小説・文芸 - 筑摩書房作品一覧

  • spring another season
    NEW
    4.0
    1巻1,716円 (税込)
    HALの祭典、ふたたび。 シリーズ累計11万部 2025年本屋大賞にノミネートされた恩田陸の新たな代表作、 傑作バレエ小説『spring』への熱いアンコールに応えた待望のスピンオフ! けれど今、こうして僕らは一緒に踊っている。戦っている。 互いを理解するために、対話するために。 二人の神に近づくために。 本編『spring』では描ききれなかった秘められし舞台裏に加えて、深津、ヴァネッサ、ハッサン、フランツ、そして萬春自身はもちろん、永遠の師匠ジャン・ジャメやエリック・リシャールの教師コンビ、ロシア留学を果たした滝澤美潮など様々なキャラクターたちの気になる過去と未来を描く全12章の小説集。中編「石の花」ほかたっぷりの書き下ろし&『spring』刊行時に期間限定で公開された幻の一篇「反省と改善」をはじめ、これまでに明かされた『spring』のストーリーを余すことなく完全収録。 【電子書籍版には紙書籍版に収録されている「パラパラ漫画」は付きません】
  • spring
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    自らの名に無数の季節を抱く無二の舞踊家にして振付家・萬(よろず)春(はる)。少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。同時代に巡り合う、踊る者 作る者 見る者 奏でる者――それぞれの情熱がぶつかりあい、交錯する中で彼の肖像が浮かび上がっていく。彼は求める。舞台の神を。憎しみと錯覚するほどに。一人の天才をめぐる傑作長編小説。 【電子書籍版には紙書籍版に収録されている「パラパラ漫画」と書き下ろし番外編二次元コードは付きません】
  • 82年生まれ、キム・ジヨン
    4.0
    キム・ジヨンの人生を克明に振り返る中で、女性が人生で出会う差別を描き、絶大な共感で世界を揺るがした(事件的〉小説、待望の文庫化! BTSやRMらが言及、チョン・ユミ、コン・ユ共演で映画化。韓国で136万部、日本で23万部を突破。フェミニズム、韓国文学隆盛の契機となる。文庫化にあたり、新たな著者メッセージと訳者あとがき、評論を収録。
  • るきさん
    4.5
    のんびりしていてマイペース、だけどどっかヘンテコな、るきさんの日常生活って? 独特な色使いが光るオールカラー。ポケットに一冊どうぞ。
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち
    4.2
    生まれ故郷が嫌いだと吐き捨てるように言った、一人の若者。その出会いを原点に、沖縄の若者たちをめぐる調査は始まった。暴走族のパシリとなり、建設現場で一緒に働き、キャバクラに行く。建設業や性風俗業、ヤミ仕事で働く若者たちの話を聞き、ときに聞いてもらう。彼らとつき合う10年超の調査から、苛酷な社会の姿が見えてくる──。補論を付した、増補文庫版。
  • 死んだら無になる
    -
    1巻1,925円 (税込)
    第39回太宰治賞受賞『自分以外全員他人』、「本の雑誌年間ベストテン」第3位『孤独への道は愛で敷き詰められている』に続く<柳田譲>サーガ三作目! 報われぬ中年男性の魂の彷徨を描く 恋愛に絶望し、仕事にも倦み、家族はいよいよ疎ましく、ささやかなセルフケアも世間が容赦なく水を差してくる――。すべての苦しみから逃れて「無」になることを求め赴いた怪しげな座禅道場で柳田譲が見たものは!?
  • 高慢と偏見(上)
    4.3
    元気はつらつとした知性をもつエリザベス・ベネットは、大地主で美男子で頭脳抜群のダーシーと知り合うが、その高慢な態度に反感を抱き、やがて美貌の将校ウィッカムに惹かれ、ダーシーへの中傷を信じてしまう。ところが……。ベネット夫人やコリンズ牧師など永遠の喜劇的人物も登場して読者を大いに笑わせ、スリリングな展開で深い感動をよぶ英国恋愛小説の名作。オースティン文学の魅力を満喫できる明快な新訳でおくる。
  • 火炎人類
    -
    アーサー・C・クラーク、スタニスワフ・レム、J・L・ボルヘスに絶賛され、物理学者フリーマン・ダイソンなど多方面に大きな影響を与えた伝説的SF作家オラフ・ステープルドン傑作選。本邦初訳多数! カッスが山歩きの途中で拾った石を暖炉に投げ入れると、不思議な炎があがり、テレパシーで語りかけてきた。それは炎の形態をした知的生命体で、太陽系形成期に太陽から飛び出し、数十億年ものあいだ地球の石の中に閉じ込められていたのだ。火炎人類との対話を通して宇宙精神と生命の秘密に迫る表題中篇に、本邦初訳の珠玉の短篇群、『最後にして最初の人類』ラジオドラマ版他を収録した傑作選。
  • 自分以外全員他人
    3.8
    1巻1,430円 (税込)
    マッサージ店で勤務する柳田譲、44歳、独身。傷つきやすく人付き合いが苦手な彼の心を迷惑な客や俗悪な同僚、老いた母や義父が削り取っていく。自分が暴発してしまうまえに自死することだけが希望となった柳田をさらに世界の図らざる悪意が翻弄する――。第39回太宰治賞受賞作。
  • メソポタミアの神話
    4.0
    シュメール、アッカド、ヒッタイトなど数々の古代文明が興隆し、滅亡していったメソポタミア地方。そこで育まれた数々の神話から、英雄ギルガメシュの冒険譚である「ギルガメシュ叙事詩」のほか、「バビロニアの創世記」や「イナンナ・ドゥムジの神話(イナンナの冥界下り)」、冥界の女王エレシュキガルの物語、さらには大洪水物語など、主だったものを取り上げ、その内容をやさしく紹介。いまでも人々を魅了しつづけ、さまざまなファンタジー作品の源泉にもなってきたこれらの神話。その魅力を第一人者が語り伝える、最も親しみやすい入門書。
  • 「おくのほそ道」を読む 決定版
    4.0
    芭蕉にとって、「おくのほそ道」とはなんだったのか。六百里、百五十日に及ぶ旅程を通して、芭蕉は大いなる人生観と出遭う。それは「不易流行」と「かるみ」だ。流転してやまない人の世の苦しみをどのように受け容れるのか。全行程を追体験しながら、その深層を読み解く。新書版『「奥の細道」をよむ』に、現代語訳と曾良随行日記を新たに付し、また大幅な加筆と修正を行った決定版となる。
  • 三角でもなく 四角でもなく 六角精児 役者とギャンブル
    -
