芦沢央のレビュー一覧

  • 今だけのあの子

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    あなたは、結婚式に招待されたことがあるでしょうか?

    家族、親戚、そして友人…。人にもよると思いますが、誰にも何かしらの繋がりのある人の結婚式に呼ばれるという経験があると思います。そんな場では、『結婚おめでとう』という数多の人からの言葉に満たされた『メッセージアルバム』も定番だと思います。

    しかし、『席数にも限りがある』という状況、さらには『新郎側の招待客数とのバランスも考えなければならない』という状況下にあっては『呼びたい人を全員呼ぶわけにはいかない』といったことはあり得ることです。とは言え、半年前に『友人代表としてスピーチ』を依頼したほどの関係性のある相手からまさか『招待状』が届かない、

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    2025年07月09日
  • もの語る一手

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    将棋をテーマにしたアンソロジーです。
    地味な表紙に反して、作者陣は華やかです‼️
    ガッツリ将棋の作品もあれば、エッセンスとして取り入れているものもあり、作風もバラバラ。なかなか贅沢な1冊です。
    橋本長道「なれなかった人」
    綾崎隼「女の戦い」
    が好きです。好みの作品も別れそう…。

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    2025年07月06日
  • 魂婚心中

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    ネタバレ

    作品それぞれのカラーは結構違うけど、どれもユニークな世界観で面白かった短編集。
    冥婚アプリ、あったら流行りそう。
    閻魔帳SEOなんて、アルゴリズム変えてくるGoogleとSEO対策の攻防戦がこんな形で落とし込まれてくるなんて想定外。
    間違い探しの中にいる人っていう設定もなかなか思いつかない

    2025.7.1
    138

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    2025年07月01日
  • 今だけのあの子

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    短編集ながら、それぞれの物語が少しずつリンクしており、読み進めるほどに全体像が見えてくる構成が面白かった。
    世代を超えて描かれる女性たちの繊細な心情から、芦沢央さんの観察眼と描写の巧みさが伝わってくる。

    ドロドロした女性同士の人間関係を描いた作品かと思いきや、実際には互いを思いやり、気を配る温かな友情の物語だった。登場する男性たちも脇役ながら印象深く、物語に深みを与えている。読後に静かに余韻が残る一冊。

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    2025年06月23日
  • こわい話の時間です 部分地獄

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    子供向けの怪談話。懐かしい感じで小学生の頃によく読んでいた怪談本を思い出した。結構、バッドエンドが多かった事を思い出しつつそれが怖かった事も思い出した。3.8

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    2025年06月17日
  • 神様の罠

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    6人の作家の短編アンソロジー。
    巻頭作品、乾くるみさんの「夫の余命」にはやられました。騙されたと言っても良いかな。
    「イニシエイション・ラブ」、「セカンド・ラブ」と騙され続けたのにまたまた。
    本作を読みながら乾さんの作品って時系列を追いながらってパターンが多いなあとそちらに気が入っていたのもあって罠にはまった。
    「イニシエイション・ラブ」の時、「必ずもう一度読み返したくなる」というコピーが貼られてあったが今回の作品も読み返してしまった。

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    2025年06月15日
  • もの語る一手

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    ネタバレ

    将棋ほとんど知らないけど惹き込まれる。将棋に魅せられた人たち。子どもの成長。賭け将棋。子どもの頃は天才。それて世界は厳しい。かーくん。千代倉。なれなかった人。なれなかった人はやっぱりなれなかった人。天才は天才。おまえレベルの話はしてない。やめ時。女。

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    2025年06月13日
  • もの語る一手

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    ネタバレ

    将棋がテーマのアンソロジー。

    お気に入りは青山さん「授かり物」

    有名な棋士と、同じ年で同じ誕生日の息子を持つ松原芳枝。シングルマザーとして息子を育てていたが、20歳になった歳に漫画家のアシスタントになると言い出し…

    ひょんなことから出会った将棋を指す老人と出会い、将棋の奥深さにハマっていく芳枝。これまでの人生と将棋を掛けた描写にじんわりきました。

    綾崎さんの「女の戰い」

    あくまで棋士を目指す朱莉。女流棋士とは違い狭き門で、保険で東大へ入学できるのも凄いです。
    ライバルだけど、友達以上恋人未満な関係の京介が心地よく、認めてくれる人がいるだけで強くなれる関係がまた更に朱莉を上へ連れてって

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    2025年06月09日
  • だから捨ててと言ったのに

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    短編なのでサクサク読めた。
    今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
    誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
    アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
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    ↓読んだ中で印象に残ったもの。

    ●良い話
    砥上裕將『母の箪笥』
    金子玲介『恋文』

    ●じわじわ来る系
    潮谷験『無理解』
    五十嵐律人『累犯家族』
    背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』

    ●設定の世界観が独特
    黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
    舞城王太郎『食パンと右肘』
    多崎礼『海に還

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    2025年05月31日
  • バック・ステージ

