作品一覧

  • 猫は知っていた 新装版
    3.8
    1巻770円 (税込)
    仁木雄太郎・悦子の素人探偵兄妹が巻きこまれた奇妙な連続殺人事件。 怪しげな電話、秘密の抜け穴、蛇毒の塗られたナイフ、事件現場に現れる一匹の黒ネコ。 好奇心溢れる悦子のひらめきと、頭脳明晰な雄太郎の推理が真相に迫っていく。 鮮やかなトリック、心和む文体。 江戸川乱歩賞屈指の傑作が新装版で登場!
  • 刺のある樹
    値引きあり
    -
    1巻300円 (税込)
    植物学者・仁木雄太郎は、シャボテン・マニアの貴金属商がヨーロッパ旅行中、その邸に住まわせてもらっている。そこへ警視庁の砧警部補の紹介で製菓会社の重役が、警察ではとりあってくれないからと捜査を依頼にくる。自動車に轢かれかけたり、川へ突き落されたりして、死の恐怖におびえる男の出現。この「刺のある樹」は、その妻の死にはじまる。複雑な家庭の、絞殺、青酸カリ殺人の謎と、死の恐怖。電気ミシンのソケットの秘密に挑む、お馴染み雄太郎・悦子兄妹が、密室殺人事件のトリックを論理的に解明してゆく過程を、明るい清新なスタイルで描いた長篇。
  • 死の花の咲く家~昭和ミステリールネサンス~
    3.3
    1巻990円 (税込)
    電機会社の資材課に勤める寿子にとって、女手ひとつで育ててくれた母親は、優しくて誰よりも仲良しの友だちだった。だが、そんな母が、寿子が思いを寄せるエンジニアの青年からの手紙を勝手に開封し、タンスに隠していた。どうして――!? 「隠された手紙」他、爽やかな読後感の7つの短編に、ショートショート4編を追加。
  • 赤い猫
    3.7
    1巻426円 (税込)
    車椅子に坐ったままの富豪の老婆の家に、住み込みで雇われていた沼手多佳子は、老婆の死後、その全財産を遺贈された。幼い時母を殺された多佳子にとって、それは夢のようなことだったが……という日本推理作家協会賞授賞の名作「赤い猫」のほか、「白い部屋」「青い香炉」など、明るく生き生きとした6編の珠玉の傑作ミステリー小説集。車椅子の老婆から贈られた、莫大な遺産に秘められた秘密とは?
  • 粘土の犬
    -
    1巻605円 (税込)
    会社の金の使い込みが発覚しそうになった井ノ口は,愛人である未亡人・安枝の殺害を謀る。練りに練った計画はうまくいき、事件は迷宮入りかと思われた。だが、目の不自由な安枝の遺児・利彦の奇妙な粘土細工の犬が、犯人を告発していたとは……。みごとなどんでん返しが意表をつく表題作「粘土の犬」ほか4編収録の傑作ミステリー集。
  • 林の中の家
    3.0
    1巻660円 (税込)
    音大生・仁木悦子と植物学専攻の雄太郎は、探偵マニアの兄妹だ。欧州旅行中の水原夫妻に邸の留守を頼まれているが、ある夜に怪電話がかかり、女の悲鳴とともに電話は切れる。そして「林の中の……」という電話の声を頼りに探し当てたその家には、血に染った女性の遺体が……。難事件に挑む兄妹探偵の推理が、知的興奮を誘う傑作ミステリー。
  • 陽の翳る街
    3.7
    1巻660円 (税込)
    パン・菓子屋の娘・青瀬悠子、推理小説研究に熱中している大学生・高城寺拓、女性雑誌フリーライターの有明留美子、書店の独身店主・数々谷浩平。推理小説研究会・モザイクの会の4人は春の夜、どんぐり坂で殺人事件に遭遇した! そして、なんとその被害者は、記憶喪失にかかっていることがわかり……。さわやかで、面白さ満載のミステリー。
  • 青い風景画
    3.3
    1巻605円 (税込)
    美しい津永和佳子に身辺警護の依頼を受けた私立探偵・三影潤は、伊豆の海辺にある彼女の別荘を訪れた。そこには盲目の従姉と病身の祖父が同居していたが、三影は一瞬の油断をつかれて、依頼主・和佳子が殺害されてしまう……富豪の別荘で展開される大胆なトリック殺人を描く表題作のほか、4編の傑作を収録。優しいミステリーの魅力! 本格推理短編集。
  • 穴

