、この社会規範の違いが気になることがとても多い。「1000年違うから、まあそこは仕方がない」「立派な古典文学作品だから」とスルーしてきたことが、ことごとく指摘されていて、目を開かされた。

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2024年07月01日

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山崎ナオコーラさんの源氏物語を主としたエッセイ。解釈がナオコーラさんらしくて面白い。紫式部の考えの変遷も垣間見える。ナオコーラさんのお言葉『文学は旅』とても深い言葉だなぁと思いました。わたしが今、源氏物語に魅せられてるように未来の誰かも読み、その世界観にのまれるんだろうなぁー。

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2024年06月30日

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『源氏物語』を現代の常識で考えると恐ろしいことになります。
当たり前だけれど。
現代の常識とはかけ離れた物語ではあるのだけれど、面白い。
1000年経って、変わっているところもあるけど、実は変わっていないことも多々ある。
それが楽しい。
『源氏物語』は永遠ですね!

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2024年05月14日

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源氏物語の、ご都合主義な部分や現代の価値観にはそぐわない部分も認めつつ、それだっていいじゃない、または、それはおかしい、という点を、テーマごとにポイント解説している本。と書くと参考書みたいだけど、実際こういうのが高校の古文の授業であれば面白かったのにと思った。

平安時代、天皇を頂く貴族の男性中心社会で、(貴族の)女性はその道具でしかないというのは、今の価値観で考えるとひどいけど、世界史を振り返ればどこの王国やら帝国やらでも婚姻関係で繋がりまくりだった、そういえば。
一部の権力者や政治家等は、今も引き続きその伝統を守っていそう。

平安時代に限らず、結構最近まであったと思われる「夜這い」について。
いくらその前後に歌だの贈り物だのを散りばめたとしても、合意がなければレイプだよね、と言い切ってくれたことにはスッキリ。マザコンやロリコンについても、肯首。

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2024年03月21日

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源氏物語に触れるのは受験のとき以来。現代の感覚で読むとアウト!なできごとが多すぎて、もう笑ってしまう。
今の社会にはびこっている悪い習慣も、1000年後には、やっぱり笑ってしまうくらい滑稽だろうか。

ナオコーラさん訳の完全版が読みたい!

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2024年01月16日

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「ドゥマゴ文学賞」受賞の記事を見て、ずっと読みたかった古典エッセー本。
ナオコーラさんの文章はとてもわかりやすく、
平安時代が丸ごと現代にやってきたようなワクワク感があった。

「源氏物語」の読みにくさを越えるには
①現代語訳で物語を楽しむ
②平安時代の社会規範を知る

平安時代の身分制度はしっかりあるのに、婚姻制度はなく「正妻」のような人がいて「妾」のような恋愛相手が何人もいて…と、次第に「雅な世界」を裏側から覗き見ているような心境にさせられた。ルッキズム(容姿差別)、ロリコン、マウンティングなどの視点で登場人物をみていくと、これはさすがに酷いのではと思う場面も少なくなかった。
「若菜下」で柏木が女三宮にした行為は今なら犯罪だが、女三宮を「光源氏を裏切った人」との描かれ方は私でもモヤモヤしてしまう。

ジェンダーに興味を持つナオコーラさんは「なぜ人間はカテゴライズをしてしまうのか?」と問い続けていると言う。
文中で「女性」「男性」の言葉を排し「その性別の人間には〜」と書かれてあった理由がようやくわかった。
〔ナオコーラ訳〕はとても滑らかだ。
現代語訳『源氏物語』が出たら是非読んでみたい。

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2024年01月11日

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千年前に紫式部によって書かれた源氏物語。
大昔の名作を現代の社会現象、そして時には問題にもなりうる、ルッキズム・貧困問題・ジェンダー・性暴力等に照らし合わせながら読み解く本。

浮気、不倫しまくりな光源氏を支える沢山のヒロイン達。
彼女達の機微までは分からないが、現代の女性達となんら変わりない心情が描かれていていつの時代も恋愛って難しいよね…..って思わされる本