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    パワハラ上司の不正を暴きたい会社員、意中の女性をお芝居に誘った青年、その舞台役者に届いた脅迫状。それぞれ独立した短編集だが、どこかで少しずつ繋がっている。
    それぞれの話がドラマチックで読み応えがあり、読後感も良く、いろんな人にオススメできる一冊。

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    2025年05月29日
  • もの語る一手

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     将棋に絡めた短編集。どれもこれもおもしろかった。ドキドキ、ハラハラ、おおっ、しみじみ、ほろり。いろんな感情を味わえました。1番のお気に入りは「なれなかった人」。棋士たろうとする凄みがすごかった。

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    2025年05月25日
  • 今だけのあの子

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    ネタバレ

    「正しくない言葉」の中の言葉がとっても素敵で
    これからも大切にしたい言葉として刻まれました。

    『これこそが、これから自分が子どもたちにしてあげられる一番のことなのかもしれない。
    歳をとることはそれほど悪いことではないと伝え続ける―大丈夫、いくつになっても楽しいことはたくさんあるし、つらいこともいつかはちゃんと過去になってきっと楽になる日が来る。
    そう身をもって示すことこそが、自分が子どもたちにあげられる最後のプレゼントなのかもしれない、と。』

    まだそれほど長くは生きていないけれども、
    今のところ、これは真理だなあと実感する。
    ずっと子どもでいられることが良い訳でもなく、ずっと大人でいること

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    2025年05月24日
  • 魂婚心中

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    SFミステリ短編集ということで、今までに読んだ芦沢央さんの作品とは雰囲気が違うと思った。「二十五万分の一」と「九月某日の誓い」が好きだったな。「閻魔帳SEO」も最後の展開が青春小説のような爽やかさがあってよかった。

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    2025年05月19日
  • だから捨ててと言ったのに

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    「だから捨ててと言ったのに」という1文から始まるショートストーリー集。このシリーズは全て読んでいるが、毎回色んな作家さんの作品が読めるので楽しみ。今回のもバラエティに富んでいて面白かった。
    「パルス、またたき、脳挫傷」岡崎隼人
    「海に還る」多崎礼
    「探偵ですから」麻耶雄嵩
    この3編が特に意外性があって良かった。

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    2025年05月19日
  • もの語る一手

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    全く将棋が強い訳でもないが、将棋にまつわる小説やノンフィクションは個人的に好きな分野。粒揃いな作品群の中でも、葉真中氏の「マルチンゲールの罠」、橋本氏の「なれなかった人」、綾崎氏の「女の戦い」、そして奥泉氏の「桂跳ね」あたりが特に面白かった。芦沢氏は「神の悪手」が滅茶苦茶面白かったので期待大だったが、本作の「おまえレベルの話はしていない(大島)」はそれほどでもなかった。

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    2025年05月15日
  • 魂婚心中

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    短編集。SF・ミステリーなど話によって違った雰囲気を味わえた。
    「二十五万分の一」はちょっとした切なさがよかった。
    「この世界には間違いが七つある」は世界観が面白い。
    「閻魔町SEO」のラストが唐突なネットミームネタ(インド人を右に!)で笑った。

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    2025年05月14日
  • もの語る一手

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    『テーマ小説の旨味が凝縮された至極の一冊』

    将棋にまつわる8話のアンソロジー。総じて良かった。特に将棋の細かいルールがわからなくとも読めるのが良い。全体的に夢を諦めない姿勢と将来の不安に対する心の葛藤を描いた作品が多く、勝負師たちの手に汗握る緊迫感が伝わってくる。奨励会の描写は「ヒカルの碁」を思い出した。

    ●授かり物 青山美智子
     親子の優しい物語、ブラマンが出てくるのは青山ファンに嬉しい
    ●マルチンゲールの罠 葉真中顕
     賭け将棋師の物語、真剣勝負に手に汗握る
    ●誰も読めない 白井智之
     本格ミステリー、アリバイ崩しのトリックと将棋の先読みを掛けた白井先生らしい作品
    ●なれなかった人 橋

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    2025年05月09日
  • 今だけのあの子

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    今だけのあの子
    確かに女性はライフステージで付き合う相手が変わってしまう
    学生、就職、結婚、出産、老後
    5つのステージでいつも必死に生きています
    正解、不正解あります

    全て先に進んでいく物語です

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    2025年05月05日
  • 汚れた手をそこで拭かない

    ネタバレ 購入済み

    読みやすいけど

    短編だから読みやすいけど素晴らしい起承転結が詰め込まれているかと言うとそこまでではない。ただ、埋め合わせは面白かった。今後、どこかの教員がプールの水を出しっぱなしにしたニュースを見る度に思い出すと思う。

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    2025年05月03日
  • 魂婚心中

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    SFミステリ短編集。今までの芦沢央と全然違う手触り。2人の関係性とそれに伴う死、がテーマなのかな。お気に入りは推しと冥婚しようとする表題作と大正時代の超能力者お嬢様もの『九月某日の誓い』。

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    2025年04月30日