芦沢央のレビュー一覧

  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    どれも面白く、サクサク読めた!特に荒木あかねさん、初読み作家さんでしたがその他の作品も読んでみたいと思いました。事件自体の謎についてや犯人につながる気になるポイントがうまく散りばめられていて、先が気になり読んでいて面白かった。今度他の作品を買いに行こうと思います!そして方丈貴恵さんのはキャラのアクが強くて最高。好きですね。文春文庫さんのアンソロジーは他にも色々あることを知り、他のシリーズもぜひ読みたい。

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    2026年07月02日
  • 罪の余白

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    ネタバレ

    「おまえは、加奈の日記を読んだはずだ。加奈がどんな思いをしていたか、全部横で見ていたじゃないか。安藤さん、つらかっただろうな──おまえがそう言ったんだ」  声が徐々に震え、最後は言葉にならなくなる。堪えきれず、左目から涙がこぼれ落ちた。熱い感触が頰を滑る。「なのにどうして──それで反省することができない」  咲は、感情をすべて封じ込めたような無表情を崩そうとしない。  安藤は唐突に気づいた。いくら言葉を重ねても、目の前の人間に届くことはないのだということに。言葉は重ねれば重ねるほど一つひとつが薄くなっていって、一向に厚みを増さない。

    もうここの文章に尽きる。
    おもしろかった。人を変えることな

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    2026年07月02日
  • 汚れた手をそこで拭かない

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    ネタバレ

    すごく面白かった

    各章で出てくる「汚れ」
    それを隠そうとする当人の弱さだけでなく、その周りにいる人物さえも不気味さを覚えた。
    汚れた手を「汚れたけど洗った手」ではなく
    「元から汚れていなかった手」にしたいという
    人間の本性のようなものがこの作品からはすごく伝わった。

    個人的に好きな編は「ミモザ」だと感じた。
    本書(文庫本)の解説にもあったが
    「悪い事をしたから悪いことが起きるとは限らない」
    という瀬部の発言には、正直恐ろしさを感じた。
    しかし「人の弱さを利用する人間」だけを恐ろしいと感じたのではない。私は利用された人間は自らも逃げ場を消してしまう現実に恐ろしさを感じた。

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    2026年07月01日
  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

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    モキュメンタリーというジャンルを初めて読みましたが、小説の中の世界の話だとわかっているはずなのについつい本当にあったことなんじゃないかと思わされてしまう怖さ、ゾクゾク感が堪りません!
    怖いもの見たさで一気に読み進めてしまいました。
    表紙に仕掛けられている工夫も含めて、背筋が凍る作品でした。

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    2026年06月30日
  • あなたが正しくいられたとき

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    ネタバレ

    どれも軽く読めて、ちょっとイヤミスっぽくて楽しい。
    十時刑事はシリーズものとして読みたい。

    表題作の『あなたが正しくいられたとき』がなんだかスッキリしない。
    私の考え方が窪田くんと同じヒーロー的なんだろうか。
    いくら父親が自分(娘)を助けたせいで亡くなってしまった重荷から解放するためとは言え、母親がわざと落として他人に助けさせて記憶を上書きするかな…?
    それが本当の正義なの?
    意図的にいろいろなことを準備したとしても絶対安全なわけでもないし、それにひとの口にとは立てられぬとも言うし上書きしてもいつか本当のことを知ってしまうかもしれない。

    …っていうところまで考えさせるお話だったってことなの

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    2026年06月29日
  • 夜の道標

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    ネタバレ

    知的障害のない自閉スペクトラム症(ASD)の息子の母親として、重くのしかかるものがありました。
    親として最低なのは承知の上ですが、日々息子の特性ゆえの言動に振り回されて疲弊する中で、最近、この子が将来結婚すると言い出したらどうしようと思うことがあります。
    我が子は知的な遅れはなく、ASDの特性も弱くはないものの強くもないのできっと普通(敢えて普通と書きます)の人達の中で社会生活を送ることになると思っています。
    その中でもし結婚という事になったら…?
    正直、怖くて怖くて不安でしかありません。
    今の時代なのでさすがに優生手術という発想に行き着いたことはありませんが、もし自分がこの時代に生まれたこの

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    2026年06月27日
  • 許されようとは思いません(新潮文庫)

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    芦沢さんの短編は、短編なのに物足りなさが全くない。ひとつの章を読んだだけなのに、1本の映画を観た時のような満足感がある。いつも展開が予測できなくて面白い。もっと読みたい。

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    2026年06月27日
  • 夜の道標

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    登場人物の視点がころころ変わる。
    この人たちはどう繋がっていくのか、気になるところから始まり、徐々に「阿久津」の殺害動機は何なのか?好奇心でついつい読み進めたくなってしまった。個人的にはとても面白かった。

    罪人は全てが悪なのか?解説にもあった通り、善悪ではなんとも言い難い背景があることに気付かされた。

    すごく読みやすくて、考えさせられる内容だった。自分が阿久津だったら。桜介だったら。波留だったら。豊子だったら。

    多分、同じことをするかもしれない。

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    2026年06月27日
  • あなたが正しくいられたとき

