あらすじ
これまでたくさんの悩める人が訪れたカフェのクリスマス。店内では、一人の時間に浸る店主・シャールの姿が。
シナモン香るココアの湯気の中、彼女――御厨清澄が心の内をひっそりと語り出す。深夜のカフェを開いた理由と、その未来を――。
~MENU~
「さくらんぼティラミスのエール」
“ぼっち”に怯える女子高生に
「幻惑のキャロットケーキ」
時代の最先端をひっぱるイケメン料理人へ
「追憶のたまごスープ」
トロフィーワイフの立場に固執する若奥様に
「旅立ちのガレット・デ・ロワ」
お店を訪ねてきた美青年。彼に、シャールが渡したプレゼント
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ついについに4冊目
元々4部作で完結予定の本なので、最後に相応しい内容だったなーーーーと
そして、やっぱりわたしはこの物語が好きだなーーと
「自分を憐れみたくなったら、誰かに八つ当たりしたり、甘えたりしないで、自分で自分の機嫌を上手に取って元気になる」
「ちゃんと色々考えてるじゃない。だから苦しいんでしょう。でも、そうやって自分で考えて乗り越えていかなければ、どんな場所に逃げたって、あなたはすぐにまた、別のどこかへ逃げ出したくなるだけよ」
「生きていく限り、不安や苦しみがなくなることはないから」
「そりゃあ、不安と向き合うのは骨が折れるわよ。筋トレって基本的に苦しいものだから。でもそれを続けていれば、完全な解決はしなくても、心の筋力は鍛えられるのではないかしら」
「行き先の分からない道を、己の足だけを頼りに歩いていくことはつらくら寂しい。
されど、寛大にして、誇り高き女王であれーーー。
何かを得るたびに、なにかを失いながら、明確な答えのない毎日を懸命に生きている我々は、それだけで勇敢だ」
これまでの4冊でどれだけシャールさんに救われたか、そしてマカン・マランに訪れた人が前を向いて歩き出す姿にどれだけ勇気をもらったか、、、
これからもずっと手元に置いておくシリーズ
Posted by ブクログ
ドラァグクイーンのシャールさんが営むカフェで人生の悩みを持つ人たちがヒントをもらって進んでいく話。ドラァグクイーンとして生きることを決意するために、人生について真剣に考え抜いたシャールさんだからこそ、出せる言葉と料理の数々に癒される。今回は、母親を早くに亡くした結果、自分で自分を、可哀想と決めつけ、周りへの気づかいをなくし、人間関係に悩む生徒。二話目は世界的な料理人がSNSでの失敗をもとに立ち直れなくなる話。三話目は、自信のために裕福さと美貌を勝ち取ったもののそこには求める幸せがないことに気づき、立ち直る女性の話。最終話は性同一性障害に悩んでた元生徒が大人になり性転換に踏み切る決断をした。その後押しをした先生が後押しが正しかったのか悩む話。どの話も人生を悩み向き合い、気づき自信を取り戻していく心温まる話。
Posted by ブクログ
最近、うまくいかないことが続いてて、なんで自分ばっかりって思ってた。
嫌なことがあるのは自分だけじゃないって、さすがに分かってはいるけど、実際に続くとやっぱり納得できなくて。
そういうタイミングで、この本を読めたのは本当に良かった!
どんな人でも、見えないところで、泣いてることもある。
しんどい時に、自分を上機嫌にする技をひとつでも持てたらいいなと思った。
*お気に入り*
好きなものがある私たちは強いはずよ。美味しいものを食べるのでも、すてきなアクセサリーを作るのでも、なんでもいいの。自分を憐れみたくなったら、誰かに八つ当たりしたり、甘えたりしないで、自分で自分の機嫌を上手に取って元気になる。それこそが、大人の嗜みというものよ
Posted by ブクログ
シリーズ4作目。今まで出てきた登場人物にスポットを当てながら、シャールのことも深掘りしていく。あとがきで興味深かったのがシリーズ化するにあたって、古内さんが4部作を提案していた点だ。2作目はどんどん新しいキャラクターが出てきた一方で、3作目と今作は過去の話の繋がりを活かしたスタイルだったのもあり、毎回作成時点で続編が決まったのかと想像していたので驚いた。
Posted by ブクログ
マカン・マランシリーズ最終巻。シリーズを読み始めてから読み終わるまであっという間だった。4巻通して色々な人の人生の断片を見てきたけれど、どの人も最初は地獄の中でやっと立っている状態だった。そしてその全員がシャールという名前の女王様に救われる。彼女の紡ぐ言葉は何故かスッと体に染み渡る。
私は基本的に大勢でいるより1人の方が好き。1人の世界を自然と確立できるから、それが本が好きな理由の一つでもある。それはあの高校時代が終わっても変わってない。この本にあと数ヶ月早く出会えていれば少しは変わったのかな。たらればの話だし、考えなくても私がそんな簡単に変われるとは思えないけど。この最終巻の1話に出てくる希実ちゃんの話を読んでそう思った。母親を早くから亡くして父と2人で過ごしていた彼女はいわゆるお嬢様学校に通っている。その理由は亡き母がずっと行きたがってたから。得意の手芸も母親が得意だったから。ある時その得意の手芸がきっかけで友人関係で悩んでしまい、自分自身が身を置く場所がいかに軟弱だったかを知る。その孤独が、焦りが高校時代の私を見ているようだった。もしかしたら周りから見た私はこんな感じだったのか。修学旅行をきっかけに1人になることを決めた私の選択は、今も間違っているとは思わない。結局1人の方が楽だってことを知った。でもなんでか知らないけど、私は希実ちゃんと友達になりたいなって思ってしまった。彼女の作るアクセサリーを、友達という関係を維持するためのツールとしてでなく、それを大切にしたいと思った。