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台北の女子高に入学した「私」は、先輩の小游と惹かれ合い付き合うが、小游には元恋人・小莫がいた。台湾大学に合格した小游と小莫はアパートで同居を始め、一年後、「私」も台湾大学に合格するが、二人とは距離を取る。卒業後、小游と小莫は渡米し大学院へ。数年後、小莫から「心臓の手術をするため帰国する」と台北で働く「私」に連絡が……今を生きる少女たちの揺れ動く青春の日々を、繊細かつ誠実に描き出した傑作。
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Posted by ブクログ
描写力、表現力が素晴らしい。 何度も息を呑むシーンがありました。こんな風景、私も見たことある。でも、こんなに綺麗なシーンに写せるのは、同性愛だから?もしかしたら、そうかもしれない。私たちが見逃していたけど綺麗なシーンが、彼女たちの大事なひとときなのかもしれないなと思いました。 良作です。本屋さんで見...続きを読むかけて気になって読みましたが、出会えて良かったです。
すごく好きな小説だった。 作者が「レズビアンがレズビアンという理由で死ぬことのない小説が書きたい」てと言って書いていた作品らしく(最高!)、作中にも、病気で亡くなってしまったレズビアンに「やっぱりレズビアンだから…」ていう邪推が入った時、主要キャラが「今どきのレズビアンは性的指向が理由で死なないんだ...続きを読むよ」て言ってたのがすごく痛快で、嬉しかった。 作中でレズビアンってプライドマーチとか、ボイとか、そういう言葉をちゃんと使ってくれてたのが嬉しい。
一気に読んだ、読み進めたくなった わたしたちの希望になる作品だった この作品を書いてくれてありがとう、翻訳してくれてありがとう 読み終わったあと、その気持ちが伝えたくなった
終わり方まで須く好みだった 文章自体もさらりと重すぎず植物のようだ 女子校時代に抱いた感覚を呼び起こさせる 小旻の最後のエピソードが胸に刺さる 彼女が殆どのキャンディをかつての同士たちに渡す気持ちが痛いほどわかる なぜならセクシャリティの変化は以前のコミュニティに属せなくなる可能性を秘めているからだ...続きを読む 特にレズビアンであるというセクシャリティで強く繋がった絆の中では キャラクターが濃い作品ではない 皆密やかに生きている 木のテーブルの丸い跡をありありと想像できる 木蓮の香りや窓を開けた際の風にそよぐその葉のさまも ジワジワと心に沁みる作品だった この小説が書かれた時には台湾ではまだ同性婚が許されていなかった 今はもう特注でなくてもウェディングケーキに飾るボイタチの新婦の人形は手に入るのだろうか これを読んで同性婚が家族の在り方の根本に関わるなんて言えないはずだ だって彼らはずっといるのだから また翻訳者である李琴峰氏の解説も非常に興味深い 台湾のレズビアン文学と日本のものとの対比とある種の批判が書かれている 社会へのコミットの仕方の違いだ これはレズビアン文学に限らず現在も日本という国が共通に持つ課題であろう 権利を勝ち取った国と与えられた国の対比なのかもしれない
あの年代の気持ちの動きが泣きたいほど鮮やかに描かれていてよかった。同性の集団での気持ちとまわりとの距離とか、女子高の感じとか。違う国なのにね。
台湾の百合小説を李琴峰さんの翻訳で読める、という。 これは読まないわけにはいかない。 1982年生まれの私の学生生活、憧れの先輩、恋と別れ。 繊細な筆致によって、恋愛だけではなく高校生という少女から大人になるときの脆さや危うさを描いた作品。 好きな人の名前を呼ぶ、出会う、その一瞬の特別な、何も...続きを読むかもが新鮮で瑞々しさに溢れていたとき。読んでいて涙が出そうになりました。恋をするってこういうことだったな。 たぶん原文の味をちゃんと残していると思われる、李さんの翻訳も素晴らしいと感じました。ところどころ、日本語っぽくない語順になっているのが面白い。 #向日性植物 #NetGalleyJP
詩的な美しい文章。 台湾のレズビアンの女の子(女性)のお話です。異性愛、同性愛を問わず愛の形は様々でそれこそグラデーション。そういえば「恋」と「愛」の違いってなんだろう?初恋とは言うけれど初愛とは言わない?まあ、誰かを大切に愛しく思う気持ちにそんなのは関係ないか。男でも女でも他者を尊いと思う気持ちの...続きを読む中に、そこに他人が入り込んで自論を押し付けたりするような流れがなくなるといいと思う。日本では、同性婚が制度化されるのは遠い道のだろうな。敢えて「レズビアン文学」と銘打ったのは著者の熱い思いかもしれない
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