    4.0
    1巻605円 (税込)
    深夜、隣人の不審な行動を目撃した少年の恐怖の体験を、サスペンス豊かに描いた、作者得意の子供を主人公にした表題作「穴」。コートを食堂で取り違えた視覚障害者が、特有の鋭い感受性で名探偵ぶりを発揮する「明るい闇」。ほかに「山のふところに」「幽霊と月夜」「誘拐者たち」「うさぎと豚と人間と」の6編を収録。日常の中の殺意を透明な文体、独得のユーモアの中に鮮かに浮かびあがらせた、傑作ミステリー集。
  • 二つの陰画
    3.0
    1巻660円 (税込)
    高利貸でばっちり貯めこんでいた、アパート『満寿美荘』の女経営者が密室で殺され、しかも、遺言状が指名した遺産相続人は、まったくの赤の他人だった! 目的は遺産か? 健介・知子の新婚素人探偵局が犯人探しに乗り出すが、アパート住人の誰もが暗い動機を抱いていて……そしてまた! 大胆縦横のトリックが冴える、本格長篇推理小説。
  • 緋の記憶
    3.0
    1巻660円 (税込)
    明かるい秋の日ざしの中、ふらりと立ち寄った画廊で見かけた1枚の絵は、日本海で起こった恐るべき殺人事件の謎を秘めていた(「暗緑の時代」)。東京の高田馬場にオフィスを構える名探偵、ご存じ三影潤が解き明かす多彩なミステリー。ほかに、富豪の美少女が夢に見た赤い花の謎を解く表題作、「アイボリーの手帖」、「沈丁花の家」など短篇推理5篇を収録。
  • 灯らない窓
    3.0
    1巻660円 (税込)
    睡眠薬入りのビールをパパに飲ませて、夜中の12時にこっそり出かけて行ったママ。そのママが通り魔殺人の容疑で逮捕された! 秋祭りの太鼓の音色に心ときめかせていた平和な家庭を、不意に襲った恐怖の事件――妻を人殺しにされた苦悶の夫と、無実を信じる幼い兄妹の明晰な推理が、謎また謎をあばく長篇推理小説。
  • 赤と白の賭け
    3.3
    1巻660円 (税込)
    ある日、見知らぬ老人から受けた招待、それは思いがけなくも復讐劇の始まりだった……。出世のため、ひたむきに愛してくれた娘を捨て、死に追いやった男への――。死を招く二者択一の恐怖を描く、サスペンスドラマ「赤と白の賭け」。ほかに「ひなの首」「悪漢追跡せよ」など、素人探偵活躍の6編を加えた、本格推理短編集。平々凡々の日常のなかに、ふと忍び寄ってくる7つの事件!
  • 冷えきった街
    3.8
    1巻660円 (税込)
    竪岡清太郎一家は続発する怪事件にまき込まれ、恐慌を来していた。長男・清嗣は睡眠中にガス栓を抜かれ、次男・冬樹は暴漢に襲われ、末娘・このみを誘拐するという脅迫状までが舞い込んだ。事件解明の依頼を受けた探偵・三影潤が謎に挑むが、やがて第一の殺人が起こり悲劇の幕があく。呪われた一家を待ち受ける運命は……。江戸川乱歩賞作家による傑作長編ミステリー。
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選
    3.7
    1巻880円 (税込)
    「話相手の女性求む」という風変わりな求人に応募した多佳子は、無愛想な老婦人・郁の豪邸で住み込みで働くことになる。ある事件がきっかけで郁との距離が縮まった多佳子は、幼い頃に母が何者かに殺害されたことを郁に打ち明ける(表題作)。車椅子探偵の華麗な推理を描いて日本推理作家協会賞を受賞した表題作ほか、「日本のクリスティー」の珠玉の短篇を堪能できるオリジナル傑作選。
  • 黒いリボン
    4.0
    1巻462円 (税込)
    ある日知人のリサイタルの切符を売り歩いていた音楽大2年の仁木悦子は、かつて先輩の家で何度か会ったことのある有田絵美子に呼び止められた。今は国近という姓に変っている彼女は、悦子が事情を話すと切符を買ってくれた上、家族にも奨めてみるという。彼女の好意に甘え、悦子は田園調布の国近家まで同行することにした。絵美子には二歳半になる直彦という神経質な男の子と、マユミという女の赤ちゃんがいた。だが絵美子の夫・昌行は、なぜか直彦にだけ極端に冷淡だった。そしてこの日も一悶着あった直後、直彦が何者かに誘拐されてしまった……。仁木雄太郎、悦子の兄妹名探偵の活躍を描いた傑作長編推理。
  • 聖い夜の中で
    4.0
    1巻660円 (税込)
    事件はクリスマスに起きた!  父母のいない淋しい聖夜を過ごすひろむは、サンタクロースと街で出会った。が、その正体は、看守を撲殺して脱獄をした岩野昌造だったのだ。人質にとらわれた無垢な幼児と、サンタに扮した殺人鬼。緊迫の逃走の結末は?(表題作)――逝去した後も、根強い人気を博す著者の《最後の事件簿(ファイナル・ミステリー)》。卓抜な心理を巧緻に描いた美しい結晶の数々。
  • 猫は知っていた 新装版

