芦沢央のレビュー一覧

  • だから捨ててと言ったのに

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    「だから捨ててと言ったのに」という1文から始まるショートストーリー集。このシリーズは全て読んでいるが、毎回色んな作家さんの作品が読めるので楽しみ。今回のもバラエティに富んでいて面白かった。
    「パルス、またたき、脳挫傷」岡崎隼人
    「海に還る」多崎礼
    「探偵ですから」麻耶雄嵩
    この3編が特に意外性があって良かった。

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    2025年05月19日
  • もの語る一手

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    全く将棋が強い訳でもないが、将棋にまつわる小説やノンフィクションは個人的に好きな分野。粒揃いな作品群の中でも、葉真中氏の「マルチンゲールの罠」、橋本氏の「なれなかった人」、綾崎氏の「女の戦い」、そして奥泉氏の「桂跳ね」あたりが特に面白かった。芦沢氏は「神の悪手」が滅茶苦茶面白かったので期待大だったが、本作の「おまえレベルの話はしていない(大島)」はそれほどでもなかった。

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    2025年05月15日
  • 魂婚心中

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    短編集。SF・ミステリーなど話によって違った雰囲気を味わえた。
    「二十五万分の一」はちょっとした切なさがよかった。
    「この世界には間違いが七つある」は世界観が面白い。
    「閻魔町SEO」のラストが唐突なネットミームネタ(インド人を右に!)で笑った。

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    2025年05月14日
  • もの語る一手

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    『テーマ小説の旨味が凝縮された至極の一冊』

    将棋にまつわる8話のアンソロジー。総じて良かった。特に将棋の細かいルールがわからなくとも読めるのが良い。全体的に夢を諦めない姿勢と将来の不安に対する心の葛藤を描いた作品が多く、勝負師たちの手に汗握る緊迫感が伝わってくる。奨励会の描写は「ヒカルの碁」を思い出した。

    ●授かり物 青山美智子
     親子の優しい物語、ブラマンが出てくるのは青山ファンに嬉しい
    ●マルチンゲールの罠 葉真中顕
     賭け将棋師の物語、真剣勝負に手に汗握る
    ●誰も読めない 白井智之
     本格ミステリー、アリバイ崩しのトリックと将棋の先読みを掛けた白井先生らしい作品
    ●なれなかった人 橋本長道
     天才ではない2人の棋士を描く、勇気をもらえる良い物語
    ●王手馬取り 貴志祐介
     30年前の真相を暴く推理小説
    ●お前レベルの話はしていない 芦沢央
     棋士をドロップアウトした弁護士の物語、辞め際の難しさを描く
    ●女の戦い 綾崎隼
     自分を信じる女性棋士と他人を信じる高校生棋士、一番良かった
    ●桂跳ね 奥泉光
     もの語る一手にふさわしい作品

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    2025年05月09日
  • 汚れた手をそこで拭かない

    な

    ネタバレ 購入済み

    読みやすいけど

    短編だから読みやすいけど素晴らしい起承転結が詰め込まれているかと言うとそこまでではない。ただ、埋め合わせは面白かった。今後、どこかの教員がプールの水を出しっぱなしにしたニュースを見る度に思い出すと思う。

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    2025年05月03日
  • 魂婚心中

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    SFミステリ短編集。今までの芦沢央と全然違う手触り。2人の関係性とそれに伴う死、がテーマなのかな。お気に入りは推しと冥婚しようとする表題作と大正時代の超能力者お嬢様もの『九月某日の誓い』。

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    2025年04月30日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    将棋を題材とした短編集。
    将棋を知らない方でも楽しめる作品だと思います。

