芦沢央のレビュー一覧

  • もの語る一手

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    (この本自体は読んでなくて『小説現代』を読んだのですが、備忘録として登録)

    将棋を観るのが好きなので読んだのだけど、どれもこれも面白くて驚いた!
    人生で読んだ短編集でベストかも。
    将棋しばりなので中には面白くないものもあってもおかしくないのに。
    理由は書き手を見れば一目瞭然で(と言っても私は知らない人もいたんだけど笑)、人気作家ばかり。
    将棋好きな作家さんて多いんですよね。観戦記を書かれてる方もいらっしゃったり。

    私は将棋はほとんど指せないので、将棋難しそう…という方でも楽しめると思います。

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    2025年04月11日
  • 罪の余白

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    ネタバレ

    後半気になりすぎて一気読み。
    安藤が最後死んだかと思いきや生きていたし
    全体的にシリアスなんだけど、早苗の天然ぶり(?)でどことなく苦しくなりすぎない展開でラストまで読めた。
    でも加奈は帰ってこないから安藤がかわいそうなのは変わらない。。

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    2025年03月30日
  • 魂婚心中

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    なかなか面白い。
    現実とは異なる少し歪なパラレルワールドが舞台で惹かれた。
    真冬の一日中曇りの日のような雰囲気の話だな、と思ったのは私だけなのだろうか?

    ずっと平行に突っ走り、妖しさMAXで終了した後に、めちゃくちゃラフでユーモアのあるあとがきがあって思わず笑った。
    この作家さん好きだな、推そ。と思えた。

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    2025年03月18日
  • だから捨ててと言ったのに

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    短編集で、ふっと笑えるものから結構シリアスなものまで。
    同じフレーズを使って、作家さんによってここまで幅が出るのが面白い。

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    2025年03月04日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    被災経験のある棋士と避難所の性被害から逃れようともがく少女、プレッシャーにあえぐ奨励会員とアリバイ作り、詰将棋誌の編集と特殊な教義の宗教に洗脳されていた元少年、20代半ばと40代半ばの棋士のタイトル戦に潜む生き物、師弟対決に挑む棋将と対局前検分に赴く駒師。棋士に対する憧れがあるという著者による、「将棋」という独特な世界における機微を様々な切り口から描いた5編。この勝負の世界に漠然とでも関心がある人ならば、きっと響く言葉がある。

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    2025年03月03日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    将棋ミステリ短編集。「将棋」という論理のゲームから、人間の心理を解き明かす。特に「弱い者」に隠された巧妙なトリックは、鬼手と言えるほど衝撃を受けた。また、表題作「神の悪手」は、人生を賭けて戦う者たちの心理が描かれており、そこにはミステリの「絶対に見破られたくない」という犯人の心理と重なる場面があった。

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    2024年12月18日
  • 今だけのあの子

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    泣きそうになった。心があったまった(温まった)。それどころか、人の心の弱さや鋭さを現しつつ、いつもはどこか悲しい結末に繋げがちな作者が優しい蝋燭の火を、決して強くはない、けれどゆらゆらと確かに燃えている焔を、心と心に灯してくれるかんじ----。
    この作品が何回も読み直したい。

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    2024年11月28日
  • バック・ステージ

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    連作短編でどこかで少しずつ繋がっている。
    最後で帯のとおり「こうきたか!」となりました。
    カーテン・コールの為の題名でもあるバック・ステージがあったんだと思った。
    結末が好き。

    ドタバタコメディ?恋愛?少しイヤミス?
    ミステリ?ヒューマンドラマ?
    どれが一番しっくりくるんだろう?
    どれもちょっと入ってるのが、面白い。

    芦沢央さんはイヤミスのイメージですが、
    この作品は違いました。

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    2024年10月26日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

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    最初に密室トリックが明示される、変わった作品集。トリックが分かっているからこそ使える謎や伏線、どんでん返しが魅力的だった。特に、「薄着の女」は最後の一行で物語の真相が明かされて驚いた。

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    2024年10月18日
  • 神様の罠

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    裏表紙に書いてある通り、珠玉の6作だと思いました。
    アンソロジーは初めて読みましたが、1冊で様々な話を読めて非常に楽しかったです。
    どの話も面白かったんですが、特に有栖川有栖さん作の話と辻村深月さん作の話が印象に残りました。

    有栖川有栖さん作の話は主人公たち推理研がパズル研の人たちから出題された論理パズルをお互いに知恵を出しながらパズルを解いていく、というものでした。
    探偵役はずば抜けた推理力であっさりとパズルを解いてしまいます。
    この探偵役の鮮やかな推理も痛快で面白いのですが、探偵役でないその他の推理研メンバーがお互いに知恵を出し合ってパズルを解こうとしている様子を見るのが非常に楽しかった

