鐘を鳴らす子供たち

鐘を鳴らす子供たち

803円 (税込)

4pt

4.7

復興の希望・伝説のラジオドラマの舞台裏。

物語は高度成長期と呼ばれる昭和48年、『鐘の鳴る丘』に出演した当時小学生の一人、良仁への一本の電話から始まる。この日、戦後を代表する劇作家であり、『鐘の鳴る丘』の脚本家・菊井一夫が逝去。電話は菊井の葬儀の知らせだった。知らせを受けて菊井との記憶に思いを馳せる良仁の脳裏には、いつしか「緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台…」と、少年少女たちの歌声が流れ始めていた。
昭和22年。ようやく給食が再開したものの、ほとんどの子どもがいつもお腹を空かせていた時代。東京・練馬区の小学校に通う良仁は親友の祐介と全力で遊びまわる日々を送っていた。そんなある日、良仁と祐介、そして、隣のクラスの実秋を含めた数名が、NHKのラジオ放送劇『鐘の鳴る丘』に出演することに。良仁たちが演じるのは、当時、社会問題となっていた戦後浮浪児の役。戦争への負い目を胸に抱えた大人たちと共に、伝説となるラジオドラマ『鐘の鳴る丘』をつくる日々が始まる。
戦後の混乱期、ラジオが唯一の娯楽ともいえた時代、作り手側に立つことになった子どもたちが見た世界とは。戦争への後悔を抱えた大人達と一緒に希望を模索する日々の行方は・・・。

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鐘を鳴らす子供たち のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年12月04日

    古内一絵さん追いかけて正解だった大の正解 あの頃を語る人がどんどん居なくなってきて 元々語る雰囲気も日本の学校社会にない=これホント痛いしかないから。知りたい人間も必ずいるって事、ラジオ放送をみんなが聞いていた 馬が農耕に運送に使われていた 理不尽な学校教育 それを批判した消えた先生 玉音放送を聞い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月12日

    戦後のラジオ放送劇『鐘の鳴る丘』をモチーフにした感動作です。
    昭和四十八年、深夜に鳴り響く黒電話の音は、戦後を代表する劇作家菊井一夫の訃報を知らせるものでした。
    主人公の良仁は、昭和二十二年の記憶に想いを馳せてゆきます。
    日本が戦争に負けてから二年も経つというのに、町はバラックやがれきの山がまだ残り...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月18日

    戦後、良仁はラジオドラマ「鐘の鳴る丘」に
    同じ小学校の数名と出演することになる
    貧しい者、親の期待を背負う者、馬に愛情をかける者
    バラバラだった皆の気持ちが
    それぞれの思いを繋ぎラジオドラマを通して1つになる

    馬のアオと隆太の涙には涙腺が緩む

    登場人物が魅力的で誰か好きになる
    私は都ちゃんが好き...続きを読む

    0

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