自分以外全員他人

自分以外全員他人

1,430円 (税込)

7pt

マッサージ店で勤務する柳田譲、44歳、独身。傷つきやすく人付き合いが苦手な彼の心を迷惑な客や俗悪な同僚、老いた母や義父が削り取っていく。自分が暴発してしまうまえに自死することだけが希望となった柳田をさらに世界の図らざる悪意が翻弄する――。第39回太宰治賞受賞作。

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自分以外全員他人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    主人公の考え方に共感しながら読んでいたので、結末がよい戒めとなった。生きづらさの一因があるようにも感じた。

    0
    2024年12月20日

    Posted by ブクログ

    主人公の生活はとてもストイックで、とてもナイーブで共感できるところもあるが、究極の選択をしがちになってしまうのだろう。
    現代社会や人間関係がもたらす、疲弊をみごとに描いている。

    0
    2024年12月13日

    Posted by ブクログ

    第39回太宰治賞受賞作品です。

    「小説版ジョーカーだな」が、読後の率直な
    感想です。

    自分は真っ当に生きているのに、なぜ世間は
    こんなに自分勝手で、他人のことを考えない
    人間があふれているのだ。

    もう生きるのに疲れてしまった男は自殺願望
    を抱えつつも、ちょっとだけ生きる喜びを時
    々見つけて、明

    0
    2024年11月17日

    Posted by ブクログ

    評価は分かれるでしょう。
    まるで自分のことのようで、誰かに読んで欲しい。
    真面目に生きていると、周りの不真面目に振り回されておかしくなってしまう。
    そんな様子がとてもしっくりきました。

    0
    2024年10月27日

    Posted by ブクログ

    繊細さんが解脱を目指すも破綻する、という話だろうか。自己嫌悪と正義感でぐるぐるした挙句最後にキレる、というのは、芥川賞系の男性作家にはよくあるパターンで、読んでいて大抵気分が悪くなるのだが、この作品には珍しく共感できた。

    0
    2024年10月14日

    Posted by ブクログ

    繊細さゆえに生きづらさを覚え、このままでは他人に危害を加えて理想とする自分ではいられなくなってしまうから死へ向かう準備をする男の話。男が他人に対してイライラや不快感を感じるところは全てわかるものばかりで、私が男みたいに人より繊細なのか、みんなも同じようにイライラしてるけど顔に出してないのかどっちなの

    0
    2024年06月30日

    Posted by ブクログ

    太宰治賞受賞作というだけあって、最初から最後まで、え、この主人公は私では?と思わざるを得ない作品だった。
    ここまで思い詰めてしまっていると、こわいけど笑える。主人公の彼(私)は一貫して大真面目なのだから。
    タイトルを見て衝動的に購入した後、取り憑かれるように一瞬で読み終わってしまった。

    0
    2024年04月25日

    Posted by ブクログ

    淡々とした数日間の物語という感じ。自分の中にもある嫌な部分と嫌なやつになりきれない凡庸さみたいなのがすごく自然に書かれててあんまり本を読んでる感がない。最後の展開も加速していく感じも、最悪なことはこうして起きるのかなと体感できた。

    0
    2025年11月10日

    Posted by ブクログ

    主人公の柳田が抱える小さな苛立ちや孤独は、誰の心にも潜んでいる感情の延長だと感じた。正義感や寂しさ、あるいは他者への攻撃性として姿を変えるその感情に既視感を覚える。だからこそ、ふとした瞬間に「これ、柳田と同じじゃないか」と思い返し、辞書のように本をめくってしまう。
    人との関わりにおける無神経さや善意

    0
    2025年09月24日

    Posted by ブクログ

    文学あるいは小説とは、本来こういう作品のことを言うのではないか。人がどのように人生のレールから外れて行き、徐々に狂気をまとっていくのか。そして家族や恋人、信頼できる人たちとの関係性が、そのプロセス(もしくはスタート)にどう作用するのか。
    なんて分析したくなるのは、この作品をまともに受けとめるのが辛す

    0
    2025年04月03日

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