あらすじ
結婚おめでとう、メッセージカードを書く手が震える。大学時代、新婦とは一番の親友だった。けれど恵には招待状が届いていない。たった6人しかいない同じグループの女子の中で、どうして私だけ線引きされたのか。呼ばれてもいない結婚式に出席しようとする恵の運命、そして新婦の真意とは(「届かない招待状」)。進学、就職、結婚、出産、女性はライフステージが変わることでつき合う相手も変わる。「あの子は私の友達?」心の裡にふと芽生えた嫉妬や違和感が積み重なり友情は不信感へと形を変えた。めんどうで愛すべき女の友情に潜む秘密が明かされたとき、驚くべき真相と人間の素顔が浮かび上がる傑作ミステリ短篇集全5篇。/解説=大矢博子
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Posted by ブクログ
いろんな女ともだちの話。
あとがきを読んで5つの物語が繋がってたことに
初めて気づいてより拍手。めちゃめちゃ拍手。
仕事が変わったら、結婚したら、子供が出来たら、
周りが変わっていくことがあるのは風任せなんだなー
自分に置き換えたときに今のともだちが離れたり
変わっていくのは怖いなと思うけど、
人生が変わるときは自分も変わるときだし
いろんな人との関わりがある方が振り返ったとき楽しい。
入籍を前に、
妙にセンチメンタルになっている今読めて本当によかった。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ良かった
『女の友情』ってドロドロしてそう…
と思っている人に読んでほしい
私も思っている人です(笑)
女性の友情が長続きしないのは、結婚とか出産とか大きく環境が変わって、出会う人が変わって、何となく疎遠になっていくからだと
うん
確かに私も結婚して出産したら夜遊び友達とは全く音信不通になってしまった。もうどこで何をしているかもわからない。連絡先もわからない。
当時は『我等友情永久不滅也』をガチでやっていたのに…(笑)
でも楽しかった思い出とかあの時の友情はずっと忘れないだろうなぁ。
本当いろいろあったなぁ。
正に今だけのあの子だったわ。
読む前と後でタイトルのイメージがガラッと変わりました!
Posted by ブクログ
泣きそうになった。心があったまった(温まった)。それどころか、人の心の弱さや鋭さを現しつつ、いつもはどこか悲しい結末に繋げがちな作者が優しい蝋燭の火を、決して強くはない、けれどゆらゆらと確かに燃えている焔を、心と心に灯してくれるかんじ----。
この作品が何回も読み直したい。
Posted by ブクログ
ああ、『この人は私がいなければ駄目なんだ』と、自尊心や己の存在意義を相手に求めてしまう気持ちがわかるな……。
どの物語にも『この子のそばには私が』という関係性が描かれていて、自分の胸の中の暗い部分を照らされたような、羞恥心というか……ズキズキ痛むような感覚がありました。
Posted by ブクログ
少し想像していたものとは違っていたが、解説を読んでいろいろ腑に落ちた。
それぞれの物語の友情が今後どうなるか分からないけれど、もしこの先は離れてしまったとしても、この時過ごした時間に嘘はないはず。
私自身、昔からの友人はほとんどご縁が途切れてしまって、自分の友人との関わり方が良くなかったのかなぁと少し自分を責めていた。
けれどもそうとは限らないのかなと思えた。あの時、仲良かった“あの子“たちは、“今だけ“だったのかもしれないけれど、大切な人だし、色んなものを与えてくれた。きっと私も“あの子“にとって、そんな存在だったはず。
私が時々、何してるのかなと思い出すように、“あの子“たちも、ふと思い出す瞬間があるのかもしれない。それだけで十分。
Posted by ブクログ
女性の友情をテーマにした短編集。
話がつながっていることに解説を読んで気付きました...!
