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「育てたい」「愛したい」それだけの願いを叶えることが、こんなにも難しい。注目連載待望の書籍化! 一人として同じではない女性たちと、己自身の切なる声――自らも母としてあがくノンフィクション作家が聴き取り、綴る。
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Posted by ブクログ
再読。以前読んでから忘れてしまった話もあり読み返してみました。 まずは、帯に書かれている言葉がとても重い。 「ほんとうのさいわい」とは何か。 娘であって、母親であり、妻でもあり、どうするのが正解で答えなんて見つからない。 家族の絶対の正解な形なんてない。 ただ一緒にいるだけで良い、分かり合えなくても...続きを読む同じ時を過ごせれば良い。 自分が絶対の存在ではないのだから、絶対に正しい事なんてないのだから。 そう受け止めました。
なかなかに衝撃的な本だった。 赤ちゃんの子育てって、本当に自分がこの子が生きるか死ぬかを預かっているという恐怖との戦いだと思う。自分の色々なやりたいことをすべて後回しにして、子どもに合わせてひたすら毎日を重ねていく。母になるということは自分の一部を子どもに捧げることなのではないかと思うくらい。でもそ...続きを読むの分、子どもから返ってくる喜びも大きい。 でもそれはあくまで自分だけの体験であって、この本を読んで母の多様性と、共通する何か、の両方を感じた。病気、障害、事故、死別、中絶、それぞれの母が色々な経験をしているけれど、誰が良い母で、誰が悪い母というのはないと思った。皆ただ懸命に子育てをした母であるというだけだ。母もただの不完全な女性にすぎないというのは本当だと思う。子どものために強くあるだけだと思う。良妻賢母という言葉があるけれど、社会からのそういう目が女性を、母をぎゅうぎゅうと締め上げてしまっていることをもっと私たちは知らないといけないと感じた。
ちくまに連載された、さまざまな母が登場する17の短篇ノンフィクション。アベレージはもちろん高く、著者自身の話を含めてどれを読んでも静かに面白い。「母は死ねない」はこの作品のテーマや結論というよりは、ある話では著者の確信になったり、疑いの対象になったりしながら全編を漂っている。
何人もの人生を垣間見た感じがしました。読後感は、重苦しく感じてどっと疲れましたが、知ることをできて良かったです。自身の人生の在り方を問われた気がしました。
"私自身は、きっとこれからも間違い続け、不完全な母であり続けるだろう。また知らず知らずに、子どもを傷つけてしまうに違いない。それでも「あなたのために」という言葉だけは言わないようにしたいと誓った。"(p.146) "それぞれが抱える絶望を、家族だからといって聞かなく...続きを読むていいし、語らなくていい。家族が向き合って、絶対的な愛情を持つべきだという規範にとらわれたとたん、苦しくなる。家族はそっぽを向いていても、ただそこにいるだけでいい。痛みを見つめ合って話し合わなくてもいい。同じ山を見て、同じ歌をくちずさむことができればいいのだ。"(p.210)
著者が様々な母親と出会って、自分をある程度さらけ出すことでその母親の本音を引き出す形でそれぞれのストーリーが展開しており、何度も読み返すことが多かった.男の立場からみると、母親の女としての強さばかりが目立つ話がほとんどで、男としての不甲斐なさを度々感じた.やはり母は強いのだと思うが、これからの時代 ...続きを読む男も女の行動の一端をサポートする、あるいは立ち変わる というようなステップが必要で、その意味で男が変わっていく必要があるな感じた.
母と娘であることが、ただ家族であることが どうしてこんなにも難しいのだろう。 他人であれば当然の、価値観や生き方の違いを、親子だというだけでなぜ自分と同じでなくてはいけないと決めつけるのか。 母親はこうあるべき、家族だからこうでなくてはいけないという幻想から、 そろそろ放たれてもいいんじゃないか? ...続きを読む母だけではない、女性だから、子どもだからと尊厳を奪われ型にはめられ苦しむ人が 一人でも減りますように。
「出産も、子育ても、 自分の思い通りにいかない日々を積み重ねていく。 その時間から、人生も人も思い通りにはできない というのを学んだ」 この言葉は、最愛のわが子が失踪し、 すべての力をかけて子を探した母が、 子の死を受け入れた時に語られた言葉。 圧倒されるというか、刺さるとい...続きを読むうか、 語彙力無さすぎて表現し難いのだけれど 残しておきたい言葉が他にもたくさんあった。 その一部↓ 誰も好き好んで被害者になったわけではない。 不条理な暴力にあっただけだ。 その苦しみの上に、さらにスティグマを抱えて 生きていかなければならないのだろうか。 . 私自身は、きっとこれからも間違い続け、 不完全な母であり続けるだろう。 また知らず知らずに、 子供を傷つけてしまうに違いない。 . 人生は失うことの連続だった。 これからも大切なものを失っていくのだろう。 . いつかこの生を終える時が来るだろう。 その日はゆっくりと来るかもしれないし、 突然来るかもしれない。 それでも人間はこの世に生を受けた時点で、 終わりが必ずくる。 生まれてすぐなくなる子もいれば、 百二十歳まで生きる人もいるし、 悲しい終わり方もある。 . 「花畑の花を踏みにじる権利なんて誰にもありません」 . その日の情景はいまだに忘れられない。 . 子どもは母と一体化した相手ではなく、 自分の思い通りにならない他者である。 ... 母は、人は、弱くても、不完全でもいい この本は、そう教えてくれた。
母親としての著者自身のことも折々に交えながら、DVを受けている母親、AID(非配偶者間人工授精)(+α)で子どもを授かった母親、突然失踪してしまった子どもの母親、難病の子どもを持った母親、児童殺傷事件の被害者の母親、中絶を経験した母親、レズビアンの母親、特別養子縁組で子どもを育てる母親、自死を選んだ...続きを読む母親など、様々な状況に置かれた母親を取り上げるノンフィクション。一般的なノンフィクションというよりは、文学的エッセイに近い文体。 かなり重い、壮絶な状況に置かれた母親がたくさん登場し、胸が苦しくなった。特に、子どもが失踪して後に白骨化した遺体が見つかったり、事件に巻き込まれて子どもが殺されてしまった母親の話は万感胸に迫るものがあった。一方、重度の聴覚障害を抱えながら難病の子どもを育てつつ、「産んでごめんねとは思わない」というユカコさんの話には希望を感じた。 また、多くの人の中に母親というものの「呪縛」が厳然としてあることも感じたが、本書で言われているように、そのような「かくあるべき」ということから解き放たれ、不完全さを受け入れるということも(夫など周りも含め)必要だろう。 本書では、いずれの話でも父親の存在感が薄いように感じたが、子どもを育てるという点で、授乳以外に父親も母親と変わるところはないはずであり、自戒も込めてだが、もっと子育てにおける父親の役割が高まっていくことが、「母親の呪縛」を解く上でも重要だと思う。
「朝の希望」、「生まれるかなしみ」、「花を踏みにじらないために」 他者の花畑を踏みにじらないように、自分の花畑を荒らされないように、荒らされたとしてもまだ花は咲いている。 決して忘れてはいけない。
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