李琴峰の作品一覧
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Posted by ブクログ
この作品の舞台は
子供を産むためには
その子供の本人からの同意が必要になる
「合意出生制度」が浸透した近未来の世界。
子供自身が
「生まれる意思」を持って生まれたからこそ
自分の生を恨むことなく
後悔せずに力強く生きることができる。
だからそれは正しい制度だと
多くの人々は信じて疑わない。
子供が「生まれたい」と同意した時は
それでいいだろう。
「生まれたくない」と結果が出た時
胎内に子を宿してから
胎動を感じ 愛情を注ぎ続けた
母親の気持ちは
激しく踏みにじられてしまう。
「合意出生制度」の検査が
本当に正しいものだと
誰も確実には言えないのに。
従わなければ
法を犯すことになってしまうなんて…。
人間はより良い社会にするために
日々努力をしているけれど
その努力した先に
このような法律ができてほしくないと
強く感じた。
母である彩華は
「人生の初っ端から自分の意思が
無視されたという事実が、この子にとって
一生解けない呪いになるかもしれないって
そんな気がするの。
私は自分の子供の出生に、呪いじゃなくて
祝いを捧げたい、
それが合意出生制度がもたらした
最大の恩恵でもあるでしょ?」
そして自分の身勝手な願望の産意で
産んではいけないと決断した。
それはその社会で生きているからこそ
そういう考えに至ったのかもしれない。
私はその社会に生きていなくて
本当に良かったと思った。
人生は幸せばかりではない。
辛いこともたくさんある。
それでも そんな人生でも
私はこの世に生まれてきて良かったと
何十年も生きてきて
やっと 今
心から感じられるようになったのだから。
そう思える自由がある
現代社会に生まれてよかったと
この作品を読みながら感じました。