透明な膜を隔てながら

透明な膜を隔てながら

2,420円 (税込)

12pt

4.0

台湾出身で17年に作家デビューを果たし、21年に芥川賞受賞。第2言語である日本語で作品を発表する李琴峰は、何を思いながら小説を書き続けているのか。創作の源泉にあるものとは。言語、出生観、性、日本と台湾の歴史、読むことと書くこと。繊細な筆致で綴る

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透明な膜を隔てながら のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年12月25日

    日本語を母語としない作者の文章は、とても正統的に感じる。文法的により正しい言葉の選び方をしているのと、本作者の場合、圧倒的な漢籍の実力があるからだろうね。
    多様性を重んじる彼女の言説は、偏見の塊のような自分には、ちと痛い部分も多い。言われてみれば当たり前のことばかりだけどね。ただ性差を完全にフラット...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月12日

    台湾出身の芥川賞作家のエッセー。

    芥川賞受賞作品も、お名前も知りませんでしたが、日本語教師の視点で面白いと思える箇所がいくつもありました。

    なかでも、最初に覚えた仮名文字は片仮名で、その理由がポケモンだということ。外国籍児童にも、ポケモンの名前は片仮名学習に効果的でした。

    漢字圏の出身者だから...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月20日

    個人と個人を隔てるもの。属性と属性を隔てるもの。綺麗事を並べて無くなったかのように見せても、透明になっただけでそこにあるもの。正しさに立脚するように見えて、その実そうではないもの。

    透明な膜を隔てながら、他者を尊敬し理解しようとする試みの記録。

    “普遍性を探求しようとする日本文学は、しばしば「個...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月21日

    【私たちを隔てているもの、通わせるもの】
    著者の李琴美さんが小説を6冊お出しになった後に、まとめられたエッセイ。
    彼女は、台湾で生まれ、大学卒業してから初めて日本を訪れたとのこと。
    両言語で執筆活動をされていて、翻訳もされていて、
    言語に対する高い意識、自らのご経験があり、その点についてもエッセ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月13日

    生を祝う を書いた李琴峰さんのエッセイ

    エッセイを読んだ経験が少ないが、作者さんとおしゃべりしているような感覚
    特にマイノリティに関する言及が多く、自分とは異なる視点で世界を見つめているってことに気づく

    それは小説を読んで思うこともあるが、それ以上にどんな背景や意図で書いているか、その当時の社会...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年10月17日

    「台湾の地方出身者であること、女性であること、性的招集者であること、外国人であること、非母語話者であることー多くのマイノリティ属性を否応なしに押し付けられている身として、私は生きているだけで常に様々な隔たりを感じている。(あとがきより)」

    社会においてマイノリティであることで、差別的な扱いを受けた...続きを読む

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