芦沢央のレビュー一覧
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GOATで知って気になっていた芦沢央の本を初めて読みました。
GOATのどの短編も好きだったので期待していましたが、期待を大幅に超えるくらい好きでした。
ここ2〜3年で怪談に目覚め、YouTubeで怪談師を見たり、実際に怪談ライブに行ったりしてます。
話し手にはそれぞれ得意なジャンルやスタイルがあり、
例えばこっくりさん一つとっても話し手によって全く違う語り口になります。
そこが怪談の面白いところであり、この怪談師のこういう話好きなんだよなと発掘する楽しさもあるんです。
この面白さ・楽しさがこの本には詰まっていました。
心霊としてはよくありがちな事象ながら、心霊としてちゃんと怖い上に人の怖 -
Posted by ブクログ
ネタバレバスケをしている少年2人と、パートをしている中年女性、刑事の2人がそれぞれの視点の主となって語られる一つの事件にまつわる話。
障害者に関わる話でした。時代も時代で、今となっては「そんなことがあったのか」と絶句するような話。私もそういうものがあったことすら知らず、優勢手術で調べてしまいました。
あまりにも障害者を尊重していないものですが、一方で望まぬ妊娠を生み出してしまう、加害者になる可能性があるというのもまた事実で。非常に難しいですね。母の気持ちも、戸川先生の想いも、もちろん阿久津の気持ちも想像ができますし、誰も悪くない……(母親のやり方はまずかった)
戸川先生は何故殺されたのか、はっきりと -
Posted by ブクログ
ネタバレ女と女、家族の話。
語り部の主観によって人間の印象はいくらでも変わる、という話でもありました。でもそうなると小説の登場人物はどうしたら……?語り部の主観でしか読者はイメージを掴めないのですが……?
文句なく面白かったです。最後、少しだけ救いがありました(更生的な意味で)
奈津子が紗英の母親なのかな、というのは少し考えていたところだったので、当たって嬉しかったです。
奈津子の母、大志の母は出てくる一方、紗英の母って話の中にしか出てこないんですよね。あと、友達は夜に既婚者の家へ来て旦那さん含めた3人で食卓を囲まないと思うので……。そういう違和感で気がつけました。 -
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短編集って、だいたい表題になっているお話とその他◯作、みたいな構造が多い気がするけど、この作品には、表題と同じタイトルの作品はない。
なんでこんなタイトルつけたんだろう・・・と思って振り返って、すぐに気づいた。
このお話はどれも、汚れた手をたまたま深く考えもせずに手近な場所で拭こうとした人たちの末路だ。
日常にはいろんな落とし穴があって、私たちは毎日のように小さな失敗やズル、ちょっとした勘違いや油断を見せながら人と関係している。
その都度、正せることもあれば、なんだかなぁなぁにすませてしまうこともある。
それこそ、うっかり汚してしまった手を、そこらにあった自分にとっては都合の良い布で -
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ネタバレ「おまえは、加奈の日記を読んだはずだ。加奈がどんな思いをしていたか、全部横で見ていたじゃないか。安藤さん、つらかっただろうな──おまえがそう言ったんだ」 声が徐々に震え、最後は言葉にならなくなる。堪えきれず、左目から涙がこぼれ落ちた。熱い感触が頰を滑る。「なのにどうして──それで反省することができない」 咲は、感情をすべて封じ込めたような無表情を崩そうとしない。 安藤は唐突に気づいた。いくら言葉を重ねても、目の前の人間に届くことはないのだということに。言葉は重ねれば重ねるほど一つひとつが薄くなっていって、一向に厚みを増さない。
もうここの文章に尽きる。
おもしろかった。人を変えることな -
Posted by ブクログ
ネタバレどれも軽く読めて、ちょっとイヤミスっぽくて楽しい。
十時刑事はシリーズものとして読みたい。
表題作の『あなたが正しくいられたとき』がなんだかスッキリしない。
私の考え方が窪田くんと同じヒーロー的なんだろうか。
いくら父親が自分(娘)を助けたせいで亡くなってしまった重荷から解放するためとは言え、母親がわざと落として他人に助けさせて記憶を上書きするかな…?
それが本当の正義なの?
意図的にいろいろなことを準備したとしても絶対安全なわけでもないし、それに人の口に戸は立てられぬとも言うし上書きしてもいつか本当のことを知ってしまうかもしれない。
…っていうところまで考えさせるお話だったってことなのか -
Posted by ブクログ
ネタバレ知的障害のない自閉スペクトラム症(ASD)の息子の母親として、重くのしかかるものがありました。
親として最低なのは承知の上ですが、日々息子の特性ゆえの言動に振り回されて疲弊する中で、最近、この子が将来結婚すると言い出したらどうしようと思うことがあります。
我が子は知的な遅れはなく、ASDの特性も弱くはないものの強くもないのできっと普通(敢えて普通と書きます)の人達の中で社会生活を送ることになると思っています。
その中でもし結婚という事になったら…?
正直、怖くて怖くて不安でしかありません。
今の時代なのでさすがに優生手術という発想に行き着いたことはありませんが、もし自分がこの時代に生まれたこの