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うんこ。だれでもうんこをする。日々のことだから、ときには失敗もする。でも、みんなそれを隠す。うんこは下品、汚いと嫌がられる。下ネタとして笑話にするのがせいぜい。人前で漏らしたりしたら、それだけで多くを失ってしまう。それはなぜなのか? 生きるかなしみとしての排泄、漏らしたときのせつなさ、それを見事に描ききった文学作品を、自身も漏らしたことのある編者が集めた、渾身の名作選!
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Posted by ブクログ
うんこを漏らすという行為を集めた異色のアンソロジー。幅広い年代、作家による様々な排泄の表現はどれも面白く読めました。漏らす事を知る人であれば文中の悲しみや切なさは痛いほど刺さるのではないでしょうか。尻拭きに最適な品を語るラブレーの一編が特に気に入りました。
(2024/11/05 3h) 本アンソロジーを読む前に編者のエッセイ『食べることと出すこと』を読んだので、「あとがきに書いていた排泄文学、出すことができたんだなあ」と感激しました。 わたし自身、うんこに対して幼児期と変わらぬ愛着を抱いておりましたので、このアンソロジーのタイトルには強く惹かれる...続きを読むものがありました。 真面目に読むというより、可笑しみを持って読んでしまいましたが…。編者のあとがきにどのように読むかは自由とあることで、この読み方も良しと励まされました。 特にお気に入りの作品は ・筒井康隆「コレラ」 ・谷崎潤一郎「過酸化マンガン水の夢」 ・佐藤春夫「黄金綺譚」 ・伊沢正名「野糞の醍醐味」 の4篇でしょうか。
うんこ 誰でもうんこをする 日々のことだから、たまには失敗もする もしかすると、人前で漏らしてしまうことも… 生きるかなしみとしての排泄、漏らしたときのせつなさ、それらを見事に描ききった文学作品 日本文学、海外文学、小説、エッセイ、自伝、体験談などの17のうんこの物語を思う存分楽しみました ...続きを読む私が特に気に入ったうんこはこの二作品 『ヒキコモリ漂流記 完全版』山田ルイ53世 漏らしたうんこをバレずにきちんと処理できたと安心していても、やつには「におい」という武器が残っていることを思い知らせれました 『野糞の醍醐味』伊沢正名 あなたは野糞をしたことがありますか…? 私は…、ノーコメント! 想像におまかせしますw これを読むと野糞に憧れを抱くかも! 最後に、うんこを連呼して失礼いたしました
著者はラジオで知っていて、紹介されていた本を読みたいと思っていたが、先にこの本が初読みとなる。 著者の病気に関連した編集だけれど、本にも書かれているように人間誰でも体験したり、遭遇したりと人生には切り離せない事象だ。 物語は、帯の細雪から始まり、最後のダビンチの言葉で締められている盛りだくさんの...続きを読む贅沢本である。 文豪たちが、やはり才能なのか!?上品で文学的に語るところ流石である。 つる姫じゃ〜っ!、懐かしい。 少女マンガだったんだー(笑)
著者自身が、そういう病気になっているということで、うんこを漏らすことを題材にした小説などを集めている本。 着眼点がおもしろい。誰しもが隠したがることを、どうやって文豪と言われているような人が扱っているか、告白しているか、カミングアウトしているか。 そういう小説を集めた、ということだけでも価値があると...続きを読む思う。