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2023年11月28日

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大学でも源氏物語を題材にした卒論を書いたという山崎さんが、現代の目で源氏物語の世界を評する。
確かに今の感覚で言うと、女性蔑視、男性が一方的に気持ちを相手に押し付ける恋愛観、等々ツッコミどころ満載の物語だけに、それは厳しすぎる、もしくは興醒めに感じる人もいるかもしれない。
しかし、紫式部もまた、当時の状況をただ受け入れていたわけではなく、彼女なりの醒めた視線が、男の所業を冷ややかに見つめる目を持っていたのではないか。そんな作品。

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2023年11月13日

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大学時代『源氏物語』について学んでいたナオコーラさんならではの解釈と思うととても面白い。

ナオコーラさんご自身が大学時代に教えられた源氏物語は、あくまである時代、年代、性別、一般常識が似た研究者たちの解釈であって、それだけが事実では無いし、正解でも無い。だけど一昔前は教科書に載っていたり、先生が教えることは絶対的な正解であったから、違和感があっても、こちら側が不正解にされてしまってた。

時代が変わり、今現在では歴史などの分野においては諸説ありの明記も増えてきたが、文学においても同じなわけで、それに気付けた読書だった。

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2023年10月29日

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源氏物語を読むときに自分の価値観がどうしても出てきてしまい、違和感というか、はっきり言って気持ち悪いなという感情を隠しきれない私には救いになった!

読めば読むほど、よく古典の授業で取り上げられるなぁと思う。
光源氏も薫も匂宮もナチュラルに残酷な人間だし、女たちは気の毒だが、生きる力が乏しくてイライラすら感じてしまう。
とは言え日本が世界に誇る物語ということは否定できないので、こういう感情を持つことが読書を楽しめないようで嫌だった。

でもこの本のお陰で違和感を感じることは悪くないのだ、むしろ現代人の楽しみ方なのだと肯定されるので、非常によかった。
光源氏はマザコンでロリコンのボンボンなんだー!!と誰かに教えたい気持ち。
学校で教えてもいいくらいだと思う!

ちなみに大変失礼ながら、山崎ナオコーラさんと田口ランディさんがごっちゃになっていて、ナオコーラさんをやっと正確に認識できた。
ナオコーラさんの現代語訳の源氏物語をもっと読んでみたい。

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2023年10月17日

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源氏物語って古典の授業でやった車争いのイメージが強かったけど、そんな話もあったんだ〜となった。原作を通して現代社会の問題について考えさせられる一冊でした。

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2024年11月11日

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懐かしい気持ちになりました。
もう30年以上前に、何度も何度も読んだ『あさきゆめみし』
思春期なので色々思うところもありましたが、大体において、男性陣に腹をたてていました。
みんな浮気もので、自分勝手で腹立つ〜!と。

大人になってちょっと離れた視点からみるとまた違った発見もあっておもしろいです。

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2024年08月16日

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美化されがちな古典も、現代的な読み方をするとこうなるのかという本。たしかにね、と思いながら読み進めました。でもやっぱり源氏物語は長く長く読まれてきた魅力もあり。
ナオコーラさんの訳もおもしろかったです。

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2024年05月21日

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時代の移り変わり、当たり前の感覚の変化、
近年よく言われるトピックだが、源氏物語の時代とつなげるとより面白い。
未来の人が今の本を読むとどう思うのかな。

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2024年04月01日

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源氏物語を現代の価値観で読み解くとどうなるか……という文学解釈?本。
まあ、前々から言われていることですが、現代の価値観で見ると大分酷い。

読んだことないけど、江川達也の源氏物語もこういう観点だなと思った。
(エロが多いけど)

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2024年02月18日

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源氏物語が大変分かりやすく解説されていて読みやすかった。しかも、ナオコーラさんの訳がよくわかる。
源氏物語と言いつつ、ナオコーラさんの人権や差別に関する考え方が熱く語られていたのが印象的。
「ミライの」と付いていることにも納得。