    4度の入籍、ギャンブル漬け、借金地獄…。クズは繰り返す、俺は俺だ。子供の頃、若い劇団員時代を追想し役者稼業の日々を綴る半自伝的エッセイ。「オッサンは敢えて言わせて貰いたい。『私、必ず失敗しますから』。全然駄目である。しかし、ここぞという時の強烈な失敗が、人の痛みを知る薬になり、遠回りが本当の道を示す道しるべになると僕は思っている」(「まえがき」より) 解説 横内謙介
  • 美食倶楽部 ――谷崎潤一郎 大正作品集
    4.0
    「善に対して真剣になれず、美しき悪行に対してのみ真剣になれるような奇態な性癖を己に生みつけたのは誰なのだ」――対象の善悪を問わず美しいものへの惑溺に情熱を燃やし尽くした谷崎。大正期の谷崎に注目してきた編者種村氏が、表題作ほか7篇で再構成した珠玉のアンソロジー。いま新しく、谷崎文学の再発見を試みる。『病蓐の幻想』『ハッサン・カンの妖術』『小さな王国』『白昼鬼語』『美食倶楽部』『或る調書の一説』『友田と松永の話』『青塚氏の話』を収録。
  • 諸国物語(上)
    -
    1~2巻935円 (税込)
    いろいろな国の作家による奇妙な話、不思議な話、恐ろしい物語など、中・短編を森鴎外の格調高く、文学の香り豊かな名訳で送る。本巻には猿のもの悲しい運命を描く「猿」(クラルテー)、犬を捨てに行った男のドタバタ話「一疋の犬が二疋になる話」(ベルジエー)などの幻の作品やポー、リルケ、シュニッツラーはじめ、各国の名品25作を収録する。
  • O・ヘンリーニューヨーク小説集 街の夢
    4.0
    短編小説の名手O・ヘンリーの才能は、20世紀初頭のニューヨークで花開いた。浮浪者、探偵、ショップガールに恋人たち……その作品では、人びとの人生の一齣が見事に描き出され、120年前のニューヨークがいきいきと蘇る。「賢者の贈り物」「最後の一枚」を含む小説23編、さらにパヴェーゼ、ザミャーチンの評論も収録。時代背景がわかる解説や挿絵のほか、絵画もカラーで収録した充実の第2弾。
  • 快楽としての読書 海外篇
    4.7
    中身があって、面白くて、書き方が洒落ている。そして、その本をすぐに読みたくなる。それが丸谷書評の魅力だ。海外の傑作を熱烈に推薦した114篇。聖書とホメロスの新訳を味わい、中世フランスの村の記録に驚く。ナボコフ、クンデラ、エーコ、カズオ・イシグロ、そしてマルケス、バルガス=リョサの魅力を語り、チャンドラー、フォーサイスを楽しむ。書評傑作選第2弾。
  • 快楽としての読書 日本篇
    4.3
    丸谷書評は、読むに価する本の魅力を、普通の読者に向けてすっきりと語る。そして読者を本屋さんまで走らせる。読書共同体のための本の評判記にして書物の買物案内―そんな見本が123本。石川淳、大岡昇平から池澤夏樹、村上春樹まで、王朝和歌から谷川俊太郎まで、広辞苑、日本国語大辞典から絵本まで。ジャンルを超えた最高必読の本を推薦する文庫オリジナル第1弾。
  • 快楽としてのミステリー
    4.0
    探偵小説を愛読して半世紀。ミステリーの楽しみを自在に語る待望のオリジナル文庫。ミステリー批評の名作として名高い『深夜の散歩』から最新の書評まで。ポー、ドイル、チェスタトンからクリスティー、フレミング、チャンドラーまで、そして、グリーン、バルガス=リョサ、エーコまで、さらには、松本清張から大岡昇平、大沢在昌まで、あっと驚く斬新華麗な名篇揃い。
  • 思い立ったら隠居 週休5日の快適生活
    3.9
    好きな時に起きて遊んで、食べて寝る、憧れの「隠居」生活。「せちがらい世の中でいかに隠居という生活スタイルにたどり着き、楽しく毎日を生き延びる方法を見つけてきたか、自らの体験をもとにお話ししていきたいと思います。」「隠居食」から人生哲学まで。キラキラ自己啓発本とは対極の、しわしわ自己完結本。文庫化にあたり、エッセイ、レシピ、イラストを増補。
  • 洲崎パラダイス
    3.5
    「橋を渡ったら、お終いよ。あそこは女の人生の一番おしまいなんだから」(「洲崎界隈」より)。江東区にあった赤線地帯「洲崎パラダイス」を舞台に、華やいだ淫蕩の街で生きる女たちを描いた短篇集。男に執着する娼婦あがりの女の業に迫る表題作「洲崎パラダイス」、満洲帰りで遊郭に身を落とした老女の悲しみをとらえた「洲崎の女」を含む全6篇を収録。
  • 関東連合 ――六本木アウトローの正体
    3.3
    六本木界隈で事件が起こると、あるいは芸能スキャンダルがあると、必ずと言っていいほど、あるグループの関与が取り沙汰される。捜査当局から、ついに準暴力団と規定された関東連合だ。いったい彼らは何者なのか。なぜそれほど影響力を持てるのか。数々の事件の背景には何があるのか――。捜査当局はもとより、関東連合幹部、暴力団関係者を直撃。さらに、暴走族、チーマー、ギャングと変遷した昭和・平成の不良少年シーンを、著者の実体験も交えて辿る。綿密な取材・分析から見えてきた、新しい反社会的なネットワークの正体に迫る。
  • 半自叙伝
    3.0
    大流行作家にして文藝春秋社社長、直木賞・芥川賞創設者ともなる「文壇の大御所」……1888年、香川県に生まれた少年はいかなる道を走り抜け、あまりにマルチな才能を発揮する「菊池寛」へと成長したのか。文壇に頭角を現すまでの半生を決して気取らぬ筆致で記した「半自叙伝」をはじめとする随筆5篇の他、芥川龍之介が菊池の魅力を綴った「兄貴のような心持」を併録。解説 門井慶喜
  • 「面白い!」を見つける ――物事の見え方が変わる発想法
    4.7
    日常には、意外さやとまどいが潜んでいる。世界を観察してみると、物事の「型」が見えてくる。それをずらして「面白がる」と、思わぬ発見に出会える。おしきせのエンタメじゃ喜べないひねくれものにも、新しく何かを作ってみたい人にも役立つ視点と着想。◆「この本は「面白さを見つけるという行為」そのものが面白いからやってみてよ、という本なんです。無理に人に合わせたり、競争しなくても生きていけます。みんなが楽しんでいることに興味が持てなかったり、お金や名声など世間一般の「幸せ」に疑問を感じていても、オリジナルの面白さがあるんですから平気です。」 【目次】はじめに/パート1 そもそも「面白い」とは?/パート2 「面白い」の探し方/パート3 「面白い」のふくらませ方/パート4 「面白い」を発表しよう/さいごに 「面白い」に人が集まる/あとがき
  • 日本海海戦の深層
    3.7
    連合艦隊が勝利した最大の要因は軍事技術の合理的で正確な運用にあった。日本は近代砲術の基礎となる「斉射法」を世界に先駆けて用いただけでなく、独自の砲術計算によって精度を高めていったのである。その後の海上決戦の範となった日本海海戦の全貌を検証し再現する。『坂の上の雲』では分からない日本海海戦の真実!
