作品一覧 2023/11/16更新 イルカも泳ぐわい。 試し読み フォロー 行儀は悪いが天気は良い 試し読み フォロー これはちゃうか 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 加納愛子の作品をすべて見る
ユーザーレビュー これはちゃうか 加納愛子 以前からエッセイも小説も面白いと評判の加納さん。 文芸誌への寄稿も多く、業界関係者からの評価が高いことも伺える。 ずっと読みたいと気になっていたら、まさかの『本ノじかん』にゲストで来てくれることになり、手に取った。 ————あらすじ(公式より)————— Aマッソ加納、初の小説集! 終わり...続きを読むのないおしゃべり、奇想天外な町、日常から一歩はみ出したホラー、変化球のハートウォーミング。時代の最前線で笑いをつくる著者が多彩に編み出した全6篇の陽気な作品集。 そこには“意味”も“救い”も“共感”も、あるのやらないのやら——。 「元気なときに余力で、クッキーこぼしながら読んでくれたら嬉しいです」——加納愛子 人間をシビアに見つめてよく知っているのに、底のところがぬくいままで、ずるい。(高瀬隼子) その才能の可視化! お世話になったはずなのに、忘れてたな。 『これはちゃうか』は紙媒体だ。そういうことか。(ハマ・オカモト OKAMOTO‘S) <収録作品> 「了見の餅」同じアパートに住む友人が元気ないっぽい 「イトコ」イトコという存在の不思議についてバズり記事書きたい 「最終日」美術展の最終日に駆け込んでマウントとってくる奴 「宵」映画研究会の言い伝え、〆切間近になると現れる怪奇 「ファシマーラの女」駅がいっぱい生えてくる変な町で 「カーテンの頃」失った両親の友人“にしもん”と二人暮らし —————感想————— 「了見の餅」 同じアパートに住む友人が元気ないっぽい いきなりすごい小説を、純文学を読んだ。普通の短編集なら、これを一作品目には持ってこないと思う。度胸がある。 餅を茹でながら、ああでもない、こうでもないと階下に住む友人の家に行く理由を考える主人公。「こう喋ったら、こう返してくると思うから、それに対してなんと言おう」と奥の奥の奥の思考まで考えるクセのある主人公。バラエティのスタジオ収録にのぞむ芸人もこんな気持ちだ。 「イトコ」 webライターの主人公は“イトコ”という存在の不思議についてバズり記事書きたい。極論や曲解も多いが、なぜか納得させられる主人公の見解を面白く読んだ。 「最終日」 美術展の最終日に駆け込んでマウントとってくる奴について。自分も最終日マニア。最終日は普段の展示には見られない光景が見られるという。そこに注目して小説を書き上げるのがすごい。 「宵」 めちゃくちゃ面白い。主人公の所属する映画研究会には言い伝えがあり、それは〆切間近になるとデータが消えるというもの。その怪奇に翻弄される主人公。撮影が大変だった夕暮れのシーンを探し回り、なんとか締め切りの延長を希望する様子はなぜか身に覚えがあった。 「ファシマーラの女」 駅がいっぱい生えてくる変な町での話。主人公の女性がこの町で生きていくことを選んだ理由が、同僚の女性との関係性から浮かび上がる。面白い。 「カーテンの頃」 両親を失った主人公は、両親の友人であり結婚の仲人を務めた、“にしもん”と二人暮らしをすることに。にしもんのキャラクターがまず最高。ぶっきらぼうで不器用な関西弁の男は年頃の主人公に何も気を使うことなく暮らしている。繊細な主人公はそれに嫌気がさしながらも、毎日をしっかり生きていくことに心を打たれた。ラストシーンも最高だった。 Posted by ブクログ これはちゃうか 加納愛子 Aマッソの加納さんが好きで買ったはいいけど読まずに積読していました。 読み始めたら加納さんの声で脳内に響くし、文体がなんとなくわざと小説っぽい言葉を選んでいる気がして鳥肌が立つので読むのやめようかなって思ってました。 しかし読み進めていくとどんどんと作品の世界観に浸れて声はその登場人物に置き換えられ...続きを読むるし章の読み始めと読み終わりでは登場人物に感じていた印象も声もガラっと変わり、うまい、と思いました。 カーテンの頃が1番お気に入りです。ラジオで女子メンタルの解説を男性芸人がすることに意義を申し立てていた加納さんらしい斜めから見た正しい書き方です。次回作にも期待しています。 Posted by ブクログ これはちゃうか 加納愛子 やっぱり加納さんの着眼点と文体好きすぎる。 好きな表現ばっかりで、読みながらたくさん噛み締めた。 『イルカも泳ぐわい。』の時も思ったけど、読んだ場所が家で本当に良かった。 Posted by ブクログ イルカも泳ぐわい。 加納愛子 加納さんの頭の中を少しだけでも覗くことができて嬉しいと同時に、もっともっと知りたい!と思いました。きっと言語化出来ているものがぐるぐる回る思考のほんの一部なのだろうなと思うと、普段からどれ程刺激に触れているのかこちらまでワクワクします。お笑いへの一貫した考えにも日常生活のスルーしてしまうような引っか...続きを読むかりも物としてしまうその才能が羨ましいです。 Posted by ブクログ イルカも泳ぐわい。 加納愛子 「何言うてんねん」と思うところもたくさんあったけど、何故か「あーなんかうっすらわかるかも」みたいな瞬間もあって純粋におもしろかった。 読んでいるうちに、加納さんの声で再生されてきて「なんでやねん」という気持ちにもなる。とは言え、憧れている方の文章はとても気持ち良かった。 Posted by ブクログ 加納愛子のレビューをもっと見る