芦沢央の一覧
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ユーザーレビュー
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全てのお話の質が高い、読み応えたっぷりの短編集です。
この、常にほの暗い救いようのない雰囲気が大好きです( 大声 ) フィクションなのに、どこかリアルで本当にありそうな感じがゾクゾクしました。
特に表題作は、私が子供の頃に引っ越した場所もよそ者などの意識が強く、色々あったので心がザワザワしながら読
...続きを読むみました。最後は希望がある終わり方でよかったです。
「うわー!騙されたー!」というより、全て「え!?そうなる!?!?」と思う方が多かった気がします。そんな作風も大好きなので、またこの方の他の作品も読みたくなりました。
読んでいる途中にとても眠くなってお昼寝したいのに、続きが気になってページをめくる手が止まらず…結局最後まで一気に読んでしまうくらい面白かったです。
表題作の『許されようとは思いません』と『姉のように』が好きです。
Posted by ブクログ
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世にも奇妙な物語のような短編集。
日常に不気味な雰囲気が広がっていくイヤミス。
『姉のように』が特に好きだった。
主人公の感情の変化や描写がリアルで途中で読むのをやめたくなるような作品。
しっかりと騙されて最後はギョッとした。
思い返せばなるほどねと思う伏線がありました。
五作品ともしっかり面白かっ
...続きを読むたです。
Posted by ブクログ
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仄暗いホラー味と謎解きのバランスが良かった
現実と虚実のバランスも、思わず調べてしまうほどに巧妙だった
Posted by ブクログ
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芦沢さんのこういう作品大好き。
ちょっとした仕事のミスがどんどん
ウソで塗り固められたり、
犯罪の連鎖が起こったり。
短編集なのに
どれも深みがあって、すごい。
Posted by ブクログ
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凄い小説でした……
将棋が好きで哲学が好きで本が好きで日本人で、そして生まれてきて良かった。
今さっき読み終わりましたが、感想書いて正直少しでも早く再読したいので以下…
"ミイラ"
今まで読んだことがない全く新しいタイプの物語でした。
このような作品がこの世に存在することが可能なのか…そん
...続きを読むなうわ言しか浮かんできません。
本当にすごい…
あと詰将棋が好きな人には一人残らず全員読んで欲しいです、好きな人にしか分からない事たくさんあるから…
人間の実存を詰将棋で描いた哲学的な短編でした。
これ今、生まれて初めての読後感です…
"盤上の糸"
例えば登場人物が音楽の天才達であるはずなのに、その行動や言動からは凡人にしか思えない、日本人作家が書く小説にはそんな作品が多くないでしょうか。アオリが一番面白いタイプというか…
悲しい哉、その作家本人が凡人であるせいで天才を描くことが出来ないのでしょう。
しかし実際に天才と呼ばれる人達にはやはり天才だなと思わせるエピソードなどが必ずあるものです。
そういう意味で、天才と呼ばれる超人がどのように世界を見ているのか、世界はどのように見えているのかが描かれた作品だと思いました。
将棋の手に汗握る攻防と超人の見ている世界の描写の混沌が素晴らしいです。
そして勝ち負けの混沌が印象的に描かれていました。
また対局している二人の棋士のキャラクターやプロフィールもとても興味深かったです。
実在の棋士を連想させる事と全くのフィクションであるキャラクター要素のバランスを取るのがとても上手くて魅き込まれました…
"恩返し"
羽生善治先生にもしお弟子さんがいたら…ファンなら誰もが一度は思うそんなパラレルワールドを思いながら読みました。
この作者、羽生先生好きすぎでしょ…
そして好きだからこそ、下手すれば月並みになりかねないモチーフをここまで素晴らしく仕上げることが出来たのでしょう。
こんな凄いファンレターありますか…
"弱い者"
生きていく中で感じる違和感、"生きづらさ"などという単純な言葉では言い表せない感情について描かれた物語だと感じました。
冒頭、子供の洋服がただのパーカーではなく半袖のパーカーと書かれていたのが個人的にとても厭というかパーカーで半袖って何だよダセぇよ村上春樹かよっていう…しかし読み終わってみると、しかしこれも同じ違和感を感じていたのだなと思いました。
また女流棋士に対してルサンチマン溢れる見下した気持ちがあけすけに書かれていますが、これも同じ感情なのかと…
そもそもこの短編は震災の被災地へチャリティとして指導対局に行ったプロ棋士の話、という事が冒頭でわかるのですが、それが解った時点で"ああそういう感じの話ね…"というポジティブではない感情が起こったのは自分だけではないと思うし、将棋好きな方なら将棋が強いだけのクズだった山崎隆之八段がモデルなんだな、だったらモデルの本人や元のエピソードの方が絶対面白いじゃん!、などという感情を抱いたのも自分だけではないでしょう。
しかし作者は登場人物の感情だけではなく、そういう読者の感情を想起させた上で、物語をカタルシスへと導いていきます。
タイトルの弱い者とは誰のことなのか。
このような物語を書くことが出来る作家が存在するのですね…
海外文学、特にアメリカ文学が好きなので、現代の日本の作家の書く小説のスケールの小ささやディテールの貧弱さに辟易して、いつもどこか下に見ているそんな自分なのですが、作者の芦沢央さんのファンになった!と飛び出し走り出しながら叫びたい気分です。
主人公達のプロフィールもプロ棋士だけではなく、奨励会三段、詰将棋雑誌の選者、駒師…と、将棋が好きな人にはクリティカルに刺さる肩書で、また取材しただけでは書けない、将棋が好きな作家でないと書けないだろうなと思わせる説得力が文章にも表現にもありました。
池袋という街のガワだけ使って、好きでもないちょっと調べただけの事をウエストゲートパークしている日本人作家の有象無象達とは、あまりにもレベルが違いすぎて、日本人作家の認識を改めてなくてはなと思わされました、カルチャーショックです…
トリックがどうのというミステリー好きな人の否定的なレビューを散見しましたが、そんなレベルの小説ではありません。そのせいで積読になり正直あまり期待せずに読み始めたのですが、そんなの無視して早く読めば良かったと後悔しています。
将棋が好きで哲学が好きで本が好きで日本人で、そして生まれてきて良かった。
そんな小説に今日出逢いました。
Posted by ブクログ
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