芦沢央のレビュー一覧

  • 悪いものが、来ませんように

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    ネタバレ

    母親になる苦しさと、母親になれない苦しさの両方が描かれていて、重たかった。自分が将来どうなるかは分からないけど、母親になったらきっとたくさん悩んだり苦しんだりするんだろうなと思う。子どもはかわいいと思うけど、子どもをかわいいと思うのが当然とされている世間の空気は良くないんだろうな。その考えが母親になった人たちを追い詰めることがありそう。子育てをしていたら、かわいいと思えない瞬間だって普通にあるだろうし。
    奈津子が娘をかばって殺人犯として捕まったのは、自分が母親から受けた精神的な虐待への復讐という側面もあったのかなと思った。あなたの育て方が悪かったから殺人を起こした、と母親に突きつけて復讐したかったのかも…?同時に、娘を無罪にすることで、自分自身が母親として間違っていなかったことを証明したかったのかなとも思う。
    重たい話だけど、叙述トリックも秀逸でおもろい。

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    2026年09月03日
  • 悪いものが、来ませんように

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    見事な叙述トリックに騙された。
    不思議な場面が多かったが、なんとなく読み進めていたら「まさかの」というやつ。

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    2026年09月02日
  • だから捨ててと言ったのに

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    ネタバレ

    河村拓哉さんの『ミックス』が好き。Youtuberさんだとは知らなかった。このシリーズは書き手との出会いがやっぱり楽しい。

    累犯家族
    重政の電池
    その。をよく見ろ
    海に還る
    猟妻
    擲たれた手紙

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    2026年09月05日
  • 嘘と隣人

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    短編集。
    定年退職した刑事が、相談事を持ち込まれたり、現役時代の事件を思い出す話。
    短編だから大事件みたいなのは無いんだけど、痴漢冤罪を敢えて被る夫とか、自殺した外国人労働者とか、インフルエンサーの嘘投稿の話とか、
    最初の?が読み進めるうちに違う方向へ開ける感じがとても面白かった。

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    2026年09月01日
  • 夜の道標

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    最初、何の繋がりもなかった3組(桜介&波留、豊子、平良)がどう関わってくるんだろう?ってところから、読み進めるにつれてどんどん関わり合ってくるのが面白かった。

    物語の終盤とかで突然タイトルが出てくるとテンション上がるな
    信じていいものがわからない中で唯一の、夜の道標、だったんだね、やっぱり何事も背景を知ってしまうと一概に判断できなくなってしまうね

    ただ、特に平良周り、不要な描写も多かったような...?いつか関係するのかと思ったらしなくて若干拍子抜けしている

    ─────────────────

    大人になって、一人でいることの気楽さにも関係が終わるときのあっけなさにも慣れて、若い頃よりもずっと図々しく他人と向き合えるようになったはずだった。(p.128)

    その都度、正しいと思える道を選んできたつもりでいた。だけど本当は、自分は何も選ばなかったのかもしれない。
    だから結局、三十一年間生きてきて、この手には何も残っていない。
    一からやり直すには遅すぎて、余生と考えるには早すぎた。(p.219)

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    2026年09月01日
  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

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    芦沢央さん著書の『火のないところに煙は』

    【あらすじ】
    怪談を書くことになった「私」のもとに集まる、身近な人々が体験した不可解な出来事。全5編の怪談モキュメンタリー作品。最後の「禁忌」で、これまでの怪談が思わぬ形で一本の線へと結びついていく。

    【感想】
    感情を過度に煽らない淡々とした語り口が、怪異をかえって現実のものとして感じさせる。文章も非常に読みやすく、怪談の語りと作者の視点を織り交ぜた世界観に入り込める。

    短編集として読み進める中では、怪談特有の「なぜその怪異が起きたのか」という原因や背景がすべて明かされるわけではなく、「結局、あれは何だったのだろう」と引っかかる余白を残しながらも一編ごとの起承転結はしっかりしておりその時点で満足度が高いのだが、最後の章でそれまでの出来事が一つの線として結びついた瞬間、これまでの怪談にミステリー要素が強くなり何度も読み返したい構成で面白い。

