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自らの名に無数の季節を抱く無二の舞踊家にして振付家・萬(よろず)春(はる)。少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。同時代に巡り合う、踊る者 作る者 見る者 奏でる者――それぞれの情熱がぶつかりあい、交錯する中で彼の肖像が浮かび上がっていく。彼は求める。舞台の神を。憎しみと錯覚するほどに。一人の天才をめぐる傑作長編小説。 【電子書籍版には紙書籍版に収録されている「パラパラ漫画」と書き下ろし番外編二次元コードは付きません】
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Posted by ブクログ
著者の、バレエと音楽に関する造詣の深さに感服!特に、踊っている時のダンサーの心理描写は圧巻、目の前で踊っているようだ!
思っていたのとちょっと違っていた。 主人公は「萬春」。物語は彼を取り巻く人の「語り」で進んでいく。ハルという人がちょっとずつ鮮明になってくるのが面白い。
春。そしてバネのように跳躍する身体。個人的には蜜蜂と遠雷よりこちらのほうが好み。 どんな色や映像を思い浮かべるのか読者の自由を邪魔しないモノクロのカリグラフィーだけのシンプルな装丁もとてもいい。偶数ページにノンブルが寄せられ奇数ページがパラパラ漫画でシルエットが躍るのも楽しい。 P20 補充と補強...続きを読むは違うの。バカ高い契約金でよそのスターを引っ張ってくるのは補充。イチローみたいに長い目で見てチームに貢献する人材を呼んでくるのが補強。 P69 いるよねー、微妙にストレス感じる相手。あの、踊っている間中どこかで常にイライラしてる感じ、いやだよね。それも、わざわざ口に出して言うほどじゃないっていうのが一番ストレス溜まる。 P71 身体の細胞が非自己と認識してない、っていうの?HALも自分、みたいな感覚なんだよねえ。【中略】あの感覚、不思議だよねー。あれ、あたし今誰と踊ってるんだっけ?なんて考える瞬間がある。 P109 俺もヤツも正しい。俺たちは、互いに互いを連れてここまで来た。補完関係でもライバルでもなく、ましてや運命なんかでもない。そう、たまたま居合わせたのだ。【中略】ぽんと出会って、接触して、跳ねた。互いに互いをスプリングボードにしたのだ。アヴィジャイ・コーエンの曲が流れている。 P281 バレエの語彙。それはダンサーにとっても、振付家にとっても非常に重要なものだ。語彙が増えれば増えるほど、より繊細に、より複雑な物語を語れる。 P300 残らない。でも、覚えてる。それが春ちゃんの返事だった。 P317 同じ踊り。確かにあたしも舞台を見ているうちにそう思うようになった。我々は、表と裏の双方から同じものを見ている。情欲の中の戦慄を。殺戮の中の官能を。それらを併せ持つのが人間の性なのだ、ということを。 P326 舞台の上で、役者や音楽家やダンサーは、観客の代わりに「生きてくれている」誰もが、舞台の上で「生き直す」自分を観ている。 P328 戦慄せしめよ。『遠野物語』の序文で、柳田國男が述べた一節 ー 【中略】願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ。 P366 確かに、スーパースターと呼ばれる人たちは、すべてがクリアだ。「私のことをわかって」などという、うじうじした雑念なんてどこにもない。観客に無尽蔵に愛を与え、そのことでそれ以上の愛を観客から受け取っている。なるほど、スーパースターは完全に双方向だな、と腑に落ちた。 P373 春の臆面もない明るさに、芽吹く生命の獰猛さに、気後れを覚えるようになる。さあ、年寄りども。道を空けろ。新しい生命に居場所を空けろ。そう糾弾されているような心地すらする。
正直なかなか読み進めませんでした。 しかし、最後まで読み終わるといい作品だったと思います。 色々な視点でのストーリーが思い返すと面白く、芸術の素晴らしさが伝わっできました。いつかバレエを見に行きたくなりました。
恩田陸さんの作品で、 本屋大賞にノミネートされた作品と知り、 読み始めました。 天才の人生を色んな視点(本心の視点も含めて) 読み進め、こんな美しい世界を覗き見させてくれてありがとうというような気持ちを感じました。 そして、些細な出会いで自分という存在がピッタリ はまることもあるだろうし、逆に出...続きを読む会えなければ 何か違和感を感じて生きていくんだと思うと、 人生は奇跡の連続なんだなと思います。 また、そういう奇跡に出会ったとしても自分で気づくことが大切で、ぐっと掴まないといけないんだと思いました。 人と人の出会いを大切にしたいです。
唯一無二の存在、萬春。 彼の存在は人々を魅了してやまない。 わたしも彼に心を奪われてしまった1人だ。
バレエの知識もないしきちんと見た事もないけれど、面白かった。専門用語や曲、分からない知らない事も多いなかそれでもその世界観に美しさに引き込まれました。 『蜜蜂と遠雷』の時も思いましたが、恩田陸さんの表現が素敵。イメージが湧いてくる。 物語というか、萬春という人物エピソード、4人の語り。 それぞれ...続きを読むの知るHALを語るなかでHALの歩んできた道や特異性が浮き彫りになる。HALを包む周りの人達の優しさや愛情も伝わる。 最後にHAL自身の語り。先の3人の語りがあるからこそ最後の彼自身の語りでうわぁと重みを増して目の前に展開される。
春(主人公)の独特の考え方や物事の感じ方の描写がとても上手く、引き込まれた。 よくある筋書きの多様性の話ではなく、個として独立してその人の要素として出てくるところがいいなと思う。 バレエが題材ではあるが、この本全体を通して世の中や個のありかた、まわりとの結びつきなど考えさせられるところが多い作品。
七瀬とHALが即興でコンテンポラリーを再現しているくだりでやっと気がついた。 「蜜蜂と遠雷」の作者じゃん! 亜夜とマサルじゃん! いや、別の話だし、 こちらはこちらで素晴らしかったけれど。 バレエは娘が12年やってた。 ロシア留学なんて言い出したら費用は? なんてバカ親炸裂させていたけど、 娘が...続きを読む楽しかったのはバレエ以上に友達と一緒にいる事だったらしく、この発表会が終わったら受験生、というタイミングであっさり未練もなくやめて、トゥシューズも捨ててしまった。 送迎に、役員の押し付け合いに、発表会の裏方に、振り回された日々は何だったんだ、という気もするけど、娘は楽しい時間を過ごせたのだろうし、私もそれなりの経験を積ませてもらえたのだろう。 それなりにあった楽しい事や充実感の倍以上、嫌な思いをした気がしてならないけれど。 バレエ繋がりでちょっと思い出しただけ。
すごい! バレエを全く知らないのに読んでシーンが思い浮かぶ類稀なる文章力。 これは実際にあった物語では無いですよね?!って思うくらい細部まで事細やかに描かれてる。 登場人物に天才が多過ぎて、世界で活躍するような人たちはやはりこれくらい天才ばかりなのだろうな。 さらに天才の性的指向はマイノリティでもそ...続きを読むう驚かないのは何故だろうな。 それぞれの人からの視点で描かれているのも面白かったけれど、一人の天才の物語という感じで、すごい盛り上がりが仕込まれているわけではないので私の好みからは多少外れているかな。
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