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設計事務所のOLネゴロ、絵が得意な小5のヒロシ、土壌解析会社の若手サラリーマンのフカボリ──3人の人生が雑居ビルの物置場で交差する。人が誰かとつながり、影響を与えあっていくことのかけがえなさを、圧倒的なディテールで明るく描いた傑作長編小説。
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Posted by ブクログ
面白かった。平凡な会社員、平凡な小学生の日常でありながら非日常。冷静に考えて、水没した地下道をたまたま見つけたゴムボートで渡すアルバイトが急に発生するとか、子供が作った歯茎のオブジェとか、ありえないわけではないけど独特でくすっと笑える要素が散りばめられている。ネゴロもヒロシもとても賢い。エリートが集...続きを読むまる進学塾では落ちこぼれのレッテルを貼られるヒロシも、そこの講師に下に見られる椿ビルディングの勤め人であるネゴロも、賢くて機転がきいて、人の価値は一面的に決められるものではないと思う。アヤニノミヤさんやノリエさんやミソノさんや、古びて家賃の安い椿ビルディングで店を出す人々一人ひとりにバックグラウンドがあって、その人生が窺い知れるのも面白くて、生き方も価値観もそれぞれに生き生きとしていた。生きるってこういうことやなぁって感じ。
なぜか未読だったが、たっぷり味わい尽くして満足。解説は松浦寿輝氏、津村さんの素晴らしさを余すところなく伝えてくれてこちらも満足。津村さんの文章は読むこと自体が快感になる。好きな箇所は無数にあるが例えばP377--- 背の高い女の看護師で、何くれとなくいかつさを発揮しては、ネゴロをばつが悪い気分へと追...続きを読むい込んでいた。---なんてところぞくぞくする。その前にこの看護師に関して、「外の血っていう貼り紙スゴイですね」「私が書きました」みたいなやりとりがあるのだがこの伏線があっての引用部分でニヤッと笑ってしまうのだ。あとこの作品の登場人物の中では小学生のヒロシが特にいとおしい。
エブリシングフロウズのヒロシが小学生だった時をまた思い出したくての再読。 話の筋はある程度覚えていましたが、細かな出来事はすっかり失念していました。 あー、3人は最後に会ったんだったっけ、という感じ。 トイレでの出産、大雨の日のボートでの渡し、椿ビルディングの解体問題、 どれも3人を語る上では大...続きを読む切な出来事。 感情の起伏の激しくないニュートラルな3人が、津村さんの作品にいがちなタイプで好みです。 この本の前半のはじめはとても読みにくい感じがしますが、どんどん面白くなります。 挫折しそうな方がいたら、是非頑張って欲しいと思います。
最後の10ページまではいつもの津村節。淡々と淡々と日常を綴る。そして最後に来るじわっとした感動、それも大袈裟じゃない本当に深くて染み入る自然なやつ。ホントすごい作家さんですよ。
あ、良かったな。これ三者の邂逅は出会いにまで繋がらずに終わるのか?と不安だったけどラストも良かったな。俺からするとこれは早熟な少年が主人公で彼の物語だったんだけど、読む人によって違うんだろな。うん。いいな津村記久子。こう言うのが読みたかったんだよ。すごく良かったな。ビルオーナーとしても思うところ沢山...続きを読むあったな。
津村さんらしい特に大きな事件が起きない淡々としたストーリー展開。 でもところどころクスッと笑えるし登場人物に愛着がわく。 津村さんの感性が羨ましい。 平凡な毎日やつまらない仕事も津村さんの目で見たら面白く感じられそう。
わーめんどくさっ!やっぱり進まなくって、でもだんだんなじみが出てくると、ふんふん、そんで?でもなんかペースおっそ!って進まない。 けど我慢してるわけじゃなくて、流し読みせず「ちゃんと」読んでるだけ。 面白い。
傑作『八番筋カウンシル』もそうでしたが、三者三様の日々を緩やかに、伸びやかに描いています。 三人それぞれの日常に起こる出来事。それらを流れるように読ませながら、同時に鼓動の高まりを感じさせ、そしてあざとくない程度にきちんと着地させる技量には、毎回のことながら感服します。 まさに解説にある通り、「...続きを読む津村氏の精度の高い文章の魅力」を存分に味わえます。
ある場所をフックにして関係のない人が交わっていく津村さんお馴染みの展開。軸になる3人以外の登場人物も、いそうでいないユニークな人たち。でも実は隣にいる普通っぽい人も頭の中はこんなだったりするかも・・。最後の方で雪崩打つように話が展開するけど、そこまでが長すぎたのが残念。
読み終えて冷静に考えてみるとそんなに場面展開はしてないはずなんだけれど、なんだか奥行きのある話を読んだなという感想を持たされるのが著者の本なのかもしれない。 例えは合っていないと思うが、NHKのドキュメント72hourを観終えたあとの読後感。
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