共感できる点もありつつ最後は感動や気付かされることがたくさんあった。
Posted by ブクログ
芦沢さんの作品初読書
帯通り展開が読めなくて面白かった
だけど、暗すぎず報われているお話たちで
なんだかほのぼの
帰らない理由のシリーズが好きだった
5作短編集なのでサクサク読めるのでおすすめです
Posted by ブクログ
あなたは、結婚式に招待されたことがあるでしょうか?
家族、親戚、そして友人…。人にもよると思いますが、誰にも何かしらの繋がりのある人の結婚式に呼ばれるという経験があると思います。そんな場では、『結婚おめでとう』という数多の人からの言葉に満たされた『メッセージアルバム』も定番だと思います。
しかし、『席数にも限りがある』という状況、さらには『新郎側の招待客数とのバランスも考えなければならない』という状況下にあっては『呼びたい人を全員呼ぶわけにはいかない』といったことはあり得ることです。とは言え、半年前に『友人代表としてスピーチ』を依頼したほどの関係性のある相手からまさか『招待状』が届かない、そんな状況に遭遇したらあなたにはどのような思いが去来するでしょうか?
さてここに、『六人しかいないグループの中で』一人だけ『結婚式の招待状』が届かなかった女性に光を当てる物語があります。そんな物語を含めた5つの短編が収録されたこの作品。与えられた前提条件にドキッとさせられるこの作品。そしてそれは、そんな物語の中に5つの”女の友情”を見る物語です。
『結婚おめでとう、と書き込む指が小さく震えた』と『お祝いのメッセージを書く』のは主人公の川崎恵。『メッセージアルバム作りはサークルの同期だった女子の中で結婚する子が現れるたびに行われる定番のイベント』であり、『初めてではない』という恵ですが、『どうして私はこんなところにいるのだろう。私はこれから何をしようとしているのだろう』と『パーティードレス』を着て『美容院に行って髪まで整えてきた自分』を『ひどく滑稽に思』います。『だって、私は、彩音から招待状をもらっていない。自分が呼ばれてもいない式に出て、しようとしていることを考えるだけで、内臓が下に引っ張られるように重くなる』恵。そんな恵は『再来週の日曜日はついに彩音の結婚式だね!十時半に松本駅前のメルシーで待ち合わせでいいかな?』と玲奈から『メールを受け取った』『先々週の金曜日』のことを振り返ります。『再来週の日曜日、彩音、結婚式』という『小さな画面の中で揺れる文字』が意味するところを理解するまでに数秒を要した恵。『どういうこと』、『初めにしたのは、強張った親指を動かして送信先を確かめること』でした。『西川萌香、島本友里子、飯島恭子、川崎恵』と『並んだ名前に息が詰まる』恵。『招待客を決める際、彩音が最初に名前を書き出すだろう予想通りのメンバー』の名前がそこにありました。『私のときも、萌香のときも友里子のときも、同じメンツが顔を合わせてきた。だからこそ玲奈もまず私たちにメールを送ったのだろう』と思う恵は、『まさかその中に招待されていない子がいるなんて、少しも考え』なかったのだと思います。『引っ越し前の住所に送ってしまったのかもしれない』、『郵便事故』等考えを巡らすも『ありえない。招待状を送ったのに返事がなければ、普通はメールや電話で確認するはずだ。第一、いきなり招待状を送りつけたりするだろうか?』と思い至る恵は、『どうして、私だけ』と思います。『呼びたい人を全員呼ぶわけにはいかないことくらい、私にもわかる…だけど、どうしてそれが私なのか』と思う恵は、『半年前』『自分の結婚式で彩音に友人代表としてのスピーチを頼んだ』ことを思い出します。『自分が友人代表としてスピーチを頼まれるものと思っていたわけではない。けれどそれでも、まさか呼ばれることすらないなんて思いもしなかった』という恵。