あらすじ
これまでたくさんの悩める人が訪れたカフェのクリスマス。店内では、一人の時間に浸る店主・シャールの姿が。
シナモン香るココアの湯気の中、彼女――御厨清澄が心の内をひっそりと語り出す。深夜のカフェを開いた理由と、その未来を――。
~MENU~
「さくらんぼティラミスのエール」
“ぼっち”に怯える女子高生に
「幻惑のキャロットケーキ」
時代の最先端をひっぱるイケメン料理人へ
「追憶のたまごスープ」
トロフィーワイフの立場に固執する若奥様に
「旅立ちのガレット・デ・ロワ」
お店を訪ねてきた美青年。彼に、シャールが渡したプレゼント
感情タグBEST3
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ああ、もっと早くこのお話に出会いたかった。胸がぽっと温かくなって、そっと背中を押してくれる。辛い気持ちに寄り添ってくれる。誰かが引っ張ってくれるわけではなく、始まりのきっかけをもらって自ら歩き出す勇気が沸く不思議な物語だ。辛くて人生を投げたしたくて、この場から消えたい、そんな思いを軽くしてくれる世界観にたまらなく惹かれる。装丁も美しく飾っておくだけで癒される。
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マカン・マランシリーズももう4冊目。特に印象に残ったのは「さくらんぼのティラミスエール」です。まず、タイトルが好き。なんとなく可愛さもありながら爽やかさもあるようなタイトルに惹かれます。エールとあるように思わず希実を応援したくなりました!そして、私は学生なのでなんとなく女子の雰囲気というものが文章からすごく伝わってきて思春期の女子としては共感できる話でした!
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シリーズ最終巻。
新しくきたお客さんも常連もマカン・マランで何かを取り戻したり、何かを見つけていく。
第一話の女子高生希実は、自分にも原因はあったが、仲良しグループからはみ出してしまうが、自分がどうありたいのかを考えるきっかけを見つける。
第二話、第三話は以前出てきたことがあるが、メインででてきて、同じように気持ちを整理する。
最終話ではシャールが過去を振り返るが、シャールもまたいろいろな出会いに励まされてきたと語る。
終わってしまうのが残念。
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マカンマラン。おしまい(お四まい)。
なるほど、そう言う事か。
あとがきに代えて、に書かれていたのだが、マカンマランの発売後に続編の依頼を受け四部作に。
「ふたたび」「みたび」「おしまい」で、と。
ところが!この度新作が!
早く読みたい!楽しみだー♪
さて、この本の第一話 「さくらんぼティラミスのエール」より
比佐子
「美味しいものを食べると、元気になるわね」
シャール
「その通り」
「自分を憐れむ暇があったら、私は自分を元気にするほうを選ぶわ。実はね…」
「ティラミスってね、イタリア語で″私を元気にして″っていう意味があるのよ」
そうだったんだ!
久しくティラミス食べてないな〜。
元気のない時に食べようと思います。
そして元気のない人に作ってあげたいデザートになりました。
このお話は、高校生の希実ちゃんが人間関係に悩み「ぼっち」になってしまう物語なんだけど、シャールの言葉に勇気づけられます。
「人と人が付き合っていく限り、仲違いとか、勘違いとか、決してなくなることがないの。どれだけ歳を重ねても、人間関係は悩ましいものよ。完全な友達なんて、どこにもいないわ。でもだからこそ、私たちは思いやりを学べるのかもしれないし」
「自分を憐れみたくなったら、誰かに八つ当たりしたり、甘えたりしないで、自分で自分の機嫌を上手に取って元気になる。それこそが、大人の嗜みというものよ」
シャールさ〜〜〜ん!!
かっこいい〜〜〜!!
