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Posted by ブクログ
ずっと娘・平野レミのことを書いた本だと思っていたが、そうではなかった。レミはマロの『家なき子』の主人公Rémiで、子どもの頃の威馬雄氏の愛称だった。
父親はアメリカ人で、アメリカ在住。日本人の母親に横浜で育てられる。「あいのこ」に対する偏見と差別に悩まされ、それに抗しながら成長してゆく。だが、自分の悪行については、「あいのこ」だから、あるいは差別に対する反抗のゆえだと合理化する。結果は、手に負えない子ども、enfant terrible。
アメリカの父を慕いながら嫌悪する、自分を生んでしまった母を思いながら反発する、そうしたアンビバレンスがこの一冊を貫く。中学5年の時に、品行の悪さから暁星中学を放校。暁星に対しては、「とんでもない学校」、「あのキリスト坊主の学校」と悪態をつきながら、ほかの著書では、暁星出身者にはおもしろい人間が多く、いい学校だとも言う。これもどこかアンビバレント。
過去を振り返ってというより、その時その頃の自分になっている。だから、喜怒哀楽(とりわけ悲しみと憤怒)がリアルだ。
(なお、本書には裏バージョンがある。『アウトロウ半歴史』がそれ。本書以上にアンビバレンスが際立っている。)
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