『同じサークル、同じ学年、同じ女子 ー たった六人しかいないグループの中で、なぜ彩音はさらに選別したりしたのか』と思う恵ですが、一方で『実のところ、再来週の日曜日には既に予定が入って』いました。百何十年かぶりに日本で金環日食が見られるタイミングらしく夫の拓磨がわざわざ有給を取ってまで軌道的に見やすい場所であるという東京のホテルを押さえてき』ていました。『夫が自分からイベントを企画するなんて珍しいから驚いたけれど、もちろん嬉しくもあった』という恵は、『どうせ招待されていても行けなかったかもしれない』と思いもするも結局は『何か、私だけは結婚式に呼びたくないと思うようなことをしてしまったんだろうか』と考えてしまいます。そんな時、ふと『三カ月前』に彩音と交わした会話が思い浮かびます。『ねえ、恵は身内が犯罪者だったとしたらどうする?』と『加害者家族の苦悩を扱った映画の感想から派生した』問いかけをしてきた彩音。それに、『んー、犯罪の種類にもよるかなあ』と返す恵に『業務上過失致死。わざとじゃないけど車で子どもを撥ねて殺しちゃった、とか』と訊く彩音の言葉に『微妙な違和感を覚え』る恵は『まあ、本人にとってもすごくつらいことだと思うから責められないよね。それで縁を切ろうとは思わないけど、たとえば自分に子どもができたとしたらその子には言えないかも』、『経緯がどうであれ、やっぱり親が人を死なせてしまったって事実は正直かなりショックだと思うから』と答えます。しかし、『そこまで言ったところで、彩音の表情が強張っているのに気づいた』恵は、『もしかしたら彩音の家族には実際にそうした罪を犯してしまった人がいるのかもしれないと思い至』ります。『謝らなければ、と思った』恵ですが、『彩音が話題を変え』てしまい、『話を戻すことができなかった』恵。そんな恵が抱いた思いの一方で呼ばれていない式の開始が近づいてきます…という最初の短編〈届かない招待状〉。『どうして、私だけ』という恵の思いの先にまさかの”どんでん返し”が待つこの短編集らしい好編でした。
“進学、就職、結婚、出産、女性はライフステージが変わることでつき合う相手も変わる。「あの子は私の友達?」心の裡にふと芽生えた嫉妬や違和感が積み重なり友情は不信感へと形を変えた。めんどうで愛すべき女の友情に潜む秘密が明かされたとき、驚くべき真相と人間の素顔が浮かび上がる傑作ミステリ短篇集全5篇”と内容紹介にうたわれるこの作品。一見繋がりがないようで実は濃い繋がりを持つ5つの短編が連作短編を構成しています。
そんな5つの短編は内容紹介にある通り”女の友情”を一つの共通テーマとして描いていきます。その一方で物語の構成としては、”どんでん返し”が待つ結末という点もこの作品の大きな特徴だと思います。世の中に”どんでん返し”系の小説は数多あります。それはそれだけ需要があることを意味してもいると思います。私が読んできた作品にもそれなりに”どんでん返し”を見せてくれる作品があります。それらは3つに分類できるように思います。
① 最後の最後に一気に”どんでん返し”を見せてくれるもの
→ 例: 湊かなえさん「リバース」、乾くるみさん「イニシエーション・ラブ」、桜井美奈さん「殺した夫が帰ってきました」
② 主に二つの短編で構成され、後半の短編で世界が反転、”どんでん返し”を見せてくれるもの
→ 例: 加納朋子さん「いつかの岸辺に跳ねていく」、同「スペース」、千早茜さん「眠りの庭」
③ 小気味よい”どんでん返し”を短編集で次々に見せてくれるもの
→ 例: 永井するみさん「秘密は日記に隠すもの」、大崎梢さん「忘れ物が届きます」、加納朋子さん「掌の中の小鳥」