  • 巷談 本牧亭
    3.5
    東京・上野の本牧亭は、落語や講談の中心地として、人々に親しまれていた。そこにつどう落語家、講談師、なじみの客たち、そしてあるじ。客席、舞台、そして楽屋うらが一体となっての、ちょっと哀愁をただよわせた人間模様。芸を愛し育てた人々が住むどこか懐かしい別世界の物語。第50回直木賞受賞作。
  • 文学賞メッタ斬り!
    3.8
    文学賞って何? 文学賞をとると本は売れるのか? 文学賞とれば一人前か?? どの賞をとると偉いのか? 芥川賞や直木賞からメフィスト賞や星雲賞、さらに地方の文学賞(坊っちゃん文学賞やらいらっく文学賞など……)に至るまで、有名無名含め50を超える国内小説の賞について、稀代の読書家二人が徹底討論。小説好きの読者にはたまらない、文学賞ガイド。
  • こちらあみ子
    4.2
    あみ子は、少し風変わりな女の子。優しい父、一緒に登下校をしてくれる兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示した、第26回太宰治賞、第24回三島由紀夫賞受賞の異才のデビュー作。書き下ろし短編「チズさん」を収録。
  • 貧乏サヴァラン
    4.0
    家事がまるきりダメな茉莉のたった一つの例外が料理。父森鴎外が留学先で覚えたドイツの下宿屋料理と生まれ育った東京の家庭料理を出自に、ブリア・サヴァランばりに食べ続ける。オムレット、ボルドオ風茸料理、白魚、独活、柱の清汁……。得意料理をとくとくと語る食いしん坊エッセイにして、精神の貴族の貴重さを述べ贅沢を愛する心を説いてやまぬ芸術談義という自在さ。江戸っ子らしい口とパリジェンヌの舌に奏でられ、どのページからも芳醇な香りがたちのぼるマリア流『美味礼賛』。
  • 図書館の神様
    3.9
    「これって青春?」「どうやらそのようですね」ーー。思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問に! 清く正しくまっすぐな青春を送ってきた“私”には、思いがけないことばかり。不思議な出会いから、傷ついた心を回復していく再生の物語。ほか短篇「雲行き」を収録。
  • ちくま 2025年12月号(No.657)
    NEW
    -
    110円 (税込)
    筑摩書房のPR誌です。注目の新刊の書評に加え、豪華執筆陣によるエッセイ、小説、漫画などを掲載。2025年12月号! 【目次】〈ポラポレプリリン神話 24〉市川春子/ほの明るさの正体 倉本さおり/脱資本主義は脱成長からはじまる 斎藤幸平/小説が「小説」をよそおうということ──『近代小説の表現機構』について 安藤宏/「エロ」から始まる「生きて暮らして死ぬ」ための言葉 西村紗知/●ちくま文庫四〇周年記念:ちくま文庫は顔が強い 花田菜々子/古本屋から見た「ちくま文庫」 山本善行/●特別掲載:森と百式(下) 栗原知子/●新連載:〈山頭火 1〉町田康/●連載:〈雑に歩く 4〉絵は寸法 椹木野衣/〈世の中ラボ 187〉斎藤美奈子/〈歴史破壊の現場から 2〉本当の試練──長生炭鉱(2) 安田浩一/〈徳田伸之介の日乗 9〉木内昇/〈ネにもつタイプ 286〉リコピン 岸本佐知子/〈怪談の真髄──ラフカディオ・ハーンを読みなおす 最終回〉耳の行方──耳なし芳一の話The Story of Miminashi-Hōichi 春日武彦/〈対話という名の猫 17〉斎藤環/〈読んで出会ったすごい人 20〉混沌とした海からの生還──高良留美子『百年の跫音』 斎藤真理子/〈最果からお届けします。 116〉流れ星論 最果タヒ/〈たいわクエスト 2〉対話と男性性 前田隆弘
  • えーえんとくちから
    4.3
    「えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい」「「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい」──この世界への鋭敏で繊細なまなざしから生まれたやさしくつよい言葉たち。彗星のように短歌界にあらわれ、2009年、惜しまれながら二十六年の生涯を閉じた夭折の歌人のベスト歌集が没後十年を機に未発表原稿を加え待望の文庫化。
  • 世界は一冊の本 ――definitive edition
    5.0
    本を読もう。もっともっと本を読もう。世界という名の一冊の本を。「書かれた文字だけが本ではない。日の光り、星の瞬き、鳥の声、川の音だって、本なのだ」本を読みながら、私たちはあまりに多くの人と、言葉と、景色と出会い、別れていく。友の魂へ、母の魂へ、あるいは遠く離れた異国の魂へ。詩人がのこした祈りのための、そして人生を読み解くための傑作詩集。解説 岡崎武志
  • 82年生まれ、キム・ジヨン ストーリーブック
    無料あり
    3.6
    1巻0円 (税込)
    韓国100万部突破! チョン・ユミ、コン・ユ共演で映画化決定! 異例の大ベストセラー小説『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ 著/斎藤真理子 訳)。立ち読み感覚で、本書からの抜粋を西村ツチカ氏が本冊子のために描き下ろした絵とともに試し読みできます。韓国で社会現象となった経緯や、著者から日本の読者へのメッセージ、反響の声などが収録されています。まだ読んでいない人も、すでに読んだ人も楽しめる一冊!(非売品)
  • ちくま新書・ちくまプリマー新書 解説目録2025
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    筑摩書房刊行のちくま新書・ちくまプリマー新書の目録です。通し番号順に内容紹介と共に掲載しています。また、ちくま新書ジャンル別一覧、品切一覧表を掲載しています。掲載されている作品は、2024年12月時点で購入可能なものです。 ※電子書籍の目録ではありませんのでご注意ください。
  • ちくま文庫・ちくま学芸文庫 解説目録2025
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    ちくま文庫、ちくま日本文学・ちくま哲学の森、ちくま学芸文庫など、筑摩書房刊行の文庫の目録です。著者名50音順に内容紹介と共に掲載しています。また巻末には品切一覧表を掲載しています。掲載されている作品は、2024年12月時点で購入可能なものです。表紙絵=安野光雅 ※電子書籍の目録ではありませんのでご注意ください。
