芦沢央のレビュー一覧
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ネタバレ著者は学生時代の友人から、怪現象に悩む友人について相談を受ける。その現象の核心と思われるとある“占い師”について情報を集めるため、この話を怪談として掲載する。すると、新たな怪異が舞い込む。次々に集まった怪異を単行本としてまとめようとする中、別々の怪異の繋がりに気づいてしまう。
【感 想】
個別の怪談として誌面に掲載された話が、次へ次へと繋がっていくことで、読みながら、「本当だったら…」とワクワクさせられるフェイク・ドキュメンタリーだった。
小野不由美さんの『残穢』や、背筋さんの『近畿地方のある場所について』も好きだった。このフィクションと現実の境界が曖昧になって、物語に引き込まれる感覚 -
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面白かった。
が、人によって評価が大きく分かれる作品だと思われる。
将棋がテーマの小説であるが、実際の勝負の描写は少なく、胸のすくような逆転劇が描かれることはない。将棋(或いは奨励会)に翻弄される若者たちの内省が作品の主であり、看板に偽りありと感じる読者も一定数いるであろう。また、登場人物たちの抱える痛みはこちらにもダイレクトに伝わり、辛い読書になる人もいると思われる。
だが、筆者の確かな筆致による精緻な感情描写は、間違いなくお勧めできるものなので、そういった作品が好きな方は、是非将棋モノの看板を外して読んでみてほしい。スカッとはしないが、深く心に刻まれる小説だと思う。 -
Posted by ブクログ
芦沢さんの作品は、『火のないところに煙は』から虜にになってしまい定期的に読みたくなります。でも不思議と何故か内容を忘れてしまいがちなのです笑
ここまでハマると処女作を読んでみたくなり手にしてみました。短編作家さんのイメージがあったので今回も短編かなと思っていたら長編でした。とはいえどこか短編のような構成なので読み易かったです。
とても処女作とは思えないくらい構成がしっかりしていて相当多くのものを読んだり書いたりしてきたんだろうなと感じました。
芦沢央っていうのはペンネームみたいで辻村深月さんの『凍りのくじら』の芦沢理帆子と小野不由美さんの『十二国記』に登場する「陽子」から央としたようです -
Posted by ブクログ
芦沢央さんこういうのもやるのか!
今まで読んだ芦沢作品は、明日自分ごとになってもおかしくないリアルさがあって、入り口は広いのにどんどん狭い方へ吸い込まれて行って気づいた時には出られない感覚があった
ただこの本は、1段目(設定)からガクンと現実(少なくとも現在の日本社会)からはなれたところからスタートして、その設定の中に人間が息づいてる
狭い入り口から入ってみたら、中は意外と広くてみんな"普通"に生活してて、みたいな
なんかそういう意味で?今までとは真逆な印象だったけど、芦沢作品の好きなところはそのままで
何が言いたいかって、好きな本でした
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Posted by ブクログ
児童向けホラーアンソロジー。しかし執筆陣を見てわかるように、子供向けだと侮れはしません。
一番怖かったのは澤村伊智「靴と自転車」。ちょっと心温まる系……かと思いきや、とんでもなかったです。それでも起こってしまう悲劇は予想されたものの、まさかこんな結末だとは。
表題作の斜線堂有紀「部分地獄」、これは子供の頃だったら一番読みたくなかった作品です。たぶん一番怖く感じたかもしれないし。ある意味「部分」の方が凄惨かも。
井上雅彦「きれいずかん」、芦沢央「ログインボーナス」、宮部みゆき「よあるきのうた」もお気に入りです。怖さもあるけれど、そればっかりではない。どれも素敵です。