古内一絵の作品一覧
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Posted by ブクログ
マカン・マランシリーズの次に手に取った古内一絵の本『東京ハイダウェイ』。マカン・マランシリーズの時にも思ったが、古内一絵の短編はキャラクターが紋切り型ではなく、しっかり練り込まれていて、それを軸に物語が展開するので読み応えがある。あっという仕掛けや大きな事件がなくても、主人公が抱えている事情を知っていくだけでも面白くてページをめくる手が進む。ひとつひとつは長くないのに、こんなふうに丁寧に作り込まれた物語に触れると、読書をしていてよかったなあ、という気持ちになる。
好きなのは『星空のキャッチボール』と『眺めのよい部屋』。
『星空のキャッチボール』は堅実な仕事を積み重ねていく桐人が主人公。ひどい不眠症に悩まされているが、同僚の女性が通うプラネタリウムで昼休みを過ごすことによって、不眠症の原因だった亡き父への思いに気づく。読後、じわりとあたたかい気持ちが胸に広がった。小説を読むことの醍醐味、人と関わることの醍醐味、それを静かに噛みしめて元気が湧いてきた。