    Posted by ブクログ

    複雑に絡み合った事情と惨劇の真相が、少しずつほどけて行く。ストーリー展開が無理なく、滑らかで心地よいです。幼い頃から大好きな本。10回は読んでいます。それでも楽しめる本。

    0
    2024年01月26日
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選

    Posted by ブクログ

    仁木悦子さん、やっぱり好きだなぁ。
    事件も陰惨なものでないのも読みやすくていい。
    今回収録の作品のいくつかで探偵役を務める悦子さんが車いすなのは、自身を投影しているのだろうな。
    最後の「最も高級なゲーム」での学生たちの様子も好き。
    また仁木さんの作品を読んでみたい。

    0
    2024年01月16日
  • 猫は知っていた 新装版

    Posted by ブクログ

    あー、面白かった。
    ものすごく久しぶりの再読。何度読んでも面白い。
    昭和30年代の作品なのに、全然古臭くない。
    猫のチミちゃんがああいう使われ方をしたのは猫好きとしては残念ではあるけど。
    犯人の動機は身勝手すぎるけど、平坂氏の性格もそうとうなものだよね。
    敬二のキャラクターがけっこうお気に入りなので、もっと登場してほしかったな。
    雄太郎・悦子はシリーズキャラのようなので、他作品に出てたりしたら嬉しいんだけど。

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    2022年11月05日
  • 冷えきった街

    Posted by ブクログ

    あのですね…これ最高じゃないですか?
    もろに好みすぎる作品なのですが…本当に辛いこの読後感…

    本格ミステリとしてもハードボイルドとしても一流。
    探偵三影のセリフが頭から離れない。切ない…
    捜査の進捗と加速度がほんとに心地いいくらい理想的で、最後に『冷えきった街』というタイトルが胸に刺さるスピードがえげつなすぎて暫し呆然。

    三影シリーズってまだあるのかしら…読もう。

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    2019年05月04日
  • 冷えきった街

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    娘ののぞみを誘拐すると脅迫の手紙を受け取った堅岡清太郎。脅迫の手紙の前から起きる事件。長男・清嗣のガス事故、次男は冬彦の暴行事件。警護を依頼された三影潤。清太郎の誕生パーティで毒殺された清嗣。三影潤の捜査。清太郎の前妻で冬彦の母親・志保子の死の真相。清嗣が殺害したと考えた清太郎の隠蔽工作。殺害された清太郎の妻・玉代。冬彦の事故。冬彦が隠していた真実。

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    2015年10月10日

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