長編の”どんでん返し”は、仕掛けが大掛かりな分読むのに時間がかかりますが、ひっくり返された満足感は大きいものがあります。一方で、短編の”どんでん返し”は、小気味良さが身上であり、これはこれでやみつきになりそうな魅力があります。ここで取り上げる芦沢央さんの作品は”③”に当たります。そして、この作品で大きいのは、その”どんでん返し”によって、どちらかというとイヤミス系?とも言えるどす黒い物語が極めて爽やかな読後感の結末を迎えるところです。上記で冒頭に触れた〈届かない招待状〉の物語も、親友からまさか『結婚式の招待状』が届かないという状況に思い悩む主人公の物語が描かれていきますが、その先には、えええっ!という”どんでん返し”の先に爽やかな読後が待っています。
では、他の短編も見ていきたいと思いますが、上記してきた通り”どんでん返し”な作品が並びます。下手に書くと一気にネタバレしてしまいますので十分注意しながら見ていきたいと思います。どちらかと言うと、上記した”女の友情”に焦点を当てたいと思います。
・〈帰らない理由〉: 『なんで、なにも答えないのよ』、『どうして帰らないのって訊いてんの』と桐子に詰め寄られ『おまえこそ』と返す『僕』。荒げたやり取りが続く中、『くるみと恋人だったって、本当なの?』、『いつからつき合ってたの』と訊く桐子に『九月三日』と返す『僕』。『二週間前ってこと?』と強張る桐子。『誰からも親友同士だと思われていたくるみと桐子の仲』は『全国中学校卓球大会が終わって二学期が始まった直後、九月二日から』『ぎくしゃくし始め』ました。『部長である桐子の八位入賞を阻んだのは皮肉にもくるみだった』というその理由。そして、『九月七日、車に撥ねられて』『くるみは、死』にました。そんな『くるみの家にやってきた』桐子と『僕』。そんな二人はくるみの母親から彼女が残したという日記の存在を知らされ動揺します。
→ “女の友情”: 誰からも親友同士だと思われていた二人。その一方が事故で亡くなった
・〈答えない子ども〉: 『出た、親バカ』と夫の雅之に言われたのは妻の直香。テレビ番組で子どもの描いた絵が火事で消失して肩を落とす母親を見て以降、娘の恵莉那の描いた絵を写真に収めるようになった直香。そんな直香は三脚を貸したまま返してくれないソウくんママのことを思います。『明日こそ、返してもらわないと』と思う直香。そんな彼女と『アトリエえふ』という絵画教室で知り合った直香は、三脚を返してもらうことを目的に『彼女の家に恵莉那を連れて遊びに行くことに』しました。『ママ友の家に子連れで遊びに行くのは苦手』な直香は『散らかってるけどどうぞ!』と言われる中にソウくんの家にお邪魔します。『エリナちゃんはやくはやく!』『あっちであそぼうぜ』と言うソウくん。しかし『エリナちゃん、おえかきはじめちゃった』とつまらなそうに戻ってきたソウくん…。
→ “女の友情”: ママ友
・〈願わない少女〉: 『ちょっと、奈央、冗談きついって』と扉の向こうから聞こえてくる悠子の声を聞いて『悠子は、私が本当に閉じ込めたりすると思ってるんだ』と思うのは奈央。『ねえ、悠子』と語り始めた奈央は『このまま、冬休み明けまで誰も来なかったらどうなるのかな』と『囁くように呼びかけ』ます。『餓死なんて、すぐにはしないじゃない?…飲むものも食べるものもなくて…なのにトイレにだって行きたくなる…』と語る奈央に『お願い、奈央。早く開けて』と『怒りと切迫感が混じる』悠子の声を聞いて『私は取り返しがつかないことをしてしまったんじゃないか』と思う奈央は『ごめんごめん、冗談…』と言えば『表面上はなかったことにしてくれるかもしれない。だけどもう、悠子が私を心から信用してくれることは、きっとない』と思う奈央は『扉から離れ』ていきます。
→ “女の友情”: 中高一貫校の友だち
