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その女性は、出生前診断をうけて、「異常なし」と
医師から伝えられたが、生まれてきた子はダウン症だった。
函館で医者と医院を提訴した彼女に会わなければならない。
裁判の過程で見えてきたのは、そもそも
現在の母体保護法では、障害を理由にした中絶は
認められていないことだった。
ダウン症の子と共に生きる家族、
ダウン症でありながら大学に行った女性、
家族に委ねられた選別に苦しむ助産師。
多くの当事者の声に耳を傾けながら
選ぶことの是非を考える。
プロローグ 誰を殺すべきか?
その女性は出生前診断を受けて、「異常なし」と医師から伝えられたが、生まれてきた子は
ダウン症だったという。函館で医師を提訴した彼女に私は会わなければならない。
※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
Posted by ブクログ 2022年03月08日
昨日に引き続き「小さな命」を考える本です。
出生前診断の誤診によってダウン症の子を出
産した女性が、誤診した医者を訴えた裁判の
ルポです。
「では誤診でなければ、中絶を選んだのか?」
と問われると、そうではないと言う。
単純に第三者的な立場で考えてしまうと、ダ
ウン症であると知らされていなかっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月26日
読み始めた直後は、文章があまり上手くないのだと思った。読みながら、どこに着地するのかが全く想像出来なかったから。
でも読み進むうちに、この本は、これまで自分ごととして考えた事がなく、気づきもしなかったような答えのない何かへの無数の問いかけであり、本を閉じた時にどこかに着地できるようなものではないのだ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月07日
出生前診断が優生思想と結びついて語られがちな状況は、日本独特のものであることを知った。母体保護法と名前を変えてはいるが、その前身は優生保護法。母体の保護と経済的理由を中絶の根拠と表向きにはしつつも、実態としては胎児の先天的な障害が中絶の直接的な理由になっている。
NIPTのカウンセリングまでは受けた...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月06日
河合香織(1974年~)氏は、神戸市外国語大学ロシア学科卒のノンフィクション作家。2004年のデビュー作『セックスボランティア』で注目され、2009年の『ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち』で小学館ノンフィクション大賞を受賞。
本書は2018年に発表され、大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメ...続きを読む
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