作品一覧

  • 閔妃暗殺 ――朝鮮王朝末期の国母
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    1巻1,595円 (税込)
    1895年10月8日、朝鮮駐在特命全権公使・三浦梧楼指揮の下、日本の官僚と軍人が朝鮮王朝の王宮・景福宮に乱入し、王妃を殺害するという大事件が発生した。本書はその顛末を詳述したもの。韓国でも翻訳出版され、大きな反響を得た。日本で「閔妃暗殺」と呼ばれるこの事件は韓国では「乙未事変」と呼ばれ、日本人にとっての「忠臣蔵」のように誰もが知る歴史的出来事となっている。一方、日本では歴史教科書への記載も少なく、認識している人も多くはない。いったい誰がなぜこのような凶行を計画したのか? 未来のために、日韓関係に深い傷を残したこの大事件の全容を知る。
  • 一死、大罪を謝す─陸軍大臣阿南惟幾─
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    1巻825円 (税込)
    昭和二十年八月十五日朝、劇的な自決を遂げた陸相・阿南惟幾。帝国陸軍の典型的軍人として平凡な道を歩んでいた彼は、突然、その生涯最後の四カ月、歴史の表舞台に引き出された。巨大な組織の統率者として敗戦へ向う過程で、彼は何を考え、何を為そうとしたのか。――一切を語らず自決した軍人・阿南惟幾の行動を緻密にたどり、歴史の事実として捉えた、帝国陸軍の擡頭と崩壊の日。
  • いっさい夢にござ候 本間雅晴中将伝
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    フィリピン攻略戦でマッカーサーを敗走させたものの、バターン半島に立て籠もった敵を攻めあぐね、ついに大将の夢叶わず、予備役に編入された本間。敗戦後、捕虜虐待等の責任に問われた夫を救うため、妻・富士子はマニラに飛び、軍事法廷の証言台に立った――。理性的で情に厚い“悲劇の将軍”の生涯を描いた本格ノンフィクション。 解説・野村 進
  • 甘粕大尉 ――増補改訂
    4.0
    関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは? 人間甘粕の心情とは? ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。名著・増補改訂。

ユーザーレビュー

  • 甘粕大尉 ――増補改訂

    Posted by ブクログ

    あくまで己が何を求められているかを常に考えていたのだろう。軍から求められる役割、満州の地で求められる役割、それぞれ様々な場所で応えてきた。だから人格がはっきりしない分恐ろしくも見えるし、生真面目にも見えるし、時に人間味のあるようにも見える。
    近代が求めて完成させた、ひとつの人間類型がある。人格と役割を切り離して行動できるという点で。

    0
    2013年05月09日
  • いっさい夢にござ候 本間雅晴中将伝

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    本間中将の処刑が、4年前に本間中将が総攻撃の命令を下した同じ月日、同じ時刻にあわせて執行されたという事実、総攻撃時の米軍司令官がマッカーサー(Dugout Doug)で、彼は既にオーストラリアに脱出していたという事実が示すものは…

    0
    2021年08月24日
  • 甘粕大尉 ――増補改訂

    Posted by ブクログ

    大杉事件で有名な甘粕正彦の伝記。

    彼が大杉事件について黙秘を貫き、不遇のフランス留学時代を経て、後半生は満州国建設に力を注ぐ姿が描かれている。
    彼の悲運な人生もあることながら、この時代の背景について描かれているので、興味ある方にはお勧め。

    0
    2016年12月12日
  • 甘粕大尉 ――増補改訂

    Posted by ブクログ

    時代の梟勇、満州の裏の帝王、謀略の士。
    満州の時代を彩る『甘粕正彦』のイメージは常に『闇』に充ち満ちている。

    満州モノを読み進める上で、甘粕は多かれ少なかれ必ず登場する。しかし、どれもこれも闇を動く甘粕の信条と心情を深く掘り起こすモノには遭遇できなかった。
    したがって、本書を読むまでのボクの甘粕に対するイメージはいかにもステレオタイプな闇の帝王のイメージでしかない。
    ビジュアル的にはラストエンペラーで坂本龍一が演じたあの無口で不気味な甘粕のイメージだ。

    さて、久々の高得点☆☆☆☆を付けた本書であるが、歴史書にはとどまらないノンフィクションであるが故に、作者の興味のままに一人の日本人としての

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    2015年04月09日
  • 甘粕大尉 ――増補改訂

    Posted by ブクログ

    甘粕という人に関心があるというよりは、著者の評伝が好きなので手にとった一冊。私にとって甘粕といえば「大杉栄殺害事件の人」ですが、冒頭をその事件の描写から、そしてその事件に残る謎からはじめ、一人の人間を周囲の証言から照らし出していく手法はいつもながら読んでいて面白い。フランス時代の甘粕の驚くほどの弱さも意外。最後の甘粕の独白の辺りの感傷は評価しないが、本編は十分に面白く読んだ。但し筑摩書房での復刊に辺り加筆されたあとがきの辺り、大杉栄殺害事件と並んでとりあげたかったという王希天殺害事件へのくだりは蛇足という気がしてならない。あとがき執筆当時の著者の年齢からしてしょうがないとはいえ、本編の丹念な仕

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    2009年10月04日

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