  • spring プレミアムブックレット
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    2025年本屋大賞ノミネート! 稀代のストーリーテラー・恩田陸の新たな代表作! 一人の天才少年をめぐる、傑作長編バレエ小説『spring』のこれまでの軌跡を振り返るプレミアムブックレット。(非売品) 立ち読み感覚で、本書からの抜粋や読者が選んだ推し文を試し読みできます。登場人物の詳細なプロフィールや朝井リョウさんの感想などを紹介。本屋大賞ノミネートに寄せた著者からのメッセージ、キャリア30年を迎えた作家・恩田陸さんのデビューから現在までの作品年表なども収録。『spring』をまだ読んでいない人も、すでに読んだ人も楽しめる一冊! (筑摩書房編 恩田陸さん協力)
  • 筑摩書房 図書目録2025
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    筑摩書房刊行の単行本・選書・全集シリーズ・教科書の総合目録です。単行本はジャンルごとに著者名50音順に内容紹介と共に掲載しています。また、文庫・新書を含めた全書名・全著者名索引を巻末に掲載しています。掲載されている作品は、2024年12月時点で購入可能なものです。 ※電子書籍の目録ではありませんのでご注意ください。
  • 哀愁新宿円舞曲 増補版
    -
    1950年代の新宿、青線地帯での男女の交わりを描いた人情話「娼婦の街」「歌舞伎町夜景」、日記や手紙で構成され思いもよらない結末で読ませるサスペンス「狂犬日記」「手紙の毒」他、様々な題材や形式を用いて、都会の街角で生きる人々の歓びと悲しみ、笑いを描いた鬼才・都筑道夫のエッセンスが詰まった幻の短篇集。2作品と日下三蔵氏の解説を加え、増補版として待望の文庫化。
  • 愛は時間がかかる
    3.7
    「誰かのつらさに、大きいも小さいもない」3カ月にわたる、トラウマ治療の記録を書く。『かなわない』の著者による、4年ぶりの新刊!
  • 青空のルーレット
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    俺達はビルの窓拭きだ。俺達は今日もビルの外に浮かんで、窓を拭いている。気楽な稼業、呑気な商売。ときどき危険、死んだ奴アリ。俺達が窓を拭いているのは、メシを喰うためだ、家賃を払うためだ。しかし、俺達が窓を拭いているのは(誓ってもいい)、夢を見るためだ。……燃えるような夢を抱いて、都会の片隅で働く男たちの篤い友情を描く、感動の物語「青空のルーレット」。のびやかな文体と小説家的資質を高く評価された、第十六回太宰治賞受賞作「多輝子ちゃん」を併収。
  • 青空娘
    3.8
    主人公の少女、小野有子は祖母の死によって自身の出生の秘密を知り、見知らぬ土地東京で暮らすことになる。継母とその子供たちからのいじめ、手がかりの少ない実母の行方探しなど幾多の困難にぶつかるが、それでも健気に真直ぐ生きる彼女に手を差し伸べてくれる人々が現れ、運命は好転していく……。青空のように明るく希望に溢れた日本版シンデレラストーリー。
  • 青山二郎全文集 上
    4.3
    青山二郎は、小林秀雄、白洲正子の骨董の師匠としてだけでなく、河上徹太郎、中村光夫、宇野千代といった周囲の人たちにも大きな影響を与えた。その青山の信仰とは、知識に依らず、眼を頭から切り離して、純粋に眼に映ったものだけを信じるという「眼の哲学」であった。やきものから学んだ眼力によって、骨董はもちろん、人間の真贋から社会批評まで、ズバリとその本質を言い当てる。青山の文章は、独特な比喩とともに難解なところもあるが、知識ばかりが横溢する現在、もっとも辛辣な文明批評となっている。上巻は、「梅原龍三郎」「北大路魯山人」「小林秀雄と三十年」「贋物と真物について」など、美術と人物に関する文章43篇を収録。
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選
    3.7
    「話相手の女性求む」という風変わりな求人に応募した多佳子は、無愛想な老婦人・郁の豪邸で住み込みで働くことになる。ある事件がきっかけで郁との距離が縮まった多佳子は、幼い頃に母が何者かに殺害されたことを郁に打ち明ける(表題作)。車椅子探偵の華麗な推理を描いて日本推理作家協会賞を受賞した表題作ほか、「日本のクリスティー」の珠玉の短篇を堪能できるオリジナル傑作選。
  • 「赤毛のアン」ノート
    4.0
    何度読んでも新鮮で、新しい発見がある「赤毛のアン」。アンを大好きな高柳さんが、アンの部屋の様子やグリーン・ゲイブルスの樹木や花のこと、日曜学校のピクニック、初めてのお茶会のメニュー、アンが散歩したアヴァンリーの地図などを絵と文章で紹介。新しく書下ろしを加えた、ファンタジーな魅力満載の可愛らしい本。「赤毛のアン」の世界を夢見るあなたへの贈り物。
  • アカシア・からたち・麦畑
    -
    ふり返ってみたいような、いちばんふり返りたくないような小さかった時。いじめられて泣いている私。泣き顔を見せまいと井戸端で水をガブガブ飲む私。子ども同士のずるさにムシャクシャした私。おとなの嘘をみていた私。甘味でつらかったあの頃が時のむこうで色鮮やかな細密画のように光っている。あの頃のすべてのものに声援を送ろう。がんばろうと。
  • アガサ・クリスティーの大英帝国 ──名作ミステリと「観光」の時代
    4.0
    英国を代表する「ミステリーの女王」アガサ・クリスティーはまた「観光の女王」でもあった。奇しくも同じ1841年に端を発する「ミステリ」(ポー「モルグ街の殺人」)と「観光」(トマス・クックによるツアー)は、束の間の「非日常」を楽しみ、平凡だが価値ある「日常」へと帰還する営みとして、大衆社会なかんずく大英帝国の繁栄の下、花開いた。その頂点をなすクリスティーの傑作群、66作に及ぶクリスティーの長編の分析を通して、彼女が「ミステリ」と「観光」に託して描いた二〇世紀大英帝国の変容を明らかにする。
  • 悪意銀行
    -
