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生まれてくるか、こないかを自分で決められるならば、あなたは、この世界に生まれてきたいですか? 子どもを産むためには、その子からの出生同意が必要となる世界を舞台にした、芥川賞受賞作家による衝撃作。《解説・朝井リョウ》
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Posted by ブクログ
第一印象は『今の日本の問題を全部鍋に入れて煮詰めて料理完成!みたいな話』と思ったんですが、実はそれが正解かどうかなんて誰にもわからない大博打であるという、当然なはずなのに忘れていた事実を突きつけられたような気持ちになる作品。 好き嫌いは分かれるかもしれないけれど、私は好きです。
"自分で生まれてくるか、こないかを自分で決められるのならば、あなたは、この世界に生まれてきたいですか?"という問いにわたしは「No」と答えたいタイプなので気になって読んでみたら、色んな選択肢や思いがあるよなぁと考えさせられる内容だった。 人によっては嫌悪すら感じるかもしれない議題...続きを読むに対し、終わり方もきれいで、また読み返すかと聞かれれば心が元気な時に気が向いたら…と思うが、お守りのように大事にしたい作品ではある。
胎児が生まれる行為に対する選択権をもった世界線の中で、人間の営みが形成した国家という枠組みの中に、正論で無理やり包んでいる価値観を互いに押し付け合う、人間社会の構造的な歪さを感じた。 全体的な視点から鑑みる様々な問題に対する歴史的な価値観の変遷には学ぶべきところがあると感じたし、他人事が自分事になっ...続きを読むた瞬間の人間の心変わりの傲慢さが強烈に描写されていた点は圧巻で強く共感もした。 偶然手に取った作品だったが、生きるということについてとても深く考えさせられた大切な作品になった。
みんなが一度は考えたことがあるが、いつの間にか忘れていく。 それが,現実になだ他世界を書いてくらている物語。
衝撃作でした。 「生を祝う」というタイトルの意味を知った時、子供が当たり前に産まれてくる訳ではないという現実に切なくもなり、悲しくもなりました。 しかし、子供の意思を尊重することへの葛藤もありつつ、乗り越えていこうとする姿には胸を打たれました。 重い内容ですが丁寧に作品が描かれているので、読みやすか...続きを読むったです。
ストーリーに圧巻された。 某本紹介インフルエンサーさんも 言ってた通り、 これは一歩引いて読まないと 感情ぐっちゃぐちゃになる。 何が正解で何が間違いなのか、 生とは何かを深く考えさせられた。 途中何度か物語に惹き込まれすぎて こんな世界だったら良かったのに、 こんな世界だったら子ども授かる...続きを読むの嫌だな、 なんて思考が2転3転してて 主人公にすごく共感できて苦しかった… 結末にも驚かされたし ここまで生についてを突きつけてくる 作品、初めてかもしれない。 読んでよかった。
妊娠中なので、出産や育児に関する小説を色々読みたくて読んでみました。 舞台は、子供から生まれる前に出生の同意を得ることが当たり前になった未来の社会。9か月間大切に育み、生まれた後の生活を楽しみに思い描いていた我が子から、生まれることをリジェクトされる母親の選択とは。 考えただけで、胸がズキっと痛み...続きを読むます。 私は、人生なんて山あり谷ありだし、だからこそ生を感じることができるし、その時の選択でいかようにも満足度は変わるという想いがあるので、生まれる前から自分の人生を決めつけるようなことには賛同できないと思いました。
出産に対して、今までにない視点で考える機会になった。 未だに「女性は結婚して子どもを産んで一人前」と考える人はいると思うが、そもそもその考え自体が傲慢だと思う。それは単なる価値観の違いではなく、生まれてくる子どもに対しての傲慢さだ。私たちは日常で、なかなか「生まれてくる子どもの視点」に立つことはない...続きを読む。 子どもを産むことの善し悪しは置いておいて、今の時代に子どもを産むことで、子ども自身が被るリスクについては一度考えてから産むのがいいのではないかと個人的には思う。 この本で描かれているように、現実的には子どもに出生の意思は問えない。だからこそ、やはり産む親がある程度の責任と覚悟を持って産むべきなのではないかと考えさせられた。 私自身に出産経験がないからこその意見かもしれないが、これから子どもを持つことを考えている人は、一度読んでみてもいい小説だと思う。
自由や人権が保障されているのなら、その先の死の自由も尊重されるべきである。 本作の核と言ってもいい制度「合意出生制度」は、生まれる前の子どもに直接、この世に生まれたいのか、それとも生まれたくないのか問うところから始まる。 環境や個人の特性などで人の“生きやすさ”は変わる。 なら、そもそも...続きを読む幸せになるのが難しい人生なら、生まれてこなければいいのではないか? わざわざ生まれて、無期懲役に近いこの人生を彷徨わなくても良いのではないか? なぜ法の元で“生”は保障されるのに、“死”は必ずしも保障されないのか? そんな、一言では片付けられないような問いが本作には詰まっていた。 ただ、“生”と“死”は紙一重の存在で、この世には生きるために死ぬことを選ぶ人がたくさんいると思う。 人生という長い道のりの中で、とてつもなく理不尽な事象に襲われた時や辛く悲しい時、特段なにもなくても死にたくなることがあるだろう。 たが、“生”は条件も環境もランダムに理不尽に与える。 なら、それから逃れようとするのはいけないことだろうか? 私は死という1つのサイクルの終着点にもっと希望を見いだしてもいいと思う。 生きるために死ぬのはきっと悪いことじゃないと信じたいからだ。 「生きていれば良いことがある」というやつがいるが、それはズルいと思った。 その言葉には「生きていれば良いこと(もあるが、それよりもっと辛いこと)がある」と事実をつけ足す必要があるからだ。 人間らしく生き、人間らしく死ぬ。 時代によって受け取り方は違うが、本作は人間とは何かと突き詰めていく代わりに、尊厳と自由にこだわりすぎて、何を信じればいいのか分からなくなってしまった世界だとも思った。 人は人の考えの及ぶ領域でしか生きることができない。 いつの日かそれらの事象から解放される時が来たとしたなら、それは人類の“生”への執着の解放と、人が人たらしめる要因を失うはめになることだろう。 本作を読んで、人は“生”への執着と“死”への概念の変化でどこまで変わってしまうのか、恐ろしくなったのもまた事実である。
「何が正解かはわからない」という表現が何度かあって本当にそうだなぁと思った。 最後は予想外な終わり方だったけど、その先の未来はよくなるだろうと思えた。
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李琴峰
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