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妊活、健診、保育園落選……37歳で第一子を産んだ人気作家が、赤ん坊が1歳になるまでの、親と子の様々な驚きを綴ってみると !?単行本刊行とともに大反響を呼んだ、全く新しい出産子育てエッセイ。
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Posted by ブクログ
山崎ナオコーラさんはじめてよんだ。 自分の思想と似ているところがあり共感した。「旦那さんに面倒見てもらってるの?」ということばに違和感あるところとか、大黒柱でありたいところとか、自分の場合は共働きだけどプライドもって経済的に自立したいと思うし、世の母親が抱える呪いについてとか。 「母ではなくて、...続きを読む親になる」 いいな。わたしもつかってみよう。
タイトルを見て読もうと直感で決めました。著者はタイトルのことを否定的に見られているかもしれないと記していましたが、「母である前に親でありたい」というふうに捉えて読み始めたので、率直に素敵な本だなと感じました。実際読んでみて、深掘りしたくなる内容がたくさん書かれていて、学びになりました。
タイトルに惹かれて手にとってみた。間もなく再び赤子を迎えるというこのタイミングで読んで、本当に良かったと思う1冊。 仕事と育児と、にだいぶウンウン唸って過ごしてるので、読むことで多少気持ちの整理もできたし、肩の荷もおりた気がする。山崎先生の感覚、物事との向き合い方、捉え方、とても好きだな。他の著作を...続きを読む読んでみたくなってきた。 文庫版あとがきを読んで、3歳から4歳になろうとする第一子と、0歳の第二子との生活中となっていて、年の差等々が自分の身の上と重なる部分が。この本と出会ったのは必然だったのかもなあ。
一万円選書 読書メモあり ①子どものことを、自分のことを邪魔してくる存在だと思っていることに気がついた。 これは結構我ながらショック。 でもやりたいことがやれないのは、子どものせいって無意識のうちに思ってたかもなぁ。 ②自分の中の違和感を見過ごさない。 時々言われることだけども、自分の中の...続きを読む違和感を見過ごさないっていうのはすごく大変だと思った。 この著者も、気になったとか違和感を感じたとか、そんなことをきちんとキャッチして、 どうしてそう思ったのか、 どうなると良いと思うのかをすごく丁寧に描写してると思った。 これからも私も生活の中で違和感をそのままにせず、 なぜそう思うのか? どうしたら良いと思うのか? と言う点で考えてみようと改めて思った。 ③子どもがいても、自分が自分である時間の大切さ この著書は終始子育てを楽しんでいて、子どもを愛しく思っている気持ちがよくわかるのだけれども、 その理由の1つに、 仕事をしている、自分のことをやれる時間があると言うのは結構大きいと思う。 日中はワンオペ育児になっているみたいだけども、 夜になったら、 夫さんと交代したりしながら仕事をしている。 そして1人で出かけたりもしている。 これは結構重要なんだと思う。 だから、 育児も楽しめるんじゃないかなと思う。 本の中では、 育児の苦しみは、あまり出てこなかったけれども、 子どもを産んでからも自分が自分でいられる時間を持つことが大切さを改めて感じた。 読むと子どもがかわいらしく思える本。 でも、育児中の方もそうではない方にもおすすめ(本の中でそう明記してある) 0歳の赤ちゃんの育児エッセイ。著者自身、出産の前に流産、不妊治療の経験もあり、妊娠中は前置胎盤のため入院、そして帝王切開で出産している。 すごくよかった。 特に、夫のことを対等なパートナーとみなし てるようで、 夫が育児してくれると言う発想なく、夫も子供見ると言う表現を使ったり感じてしまうところが推測できるでも多くの女性の共感を得る。 男性でも、わかると言う方もいるかもしれない。 他にも出産したら自分の時間がなくなるとも考えておらず、子育てを前向きに捉えている姿にも好感がもてる。 育児中の私からすると驚く感覚ではあったが、確かに育児も自分で選んでいるし、自分と赤ちゃんの人格をきちんと切り分けているところもすてきだと思う。 このように考えられる大きな理由は著者は産後も完全に育児一筋とならずら仕事がももっていて、夫と交代で自分の時間も確保できているところが大きいと思う。 ・母ではなく、親になろうと決めた。 親として子育てをするのは意外と楽、母親だから、と気負わないで過ごせば、世間で言われる「母親の辛さ」というものを味わなくて済む ・性別はプライバシーのような気がするから書かない ・相手の経験の有無で話題を変える必要はない。わかり合えなくても話してもいいんじゃないか(子どもがいない人にも子どもの話をしてもいい) 今、育児エッセイを書いているが、読者の育児経験の有無によって、文章の読みが変わるということはない。 ・女性作家と扱われるのが嫌。