珍しい、排便にまつわるアンソロジー。 よかったのは尾辻克彦「出口」、山田風太郎「春愁糞尿潭」、筒井康隆「コレラ」、山田ルイ53世「ヒキコモリ漂流記 完全版(抄)」、阿川弘之「黒い煎餅」、伊沢正名「野糞の醍醐味」、ヤン・クィジャ「半地下生活者」。 漏らすのは人間の尊厳に関わる…そういう思い込みが自分...続きを読むにはある。しかし編者がTwitterで呟いていたが人間死ぬまでに5トンものうんこをするならそれを全部便器の中に落とせるかというと。便意は常に不意打ちで来る。 うんこにまつわる色々なことを思い出しながら読んだ。小学生の頃は学校でうんこをするのはタブーだった。あれ、なんだったんだろう? 学校でうんこをするとからかわれる、そのことへの恐れがいつも念頭にあった(ような気がする)。 45年生きてきて漏らしそうになったことは何度かあるが漏らしたことは幸いまだない…と思う。記憶にある中で一番やばかった経験は、真夏に、池袋で、空腹で水をたくさん飲んだあと豚骨ラーメンを食べたら帰りの電車で腹を下して、漏らさないよう脂汗浮かべながら耐え、2回途中下車して駅のトイレに駆け込んだ。ラッシュの少し前だったかしてまださほど混雑しない時間帯だったから個室が空いていてなんとか助かった。その日はうんこしながら帰ってきたようなもの。都心はトイレは多いが人も多いので不便。外で便意を覚えるたびもっと個室トイレをあちこちにたくさん設置してほしい、と思う。
「うんこ」にまつわる小説やエッセイなどを集めたアンソロジー。 谷崎潤一郎は好きな作家だが恥ずかしながら「細雪」は未読で、その結末が下痢で腹を下した主人公?が長距離列車に乗って旅立つところで終わるのだとは知らなかった。 唯一収録されているマンガが「トイレット博士」でも「Drスランプ」でもなく土田よしこ...続きを読むの「つる姫じゃ〜っ!」というのが編者の個性の表れだろうか? 収録されている作品の中では韓国のヤン・クィジャの「半地下生活者」が圧倒的に良かった。80年代末に書かれた作品だが内容は完全に葉山嘉樹や小林多喜二ら戦前のプロレタリア文学の世界だ。これは他の作品も読んでみたいと思った。 個人的には、松沢呉一の「ウンゲロ」に収録されている便秘が酷すぎて口からうんこを吐き出した話が大好きなので入れて欲しかったなぁ。(「ウンゲロ」は人にあげちゃったんで手元になくて読み返せない)
少し思っていたのとは違った もう少し軽い笑い話かと思ったが 文学的な要素が強いアンソロジーでした 自分もお腹は弱く、外出先では常にトイレの場所などを確認するような生活なので 同じ様に考える人の話を読むと勇気づけられます 幸いまだ外で漏らしたことは無いですが、 漏らした話は「ロングショットで見れば...続きを読む喜劇、クローズアップで見れば悲劇」という言葉には凄く納得がいきました 本人からすれば人生が変わるほどの大きな悲劇だが 他人が話を聞いたらただの笑い話になってしまう この生理現象はなんとも不思議なものだなと 改めて思い知らされます 文学的な作品に抵抗がなく うんこに興味のある方は是非オススメです
大の排泄を取り扱ったアンソロジー。 最近はないが、若い頃は通勤時や帰宅時にに危ない思いを何度もしたことがあり、ストッパを持ち歩いていたこともあった。最初の小説と同様、これまでもどうにかなってきたので、これからも大丈夫だろうと思っている。 とは言え、これを読んで、結局老後は誰かの世話になるのだと痛...続きを読む感した。いや、そんなに先のことではない。 仏教では排泄も扱っているのに他の宗教ではあまりないというのも面白い視点だし、人は結局うんこ製造機に過ぎないと考えると何だか気が楽になる気もする。 アンソロジーなので、読み応えという意味で星3にしているが、目から鱗が落ちるという意味では星5だった。
うんこは悲しくて深い。 大切なことから目を背けて生きてきた気がする。便の小説、エッセイは多いのですね。最初は読み流そうと思っていましたが、次第に引き込まれ見事うんこまみれとなりました。おしっこ文学もいつか読んでみたいです。頭木さんのファンです。
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うんこ文学 ――漏らす悲しみを知っている人のための17の物語
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