    犯罪の芸術性を求め〈悪意銀行〉を設立した土方に、ある都市の市長暗殺計画が舞い込む。それを知った近藤が現地に乗り込み黒幕を追いかけると――。幾重にも仕掛けられた罠とハイスピードな展開が織りなす怪作アクション小説。『紙の罠』に続くシリーズ第2弾。表題作他、同シリーズ中篇「ギャング予備校」、当時の貴重な解説、さらに編者による詳細な解題も収録した〈完全版〉。
  • 悪人礼賛 ――中野好夫エッセイ集
    4.0
    「およそ世の中に、善意の善人ほど始末に困るものはないのである。」こちらは迷惑をこうむっているのに、それに気づかないばかりか、一切の責任から逃れていると錯覚してる善人。むしろ悪人のほうが付き合いやすい。このパラドクスを語る文章の小気味よさ。数々の名訳で知られ、社会に警鐘を鳴らす評論家として信頼された自由主義者のエッセイ集。半世紀を経てなお瑞々しさを失わない人生論と日本の国際社会復帰期の社会批評の数々。自在闊達な思考の気持ちよさを満喫できる一冊。
  • 悪魔はあくまで悪魔である ――都筑道夫恐怖短篇集成(1)
    4.5
    1~3巻1,320~1,430円 (税込)
    「なんでも三つ願いごとをかなえます」悪魔の誘いに応じた男を待ちうける出来事とは……。悪魔に見込まれた男の“取りひき”を描く表題作ほか、切れ味鋭い恐怖短篇の傑作を全3冊にまとめるシリーズ第一弾。
  • 明日は日曜日
    4.3
    総務課に勤める桜井大伍は、同期の山吹桃子とともに、社内外に巻き起こるドタバタ事件に次々と巻き込まれる。1950年代、懐かしい“昭和”の牧歌的な空気の中、魅力的な登場人物たちが、恋や仕事に右往左往する姿をユーモラスかつキュートに描くラブコメディ。各話「明日は日曜日」と締め括られる構成も魅力的で、「今」読むからこそ新鮮な13編からなる連作短編小説。
  • アショーカ王伝
    4.0
    インド亜大陸のほぼすべての地を統一したマウリヤ朝第三代の王・アショーカ。ダルマ(法)による政治を行い、八万四千におよぶ塔の建立、五年大会の開催など、仏教の守護者として歴史的に名高い。本書は、その生涯をサンスクリット原典から訳出。王はいかにして熱烈な仏教徒となったのか──。家族をめぐる劇的な出来事をはじめ、伝記は興味深い逸話に満ちている。古代インドにおける仏教徒の世界観や人生観が王の行跡から垣間見えるとともに、凡夫の煩悩を持ちながら聖なる世界を希求したアショーカの姿は、現代を生きるわれわれを引きつけてやまない。巻末には本書をめぐる詳細な解説を付す。
  • アジア おいしい話
    3.3
    あぁなんておいしい! と舌鼓を打つ時、その料理の向こうにあるおいしさの秘密を知りたくなる。固いごぼうやにんじんをふんわりと仕上げるベトナムのおろし金、蒸し焼きには欠かせないバナナの葉、煮えた野菜とココナッツ殻のしゃもじとの絶好の相性……。アジアを旅して、あちこちの家の台所や店の厨房、市場の軒先、路上の雑貨屋で見て、聞いて、教わった、おいしさのコツ。
  • あの頃、忌野清志郎と ──ボスと私の40年
    4.2
    忌野清志郎の元マネージャーによるリアル清志郎伝。中学生の頃、テレビで見て以来熱烈なファンになり、ついには所属事務所に入社。衣裳係、マネージャーとして音楽活動を支えた著者が、40年間見つめてきた清志郎の素顔を愛情溢れる言葉で回想する。清志郎直筆の手紙やイラストに加え、文庫化に際して清志郎亡きあとのエピソードをボーナストラックとして収録する。
  • 甘い蜜の部屋(上)
    -
    1~2巻550円 (税込)
    裕福な家庭の一人娘として父親の愛情を一身に受け、何不自由なく育った美少女モイラ。生来の類稀な美貌と不可思議な香気を放つ皮膚、無意識な媚態は、周囲の男たちを翻弄し、次々と破滅させていく。一方で彼女は心の中では終始、父親との甘く濃密な愛の部屋に棲んでいた……。十年の歳月を費やして完成された傑作長編。泉鏡花文学賞受賞作品。
  • 甘粕大尉 ――増補改訂
    4.0
    関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは? 人間甘粕の心情とは? ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。名著・増補改訂。
  • 甘酸っぱい味
    -
    毎年違う流行に身をつつんだり、評判のレストランに忙しく足を運んだり、時代の空気を自分の暮らしに取り入れてみたり──そんなこととは無縁に、不変の価値観のもと、動じることなく、かつしなやかに生きた吉田健一。近代化や戦争によって自らの愛した世界がなくなってしまっても、あきらめることなく、「ほんとう」の人間の営みが再び湧き起こってくるのを東京の片隅で見守っていた。そんな著者がおでん屋のあり方、大人のふるまい方から、理想の文学に至るまで、静かに、時に饒舌につぶやいた百篇。とっておきの一本を開けたくなる珠玉のエッセイ集。
  • 雨の日はソファで散歩
    3.2
    「雨が降っている。外へ出るのが億劫だ。車もない。あっても運転できない。こんなときはソファに寝ころがって行きたい町に本の上でつきあわしてもらうのが分相応というものだ。では、どこへ行くか。……」(本文より)稀代のエンサイクロペディストが自ら選び編んだ最後のエッセイ集。
  • 雨降りだからミステリーでも勉強しよう
    3.5
    雑誌のミステリー紹介コラム「フラグランテ・デリクト」と、監修を担当した海外推理小説のシリーズの作品解説を集めた「クライム・クラブ」の2つをまとめた1950~60年代にかけての欧米のミステリーブックガイド。J・Jにしか成しえない圧倒的な情報が詰まった一冊であり、独特の語り口は、今をもってなお新鮮である。また、当時の海外ミステリー事情の貴重な資料にもなっている。
  • アメリカン・ヒーロー伝説
    -
    犯罪実話、ウェスタン、心正しい少年の成功物語、そしてミステリー……。ダイムやパルプという言葉に代表される粗悪な紙に印刷されたさまざまなヒーローたちがアメリカ中を熱狂させ、やがて忘れ去られた。彼らの系譜をたどれば、「アメリカはなぜ今のアメリカになったのか」が浮かび上がってくる。ポーが第一作を発表する直前の1840年からハードボイルド小説誕生前夜の1920年までを、低い位置に据えた視点から眺め、消費されるためだけに作られた物語を通して、背景となった社会と大衆を描く一級のアメリカ精神史。
