芦沢央のレビュー一覧
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ネタバレ定年退職した元刑事の正太郎。日々の暮らしのなかで昔の事件が頭をよぎったり、周囲から集まる様々な相談事をたどる中で、ふと当時とは全く違う真相が見えるー。
物事が暗転する様は、長岡弘樹を思い出すが、決定的に違うのはすでに過去の事件であり、かつ正太郎の推測の域を出ないものであり、どうにもならないこと。また、解決した現代の事件も後味の悪いものが多い。
「祭り」では、松島老人が殺された経緯がみえず、消化不良。徘徊していた松島老人に目撃されて?傷害致死でなく、殺意をもって?何度も読んだけど、はっきりわからず。
ベトナム人が年上を大事にする文化で、自分より後輩でも言うことを聞いてしまう⋯というくだりが、 -
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ネタバレ将棋を題材にしたミステリ短編集。
将棋界だからこそのミステリ展開だったけど、そこから普遍的な考え方みたいなものが感じられた。『弱い者』、『ミイラ』では対局、詰め将棋の中で感じられる違和感に真剣に向き合って真相に至る。表題の『神の悪手』では、棋譜の通りに打てばアリバイが証明できるという、まさに神が用意したかのような筋書きに逆らって、棋士として無意識に棋譜から逸れる最善手を打ってしまう。なにが正しいのかは分からないが、神が用意した筋書きは人としては悪手を連ねた筋書きで、表題を見事に表しているように思った。
また『恩返し』では、自作の駒が選ばれなかったことが「結果」ではなく、「手段」だと表現されてい -
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1996年、塾経営者が殺害された事件から物語は動き出します。
犯人の足取りが掴めぬまま2年が経過し、事件を追う窓際刑事と相棒、当たり屋をさせられている小学生とその友人、そして犯人を匿う女性。
4人の視点が複雑に絡み合いながら進む展開。
「なぜこの年代という時代設定なのか?」という疑問が浮かびますが、真相が解き明かされるにつれ、むしろこの時代だからこそ描き得た、そして成立した物語なのだと深く納得させられました。
登場人物たちの揺れ動く心理描写が非常に巧みで、それぞれの苦しい選択や行動の理由が理解できてしまいます。
タイトルの「夜の道標」という意味についても、解説にある「何が正解なのか、 -
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読書備忘録974号。
★★★★。
ものがたりの舞台が、たまプラーザからあざみ野、鷺沼あたり!
梶ヶ谷に住んでたシンタローとしては親近感バツグン!
コナミスポーツたまプラーザ店に毎週通って、「金妻」を地で行く妙齢の美しい女子と悶々としながら一緒に汗を流していたのが懐かしい!
おっと、さてさて備忘録。連作短編です。
【かくれんぼ】
主人公の初老男性、平良正太郎。警官を引退した。妻の澄子。
歯が痛い!たまプラーザの歯医者に。
治療を終えて駐輪場に行くと、娘、歩美のママ友からチャリを貸してくれと。
貸したは良いけど、借りパクちゃうやろなと。
そして、近所の公園では事件が起きていた・・・。
なるほ -