まだ温かい鍋を抱いておやすみ

まだ温かい鍋を抱いておやすみ

1,540円 (税込)

7pt

「遠くへ行きませんか」「行くー!行きましょうぞ!」スポーツ用品販売会社に勤める素子は、同じく保育園に通う子供を持つ珠理を誘って、日帰り温泉旅行に出かけることに。ずらりと食卓に並ぶのは、薬味をたっぷり添えた鰹のたたき、きのこと鮭の茶椀蒸し、栗のポタージュスープ。季節の味を堪能するうち、素子は家族を優先して「自分が食べたいもの」を忘れていたこと、母親の好物を知らないまま亡くしてしまったことに思いを巡らせ……(「ポタージュスープの海を越えて」)彼女が大好きな枝豆パンは、“初恋の彼”との思い出の品。病に倒れた父の友人が、かつて作ってくれた鶏とカブのシチュー。――“あのひと口”の記憶が紡ぐ6つの物語。

...続きを読む

まだ温かい鍋を抱いておやすみ のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月27日

    食べることは生きること。自分や大切な人のために美味しいと感じられる料理を作りたい、美味しいものを誰かと楽しくいただきたい、そんな時間を大切にしたいと改めて思わせてもらえる本でした。

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月11日

    食をキーにした短編集。著者は、女性の心の揺らぎ、シスターフット系の作品に長けている。
    ふと道を外しジャンクなピザの味に恍惚としたことで、逆にメンタルを病んだ夫を理解し包摂できるようになる「ミックスミックスピザ」子を亡くした友人を引き取って食を与え続け自らの喜びを知る「シュークリームタワーで待ち合わせ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月19日

    タイトルが本の内容をぎゅっと凝縮していて秀逸。
    どんなに難しい状況にいても、食べずには生きていけない。
    どの話にも苦い現実があり、けれどそれを包むようなひたむきさや、優しさがあり、じんわりあたたまった。

    0

    Posted by ブクログ 2023年07月18日

    難しい現実にそっと温かな料理が寄り添い背中を押すお話。だから食べる物も食べる場所も誰と食べるかも人によって全く異なるけれど、人生の中に必ず食事はあって、気付かぬうちに心が救われている時もある。人間関係の難しさは生きていく上できってもきれない。だからエネルギーを付けるために食事が必要なんだ。そんな当た...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月18日

    家族と個人は別物だと、自分自身がモヤモヤしていたところが言語化されてスッキリ。

    どのお話も食べ物が美味しそうで、食事ってやっぱり人間が生きていく上で欠かせないものなんだと改めて思いました。素敵な一冊。

    0

    Posted by ブクログ 2022年09月14日

    久しぶりに読んだ彩瀬さんの作品がこれでよかった。彩瀬さんの言葉選びには角がなく、どれも丸みを帯びたやさしさがあるけれど核心をついている気がする。そのまろやかな文体が心地よくていつまでも読んでいたくなる。
    食をテーマにした6つの短編は、どれも私たちの生活で食べることが生きることに直結していることを突き...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月25日

    6つの短編。心の機微の描写が細かくて、自分の身近な人の物語みたいに近しく親しく感じます。あたたかい誰かの手作りの食事を食べたくなりました。どれも素敵ですがコーンポタージュの海が1番好みかなあ。

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月08日

    食べ物にまつわる短編集。
    「食べることは生きること、つくることは生かすこと」って感じ。
    誰かのために自分を大切にするだけじゃなくて、自分のために自分を大切にできるようになりたいなぁと読み終わってぼんやりと思っていた。

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月07日

    食は人が生きていく上で欠かせないもの。食べられることができるのなら人は死なない。食への祈りと希望みたいなものを感じました。料理がどれもおいしそうで食欲がそそられる。「ひと匙のはばたき」「大きな鍋の歌」が好きでした。

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月30日

    どんなにどん底でも食べれる時って大丈夫だと思います。

    先日お医者さんに胃腸の調子が悪いと相談しに行ったら、機能性ディスペプシアだろうといまれました。
    今年は痔で悩む時期もあって、食べることを楽しめない時期が多かったです。
    メンタルと消化器官は繋がりが案外強くて、どちらかの調子が傾くと一気にダメにな...続きを読む

    0

まだ温かい鍋を抱いておやすみ の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める 小説

小説 ランキング

彩瀬まる のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す