  • 有吉佐和子ベスト・エッセイ
    4.0
    研ぎ澄まされた美意識旺盛な好奇心と行動力 有吉佐和子のエッセイ集ベスト版! 『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『青い壺』『非色』・・・・・・ 今また読まれている理由がこの1冊でわかる。歴史や社会問題、伝統芸能から現代人の心の機微まで、作品のテーマは多岐にわたり、また書くものは次々にベストセラーとなった昭和を代表する作家・有吉佐和子。若くして始まった作家人生を支えたのは美への探究心や旺盛な好奇心、行動力であった。その明るくバイタリティに溢れる人物像や創作の現場がうかがえるエッセイやルポルタージュをまとめる。ちくま文庫オリジナル・アンソロジー。
  • ある日のメニュー ──絵のあるレシピ
    3.4
    フランス人のマダムが昼ごはんに作るにんじんのサラダ、サンフランシスコで出会ったブロッコリーのあつあつパスタ、山菜尽くしの秋田の朝食。はっとした「おいしい」記憶は、いつしかわが家の得意のメニューに。たくさんのイラストとともに綴られる堀井さんちのふだんのメニュー。
  • あるフィルムの背景 ──ミステリ短篇傑作選
    4.2
    検察が押収したわいせつ図画販売罪の証拠品、その中のフィルムの映像に妻と似た女性の姿を見つけた検察官の笹田は独自調査に乗り出すが、たどり着いたのは思いもよらない残酷な真相だった(表題作)。普通の人々が歪んだ事件を引き起こす恐ろしさと悲しみを巧みに描き、読者の予想を裏切る驚愕の結末を鮮やかに提示する。昭和の名手の妙技を堪能できる、文庫オリジナルの短篇傑作選。
  • アルベルト・アインシュタイン ――相対性理論を生み出した科学者
    3.5
    20世紀を代表する天才は学校の落ちこぼれだった。激動の時代に翻弄されながらも、学問の領域を越えて世界平和を訴え続けた科学者の生涯とは。(巻末エッセイ・茂木健一郎)
  • ある若き死刑囚の生涯
    3.0
    罪を見つめ、罰を引き受けるとはどういうことか。死を受け入れ、乗り越えて生きることは可能か。1968年の横須賀線爆破事件の犯人で死刑囚の短くも懸命に生きたその姿を描き出す。
  • アレグリアとは仕事はできない
    3.9
    「おまえなあ、いいかげんにしろよ!」と叫びたくなるほどの性悪女、アレグリア。男に媚ばかり売って、すぐ疲れたと言っては休み、ふて腐れて動かなくなる。ミノベの怒りはとどまるところを知らないのだが、まわりの反応はいまひとつ。コピー機に文句を言ってもねえ、と先輩は言うが……。表題作に、地下鉄で繰り広げられる心理戦を描く「地下鉄の叙事詩」を併録。
  • アンダークラス ──新たな下層階級の出現
    3.5
    非正規労働者のうち、パート主婦、専門・管理職以外の人々は、日本には約930万人いる。その平均年収はわずか186万円で、その貧困率は高く、女性ではそれが5割に達している。いじめや不登校といった暗い子ども時代を送った人が多く、健康状態がよくないと自覚する人は四人に一人の割合である。これら「アンダークラス」に属する人びとを、若者・中年、女性、高齢者と、それぞれのケースにわけ、調査データをもとにその実態を明らかにする。今後の日本を見据えるうえで、避けては通れない現実がそこにある。
  • 安藤百福 ――即席めんで食に革命をもたらした発明家
    4.7
    チキンラーメンの発明が48歳のとき。挑戦するのに遅すぎるということはない。「常識」にとらわれず、食を通して人々の幸せを追い続けた男の物語。(巻末エッセイ・藤原和博)
  • 杏のふむふむ
    4.3
    ラブラドールのハリーと過ごした小学校時代、歴女の第一歩を踏み出した中学時代、単身海外にモデル修業に行った頃、そして、女優として活動を始めたとき……。NHK連続テレビ小説のヒロインを演じ国民的な女優となった杏が、それまでの人生を、人との出会いをテーマに振り返って描いたエッセイ集。そのとき感じたことを次につなげて明日に向かう姿は、感動必至。(解説:村上春樹)
  • アーサー王物語 1
    4.0
    魔剣エクスカリバー、円卓の騎士、魔術師マーリン、騎士ラーンスロットの冒険、トリストラムとイソルテの悲恋、聖杯探求……。あらゆる英雄譚、恋愛譚、奇蹟譚の伝承が詰まったファンタジーの宝庫──「アーサー王伝説」。本シリーズは、1485年刊行の原典・キャクストン版を、全訳し紹介する、本邦初の完訳版。「1」は、原書全21巻のうち1巻から6巻までを収録。
  • アーサー王ロマンス
    3.1
    戦いと愛と聖なるものを主題に繰り広げられる一大中世英雄ロマンス。円卓の騎士たちと聖杯探求の旅、王妃グィネヴィアと湖の騎士ランスロットとの恋、トリスタンとイゾルデの悲恋など、神秘と謎に満ちた英雄の物語の数々。そのエッセンスのすべてをきわめて分かりやすく凝縮した、アーサー王伝説の入門にうってつけの一冊。
  • アーベド・サラーマの人生のある一日 ――パレスチナの物語
    4.5
    ピューリッツァー賞受賞作。ヨルダン川西岸地区で園児たちの乗ったバスが燃えた。アーベドは息子を探して奔走する。占領とは何かを問う悲劇のノンフィクション。
  • RPGのつくりかた ――橋野桂と『メタファー:リファンタジオ』
    4.5
    JRPGを牽引する、アトラスのゲームクリエイター橋野桂。最新作であり集大成となる『メタファー』開発の軌跡が、この1冊に。キャラクター、シナリオ、バトル、日常、UI担当者の証言や、貴重資料を多数収録。ものづくりに関わるすべてのひとに贈る、傑作ノンフィクション。
  • 生きがいは愛しあうことだけ
    4.4
    音楽仲間との死別を経験し、生きるとは何かを考え続ける著者の最新エッセイ集。恋愛しつつ、音楽活動を通して生きる。なぜ歌うのか。「僕に才能はない。技術もない。……昔も今も音楽で生活できたことは一度もない……歌わなければ、誰かとつながりを持っていなければ、自分は犯罪者になってしまいそうだからである」。文庫オリジナル。
  • 生き地獄天国 ――雨宮処凛自伝
    4.5
