私は清志郎さんについてあまり詳しく無いのですが、歌ってる時と喋ったり演技をしてる時のギャップに惹かれて気になっていた人だったので読みました。
ファンだった人がマネージャーになるなんてなんで素敵なんだろう。
文章にある「リズム」が独特で、清志郎さんを"素敵なお兄さん"、"ボス"として捉えながら語られていく。
完璧で冷静なマネージャーというわけではなく、失敗して試行錯誤していく"お仕事系小説"っぽい要素もあり、緩やかで優しいけど冷静に自分や周りを見つめる表現者の様々な顔を見てきた想いが伝わってくる。
ボーナストラックの竹中直人さんも良かった。
ほんと俳優の竹中さんじゃなくて、まだ素人の時の少しコンプレックスを抱えてそうで暗そうだけどそれを明るさと笑で隠す少年竹中直人が丸出しで素敵だった。
追記:読み終えた日に音楽家、坂本龍一さんの訃報を知る。「い・け・な・いルージュマジック」が好きでたまたま見つけたジャケットなどの写真を机に置いてたので、それを見ながら二人のご冥福を祈る。