    今作が芦沢央さんの作品を初めて読んだ一冊だったが、「モキュメンタリーホラー×ミステリー」の構成がとにかく入り込みやすく、個人的にはかなり好みの作品だった。

    怪異・人怖・不穏さなど様々な怖さを感じる作品としておすすめしたい。

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    2026年08月30日
  • 今だけのあの子

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    女の友情を題材にした短編ミステリ5編。リアルでゾクっとするけど、ほっこり終わる感じ。「届かない招待状」に一票。

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    2026年08月30日
  • 夜の道標

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    あっという間に読み終えた。次々と視点が変わるのも展開があって良かった。登場人物の感情もストレートに書かれていないものの、わかりやすく入り込みやすかった。

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    2026年08月29日
  • 夜の道標

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    暗くて救いの少ないストーリー。だけど、一気に読ませる。自分が住んでいるところにかなり近い設定が、すごく興味深く感じたのと、なぜ彼が?という疑問が最後まで読ませたのだと思う。もう一度、と言われたら多分読まないけど。

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    2026年08月27日
  • 最後の一行 white

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    最後の一行で本当に世界がひっくりかえったのかと考えると、全ての作品がそうであったかは考えさせられました。個人的に、人魚の骨を拾い往く、がとても気に入りました。

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    2026年08月27日
  • 今だけのあの子

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    ネタバレ

    全体的に一部が繋がっている部分もあって
    感動しながら楽しめた。
    いつもの芦沢さんとはちょっと雰囲気が違っていて
    イヤミス風?だと思っていたら
    ほっこり感動系のお話が多くて、それもよかった。

    1 届かない招待状
    最初イヤミス的な雰囲気だと思って身構えていたら
    何となくもしかしてこうなのかな?と思ったことが
    合ってた。
    親友だからこそ言えなかったんだろうな、と
    苦しくなりつつも
    優しい気持ちになる終わり方でよかった。


    2 帰らない理由
    帰りたくない理由がお互い違うのに
    お互いが不安になって帰らないのがおもしろい。
    たしかに見られたくない趣味とかあったら
    そうなるかも⋯。
    この時は嘘ついてしまうけれど
    答えない子どもでこの時の男の子が成長して
    良いパパになってるのが見られてうれしい。
    最後、本当のこと伝えられてよかった。


    3 答えない子ども
    ママ友と最後打ち解けられたのがよかった。
    子供のことになると神経質になりすぎてしまうのは
    子どもにとってそれが期待と感じてしまって
    期待に答えなきゃ、となってしまうのが辛い。
    私も気をつけなきゃと思わせられた。


    4 願わない少女
    一番驚きがあったお話。
    友情の移り変わりに苦しくなる、、
    学生時代って仲良くなる人が変わったりとか
    そういうのあったよなぁ。
    最後の場面で仕掛けが施されていたことに気づく。
    辛くはあったけど好きな話だった。


    5 正しくない言葉
    わだかまりが勘違いでよかった。
    昔からの習慣ってなかなか終わらせるのは難しいし
    時代的に⋯というところもわかる。
    周りを気にして、その人のためにしてあげてるんだという
    意識が強すぎて、本当に思っていることを言えないって
    私もあるかもしれないと感じて、自分自身を振り返る。
    そして大人になった時にこうやって楽しめる人に
    なれたらと思う。
    今が一番楽しいよ、幸せだよって
    言える人生がいいなって思う。
    私自身も今が大変ながらも楽しいと思えるし
    学生の頃の私に将来こうなってるよと
    伝えられたらいいなと思う。

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    2026年08月26日
  • あなたが正しくいられたとき

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    6作とも驚きがあった!
    短編だからスラスラ読めたし、
    次の作品がどんどん読みたくなるくらい面白かった
    ちょっと不気味なところもあり、
    共感できる生々しい感じもあって良かった!!

