朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

539円 (税込)

2pt

火葬したはずの妻が家にいた。「体がなくなったって、私はあなたの奥さんだから」。生前と同じように振る舞う彼女との、本当の別れが来る前に、俺は果たせなかった新婚旅行に向かった(「ゆびのいと」)。屋上から落ちたのに、なぜ私は消えなかったのだろう。早く消えたい。女子トイレに潜む、あの子みたいになる前に(「かいぶつの名前」)。生も死も、夢も現(うつつ)も飛び越えて、こころを救う物語。(解説・名久井直子)

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朝が来るまでそばにいる(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年10月19日

    【生き続けていたら、いつか、あなたが許せないあなたのなかの怪物を、許してくれる人に会えるから。あなたが誰かの怪物を、許してあげられる日がくるから】

    生と死、現と夢、獣や鬼・・・・・・などが交じり合う短編がどれも魅力的で面白かったです。
    死んだはずの妻が現れたり、死んだ少女視点だったりと異形や怪異な...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月04日

    いのちがテーマになっているような短編集。不気味な世界が多く、冷たさも感じるけれどすごく温かい不気味さ。

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    Posted by ブクログ 2020年02月06日

    一言でこの小説を表すとすれば、哀しいホラー短編集だと、私は思う。
    全6編のうち3編は死というものが前提にあって、残りの3編にもどことなく死の匂いのようなものが漂っている。
    怖い中にも湿り気や情緒があって、とても日本人好みの内容だと思う。死者の念や想いの強さが、鬼や奇鳥や地縛霊に姿を変えてこの世に取り...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月14日

    豪雨の現在に読んだら、「明滅」がとても心にきました。
    人ではないものや、想いが強過ぎて鬼になりそうな人もいるけど、それを救うのもまた人なのかもしれない。鬼になるのをとどまらせるのも、一緒に堕ちてあげるのも。
    朝がくるまでそばにいる…朝がくるまでの暗闇ではあなたのそばにいるよ同じ闇に引きずり込みたいか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月27日

    静かに静かに物語が流れていくのに、心がぐらぐら動かされる不思議な作品。

    今ここに生きている私のすぐ隣にも、もしかしたら「死」が存在しているかもしれない。そもそも生と死の境界線ってなんだろう。

    どの物語も、ゾワゾワするような幻想的なような、「死」を考えさせられるものだけど、不思議と怖いとか悲しいと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年04月24日

    不思議な感じがして面白かったです。
    ファンタジーやSFは好きではないですが、人間愛が結論に来るので、ぶっ飛んだ感じもしっくりきます。
    本をあまり読まないわたしですが、たまには小説をと手に取りました。
    若い小説家さんなので、高校生とかにも人気?のようです。

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    Posted by ブクログ 2020年01月16日

    いるはずのない、そこにいた人たちとの愛。

    じわじわと恐怖に侵食されているはずのに、どこかそれを求めてしまう、よくないとわかりつつそれに執着してしまう登場人物たちに共感したりしなかったり。

    全体としては読み応えが充分にあり、筆致も鮮やか。他の作品も読んでみたい。

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    Posted by ブクログ 2019年12月27日

    この世のものではないものたちと、生きているものたちの物語

    愛する人との死別の物語
    これを「暗くて悲しい話」と片付けられたらどれだけ楽だろうかと思う。大好きな人ともう永遠に会えない。なら、鬼になっても連れて行く。その感情は否定できない。
    私に限って起こらないことだと誰にも断言できないからだ。

    朝が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月21日

    ジメジメしてて闇っぽくて、強い執念みたいな感情が渦巻いている物語だったけど、でもなんか、言葉や理屈では言い表せない優しさや愛だなとも感じた、気がした。愛ゆえに、魂は。という感じ。

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    Posted by ブクログ 2024年01月20日

    タイトルからイメージしていたのは、切なくて静かな物語。実際は、ジメジメしていて、強い感情が渦巻いていました。
    生きている者もしんだ者も、どちらも苦しいなんて救いがないです……。せめて、しんだあとすぐに解放されることを祈ります。本当のところは、とうだかわからないですけれど。


    2024/01/15 ...続きを読む

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