女性として男性に言いたいことがあるから文章を書いていると思われている節がある。 ・産み方ではなく育て方に注力しよう ・不妊治療は年齢と費用の上限を自分で決めてから望むといい。医院の方針もあるので、自分に合ったところを探そう。 ・不妊治療のことはよく知らない人でも理解したいという気持ちを持っている人も結構いるのでは。社会を信じよう。 ・夫に遠慮しない 妊娠中重い荷物を持ってもらったり、産後退院してから家事をしてもらったり ・夫も親なのだから、「預かる」のではなく、「自分の子どもをみる」 ・育児中でも自分のための努力を続けているという自信を持つことが目的の第一としてラジオ英会話をはじめる ・赤ん坊に対しても堂々としよう ・家事は自分のことだけではなく、赤ん坊や夫のことも行っているがら赤ん坊や夫に自分の時間をあげている感覚はもっていない。家事をしながらもら自分の目で世界を見て、自分の考え事をしているので、家事の時間も自分の時間。 ・読者を信頼。 自分の書いている小説がお金になるかは換算しない方がいい。儲けは単発で書くエッセイや広告仕事。小説は書きたいから書いている。後世に名が残ってほしいと思ったことはあるが、読者を信頼して、自分の知らないところで自由にやってもらうのがいい。 ・全部自分の時間。 男が時間をくれないと批判する女性がいるが、むやみに男性を批判したり不満を訴えたりするのではなく、冷静に社会構造を変えていく方が実りがある。 ・今は今のために時間がある ・赤ん坊とべったり過ごせるのは今だけ。嫌でも数年後は距離を置かなくてはいけないことを肝に銘じておこう ・選択の機会があったら、そのときの自分の気分が悪くならない方を選ぶ ・努力できない人も助けるのが成熟した社会ではないか。
カフェに併設された、本のセレクトショップみたいなところで見つけて購入。育児や幼児教育などのジャンルの棚にありました。山崎ナオコーラさんの本はあんまり読んだことはなかったけど、自分の本棚を検索したら「この世は二人組ではできあがらない」を読んでちゃんと☆5つつけていた。もっと読めばよかったな。 私とほぼ...続きを読む同じ世代で(3つ下)、同じ北九州生まれで、同じように流れで高齢出産のナオコーラさん。とても共感できる部分もあったし、私はそんな風に考えられなかった、尊敬する、あこがれるな、と思う部分も多かった。自分のライフスタイル(というほどではなくてもファッションの路線など)や、子どもとの向き合い方について、すごく悩んだりくよくよしたりしながらも、「私はこのように考えるようにしよう、今度からはこうしよう」と決断していく。その姿勢が、自信満々でもないし、信念を貫く感じでもなく自然で、決めたとおりにならなかったりもしている。のちのち、「こう決めていたのにうまくいかなかった、バカだ。」などと記述されており、そういうことあるなぁ!と共感した。 母ではなく、親として、なんなら親でもなく一人の人間として、赤ちゃんのことをすごく客観的に観察して「うちにいる赤ん坊は・・・」とその様子を綴っている。母親の愛情たっぷり目線ではないのに、なぜこんなに心温まる記述になるのだろう、と不思議に思った。 どうもそれは、赤ん坊を自分の所有物ではなく(←子育て中心の母親はこんな感覚に陥りがち)、一人とひとりの人間同士として赤ん坊を見ているからのようだ。 笑うようになったときも、最初は「表情を真似しているだけだな」などと冷静に分析していて、過度に「笑った笑った!」とはしゃがない。(実際ははしゃいでいるのかもしれないけど、文章ではそうなっている) 子育てとは別のテーマだけど、不摂生で病気になった人の社会保障費を社会が負担するのはオカシイという論調についての文章も好きだと思った。 そのような主張も、わからなくはないが、何かおかしい。じゃあどう反論すればよいのだろうと思っていたけど、ナオコーラさん曰く、「成熟した社会では、理由を問うべきではない」。理由がなんであれ、困っている人がいれば助ける社会が成熟した社会なのだと。 そうよね。私、「成熟した社会」っていうフレーズ好きだな。私は家事が苦手ですぐアウトソーシングしてしまうのだけど、いちいち心の中で「成熟した社会は分業がすすむのよ」と思っている。 ナオコーラさんは片づけは嫌いだけど料理は好きで、片づけはお掃除ロボットなどにお任せしているらしい。素敵だな。 夫さんとの関係もいいなと思った。やたら「夫は収入が少ない」「金は私が出している」というのが出てきて笑えた。私も言いたい(言わないけど)。なんで言えないんだろう?結局、妻の方が稼いでいるなんて体裁が悪いからあんまり言わない方がいいな、という固定観念から逃れられていないのだ…。 最後、満開の桜の下を、ベビーカーを押しながら歩いていて、「もう死んでもいいな」とふと思う。涙が出た。もちろん死んじゃダメなんだけど、ふとそんな気持ちになる瞬間があること、ほんとにわかる気がする。ナオコーラさんの本をこれからもっと読みたいと思いました!