私も言ってみた〜〜〜い!!笑
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マカン・マランシリーズも一旦終わり。シャールさん自身の迷いや悩みも、来店する人たちとの交流から少しずつ前に進んだりして、さらに良い空間になってきて面白かった。良い事ばかりじゃないし、大変な事も多くて辛かったりするけど、少し休んで整えて、何とか進んで行こうと思わせてくれた。
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終わってほしくないと思いながら、最後が近づくのが寂しくて…でも読みたくて…
素敵な本に出会えて幸せでした。
またいつかシャールさんやみんなに会いたい。
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ドラァグクイーンのシャールさんが営むカフェで人生の悩みを持つ人たちがヒントをもらって進んでいく話。ドラァグクイーンとして生きることを決意するために、人生について真剣に考え抜いたシャールさんだからこそ、出せる言葉と料理の数々に癒される。今回は、母親を早くに亡くした結果、自分で自分を、可哀想と決めつけ、周りへの気づかいをなくし、人間関係に悩む生徒。二話目は世界的な料理人がSNSでの失敗をもとに立ち直れなくなる話。三話目は、自信のために裕福さと美貌を勝ち取ったもののそこには求める幸せがないことに気づき、立ち直る女性の話。最終話は性同一性障害に悩んでた元生徒が大人になり性転換に踏み切る決断をした。その後押しをした先生が後押しが正しかったのか悩む話。どの話も人生を悩み向き合い、気づき自信を取り戻していく心温まる話。
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終わらないでーー!
というのが率直な感想です。
こんな素敵な本に出会えて幸せでした。
シャールさんの言葉ひとつひとつが
本当に心に沁みました。
すごく元気を貰えたし心温まるシリーズでした。
人生の中でいろいろな物を選んでいく中で
失うものもあるかも知れないけど...
自分の信じた道をこれからも進んでいこうと思います。
番外編とかでないかなぁ...
Posted by ブクログ
最近、うまくいかないことが続いてて、なんで自分ばっかりって思ってた。
嫌なことがあるのは自分だけじゃないって、さすがに分かってはいるけど、実際に続くとやっぱり納得できなくて。
そういうタイミングで、この本を読めたのは本当に良かった!
どんな人でも、見えないところで、泣いてることもある。
しんどい時に、自分を上機嫌にする技をひとつでも持てたらいいなと思った。
*お気に入り*
好きなものがある私たちは強いはずよ。美味しいものを食べるのでも、すてきなアクセサリーを作るのでも、なんでもいいの。自分を憐れみたくなったら、誰かに八つ当たりしたり、甘えたりしないで、自分で自分の機嫌を上手に取って元気になる。それこそが、大人の嗜みというものよ
Posted by ブクログ
2018年出版。シリーズ第4作にして最終巻。LGBTQでのマイノリティである主人公。支え合う人との関係。生きている限り、正解も完全解決も有り得ない。悩みながらも埋もれてしまわず、自身の身体と心を救い続けて生きていくこと。失う事を恐れていては、何も選べない。選ぶことは捨てることでもあり、誰かしらを傷付ける事も避けられない。などなど。
いやぁ、涙出て来ちゃいましたよ...。これで評価を「5」以外にしたら大嘘つきでしょう。
登場人物の苦しい状態が描かれるシーンは、相変わらず読み進めるのが辛いけど。これまでの設定が上手く絡められて、素晴らしい。
Posted by ブクログ
2025.10.8
再読です
愛と平和と革命に燃える、誇り高きドラァグクイーン
シャールさんにまた会える!!♡
『いつかまた、機会があれば、あらためて彼らの物語を書いてみたいと思います』
作者さまのお言葉から7年…。
10月21日に続編となる最新刊
『女王さまの休日 マカンマラン ボヤージュ』が発売♡
まさかこの作品のつづきが読めるなんて、、
(ʘᗩʘ’) (´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
嬉しすぎる!
感情がジェットコースターです
ということで、再読
ひとつひとつの食材の瑞々しさを活かしたお料理に、シャールさんの、時にはつつみこむような、時には愛ある厳しい言葉が今回も沁みました
シャールさん、大好き!!