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    2024年08月31日
  • 罪の余白

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    ネタバレ

    女子高校生の無邪気ながらドロドロな関係性から引き起こされる事件を、それぞれの登場人物の視点で進んでいく。
    話が進むごとに明かされるクラスメイトとの関係性、日記に記された悩み、そして死の真実とその後、、、
    死んでしまった娘、父親、父親と同じ大学で働く女性、クラスメートの感情、行動のすべてが生々しく、高い精度で描かれていて、深く感情移入してしまい辛かった。

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    2024年08月28日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    p87「負けましたと口にするたびに、少しずつ自分が殺されていくのを感じた。費やしてきた時間、正しいと信じて選び取ったこと、自分を自分たらしめるものが、剝ぎ取られていった。無限の可能性を秘めていたはずの駒たちは窮屈な場所に閉じ込められ、恨めしそうに啓一を見上げていた」

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    2024年08月01日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    「将棋」にまつわる五篇からなる短編集。
    巻末の解説によると作者さんはなかなかの将棋好きらしく、そういえば以前、藤井聡太の対局に作者さんがこっそり映っていたけれど本作を書くための取材だったのかな?

    作中には実際に将棋を打っている人にしか書けないような臨場感が醸し出されていて、読んでいてハラハラした。とても面白かった。
    ちなみに「将棋」をテーマにしているとはいえ、将棋の知識がないと読めないということは全くない。将棋はあくまでも世界観のひとつであって、中心となるのはその世界観の中で悩む人間たち。

    特に印象深かったのが「弱い者」と表題作の「神の悪手」で、「弱い者」は被災地支援の一環として行われた将

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    2024年07月18日
  • 僕の神さま

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    小学生の男の子視点の連作ミステリー。
    春から始まり夏秋冬、そしてもう一度来る春の訪れの時、見せられる結末はジワリと心に沁み込ませ、強く刻み込まれる。
    それぞれのお話は別のようでいて、しっかりとラストに回収される。読んでいると芦沢先生テイストにグイグイ持っていかれる。
    切なさ、もどかしさ、やるせなさ、狡さ。やんわりきゅぅっと締め付けられる。
    子供らしい主人公に聡明過ぎる水谷くんの関係性、そしてそれぞれの心の内が着地する最後、どんな表情で「彼」は「彼」を見ていたんだろうか。
    映画のワンシーンをみているようでした。好きだなぁ。
    それにしても水谷くんはカッコ良すぎではないですか!小学生!?って何度思っ

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    2024年07月09日
  • 今だけのあの子

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    女性同士の友情が孕むの危うさ、儚さ、秘める嫉妬。同時に存在する信頼、情。ここまで共感させてくる小説はなかなかない。

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    2024年07月03日
  • 神様の罠

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    乾くるみ、米澤穂信、芦沢央、大山誠一郎、有栖川有栖、辻村深月のアンソロジー。
    短編で読みやすく、コロナの初期の様子や日常のちょっと不思議なミステリー。
    特に江神二郎シリーズが好き。

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    2024年05月14日
  • 僕の神さま

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    ネタバレ

    四季を通じての主人公と『神さま』と呼ばれるクラスメイトをメインとしたストーリー。
    裏表紙のあらすじや帯を見て、一話目はこんなかわいらしい話?と思ったら...
    だんだんと話が重くなってきます...
    『神さま』の推理は楽しめる部分でもありました。

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    2024年03月22日
  • 罪の余白

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    これがデビュー作とは
    恐るべし。

    皆が皆こんなはずじゃ
    なかった、なんです。

    転落死した主人公の娘、

    彼女を虐めていた友人、

    母親にまで誤解される
    主人公の同僚、

    そしてもちろん主人公
    も。

    こんなはずじゃ・・・
    なんで?どうして?と
    とまどう心は、

    出口なき迷宮を彷徨う
    に似て、

    行けども行けども漆黒
    の闇ばかり。

    いずれ精根尽き果てる
    前に差し伸べられた手
    にすがればいいのです。

    その手は常に目の前に
    あるのに、

    手を伸ばせばすぐそこ
    にあるのに、

    暗闇の中にいるせいで
    全く見えないのが最大
    の難点ですが。

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    2024年03月02日
  • バック・ステージ

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    面白かったぁー
    とある舞台にまつわる話がいろんな視点から少しづつ絡みながら話しが進んでいく。
    康子さんが変人過ぎて冷や汗がでるぐらい強烈なキャラだった。
    読後はとてもすっきりほっこりする。

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    2024年02月10日
  • バック・ステージ

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    ブク友様のレビューから手に取った作品!
    めちゃめちゃ気に入った♪

    色んな人のストーリーを楽しみつつ、ほんのりだけど全部繋がる感じも好き。
    ハチャメチャな感じも良い!
    どうなっていくのか気になってイッキ読みだった。

    読書初心者の方にもおすすめしたい1冊!

    こちらの1冊と出会わせてくださったブク友様に感謝\( ´ω` )/

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    2024年01月19日