良いなあって思う考え方がたくさんあった。なんていうか、プライドとか意地とかそういうのから離れて、純粋に人間としてこうありたい、みたいな、そういう考え方。実際にそうなるのは難しくても、そうありたいと思って過ごすことだけで大分素敵だと思う。山崎ナオコーラさんの本をもっと読んでみたい。私もいつか自分の赤ち...続きを読むゃんがほしい。そして、親になりたい。
こういう本はどうしても女性、 なんなら妊娠中の女性しか手に取らないだろうけど 全日本人にオススメしたい! 赤ちゃん自体の記述より 赤ちゃんという特殊な人間を通して見る 世界が描かれている。 今ある世界も、見せたい、あると信じたい世界も。 次世代へのバトン的なことではなく、 著者がいま向かい合って...続きを読むる世界をよくするため、 温かいものにするため きょうどういう行動を取るのか描いていた。 あと赤ちゃんの笑顔が卑しいなど、 ちょっと笑える場面もありスルスルと読めました。 私はもうすぐ出産を迎えるので 自分みたいな子を育ててしまうんじゃないか 何かを押し付けちゃうんじゃないかと不安。 そういうモヤモヤをふわっと軽くしてくれた いい読書でした!
2年ぶりに再読したが、最高に面白い。 自分が妊娠して興味が向いていることと、同じように妊娠・育児エッセイをいくつか並行して読んだことで良さがより際立った。 まず、ナオコーラさんは徹底して「自分のところにいる赤ん坊」の話をしている点が素晴らしい。自分の経験を一般化せず、あくまでも自分の場合はと、こと...続きを読むあるごとに言及している。そして、正しい情報を調べた上で自分の考えも述べているので、非常にニュートラルで誰も傷つけないやさしさがある。べたべたしないカラリとしたやさしさが。 フジモトマサルさんのお別れ会に、産後子どもを夫に預けて参加した際のエピソードが印象的だった。会自体はとてもよかったが、出産後の自分が行ったことでみなに「おめでとう」を言わせてしまったことを自分のエゴだったのでは、と振り返っているところからも、他者への気遣いが感じられる。妊娠・出産・産後特有の、女性の自分しか見えてない幸せオーラを無駄に振りまく感を、淡々と静かに蹴散らす文章が小気味良い。 産休や育休だったり、出産を期に仕事を退職すると、どうしても育児や家事に自分の時間を費やす自分をネガティブに考えてしまうことも多い。だから私は、ナオコーラさんの「結局のところ、家事をしながらも、自分の目で世界を見て、自分の考え事をしているので、家事の時間も自分の時間だ」ということばにとても救われた。 私は自分の意思で育児も家事も仕事もしていけばいい。 何に引け目を感じたり、我慢や犠牲をする必要もない。それは、決してナオコーラさんのように一家の大黒柱としてお金を稼いでいなくたって一緒だ。 「母ではなくて、親になる」 「母はこうあるべき像」の型に自らを当てはめて苦しんでいる世の母たちに是非読んでもらいたい本。
私も働きながら子育てをしている母親として、共感できることが多かった。 そしてジェンダーや世間一般の夫婦感への疑問は、自分と同じように考え、より深くまで思考していてうなった。 女性の社会進出による少子高齢化という概念に物申していて、そうそう!私が言いたかったのはこういう事!と読みながら共感した。 社会...続きを読むの風潮や流行りの思想などにぼんやりと考えたり問題提起をしたりするが、私の場合は考えがぐるぐるぐるぐる回って終着点のない観覧車みたいになってしまっているが、著者はしっかりと考えを着地されるので読んでいてスッキリする。 他の著書も読んでみたい。 著者のすごいところは、
著者の強めの文体や夫を「経済力も判断力もない」などと表現をすることにやや馴染めなさがあり、途中で読むのをやめそうになった。ただ、後半に著者のフェミニズムや夫に対する考えなどがまとまって書かれている箇所があり、それを読んで著者の視点がようやく少し理解できた気がした。「女性が弱者のように言われるが実は逆...続きを読むなのでは」といった趣旨の指摘は面白い。確かにと思いつつも、政策決定の場面においてはまだまだだとも思う。 来月に出産を控え、このフレーズは折に触れて思い出したい。 「新生児にとって私は親ではなくて、世界だ。世界を信用してもらえるように、できるだけ優しくしようと思った。」
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