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「おまえなあ、いいかげんにしろよ!」と叫びたくなるほどの性悪女、アレグリア。男に媚ばかり売って、すぐ疲れたと言っては休み、ふて腐れて動かなくなる。ミノベの怒りはとどまるところを知らないのだが、まわりの反応はいまひとつ。コピー機に文句を言ってもねえ、と先輩は言うが……。表題作に、地下鉄で繰り広げられる心理戦を描く「地下鉄の叙事詩」を併録。
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Posted by ブクログ
仕事がうまく進まない感じがリアルに伝わってくるというか 心境的にはそんな感じっていう そしてアレグリアみたいなやつに対する苛立ちとか こんな極端なシチュエーションではないけど、なんか分かるな、みたい そしてウッカリしちゃったこととか 別にやる気がないとかそんなのではないんだけど、嫌なんかダルいなって...続きを読むいう なんも考えたくなくて「あー」しか言えない気分を、言語化できてるというか そして同僚がおなじくOA機器に愛着持ってるシーンとか、なにか得も言えない感動がある 孤独な世界に、同族を見つけたような 案外近くに、仲良くなれそうな人がいたんだっていう あと営業の人とかに見下されていたりとか ナチュラルにダルいなって気持ちがわかり味深い こういう小説が読みたかったな、ていう感じ
一見、大事ではないがおかしいだろってことをまわりはわかっていて何事もないようにしているように見えるとき、自分だけが考えすぎなのかと言い出せずモヤモヤと膿がたまっていくような感覚がリアルに描かれている。 登場人物にとっては辛いことなんだけど頭のいいユーモアを持って描かれているためおもしろく、読みやす...続きを読むい。 自分が言葉に出して叫びたいことを代弁してくれてるようで心が浄化された感じがして気持ちがいい。この感覚は津村さんの本に共通している。これを味わうために津村さんの著書を読みまくっている最中。
二つとも、題名や最初の流れからドタバタ喜劇だと思っていたが、そんな事はなかった。真面目な小説。津村記久子って凄いなぁと感心せざるを得なかった。
初めて読んだ津村さんの作品でした。 大好きです。 ひねくれてるよなあ、と思いつつ 笑ってしまいます。 ひねくれてる、ってネガティブイメージですが 津村さんの場合はポジティブになります。 文体がそうさせるのか、 ストーリーがそうさせるのか。
表題作「アレグリア…」では飄々と、「地下鉄の叙事詩」ではイライラと、毒舌を連ねながら話は進んでいく。そして最後の最後に、このどうしようもない世界の片隅に生じた女たちの苦い連帯が言葉少なに描き出される。
物事をこんな角度で見ている人がいて、でも頑張って生きているんだなあと励まされる。キャラそれぞれ、周りの人から見たら怪訝に思うことも、本人目線で見ると共感できてしまう。自分の鬱憤も自分らしさと思って拒絶しないようにしたい。
コピー機なのに人間扱いされているユーモアセンスバツグンの小説をあなたに! 第13回酒飲み書店員大賞受賞作品
表題作は、まとめてしまえば「コピーの性能が悪い複合機の話」…なんだけど、「あるある!」「わかる!」と共感ポイントが多く、一気読み。 複合機の話であり、人間にも置き換えられる話であり、働いていれば一度は遭遇する事態(もしくは人物)。 もう1作品は、読みはじめと印象がガラリと変わる。これもまた、通勤ある...続きを読むある。でも、あってはならないこと。
うーん、なんというか津村記久子のいいところ無しでネガティヴな部分だけが際立った一冊かな。彼女の良さって世の中の窮屈さや生きづらさや会社での苦しさをベースにしながら、その中での人の気持ちの触れ合いとかを上手に描くとこかと思ってたんだけど、この本の二編にはそれがない。ひどい複合機で辛いだけ。地下鉄の中で...続きを読むみんな殺伐としてて辛いだけ。救いがないよ。特にアレグリアの方は過去プリンタの保守をやっていた自分としては全く感情移入出来ないし笑えもしなかった。地下鉄の方は言いたいことわかるし俺も尊大やら無礼な奴らには辛辣だけど、ここまでじゃないなあと冷めて読んでた。
ミノべのキャラクターが一貫している。当たり前だけど同性同士だからといって何から何まで共感できるとは限らない、当たり前だけど。頼りにしていた存在との相容れなさに気づく過程が切ない。 『地下鉄の叙事詩』一つの朝を多面的に描いていて面白かった。みんな勝手なこと思ってる。周囲を負け組と見なし、自分だけは特...続きを読む別だと多かれ少なかれ思い込んでしまうあの感じ。それを読み手の中に呼び起こす描写に冷や汗です。あと痴漢する奴は死んじまえよな。
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アレグリアとは仕事はできない
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