    プレカリアート(不安定層)問題について運動、執筆し、注目される著者の自伝。激しいイジメ体験→ビジュアル系バンド追っかけ→自殺未遂→新右翼団体加入→愛国パンクバンド結成→北朝鮮、イラクへ→右翼をやめてから現在に至るまで。息苦しい世の中で死なないために。
  • 生きて死ぬ私
    3.8
    歓びも悲しみも、そして眼前に広がる世界のあり様も──人生のすべては物質である脳の中の現象にすぎない。ならば、脳とは私にとっての牢獄なのか。脳内現象である人間の心とは何か。この難問に挑むには、自身の脳がとらえた世界をより深く「感じる」ことから出発する以外にない。本書は、怜悧な科学的知性と熱情あふれる文学的感性とを駆使して新たな世界像を描く試みだ。著者の純粋な出発点に位置する記念碑的エッセイ。
  • 生きるとはどういうことか
    4.0
    人生、言葉にならないことがじつはいちばん面白い。“日本の知性”養老先生が二十年間に執筆した随筆から選りすぐり。ヒトを問いなおす思索の旅。
  • イギリスだより ――カレル・チャペック旅行記コレクション
    4.1
    世界各地の多様な風景・風俗を愛したチャペック。その巧妙でユーモラスな筆致は、深い人間愛と洞察を底に秘め、今もなおファンが多い。本書は評価が高いイギリス滞在記で1924年にペンクラブ大会参加と大英博覧会取材のため訪れたときのもの。チャペックの「イギリスびいき」ぶりがうかがえる名著。自筆イラスト多数。
  • いくさ世を生きて――沖縄戦の女たち
    4.0
    敗戦、占領を経て、復帰後は基地と観光の島と化してしまった沖縄で、女であるがゆえに負わなければならなかった過去に口を固く閉ざし、沖縄戦の深い傷痕をかかえて生きてきた女たちが、ひとりひとりの命こそが宝である世の中を願って、その胸のうちを語った。戦争の惨禍を知る人々が次第に少なくなる中、決して忘れ去られてはならない記憶の数々。
  • 十六夜橋
    4.5
    不知火(しらぬい)の海辺に暮らす土木事業家の主と彼をとりまく三代の女たち。遊女、石工、船頭……人びとがあやなし紡ぎ出す物語は、うつつとまぼろし、生と死、そして恋の道行き――。第三回紫式部文学賞受賞作品。
  • 十六夜橋 新版
    5.0
    南九州・不知火(しらぬい)の海辺の地「葦野」で土木事業を営む萩原家。うつつとまぼろしを行き来する当主の妻・志乃を中心に、人びとの営み、恋、自然が叙情豊かに描かれる傑作長編。作者の見事な筆致で、死者と生者、過去と現在、歓びと哀しみが重なり、豊饒な物語世界が現れる。第三回紫式部文学賞受賞作品。
  • 石井桃子 ──児童文学の発展に貢献した文学者
    3.0
    『くまのプーさん』をはじめ、うさこちゃんやピーターラビットなど今でも子どもたちに愛されているシリーズを翻訳した石井桃子の生涯を綴る。
  • 石狩少女
    4.1
    明治末の北海道札幌、主人公・野村悠紀子は、文学を愛し、空を眺めることやリンゴ畑に出かけることが好きな女学生。彼女は人から多くの関心を持たれる一方で、偏見、勝手な噂、男子学生からの執着、決められた結婚、家族の無理解などに悩む。そんななか内地の親戚の家に行くことになるが…。北海道の自然も美しい、著者の半生を反映した1940年刊行の傑作少女小説。
  • 市川房枝 ――女性解放運動から社会変革へ
    3.3
    現在より遥かに女性の地位が低かった戦前に、周囲の反発や無理解を乗り越えて婦人参政権運動に取り組み、女性の地位向上につとめた運動家の生涯。(巻末エッセイ・辻元清美)
  • 一家の主
    4.5
    夫と妻のこと、出産のこと、引越しのこと、勤務のこと、小説を書くこと……。この世のもろもろを引き受けながら、小説を書きつづける。それはなかなか楽ではない。生活と創作、両方にわたる喜び、悲しみ、ときに怒りもこみ上げる日々を、たくまざるユーモアとペーソスで綴る。作家・吉村昭のイマイチ時代を描く自伝的長編小説。
  • いっしょに暮らす。
    3.0
    他者との間にたちはだかる、厚くて高い壁を越えるために、いま、私たちには何が必要なのだろうか? 家族であれ、伴侶であれ、あるいは同居する友人であれ、他人と「いっしょに暮らす」ことの意味と可能性を考える。自立を反社会性とせず、共生を癒着としない、そんなライフスタイルを築くための視野を拓く。
  • 一銭五厘たちの横丁
    4.5
    戦後30年を前にした東京・台東区の下町で、著者は、戦時中に桑原甲子雄により撮られた「氏名不詳」の人びとを探して、ひたすら露地を歩き、家の戸をたたいた。そうして探し当てた彼らが語ったのは、戦場と横丁、それぞれに降りかかった「戦争」だった。写真の留守家族たち、一銭五厘のハガキで出征した横丁の兵士たちの戦中・戦後を記録したルポルタージュの名著。 解説 鶴見俊輔/児玉也一
  • いっぴき
    4.1
    文筆家として走り出した6年間の文章をまとめた一冊。人気バンドからの脱退を決意し、新たな一歩を踏み出した著者が描く、あたたかくてユーモアと優しさがたっぷり詰まった風景は、時に自由奔放で、時に哲学的真理をつくような魅力を持ちながら、“人”とのつながりや毎日の“生活”の愛おしさに気付かせてくれる。彼女にしか紡ぐことのできない言葉たちがここにある。
  • いつも夢中になったり飽きてしまったり
    3.5
    男性諸氏の憧れ植草甚一! 東京からニューヨークの街までぐるりと散歩と買い物。ジャズからちょっとマイナーな映画を勉強して、本の話で盛り上がったら最新のロックをつまみ食い。もちろんファッションやアメリカの風俗なんかも気にしながら……。ポップカルチャーが永遠なのか? J・J氏が永遠なのか? 昨日書かれたみたいな生き生きした文章とその感性は完全に時代を超越している。
  • 移動そのもの
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    語りは未知なる情景を相手に伝えるためのものだが、一方で言葉はそれ自身次の言葉を求めて自在に繁茂していく。そのふたつが合わさったとき、小説は一文一文、一語一語、圧倒的な速度で跳躍しながら、読む者を〈現在〉の強度へと誘いつづける。2019年『する、されるユートピア』で中原中也賞、2023年『この世の喜びよ』で芥川賞に輝く、詩人・作家が放つ、言葉を読む原初的な快楽に溢れる最新短編集!
