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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。
何を言っても蛇足な感想に思えて、あまりにも答えの出ない内容だった。
妊婦さん、子供がいる人、いない人、子供が欲しい人、欲しくない人、どっちでもいい人、人生が楽しい人、つまらない人、まだまだ生きたい人、死にたい人などなど、本当に色々な立場の人に読んだ感想を聞いて回りたい。
主人公は合意出生制度で産まれており、冒頭で、自分自身の人生で辛いことがあっても自分が望んで産まれてきたという事実があるから乗り越えることが出来た、と言っている。
「自分で選択した」という信念が自分を生かすというのは、この小説の世界でも今私達が生きている現実でもそうそう大差は無いのではないかと思った。
産まれる前に選択したか、産まれた後に人生の分岐の中で選択したか、というタイミングの違いなだけで。
けどやっぱり病気や事故など自分の選択ではどうにもならないこともあるのも確かで、出生を選択することが出来たという事実は自分の人生を支えることになるのだと思った。
「産まれたくない」子供の意思が尊重されたとき「産まれてきて欲しい」両親の意思は尊重されなくなる。その時にあんなにも合理的で素晴らしいと思っていた合意出生制度が不確かで、怪しくて、憎いものになる。
人間は自分に不都合なものと判断した場合突然それを受け入れることが出来なくなる。
この瞬間、今までお守りだった「自分で選択した」という事実が「自分で選択したのだから受け入れなければならないもの」になるのではないか。
そんなショッキングな状況に出くわした場合でも「自分で選択して産まれた人生だから」と受け入れることができるほど人間は強いのだろうか。
Posted by ブクログ
出産に対して、今までにない視点で考える機会になった。
未だに「女性は結婚して子どもを産んで一人前」と考える人はいると思うが、そもそもその考え自体が傲慢だと思う。それは単なる価値観の違いではなく、生まれてくる子どもに対しての傲慢さだ。私たちは日常で、なかなか「生まれてくる子どもの視点」に立つことはない。
子どもを産むことの善し悪しは置いておいて、今の時代に子どもを産むことで、子ども自身が被るリスクについては一度考えてから産むのがいいのではないかと個人的には思う。
この本で描かれているように、現実的には子どもに出生の意思は問えない。だからこそ、やはり産む親がある程度の責任と覚悟を持って産むべきなのではないかと考えさせられた。
私自身に出産経験がないからこその意見かもしれないが、これから子どもを持つことを考えている人は、一度読んでみてもいい小説だと思う。
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