芦沢央のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
芦沢央さんこういうのもやるのか!
今まで読んだ芦沢作品は、明日自分ごとになってもおかしくないリアルさがあって、入り口は広いのにどんどん狭い方へ吸い込まれて行って気づいた時には出られない感覚があった
ただこの本は、1段目(設定)からガクンと現実(少なくとも現在の日本社会)からはなれたところからスタートして、その設定の中に人間が息づいてる
狭い入り口から入ってみたら、中は意外と広くてみんな"普通"に生活してて、みたいな
なんかそういう意味で?今までとは真逆な印象だったけど、芦沢作品の好きなところはそのままで
何が言いたいかって、好きな本でした
-
Posted by ブクログ
児童向けホラーアンソロジー。しかし執筆陣を見てわかるように、子供向けだと侮れはしません。
一番怖かったのは澤村伊智「靴と自転車」。ちょっと心温まる系……かと思いきや、とんでもなかったです。それでも起こってしまう悲劇は予想されたものの、まさかこんな結末だとは。
表題作の斜線堂有紀「部分地獄」、これは子供の頃だったら一番読みたくなかった作品です。たぶん一番怖く感じたかもしれないし。ある意味「部分」の方が凄惨かも。
井上雅彦「きれいずかん」、芦沢央「ログインボーナス」、宮部みゆき「よあるきのうた」もお気に入りです。怖さもあるけれど、そればっかりではない。どれも素敵です。 -
Posted by ブクログ
全編面白かった〜
なんて豪華な作家陣なの…!
ハラハラしたり驚いてみたり、あっという間に読み終えました。
夫の余命
余命わずかと知りながら結婚した2人。
時間を遡りながら思い出を振り返るが…
崖の下
スキー場で遭難した4人。
そのうち1人が他殺体で見つかる。
この何もない雪原で凶器は一体何…?
誰が殺したのか?
投了図
将棋ファンと夫と暮らしているが、地元でタイトル戦が開かれることになった喜ばしい時、なぜか夫の様子がおかしい。
孤独な容疑者
23年前に殺人を犯した男。
事件が再調査され…。
2020年のロマンス詐欺
コロナ禍、軽い気持ちで始めたバイトが詐欺の -
Posted by ブクログ
あなたは、新生児の『取り違え』が現実に起こっていることを知っているでしょうか?
『新生児 取り違え』、これら二つの言葉を検索ワードにボタンを押すと驚くことに幾つもの結果が返ってきます。『ほとんどは外国で起きた事件のニュース』という一方で、現在進行形で裁判が行われている例など、日本でも実際に『取り違え』が起こっていることがわかります。『産院側のミス』によって起こったそれらの悲劇。何年も何十年も経ってからその事実が発覚しても、それは『取り返しがつかない』事態です。
安心できる材料としては、それらは昭和の時代に起こった事ばかりであり、現在は何かしらの対策が取られていることです。
『現在はほと -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ良かった
『女の友情』ってドロドロしてそう…
と思っている人に読んでほしい
私も思っている人です(笑)
女性の友情が長続きしないのは、結婚とか出産とか大きく環境が変わって、出会う人が変わって、何となく疎遠になっていくからだと
うん
確かに私も結婚して出産したら夜遊び友達とは全く音信不通になってしまった。もうどこで何をしているかもわからない。連絡先もわからない。
当時は『我等友情永久不滅也』をガチでやっていたのに…(笑)
でも楽しかった思い出とかあの時の友情はずっと忘れないだろうなぁ。
本当いろいろあったなぁ。
正に今だけのあの子だったわ。
読む前と後でタイトルのイメージがガラ -
Posted by ブクログ
25編のショートショート集で、ちょっとした時間にも読み進める事ができて楽しかったです。
全て『だから捨ててと言ったのに』の一言から始まり、そのあとは作者さんによって推理物になったり、ホラーになったり、感動物になったりと、ショートショート集なのにとても読みごたえがありました。
知っている作家さんの作品には作家さんらしさが出ていて楽しめました。初めての作家さんの作品もあったので好みの作風の作家さんの他の話も読んでみたくなりました。
このショートショート集をきっかけに読書の幅が広がりそうです。
今回は第四弾目とのことで、前作も読んでみたくなりました。