  • いにしえの恋歌 ──和歌と漢詩の世界
    -
    1巻1,595円 (税込)
    和歌と漢詩。古代東アジアに誕生した二つの傑出した言語芸術は、それぞれ共通点を持ちながらも、独自の世界をつくりあげてきた。本書は、両者の「恋歌」を入口に、その豊穣な世界を逍遙し、魅力を語る。そして古代の日本と中国に生きた人々の心情と運命に迫る。日中の文化をともによく知る気鋭の比較文学者による、渾身の一冊。
  • 戌井昭人 芥川賞落選小説集
    3.0
    5回の芥川賞落選を経験し、もっとも賞に近かった(?)作家による芥川賞落選作5作品をまとめたオリジナル小説集(注:川端康成文学賞受賞作1作を含む!!!)。気が小さいのにテキトー、だけどなぜか惹かれてしまう人物たち、モラルも常識もあんまり通用しない脱力しまくりの独特の世界観が炸裂する──ある意味、画期的で文学的コスパ最強の作品集。解説 町田康
  • 井伏鱒二ベスト・エッセイ
    NEW
    -
    釣りと酒と将棋をこよなく愛し、95歳の長寿をまっとうした井伏鱒二。情緒的にならず、ユーモアと忍耐をつねにわすれず、しぶとくも愉しげに日々を送ることの秘訣を文章のうちに溶かし込んだ──。太宰治、牧野信一、青柳瑞穂などとの長い友情をシニカルにつづった人物評も収めた、日本語を読む歓びにのびのびと浸る精選集。
  • 癒しのチャペル
    3.2
    勝ち組負け組がはっきりした生きにくい世の中で、癒しを求めていろいろな場所やものを訪ねた「第1章癒しの礼拝堂」。勝ち組トップ、だれもが羨むセレブとはいったいどういう人たちなのかを観察した「第2章こんにちはセレブ」。どんなときでも逞しく! 「第3章ポジティブシンキングコミック アミー」。3章立てで世の中と自分を笑い飛ばす、もしくは、ブラックにこっそり笑う辛酸なめ子の真骨頂。
  • 嫌ダッと言っても愛してやるさ!
    4.5
    日本のパンクロックの元祖・遠藤ミチロウの第一エッセイ集。著者が自著の中でも最も愛した本。「この一冊で、あの(THE STALIN)デビューから解散まで(80~85年)自分が何を考えていたのか、あらゆる角度から手にとるようにわかるのだ」。破壊的で土着的。吉本隆明との83年の対談を収録。文庫化に際し、詩、未収録エッセイも収録。【※紙書籍版に含まれる歌詞は、本電子書籍には含まれません。】
  • イルカも泳ぐわい。
    4.0
    「不必要なものだけを堪能できるようになれば、それは最高の娯楽になるはずだと、私は信じている」。深夜の動画視聴のなかで見つけたたった9文字のツッコミ台詞の素晴らしさをめくるめく修辞で称える表題作他、面白乱暴ひねくれ繊細鋭さ優しさ言葉への愛、Aマッソ加納の魅力がぜんぶ詰まった初エッセイ集が、書き下ろし「むらきゃみ」を加えてついに文庫化。
  • 「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論
    4.6
    「!」の連続。「色の見え方」の先端科学から見えてきた、驚きの世界。前世紀の「色覚」観が私たちにもたらす、いくつかの問題。科学作家が多数の取材・調査をへてたどり着いた、まったく新しい地平。「色」に関心のあるすべての人、必読のノンフィクション!
  • いろんな気持ちが本当の気持ち
    4.2
    2011年デビュー10周年を迎えた著者の、創作の原点がわかる、第一エッセイ集。じたばたと考え、小説を書き、小説を読み、記憶をさぐり、そして日常を送る……。世界のなにに注目し、それをどう描いていくのか。新鮮な驚きと独特のこだわりに満ちた、長嶋有ワールドは、どんなに短いエッセイでも健在。文庫化にあたり、書き下ろしエッセイを追加。
  • 岩波書店の時代から ――近代思想の終着点で
    4.0
    1960年代からポストモダンの時代を通じ岩波書店で多彩な出版活動を展開した大塚信一に、同じく編集者だった堀切和雅が問う――脱魔術化され、人間の精神が寄る辺をなくした近代において学問や芸術は何と格闘してきたのか。河合隼雄・中村雄二郎・大江健三郎・山口昌男・宇沢弘文・木田元・磯崎新らとの仕事を組織しつつ、何を理解しようとしてきたのか。近代の思考もまた新手の魔術だったのではないか。我々はなぜ地球的破局に向かう終着点にいるのか――人類の思想史を対話でたどる。 【目次】はじめに 堀切和雅/第1章 「敗戦」のアンビバレンス/第2章 「近代」という問題群をまるごと問う/第3章 日本近世・準備された逆説/第4章 言語と「場」、そして意識/第5章 「主体」の観念、以前/第6章 「心」──変性するもの/第7章 ポストモダン思想の淵源/第8章 リアリズム・ニヒリズム・ファンタジー/第9章 トポスと人物/第10章 思考空間としての社会/第11章 「場所」から考える/第12章 脱魔術化と再魔術化/第13章 生・ロマン・崇高/終章 いま、破局に至るのか/あとがき 大塚信一/人名索引
  • インディラ・ガンディー ──祖国の分裂・対立と闘った政治家
    3.0
    宗教対立、身分制度、貧困問題……。植民地支配からの独立を経てもなお、もがき苦しむ大国インドを率いた女性指導者の悲劇の生涯。
  • イーサリアム創世記
    -
    暗号通貨はその短い歴史の中で急激な高騰と暴落を繰り返しながらも、やがて時価総額は2兆ドルを超えるに至った。ヴィタリック・ブテリンと彼の創造物――イーサリアムがなければ、暗号通貨の成長は不可能に近かっただろう。本書は、イーサリアムの誕生から、内部抗争、ハッキング事件、ICOバブルまで、暗号通貨革命の舞台裏を描いたノンフィクションである。イーサリアムの共同設立者として名を連ねた8名全員を含んだ数多くの関係者への200回を超えるインタビューのほか、SNS投稿やEメール、オンライン資料、チャットログに至るまで膨大な量の資料をもとに、生々しく描き出す。

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