三つの短編をご紹介しましたが、それぞれの主人公が置かれたシチュエーションは全く異なります。ママ友あり、中高一貫校の友だちあり、そして亡くなってしまった親友の部屋にやってきた女性というように設定された場面はさまざまです。そんな三つの短編はほんの冒頭だけを記したにも関わらず、亡くなった親友の部屋で元カレと名乗る男性と険悪なシーンが描かれる〈帰らない理由〉。三脚を返してくれないという保育園のママともの家に事実上乗り込んでいく女性が描かれる〈答えない子ども〉。そして、主人公となる女性が、自らの友だちを扉の向こうに閉じ込めた緊迫した状況が描かれる〈願わない少女〉と、短編タイトルからして、なんとも不穏な空気感漂う物語ばかりです。その空気感は”イヤミス”といっても良いものです。しかし、そんな物語は結末に近づくにあたって一気に大転換の様相を見せます。その詳細をここで明かすわけにはいきませんが、まさかという裏事情がそこに隠されていたことが明かされていきます。慎重に読んでいたつもりなのに騙されていたことに読者が気づくことになる結末。しかし、その読後感の良さに、騙された悔しさが吹き飛んでしまう極めて前向きな”どんでん返し”が待っていることも共通します。また、上記した通り、これら5つの短編が繋がっていくことにも気づきます。それは、読んでいて、アレ?と気づく瞬間がそこかしこに訪れます。その繋がりを意識して読み進めれば読み進めるほどに物語の奥行きは深くなっていきます。そして、すべての関係性が明らかになる読後にはもう一度読み返してみたくもなります。”その友情、いつまで?「女の友情」に隠された5つの秘密”と内容紹介に大書されたこの作品。そこには、作者の芦沢央さんが描く、女性同士の心の機微を丁寧に描く物語の姿がありました。
『だって、私は、彩音から招待状をもらっていない。自分が呼ばれてもいない式に出て、しようとしていることを考えるだけで、内臓が下に引っ張られるように重くなった』。
そんな衝撃的な前提設定から始まる〈届かない招待状〉など5つの短編が収録されたこの作品。そこには、読者まで思わず憂慮してしまうような不安定な状況から始まる物語の姿がありました。さまざまなシチュエーションの物語が読めるこの作品。そんな物語が強固な繋がりを見せるこの作品。
“どんでん返し”の先に待つ5つの読後感の良い物語をサクッと味わえる、そんな作品でした。
Posted by ブクログ
短編集ながら、それぞれの物語が少しずつリンクしており、読み進めるほどに全体像が見えてくる構成が面白かった。
世代を超えて描かれる女性たちの繊細な心情から、芦沢央さんの観察眼と描写の巧みさが伝わってくる。
ドロドロした女性同士の人間関係を描いた作品かと思いきや、実際には互いを思いやり、気を配る温かな友情の物語だった。登場する男性たちも脇役ながら印象深く、物語に深みを与えている。読後に静かに余韻が残る一冊。
Posted by ブクログ
「正しくない言葉」の中の言葉がとっても素敵で
これからも大切にしたい言葉として刻まれました。
『これこそが、これから自分が子どもたちにしてあげられる一番のことなのかもしれない。
歳をとることはそれほど悪いことではないと伝え続ける―大丈夫、いくつになっても楽しいことはたくさんあるし、つらいこともいつかはちゃんと過去になってきっと楽になる日が来る。
そう身をもって示すことこそが、自分が子どもたちにあげられる最後のプレゼントなのかもしれない、と。』
まだそれほど長くは生きていないけれども、
今のところ、これは真理だなあと実感する。
ずっと子どもでいられることが良い訳でもなく、ずっと大人でいることが良い訳でもなく、今この瞬間がいちばんしあわせ。
私もいつか子どもが大きくなったときに
自信をもってこの素敵な言葉を伝えたいです!
