生を祝う

生を祝う

小説・文芸
880円 (税込)

4pt

生まれてくるか、こないかを自分で決められるならば、あなたは、この世界に生まれてきたいですか? 子どもを産むためには、その子からの出生同意が必要となる世界を舞台にした、芥川賞受賞作家による衝撃作。《解説・朝井リョウ》

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生を祝う のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ


    この作品の舞台は
    子供を産むためには
    その子供の本人からの同意が必要になる
    「合意出生制度」が浸透した近未来の世界。

    子供自身が
    「生まれる意思」を持って生まれたからこそ
    自分の生を恨むことなく
    後悔せずに力強く生きることができる。
    だからそれは正しい制度だと
    多くの人々は信じて疑わない。

    子供が「生まれたい」と同意した時は
    それでいいだろう。
    「生まれたくない」と結果が出た時

    胎内に子を宿してから
    胎動を感じ 愛情を注ぎ続けた
    母親の気持ちは
    激しく踏みにじられてしまう。

    「合意出生制度」の検査が
    本当に正しいものだと
    誰も確実には言えないのに。

    従わなければ
    法を犯すことになってしまうなんて…。

    人間はより良い社会にするために
    日々努力をしているけれど
    その努力した先に
    このような法律ができてほしくないと
    強く感じた。

    母である彩華は
    「人生の初っ端から自分の意思が
    無視されたという事実が、この子にとって
    一生解けない呪いになるかもしれないって
    そんな気がするの。
    私は自分の子供の出生に、呪いじゃなくて
    祝いを捧げたい、
    それが合意出生制度がもたらした
    最大の恩恵でもあるでしょ?」

    そして自分の身勝手な願望の産意で
    産んではいけないと決断した。

    それはその社会で生きているからこそ
    そういう考えに至ったのかもしれない。

    私はその社会に生きていなくて
    本当に良かったと思った。

    人生は幸せばかりではない。
    辛いこともたくさんある。
    それでも そんな人生でも
    私はこの世に生まれてきて良かったと

    何十年も生きてきて
    やっと 今
    心から感じられるようになったのだから。


    そう思える自由がある
    現代社会に生まれてよかったと
    この作品を読みながら感じました。

    0
    2026年10月12日

    Posted by ブクログ

    なかなか現実では起こらない事をこの小説だからこそよりリアルに考えられた。時代の考え方は移り変わっていき、これからもいろんな考え方が出てくるのかなと思った。

    0
    2026年09月29日

    Posted by ブクログ

    第一印象は『今の日本の問題を全部鍋に入れて煮詰めて料理完成!みたいな話』と思ったんですが、実はそれが正解かどうかなんて誰にもわからない大博打であるという、当然なはずなのに忘れていた事実を突きつけられたような気持ちになる作品。
    好き嫌いは分かれるかもしれないけれど、私は好きです。

    0
    2026年07月14日

    Posted by ブクログ

    "自分で生まれてくるか、こないかを自分で決められるのならば、あなたは、この世界に生まれてきたいですか?"という問いにわたしは「No」と答えたいタイプなので気になって読んでみたら、色んな選択肢や思いがあるよなぁと考えさせられる内容だった。
    人によっては嫌悪すら感じるかもしれない議題に対し、終わり方もきれいで、また読み返すかと聞かれれば心が元気な時に気が向いたら…と思うが、お守りのように大事にしたい作品ではある。

    0
    2026年06月02日

    Posted by ブクログ

    胎児が生まれる行為に対する選択権をもった世界線の中で、人間の営みが形成した国家という枠組みの中に、正論で無理やり包んでいる価値観を互いに押し付け合う、人間社会の構造的な歪さを感じた。
    全体的な視点から鑑みる様々な問題に対する歴史的な価値観の変遷には学ぶべきところがあると感じたし、他人事が自分事になった瞬間の人間の心変わりの傲慢さが強烈に描写されていた点は圧巻で強く共感もした。
    偶然手に取った作品だったが、生きるということについてとても深く考えさせられた大切な作品になった。

    0
    2026年05月08日

    Posted by ブクログ

    みんなが一度は考えたことがあるが、いつの間にか忘れていく。
    それが,現実になだ他世界を書いてくらている物語。

    0
    2026年04月29日

    Posted by ブクログ

    衝撃作でした。
    「生を祝う」というタイトルの意味を知った時、子供が当たり前に産まれてくる訳ではないという現実に切なくもなり、悲しくもなりました。
    しかし、子供の意思を尊重することへの葛藤もありつつ、乗り越えていこうとする姿には胸を打たれました。
    重い内容ですが丁寧に作品が描かれているので、読みやすかったです。

    0
    2026年04月24日

    Posted by ブクログ




    ストーリーに圧巻された。
    某本紹介インフルエンサーさんも
    言ってた通り、
    これは一歩引いて読まないと
    感情ぐっちゃぐちゃになる。

    何が正解で何が間違いなのか、
    生とは何かを深く考えさせられた。
    途中何度か物語に惹き込まれすぎて
    こんな世界だったら良かったのに、
    こんな世界だったら子ども授かるの嫌だな、
    なんて思考が2転3転してて
    主人公にすごく共感できて苦しかった…

    結末にも驚かされたし
    ここまで生についてを突きつけてくる
    作品、初めてかもしれない。
    読んでよかった。

    0
    2026年04月20日

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ面白かった。
    何を言っても蛇足な感想に思えて、あまりにも答えの出ない内容だった。

    妊婦さん、子供がいる人、いない人、子供が欲しい人、欲しくない人、どっちでもいい人、人生が楽しい人、つまらない人、まだまだ生きたい人、死にたい人などなど、本当に色々な立場の人に読んだ感想を聞いて回りたい。

    主人公は合意出生制度で産まれており、冒頭で、自分自身の人生で辛いことがあっても自分が望んで産まれてきたという事実があるから乗り越えることが出来た、と言っている。

    「自分で選択した」という信念が自分を生かすというのは、この小説の世界でも今私達が生きている現実でもそうそう大差は無いのではないかと思った。
    産まれる前に選択したか、産まれた後に人生の分岐の中で選択したか、というタイミングの違いなだけで。
    けどやっぱり病気や事故など自分の選択ではどうにもならないこともあるのも確かで、出生を選択することが出来たという事実は自分の人生を支えることになるのだと思った。

    「産まれたくない」子供の意思が尊重されたとき「産まれてきて欲しい」両親の意思は尊重されなくなる。その時にあんなにも合理的で素晴らしいと思っていた合意出生制度が不確かで、怪しくて、憎いものになる。
    人間は自分に不都合なものと判断した場合突然それを受け入れることが出来なくなる。
    この瞬間、今までお守りだった「自分で選択した」という事実が「自分で選択したのだから受け入れなければならないもの」になるのではないか。
    そんなショッキングな状況に出くわした場合でも「自分で選択して産まれた人生だから」と受け入れることができるほど人間は強いのだろうか。

    0
    2026年08月14日

    Posted by ブクログ

    妊娠中なので、出産や育児に関する小説を色々読みたくて読んでみました。

    舞台は、子供から生まれる前に出生の同意を得ることが当たり前になった未来の社会。9か月間大切に育み、生まれた後の生活を楽しみに思い描いていた我が子から、生まれることをリジェクトされる母親の選択とは。
    考えただけで、胸がズキっと痛みます。

    私は、人生なんて山あり谷ありだし、だからこそ生を感じることができるし、その時の選択でいかようにも満足度は変わるという想いがあるので、生まれる前から自分の人生を決めつけるようなことには賛同できないと思いました。

    0
    2026年07月18日

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