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昭和~令和へ壮大なスケールで描く人間賛歌。
人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。
舞台は、令和と昭和の、とある出版社。コロナ蔓延の社会で、世の中も閉塞感と暗いムードの中、意に沿わない異動でやる気をなくしている明日花(28歳)。そんな折、自分の会社文林館が出版する児童向けの学年誌100年の歴史を調べるうちに、今は認知症になっている祖母が、戦中、学年誌の編集に関わっていたことを知る。
世界に例を見ない学年別学年誌百年の歴史は、子ども文化史を映す鏡でもあった。
なぜ祖母は、これまでこのことを自分に話してくれなかったのか。その秘密を紐解くうちに、明日花は、子どもの人権、文化、心と真剣に対峙し格闘する、先人たちの姿を発見してゆくことになる。
子どもの人権を真剣に考える大人たちの軌跡を縦糸に、母親と子どもの絆を横糸に、物語は様々な思いを織り込んで、この先の未来への切なる願いを映し出す。
戦争、抗争、虐待……。繰り返される悪しき循環に風穴をあけるため、今、私たちになにができるのか。
いまの時代にこそ読むべき、壮大な人間賛歌です。
Posted by ブクログ 2024年04月16日
凄く良かった。
最初は仕事にやる気が出ない、でも共感出来る主人公から始まって、戦時中の厳しい話、高度成長期での話そして現代。
学びの機会を作る信念を持った創業者から戦時中でもなんとか学年誌と会社を守ろうとした従業員。戦犯と批判されながらも再スタートを切り、他社との競争そして手塚治虫の仕事に対する姿勢...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月19日
久しぶりに読んでる最中に鳥肌立つ本に出会えたな、、点と点が繋がって物語の全容がわかるというか、過去と現在が明確に繋がった瞬間鳥肌立っちゃった。
今当たり前のように存在しているものも、今ここに存在するに至る背景があるわけで、その背景を辿っていくことって未来を変えていくことにもつながるのかもしれないな...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月18日
小学館の100周年記念出版……あれ、じゃないのか? 書かれている内容からしててっきりそうだと思っていた。
総合出版社の文林館に勤める市橋明日花が、ファッション誌の編集部から学年誌創刊百年企画チームに異動となるところから話は始まる。資料として創業からの入社者名簿をめくっているとそこに祖母の名前を発見し...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月06日
読み終えた最初の感想が、
なんとすごい本を読んでしまったのだ…
だった。しばらく余韻から抜け出せなかった。
出版社に勤め、学年誌100年を編纂する部署に配属となった明日花。
調べるうちに、戦中の職員名簿に祖母のスエの名前があるのに気づいたところから話が展開していく。
読み進めるにしたがって、どんど...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月28日
戦中からコロナ禍まで、学年誌の出版に関わった各時代の3人を軸にしたストーリー。貧しくて学校に行けなくても学べるように創刊されたこと。こどもたちを戦争に駆り立てる内容で発行した時代のこと。戦争が終わって心に喜びや楽しさで満たす雑誌を作ろうとすること。先が気になって、引き込まれました。
戦時中、家業の花...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月19日
『人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ100年に満たない』
読んで良かった…。静かな余韻に浸りました。
昭和から令和へと繋がる、とてもとても深い作品。
本作は小学館をモデルとした出版社が舞台。
学年誌を軸に令和と昭和、孫と祖母との視点を通してその歴史をたどり、戦時の思想や言...続きを読む
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