Posted by ブクログ
今だけのあの子
確かに女性はライフステージで付き合う相手が変わってしまう
学生、就職、結婚、出産、老後
5つのステージでいつも必死に生きています
正解、不正解あります
全て先に進んでいく物語です
Posted by ブクログ
女の友情を書く短編集
しかし各タイトルから見るにどれもこれも不穏な感じが……
でしたが何と嬉しい裏切られ方
なかなか良いお話しばかりでホッとしたと言うか面白かったです
読んでよかった一冊です
Posted by ブクログ
何となく推理小説ぽい雰囲気はあるものの、実際には謎解きできるようなものではなく、どれも最後まで読めば関係性が分かってスッキリするというような展開が書かれている。
母娘、親友同士などの間の微妙な関係が描かれており、先が気になってどんどん読めた。
「答えない子ども」はさすがに子どもがかわいそうすぎたし、あまりにも自己中な母親に腹が立った。
それ以外の4編は、あぁ何となく分かるなあという感じ。
微妙な関係性や上手く表せない心のモヤモヤのようなものに共感できた。
Posted by ブクログ
イヤミスかと思いきや
最後はなんだかじんわり来て好きな作品でした。
届かない招待状の冒頭読んだらイヤミスかと思うのに
こういう展開か〜!!
となりながら各作品読み進めました。
各短編が少し繋がりがあるのも良かった。
Posted by ブクログ
ドロドロした女の人間関係を描いた小説かと思いきや…!!!
読み終わってほっとしながらも心温まる小説。
結婚式に呼ばれなかったのも、子供のことを思いやれない母親だと思っていたのも、嫌われていると思っていたのも、
本当はその裏に優しい理由があるのかもしれない。
そう思うと、少しだけ人と関わる勇気が湧いてきます。
Posted by ブクログ
自分自身の胸の奥深くにある、勝手な思い込みや悪意を晒されたような感覚。嫌だ怖いと思いながらも読んでしまう、さすがの1冊。それでも他の作品と比べてまだ救いがあるように感じました。
Posted by ブクログ
●思ってたのと違った。イヤミスだと思わせて実は…っていうのが狙いなんだろうけど、イヤミスが読みたかったから残念な気持ちもある。
●ずっと続く友情もいいけれど期間限定だったとしてもそのとき大事だったことには変わりなくて、関係性が変わったり終わったりしてもそれをネガティブに捉える必要はないんだと気付いた。
Posted by ブクログ
女性の友情
もしくは始まるであろう女性の友情の話
私は文庫本で読んだのだが、最後の解説まで読んだら「ほほぅ」と唸った
サラッと読んだら気づいてないことが
あるもんだなぁ
Posted by ブクログ
帯か期待を持たせるものだったのと、悪いものが来ませんようにの作者さんなのでドキドキを求めてたら意外とそうでもなかった。‥はずなのに、最後の解説まで読んでそういうことだったのかと、評価0.5位上がりました。解説まで読むのおすすめです。
Posted by ブクログ
全部悪くはないけど、特別感動もしなかったかも。2話目の男はあまりにも謎。
以下、自分用の備忘録
親友から自分だけ結婚式の招待状が届かない事件の優しい真相(なんと同じ父親)の話。
事故で亡くなった女の子と直前に微妙な関係になってた親友と、亡くなった女の子の幼馴染の偽物彼氏の話
神経質なお母さんと大雑把で愉快なお母さん(大好き)とその子供達の話
漫画家になる夢を追う子と仲良くなるために漫画家を目指す女の子の話
そして夫に先立たれ老人ホームで暮らす女性が同じく独り身になった女性とその義理の娘の揉め事を解決する話
Posted by ブクログ
芦沢央さんの読み残し作品制覇中
これはデビュー3作目の単行本
ちょっと古め
あの時の女の友情は、確かなものだったのかしら、ね、っと考えさせられる短編5編
「届かない招待状」
これはかなり好き
大学時代の友人グループの結婚式
私にだけ、招待状が届かない
それを言い出せないまま友人からと結婚式場まで来てしまう