25.0625
さ、さみしいよぉ… シャールさん
4冊目で『マカン・マランシリーズ』完結
最後の最後
『旅立ちのガレット・デ・ロワ』はシャールさんの抱えている思いにたっぷり触れられてうれしかった
またどこかで会るといいな、シャールさんとみんなに
さみしいよぉ…と思っているわたしに、シャールさんの大丈夫よ。って言葉がきこえる気がする
このシリーズ
誰かに本を紹介してと言われたら、かならずプレゼントしようと思ってます
Posted by ブクログ
気負わず読めて、シャールさんはじめ暖かい登場人物がおおく、大変癒されました。
続編がもしでたらまた読みたいです。
表紙や装丁の雰囲気も大好きです。
Posted by ブクログ
とうとう最終巻。最後まで登場人物の温かさにわたしも加わった気分で読ませてもらい、ほっこりしました。マカンマラン♡そんな素敵な場所があればいいのになぁ…また会いたいので次作も期待します!
Posted by ブクログ
4作品、最後まで面白かった。悲しくならずに前を向いて終われる。心の筋トレとか、3感嘆とか、自分の人生をより良くするためのヒントがたくさん見つかる作品でした。前向きに慣れる。また読みたい。
Posted by ブクログ
むっちゃよかったーー終わってほしくない!
特に1話目はちょっと泣いた。
マカン・マランの世界観がすごーーく好きなので続編希望!!
このシリーズ読んでると、体に優しいハーブとか野菜を摂りたくなる。
Posted by ブクログ
読むと無理なく頑張ってみるかと、パワーをくれる。私にとって大切な滋養系(?)シリーズとなりました。完結まで、名残惜しくて本書もちまちまと読んでましたが、最終話のガレットデロワは年末年始が絡んでくるお菓子なので12月には読みたいなと目標にしていましたヽ(゚∀゚)ノ パッ☆
『三つの感嘆_なにかを食べたら、「美味しかった」朝起きたら、「よく寝た」スポーツをしたり風呂に入ったりしたときには「気持ちよかった」そう声に出して呟くのだ。』
シャールさんの料理も、ジャダさんと柳田先生の掛け合いも、もうすでに恋しい。
2024.12
Posted by ブクログ
マカン・マランに訪れるあらゆる事情を抱えた人々のストーリー。
シャールが作る、その人に合った料理や菓子で不思議と身体が満たされていく。
読んだ後で温かい気持ちになるシリーズです。
私は1作目と2作目をまだ読んでいないのでこれから読む楽しみが増えました。
最新作も楽しみです!
Posted by ブクログ
ついに最終巻‥
この巻でおしまいとは、名残り惜しい‥
マカンマラン繋がりの『銀色のマーメイド』を
まだ読んでいないのが心残り‥
【さくらんぼティラミスのエール】
主人公の秋元希美は、幼い頃に母を亡くしてから
周りに気遣ってもらうばかりで、周囲に気遣うことができない。その結果、無神経に友達を傷つけ、
仲間外れにされてしまう。悲しむ希美に
「自分を憐れむのって癖になるの。
だって傷つくのって楽ですもの」
と、シャールさんの言葉(厳しい)
人間関係は難しい。結局、学校では、
ぼっちになってしまった希美だが、
もう、ぼっちではない。
マカンマランで縁が出来た、シャールさんや
ジャダさん、比佐子さんたちがいる。
ちなみに、「ティラミス」は私を元気にして、
という意味があるそうだ。
【幻惑のキャロットケーキ】
前作で登場した、芦沢庸介が主人公。
日本料理界の革命児。若くして大成功を
おさめるが傲慢になり、SNSで炎上し、
それが元で何もかも失ってしまう。
自業自得のような気もするが、最後は再起をかけ、番組「やらかしました」(しくじり先生のようなもの)に出演する。こんな番組に出演する気概があれば、きっと大丈夫だろう。今回の料理は、庸介が作るキャロットケーキ。シンガポールのキャロット
ケーキは”大根餅”というらしい。
【追憶のたまごスープ】
タワマンに住む平川更紗が主人公。
二十歳以上年上の夫とタワマンの最上層に
住んでいる彼女はある日、妊娠している事に
気づく。不安に押し潰されそうな更紗。そんな彼女にシャールは身体に優しい、ラッサムスープを作る。中秋の名月で、溶きたまごを加えたスープに
母を思い出す更紗。いつも自分を肯定してくれ
なかった母が、自分の料理にはいつも卵を入れて
いてくれたことが、実は愛情だった事に気づく
のだった。
「完璧な解決もない代わりに、絶対立ち向かえない困難もまた、ないってことなんじゃないかしら」
きっとみんな、不安な気持ちを持っている。
こんな風に思って、前に進みたい。
【旅立ちのガレット・デ・ロワ】
本当に最終話‥
シャールさんが、これまでの自分の人生を
振り返る話。
難病を発症して、本当の自分になった事を
最期まで受け入れなかった父親。孤独な人生を
歩む覚悟を決めたシャールだったが、決して孤独ではなかった。お針子の仲間がいる、常連客がいる、友人がいる。自分が作る料理を楽しみに、マカンラカンに集まってくる人々がいる。
シャールさんの作る美味しい料理と、
心に刺さる言葉の数々。
マカン・ラカンは永遠に不滅です!