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    この著者は、人間の醜い部分を気づかせてくれる面白い作品が多くて、ちょっと覚悟して読み始めました。いくつか収録されている短編のうち、1つのタイトルを表題としています。

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    2026年06月26日
  • 汚れた手をそこで拭かない

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    なんとなく気になっていたため読んでみました。
    これまたなんとなくホラーだと思っていたのですが、私の好きなタイプのイヤミスでした。嬉しい驚き。

    短編集なのですが、どれも秀逸。
    罪を隠そうとして墓穴を掘る人々の話でした。特に埋め合わせの落とし方が良かったなあ。ミモザも良かった。こういう状況になったらこういう心理状態になりそうで。

    悪いものが、来ませんように も読んでみたいと思っています。

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    2026年06月25日
  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

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    芦沢先生の作品で一番好き。
    ホラーとミステリを掛け合わせたフェイクドキュメンタリー小説。
    心霊現象を論理で考えようとする芦沢先生がいるからこそ、論理で説明できない心霊の恐怖が増しているように感じた。

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    2026年06月24日
  • 罪の余白

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    2026/6/23

    すごい。息が詰まる。

    高校生の娘が学校で転落死。
    父目線、同級生目線、父の同僚目線。

    同級生たちがクソで、どうか天誅が下ってほしいと思いながら読み進めた。
    デビュー作がこれかぁ。さすが。

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    2026年06月23日
  • 許されようとは思いません(新潮文庫)

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    どんでん返しすぎて久々に衝撃でした。
    ええ、そこに関わってくるの!?そっち!?と斜め上からの衝撃が面白くて、しかもそれが短編として何回も味わえるなんて素晴らしい本です。
    しかも読み終えたあと、表紙をはずしてみたら…私はたまたまカバーに差し込むために表紙が外れたから見つけましたが気が付かなかったかもしれないと思うと、そんなところにまで驚かせてくれるのかとワクワクでした。

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    2026年06月22日
  • 許されようとは思いません(新潮文庫)

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    しんどい。
    あまり読み返したくない短編集。
    途中で止めるのも嫌なので、最後まで読んだ。
    特に「姉のように」がつらすぎて、あと何ページあるのか憂鬱になった。

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    2026年06月15日
  • 今だけのあの子

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    感情がたくさん揺さぶられて楽しかった。
    どのお話も、えーー?!なんでー?と困惑するような展開があり結末が予想できず心地よい緊張感と好奇心に駆られ、短編とは思えないほど夢中で読み進めた。
    ラストにはそれまでの伏線が回収され、鮮やかな納得感があり、あたたかい。
    すごく良かった。

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    2026年06月14日
  • 雨利終活写真館

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    芦沢央さんって、灰色で背中がゾクッてなるような怖い世界観を描く名手だと思っていますが、この作品のなんとあったかいこと
    読み終わったあと、前を向いていけるような気持ちにさせてくれます

    あとがきで作家としての葛藤と作者さまがずっと大切にしていることが『自分が怖いと感じていること』
    今回でいえば
    「わだかまりを残す死」
    をこんな風に形にできる作家って凄いと感嘆して、最後まで作品を楽しませていただきました

    余談ですが…
    デジタルが主流になって、写真って手軽になりすぎて、逆に写真自体あまり撮らなくなったよねぇ~。と友人と話したことをきっかけに写真(スマフォで)を撮るようにはなったり…
    それこそ遺影に

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    2026年06月09日
  • おまえレベルの話はしてない

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    ネタバレ

    奨励会の話は聞いたことがあったので、その目線で苦悩を読めたのが良かった。強者がいて、自分の位置を突きつけられ、上を見る理由が問われているプロ棋士の視点も新しかった。自分は電車の男だったな、と思った。早指しなら深刻でなくても、正解が分からないことの思考の鈍化は、はまると抜けだせない気がした。

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    2026年06月08日
  • あなたが正しくいられたとき

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    15周年記念作品
    ご本人が言うように「ごった煮のような短編集」
    嫌な感じのお話ありちょっと笑えるお話あり
    そして最後の「投了図」
    まさかこんな展開になるとは…
    読みながら大号泣
    どんなお話も書ける芦沢さんはまさにごった煮作家
    この短編集、絶品です

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    2026年06月06日
  • あなたが正しくいられたとき

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    これは、読書がたしかに一番の娯楽だと思える作品でした。しかし、たいしたことではなくちっぽけなことですが、妻や家族に言えないことを、もっと言い出せなくなってしまいました。

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    2026年06月04日
  • 雨利終活写真館

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    遺影撮影をきっかけに故人の思いも紐解く。
    遺影専門店という変わった設定が分かりやすくて、大事な家族の絆を思い返したり、生きてるうちにわだかまりを無くすきっかけになったり…うるっとしました。
    しかも「なぜ、そうだったのか」を紐解くミステリー要素がお仕事ミステリーと思えぬくらいしっかり作られていて、ぶっきらぼうな雨利の一言でぐんと解決に進むのがスカッとします。
    ピアノのクラシックを聞いながら読んでいたらすごく没頭して読めました。いい話だ…
    そしてまだまだ人生長いけどこんな遺影を生前に撮りたいと思えました。私らしい写真を残したい。

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    2026年05月28日