切ない伏線の挿入も見事だし、ラストに明らかになる招待されない理由と優しいご主人が感動的
「帰らない理由」
私はこの作品初読ですけど、私と同じような約束を中学生でしているとは
中学生女子達の友情
突然の事故で亡くなった友人宅へ訪れた、女友達と 亡くなった中学生の彼
それぞれの思惑が入り乱れる
友人は、突然死んだ時お互いに 家族に見られたくない同人誌を片付ける約束をしていた
それ重要
「答えない子供」
幼稚園のママ友
きちんと躾けたい神経質な女の子ママ
大雑把な男の子ママ
女の子の絵が無くなってしまったことからママ友同士のトラブルに
どちらのママにも良いところはある
仲が深まるラストが良い
「願わない少女」
ちょっと難しい 2回読んで納得
漫画家を目指す中学生女子の友情
友情の独占欲と 亀裂
ここで出てくる「プロメテウスの鎖」は 「帰らない理由」で読まれている
「正しくない言葉」
老人ホームの隣人の友人
同世代だから行動が理解できる
お嫁さんの誤解を解く手助け
活動的なおばあさんは良いと思うのです
Posted by ブクログ
届かない招待状
親友だと思っていた新婦から、グループの仲間で自分にだけ招待状が届かなかった。
さらに夫の携帯に彼女からのメールが届いてるのを見つけ、黒い気持ちが湧いてくる。
帰らない理由
交通事故で突然亡くなった幼馴染。
彼女の家にお悔やみに行くと、クラスメートの桐子がいて・・・
答えない子ども
娘の恵莉那は絵が上手だ。
恵莉那の描いた絵は写真にして残しておくのだが、同じアトリエに通っているソウくんママに三脚を貸して、それが戻ってこない。
願わない少女
クラスで親友になった子は漫画家を目指していた。
彼女に好かれたくて自分も漫画が好きなふりをした。
正しくない言葉
老後のためにと夫が契約した有料老人ホームだったが、夫は亡くなってしまった。
でも隣人の孝子さんとは親しく付き合えた。
孝子さんのところには息子夫婦がよく訪ねてくるが、気が利くお嫁さんだ。
ある日、そのお嫁さんが息子さんと話しているのを聞いてしまった。
孝子さんが自分の手土産を捨ててしまっていると言う。
ちょっとした行き違いが生み出す嫉妬や不信感。
Posted by ブクログ
謎解き短編集でした。
人の心理が上手く書かれていて面白かったです。
大人が主人公になっている物語は最後にはほっとする結末になっているのに何故か子供が主人公の物語は後味が悪い結末で、こんな年頃の子がそんな風に考えるならちょっと怖いな…と。
子供だからこそなのかも知れませんが、なんだか嫌な感じが残ってしまいました。
Posted by ブクログ
初読みの作者さん。こちらもフォローしている方のレビューに惹かれて読んでみた。
様々な年代・立場の女性たちの「友情」をテーマにした5つのお話。
だけども、残念、私にはほとんどピンと来なかった。
■届かない招待状
親友の彩音から、その結婚式の招待状が届かない恵。
恵がああした行動を取ったので佳い話風になったが、そうでなければこの後ふたりの間はどうなったんだろうと思う。
■帰らない理由
亡き同級生の遺した日記を挟んで対峙する、その元カレと元親友。
二人のにらみ合いよりも、亡くなった子の母親の奇矯さのほうが気になる。
■答えない子ども
娘が描いた絵を一つひとつ写真に撮って残そうとする夏香と大雑把なソウくんママとのお付き合い。
夏香の育児がイタくてちょっとイラつく。まあ、育児を配偶者におんぶに抱っこだった私が言うことじゃないけれど。
■願わない少女
漫画家になるという同じ夢でつながっていたはずの奈央と悠子。
気づけば「私も」と言い返してしまい後ろめたい気持ちで漫画を描き続けるのがどうだかなと思う。
■正しくない言葉
老人ホームの隣人とお嫁さんとの気になるトラブル。
去年、母をこのような施設に入れたところだし、感覚的にも昭和だし、この話だけは分かり易かった。
いい歳のとり方をしたいもんだ。物語とは関係ないが、やはり、エンディングノートは必要だと思った。