悲しむ私に
マカン・マラン』シリーズの最新刊が
10月21日発売されたとの情報が。
『女王さまの休日 マカンマラン ボヤージュ』
また、シャールさん達に会える‥
この朗報に感涙ものです。
Posted by ブクログ
次はどんな人がマカン・マランに辿り着くにだろうと、ワクワクしながら読み続けたシリーズ最終話。
シャールさんの幾つもの言葉が、自分に送ってくれるもののように、すぅっと入ってきて、温かいスープを飲んだような感覚になる。
わたしも明日からまたがんばろう。
Posted by ブクログ
なんだかんだ最後まで読んでしまった。みんないろんなことを抱えて生きている。つらくて、一人じゃ耐えられなくなった時にこんなマカンマランにたどり着けたらいいな。シャールに話を聞いてもらえたら…。と思ってしまった。
「おしまい」とあるから、最後にシャールが亡くなったらどうしようと心配しながら読んだけど、そんなことはなく、ほっこりムードで締めてくれてたのがまたよかった。落ち込んだ時にまた読み返そうかなと思う本でした。
Posted by ブクログ
大好きなマカン・マランシリーズ
最終巻であるこの本を、すぐに読みたくなくて後回しにしてたら4年も経ってしまった。というか忘れてた。
もうシリーズを読み終えた気でいたので、読んでないことに気がついたときはセルフサプライズだった
シャールさんが病気になった時にやり始めた『三つの感嘆』
『何かを食べたら、「美味しかった」
朝起きたら、「よく寝た」
スポーツをしたり、風呂に入ったりしたときには「気持ちよかった」
そう声に出して呟くのだ。実際にはそれほどでなくても、実感を込めて呟くことで気分は変わる。
「最初に、嗚呼という感嘆詞をつけると、より効果があるわね」』
とても納得。自分の機嫌は自分で取る。実践しよう
Posted by ブクログ
マカン・マランシリーズ最終巻。シリーズを読み始めてから読み終わるまであっという間だった。4巻通して色々な人の人生の断片を見てきたけれど、どの人も最初は地獄の中でやっと立っている状態だった。そしてその全員がシャールという名前の女王様に救われる。彼女の紡ぐ言葉は何故かスッと体に染み渡る。
私は基本的に大勢でいるより1人の方が好き。1人の世界を自然と確立できるから、それが本が好きな理由の一つでもある。それはあの高校時代が終わっても変わってない。この本にあと数ヶ月早く出会えていれば少しは変わったのかな。たらればの話だし、考えなくても私がそんな簡単に変われるとは思えないけど。この最終巻の1話に出てくる希実ちゃんの話を読んでそう思った。母親を早くから亡くして父と2人で過ごしていた彼女はいわゆるお嬢様学校に通っている。その理由は亡き母がずっと行きたがってたから。得意の手芸も母親が得意だったから。ある時その得意の手芸がきっかけで友人関係で悩んでしまい、自分自身が身を置く場所がいかに軟弱だったかを知る。その孤独が、焦りが高校時代の私を見ているようだった。もしかしたら周りから見た私はこんな感じだったのか。修学旅行をきっかけに1人になることを決めた私の選択は、今も間違っているとは思わない。結局1人の方が楽だってことを知った。でもなんでか知らないけど、私は希実ちゃんと友達になりたいなって思ってしまった。彼女の作るアクセサリーを、友達という関係を維持するためのツールとしてでなく、それを大切にしたいと思った。