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Posted by ブクログ
ベランダ園芸についてのエッセイ集だなぁくらいの気持ちで読んでみた。違った。植物と一緒に生きる1人の作家の人生が書かれていた。
「あとがき」を読んでナオコーラさんのその後の境遇に胸が苦しくなり、「そのあとのていたらく」でほっとした。
読み終わった後にカバーを外した表紙を膝に、感想を書いていて気がついた。
タイトルが「ベランダ園芸で考えたこと」。
ちゃんと「考えたこと」が書かれているよ、と表現されていた。
ナオコーラさんの文章は小説、エッセイ集どちらでもすっきりとしていてどこか爽やか。好みの文章を書かれる作家さんなので、他のまだ読んでいない著書も読んでみたい。
Posted by ブクログ
小林聡美さんの著書で紹介されていた本。
山崎ナオコーラさんの作品は読んだことがないので
これが初となった。
園芸が趣味とのことで、植物が育つ様子と
日々の暮らしを交えたエッセイ。
旦那さんの収入とか、家賃のこととか
割とリアルに書かれていた。
最後の章の『さようなら、私のベランダ』は
なんだかこれまでの章と雰囲気が違っていた。
旦那さんの収入レベルに生活を合わせろって
いう世間の反応が嫌だったのかなあ。
ご自身で活躍されているんだから、世間の妬みとか
僻みなんて気にしないでほしいなあ。
いろんな”ごみ”として捨てられていく野菜や果物の種を
植えると、育つってなんだかおもしろい。
Posted by ブクログ
幼い頃、花とか、花火とか、天邪鬼であまり好きではなかった。すぐ消えるし。(まあ花束にはいつも憧れてはいたか)
でも大人になった今ではすぐ消えるものの方が良いな、と思う節がある。
儚さ云々ではなく、単にものが増えることに少し躊躇いが出てきた。
恋人には、毎年記念日に観葉植物をプレゼントする。いつか気付いた時にジャングルみたいになっていたら面白いなと思う。
今年は苗だけで鉢植えは一緒に買いに行くことにした。自分でもほんの少し植物を育てたり、月に1回か2回生け花をするようになり、切り花も美しく、何となく気持ちが晴れやかになって良いな、と思うようになった。
そんなタイミングでたまたまこの本に出会って心が躍った。
とにかくナオコーラさんの文章が好きで、ナオコーラさんが書いたものを読みたくて、書店で検索するとたまたまこの本が並んでいた。
私はあれこれ考え続けることがすごく好きで、自分を好きになるために、自分を幸せにするために生きようと思っている。
いや、普段はあまりそんなこと考えていない。
だけどこの本を読みながらそんなことを思った。
筆者が賃貸マンションのベランダで家庭菜園をして、それを通して気がついたことや考えたことを書き留めているようなエッセイたちなんだけど、気がついたら読みながら人生のことを考えてしまって笑ってしまう。
解説の藤野可織さんも「生きいく」という気概というテーマで解説を書いていて、さらに笑ってしまう。
なんだかナオコーラさんの文章は、私はこんなふうに生きるぞ、という自分の軸のようなものを考えさせられる。本人はあまり意図していないんだろうけど。
バジルはいつか育てたいと思っていたけど、とりあえずディルも育ててみたいな。
春が待ち遠しくなりました。
Posted by ブクログ
題名通りの内容の本。文庫化に際して「『太陽がもったいない』を改題」と記載があるが、この文庫の題名が良い(原題のままの文庫化だったら、書店の棚にあっても、私は気づかなかったかもしれない)。
家で仕事をする小説家が、ベランダに植えている花やハーブや野菜などについてのあれこれから、ときに園芸とは関係ないあれこれを想像したりするエッセイ。「コンパニオンプランツ」(一緒に植えると相性のいい植物の組み合わせ)から“自分で決めること”について考えてみたり、江戸時代の変化朝顔に見られる「奇形を愛でる文化」から、「世間」と作家の文章力の話に飛躍したり。正直なところ、これらの個々の“考えたこと”に対する私の感想は「小説家とは、難儀な生き方だなあ」だった。
あとがきの後の「そのあとのていたらく」(文庫化の2019年に追加された文章)によれば、子どもが出来たことで園芸という趣味からは距離を置いているらしい。いつでも自在に距離を縮められたり、離れたり出来る。それが“趣味”の価値だよなあ、と思い返す。
Posted by ブクログ
山﨑ナオコーラの名前は知っていても、本を読んだことはなかった。そんな未読者にも知られているくらいの知名度があるにもかかわらず、やはりいまどきの純文学作家はなかなか儲けるのがむずかしそうである。(ただ、はっきりとは書いていないが、本書内で舞台となる賃貸物件はけっこうな家賃っぽい。)
「残酷な人間のほうが園芸には向いている」そうだ。そういうスタンスで書かれていて、清く正しいものではないので、読みやすい。どうもむかしから、園芸をする人間たちはなにかどろどろとした陰鬱なものがあるような気がしていた。完膚なきまでの偏見だが。
あと単純に、ぜんぜん園芸のことにくわしくないので勉強になった。
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