芦沢央のレビュー一覧
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ネタバレ短編集なのに、一つの物語の満足度がすごい。
人の気持ち悪いところや薄汚いところを描写するのが上手すぎる。
でも最後の話はホッとするというか、ちょっと救われる内容で読み応えがあった。
フィクションではあるけれど、実際に現実でこういう人いるんだろうな、、気味が悪いなぁと感じた。
特に最初の話の「目撃者はいなかった」は、確かに男が自分の過ちを隠そうとすること自体が悪いんだけど、それにしても、女の静かな怒りというか、、事故(事件)を使って男をどん底に落としていく様がまぁ怖い。
最愛の人を失った人はなんだってできるんだ。。
親族が子供への虐待で捕まったという話も、読んでいてすごく辛くなったし、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わってやるせなくなる逃亡ものの話
若干、染井為人の『正体』と同じ読後感(テーマ然り、内容はかなり異なるのだが)
それぞれのパートの挟み方は有名なノベルゲームの『街』形式
場面と登場人物が変わっても展開の惹きつけのうまさと巧妙さで、ストレスなく読めるし、それぞれの人物たちが近づいていく様は鳥肌もの
そして、今では考えられない、旧優生保護法という法律の存在がこの物語の根底にあり、2.3年前に書かれた物語ではあるのだが、過去の過ちを改めて見つめ直すためのストーリーであったように感じた
また、中盤以降と読み終わった後、2度ほどタイトルの意味を深く考えさせられる、そんな悲しくも素晴らしい物語 -
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Posted by ブクログ
『夜の道標』は、間違いなく傑作だった。
特筆すべきは、登場人物それぞれの緻密な心の動きだ。あまりに感情移入してしまい、気がつけば「犯人がこのまま逃げおおせてほしい」と願っている自分がいた。
彼女の文体には独特の癖がある。読み進めるうちは「何のことだ?」と戸惑う描写も多いが、後から周到な説明が入ることで、霧が晴れるようにすべてが繋がっていく。その構成の妙こそが、彼女の真骨頂と言えるだろう。
以前読んだ『悪いものが、来ませんように』は、正直言って読んでいて気持ちの良いものではなかったが、今作は素晴らしい。闇を描きながらも、読後に残る静かな震えは別格だ。
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Posted by ブクログ
芦沢央さん『夜の道標』
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1. 背景、テーマ:1996年、「正しさ」が変容する過渡期の闇
物語の舞台は1996年から1998年。
それは現代のような「発達障害」という概念が定着する前夜です。「精薄(精神薄弱)」という言葉がまだ公然と使われ、旧優生保護法の影が色濃く残る時代です。
法律や社会が掲げる「支援」や「善意」が、実は当事者を深く傷つけ、否定するものであったとしたら?
本作は、「良かれと思ってなされたことが、人を死に追いやる」という救いのない逆説をテーマに、時代が生んだ悲劇を浮き彫りにします。
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2. 物語の中心人物:交錯する「持