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2023年11月18日

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源氏物語は漫画でしか読んでいなくて、最後の巻の終わり方は知らなかった。源氏物語は、この物語が描かれた時代よりさらに50〜100年くらい前の設定で書かれているらしい事や、原文には個人名が書かれてなくて、後の時代の人が名付けていった、というのも知らなかった。確かに高貴の人の名前を呼ぶ事が憚られたので、主語はあえて明記せず、敬語の使い方などで、誰の行動なのかわかるように書いていたというのは、当時としては普通の感覚なのかも。日本語ってすごいな、と思ってしまった。
そして、書かれている物語の内容が、確かに今なら性暴力で訴えられるような事なんだと思った。
漫画で読んだ時は、そこまで深刻にとらえていなかったけど、日本の女性蔑視の感性を男性にも女性にも刷り込んでしまったかも、とも感じた。好きでもない人に強姦されて、その人に保護してもらうしかなかったなんて、気の毒すぎる。
作者は、文学の読み方は人それぞれなので、別に原作を責めてないよ、と書いているけど、源氏物語の全訳が夢です、というのはほんとかな?

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2023年11月17日

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源氏物語の人間関係を現代社会に照らし合わせて解説。女三宮に対する柏木、浮舟に対する匂宮はどちらもレイプだと断じる所など、確かにそうだと納得。とても興味深く読んだ。

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2023年10月25日

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ネタバレ

 山崎ナオコーラによる現代人のための「源氏物語」エッセイ。
 源氏物語の人物相関図や帖名一覧表も巻頭にあるので、源氏物語の初見者にも親切な構成になっている。

 各章の構成は、ジェンダー、およびSOGI(Sexual Orientation & Gender Identity:性的志向と性自認。但し山崎ナオコーラは「SOGI」ではなく「LGBTQ+」を使っている)に関わるいくつかのテーマからの切り口で源氏物語とその登場人物を分析してゆく。
 各章を引用すると以下の通り。

今、読みにくさをどうやって越えるか
ルッキズム ――― 末摘花
ロリコン ――― 紫の上
マザコン ――― 桐壺更衣と藤壺
ホモソーシャル ――― 雨夜の品定め
貧困問題 ――― 夕顔
マウンティング ――― 六条御息所と葵の上
トロフィーワイフ ――― 女三宮
性暴力 ――― 女三宮など
産んだ子どもを育てられない ――― 明石の御方
不倫 ――― 雲居の雁と他のたくさんの人たち
ジェンダーの多様性 ――― 書かれていない人たち
エイジズム ――― 源典侍
出家 ――― 浮舟
受け身のヒロイン ――― 桐壺更衣と浮舟

 日本語は主語がなくても文章が成立するし物語を綴ることができる。
 源氏物語は主語あるいは主格がない古文で綴られていて、登場人物が誰であるかはわからなない。だからこそ古来、源氏物語はその読者が誰についての物語であるのかを推測解読しながら読み進めてきた作品であるようだ。そのことを解説してくれる山崎ナオコーラの姿勢には感謝する。

「私はノンバイナリーという言葉がしっくりくるような性自認を持っています。性別の区分けを気にせずに社会を生きていきたい、という性質を生まれながら持っておりまして、不必要なシーンでは性別の区分けを書きたくないのです。ただの人間でいたい気持ちがあります。私は、「女」「男」「女性」「男性」という言葉が苦手です」(146頁)

 そのためか、そのエッセイ部分には少しばかり不自然な部分を感じる。
 エッセイのなかで、「女」「女性」「男」「男性」という表現は避けられ、「その性別」あるいは「その存在」と表現されている。
 「ノンバイナリー」は山崎ナオコーラの生き方のようです。

(内容紹介)
 ルッキズム、ロリコン、不倫。
 現代を生きる私たちは名作古典「源氏物語」をどう読めるか。
 山崎ナオコーラによる現代人のための「源氏物語」エッセイ。
 現代人が「源氏物語」を読むときのハードルとなるのは、ひとつは言葉の違い(古文の読解)、そしてもうひとつは倫理観や 社会規範の違い。
 拭えない違和感を人気作家・山崎ナオコーラがときほぐす。
 本書では、社会の在り方に長く向き合ってきた山崎ナオコーラが、深く愛する古典「源氏物語」 について、現代人ならではの読み方を考える。
より現代的な訳を目指した「ナオコーラ訳」も読みどころのひとつ。

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2023年10月21日

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