    悪手というのは文字通り、失敗な悪い手という事。

    どれも、なぜその悪手を指してしまった(指された)のか、ホワイダニット(Why done IT)を求める短編。

    勝たない為に指す悪手、自分の未来に繋がると信じて指してしまった悪手、自分の世界と実世界の乖離があったために指してしまった悪手、そしてなぜ悪手を指してしまうのか指したらどう自分と折り合いをつけるのか、指した当人にとっては良手でも他人には悪手に見えたり様々。
    将棋ミステリーとして、どれも面白かった。
    奨励会の辛さとか詰将棋とか、将棋を知っているとなお面白く読めたかとは思う。
    それでも、万人におすすできる作品でした。

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    2025年04月23日
  • 魂婚心中

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    ネタバレ

    SF小説、「魂婚心中」の主人公が働いていたブラック企業がリアルすぎてわ〜となった。推し活に励む主人公みたいな人は実際に多いと思う。「閻魔帳neo」はネットミームいくつ見つけられるかを試していた。
    この本はネットに通じた若い人の方が楽しめるのかもしれないと思う。

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    2025年04月21日
  • 魂婚心中

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    本当に発想が天才すぎて最高オブ最高。
    眠れない夜に一話だけ読もうと思ったのに
    読んだら更に眠れず全話一気読みしました。笑

    いちばん面白かったのは「この世界には間違いが七つある」
    いちばん騙されたのは「魂婚心中」
    いちばん心にグッときたのは「九月某日の誓い」
    いちばん綺麗だったのは「二十五万分の一」
    いちばん展開が読めなかったのは「閻魔帳SEO」
    (唯一、「ゲーマーの〜」だけは読むのが難しすぎて
    断念してしまった…残念…)

    九月某日の誓いの続編、いつか出してほしい!

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    2025年04月21日
  • だから捨ててと言ったのに

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    色んな短編があって面白かった。
    ちょっと理解できない話や良く分からなかった話もあったけど、個人的には「母の箪笥」「海に還る」が好きだった。

    こわくてキモくてかわいい、それ 一体何だったのだろう…??

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    2025年04月13日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    将棋をテーマにした短編5編。どれもが違った角度から将棋を扱っていて、さすがの芦沢央。とくに「ミイラ」は将棋のルールと少年の境遇を見事にシンクロさせていて衝撃的だった。相変わらず面白い。

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    2025年04月11日
  • 魂婚心中

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    タイトルに惹かれて読み始めたらSFだった。
    SF苦手なんだよな~と思いながら、案の定『ゲーマーのGlitch』や『閻魔帳SEO』はおもしろいのかどうかさえ分からないまま読んでいた 笑

    でも『九月某日の誓い』はおもしろくて、そう繋がるのか!と伏線回収も良くて、最後に満足感が高まって読み終えられた。
    『この世界には間違いが七つある』はまさかの結末で、こういうの大好き!!

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    2025年04月02日
  • 魂婚心中

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    ネタバレ

    芹沢央ってSFも描くんや、って思ったらSF作品集は本作が初みたい。初作にしては堂に入ってるのがさすが。
    感情で読ませる系の作品はほぼなく、筋立てや世界観で読ませる短編で構成されているのが潔い。

    趣味丸出しなのも好感を持てるのだが、知らないとどうにもならない作品もあって、「閻魔帳SEO」なんてオチが全く分からず(ゲーマーにはたまらんネタらしのだが)おいてきぼりにされた感。せやけどこれは読者が悪いんやろな。

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    2025年04月02日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    将棋を題材にした5つの短編集。
    さまざまな境遇の登場人物が、それぞれ人間が持ちうる葛藤などの複雑な感情を将棋というテーマを通して表現している作品。



    よく将棋のテーマでここまで多様な人間模様を表現できるなと驚かされた。謝辞のところでいろいろと取材をしてそうだったから、たくさん情報を集めて試行錯誤をしたんだなと感じた。将棋の世界が持つヒリヒリ感を感じながら、でもどの登場人物もちがうヒリヒリ感や葛藤が伺える素晴らしい作品。

