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Posted by ブクログ
面白かった。平凡な会社員、平凡な小学生の日常でありながら非日常。冷静に考えて、水没した地下道をたまたま見つけたゴムボートで渡すアルバイトが急に発生するとか、子供が作った歯茎のオブジェとか、ありえないわけではないけど独特でくすっと笑える要素が散りばめられている。ネゴロもヒロシもとても賢い。エリートが集まる進学塾では落ちこぼれのレッテルを貼られるヒロシも、そこの講師に下に見られる椿ビルディングの勤め人であるネゴロも、賢くて機転がきいて、人の価値は一面的に決められるものではないと思う。アヤニノミヤさんやノリエさんやミソノさんや、古びて家賃の安い椿ビルディングで店を出す人々一人ひとりにバックグラウンドがあって、その人生が窺い知れるのも面白くて、生き方も価値観もそれぞれに生き生きとしていた。生きるってこういうことやなぁって感じ。
Posted by ブクログ
なぜか未読だったが、たっぷり味わい尽くして満足。解説は松浦寿輝氏、津村さんの素晴らしさを余すところなく伝えてくれてこちらも満足。津村さんの文章は読むこと自体が快感になる。好きな箇所は無数にあるが例えばP377--- 背の高い女の看護師で、何くれとなくいかつさを発揮しては、ネゴロをばつが悪い気分へと追い込んでいた。---なんてところぞくぞくする。その前にこの看護師に関して、「外の血っていう貼り紙スゴイですね」「私が書きました」みたいなやりとりがあるのだがこの伏線があっての引用部分でニヤッと笑ってしまうのだ。あとこの作品の登場人物の中では小学生のヒロシが特にいとおしい。
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小説・文芸
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