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    2025年03月12日
  • 僕の神さま

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    ネタバレ

    読みやすかった
    都合の悪いことは全部無かったことにするために常に水谷くんが正しいと思い込んでしまっていた「僕」の気持ちは少し共感した
    自分の間違いを素直に受け入れられる強さが必要だと学んだ

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    2025年03月08日
  • 僕の神さま

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    運動会の騎馬戦での、勝利に近づくための作戦を論理的に提示してメンバーを説得しチームがまとまっていくくだりに感心。チームを導いた真の理由も別にあって…というエピソードが印象的でした。

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    2025年02月17日
  • バック・ステージ

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    同じ「舞台」に様々な主人公が関わる物語で、パワハラ上司の横領の証拠を掴むつもりが紆余曲折あって舞台に辿り着く者や、実際に舞台に出ている者の演技での葛藤など、バリエーション豊かな物語が少しずつ繋がりがありおもしろかった。解説にこの物語自体が舞台の一幕一幕のようだとあったが、康子と松尾のドタバタ展開から始まり、途中に演者(主役、ちょい役)たちの演技への想いが回想・暗転を通して瑞々しく語られていて、コンパクトながらも多彩な物語の数々は確かに丸ごと舞台にして見てみたいと思えた。嶋田ソウが魅力的。パワハラが具現化したような人物だが、彼を通して演技の本質に気付く者や、「嶋田ソウに比べれば」と、自社の怖いと思っていた上司に立ち向かう勇気を得る者もいて、不思議な力を持つキャラクターだと感じた。

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    2025年02月11日
  • バック・ステージ

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    ずっと前から気になってましたが面白かったです。
    とある舞台を中心とした観客や出演者視点で繰り広げられる短編集です。
    一つ一つのお話に明確な繋がりはありませんが、この人物が実はこのシーンに出てきたこの人で…みたいなのはちらほらあります。

    芦沢さんといえばイヤミスのイメージでしたが、この様な群像劇系もお上手なんだなと改めて作者さんの実力を実感しました。
    芦沢さんならではの心理描写の巧みさに、登場人物一人一人の心情や立場にとても共感できました。
    特に母と息子の話と二人の大学生の話が好きです。
    最後のオチも、個人的にはまさに地の文、そして作者さんの思惑通り「こうきたか〜!」となりました。

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    2025年02月09日
  • 汚れた手をそこで拭かない

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    日常の中にある選択。
    頭の中ではこうした方がいいとわかっているのに違う選択をしてしまうことは往々にしてある
    いつどこででも自分にも起こるかもしれないそんな選択の物語

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    2026年10月05日
  • カインは言わなかった

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    ネタバレ

    単行本を読んだが、文庫本による解説や後書きが読みたい。。脳の情報量のキャパをこえる。。

    凪良ゆう氏との対談本で『ぼくの神様』を怖い、と言っていたが本作もなかなか。。

    複数目線からなる作風にて
    冒頭の刺すシーンは誰が誰を、と思いながら読み進める。
    結果、一番順位の低かった登場人物にて驚いた。動機や行動について理解が及ばないというか。。

    「見て覚えろ」というのは時代遅れ、パワハラ禁止、という現代でこういった限界ギリギリまで突き詰めないと得ることができないジャンルの関係者達はどう対応しているのだろう。
    全肯定するわけではないけれど、ネット検索や最初から答えを教えて貰った問題というのは回答を忘れるものも早かったりするわけで。。

    以前テレビでロシアかフランスの名門バレエでは太りやすい体質というので退学となっていたり、歌舞伎も幼少期から稽古だったりとある意味炎上案件なわけだけれども、効率よりも時間から得るものもあるわけで。。

    と認めたくなるだけの見事な舞台が本作では描かれている。

    ラストの一文のみが嬉しい展開。
    あとはもう。。しんどい。。 あまりに重く、それも複数人の事なので一度読んだだけでは消化不良。

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    2025年01月28日