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    2026年08月26日
  • あなたが正しくいられたとき

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    それぞれが独立した全く違うテイストの短編集
    どれも先が気になる展開で、あっという間に読み終えました
    イヤミス感は控えめで、純粋なミステリとして非常に面白かったです
    なかでも十時と奥平の刑事コンビが登場する2編は、2人の会話が独特でコミカル
    特に十時のキャラクターがいいので、ぜひ今後の長編小説などで再登場してほしいところです
    また「投了図」は、芦沢さんの短編集のラストを飾るにふさわしい将棋もので、趣のある作品でした
    『あとがき』では芦沢央さんご自身による各短編の解説があり、こちらも非常に興味深く読めました

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    2026年08月26日
  • 今だけのあの子

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    2024.4.26
    ★3.8

    大学時代、新婦とは一番の親友だった。けれど恵には招待状が届いていない。たった六人しかいない同じグループの女子の中で,どうして私だけ。呼ばれてもいない結婚式に向かう恵の運命、そして新婦の真意とは。進学、就職、結婚、出産、女性はライフステージが変わることで付き合う相手も変わる。「密が明かされたとき、人間の素顔が浮かび上がる。傑作ミステリ短編集。

    短編のミステリ初めて読んだ!面白かった!
    それぞれ独立したお話かと思ったら、少し繋がっていてそれがわかるのも面白かった。
    女の友情は脆く続かないなんてイメージがあるけどそれを逆手にとったお話で思いやりに溢れていた。
    今だけでも、これまでもこれからも。

    #さとの本棚

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    2026年08月20日
  • 嘘と隣人

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    嫌〜な後味になる短編ばかり
    特に『アイランドキッチン』と『最善』、人の死を利用していると感じてしまうし、良かれと思ってとった行動が“最悪”につながってしまったところに強くもやもやが残る
    正太郎が探偵事務所の手伝いをするならば続編あるかな?仕事となるとないのかしら…読んでみたいけど

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    2026年08月20日
  • 悪いものが、来ませんように

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    ドロドロ系かと思ったらしっかりミステリーだった!
    人物の繋がりや、そんな事言う?な発言などで少し違和感を覚えたけど、しっかり終盤で明確になるゾワッと感!
    親子、姉妹、友達、「愛」ゆえに誰か一人を責めることなど出来なくて…
    面白くて引き込まれて先が気になってほぼ一気読みです。

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    2026年08月19日
  • 悪いものが、来ませんように

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    すごい、びっくりしてしまった。
    奈津子と紗英の関係性の描写がすごい。
    ものすごい仲がいい友達なんだなと軽く思っていたら、どんどんとあれ?と思う場面があり、最後にもう一つ魅せてくれる。
    とても面白かった。

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    2026年08月14日
  • 悪いものが、来ませんように

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    ネタバレ

    いい意味で裏の裏の裏って感じで、少しづつ、少しづつ真実が分かり、もうこれ以上ないでしょって思いホントに最後の最後にそうだったんだって内容でした
    今回はオーディブルのみで楽しみましたがそれでも文字が浮き上がるような内容で最後まで一気聴きしました
    ラストは絶望の中でも救われた気分になれました

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    2026年08月14日
  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

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    ネタバレ

     芦沢さんの作品を読むのは、2作目です.
     この連作短編集は、作者本人が出版社の依頼で怪異小説を書いて、その連載のためにエピソードを募集し、取材して書いているというプロットで書かれていることもあり,非常にリアリティーを感じさせる作りになっています。
     しかし、怪異をどう理解するかということを様々な形で考察してくところも興味深いものでした。
     1話目からどんどん引き込まれて、一気読みしてしまったのは、ある意味怪異に引き寄せられたのかもと思わされるほど怖い話です。
     しかしながら本当に怖いのは、ヒトなのかもしれないと気付かされます。
     中々凝った作りと確かな文章力で力のある作家さんなのだと思いました。
     

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    2026年08月13日
  • 汚れた手をそこで拭かない

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    米澤先生の「満願」を思い起こす珠玉の短編集。日常系ミステリーの最高峰。もはやホラー?最初は些細な出来事だったのにちょっとした出来心から思いもよらぬ顛末に。

    古くは「嫌われ松子の一生」でしょうか。主人公が転落していく物語は。そこまで壮大ではないですが各編の主人公は日常の中で悪いほうに悪いほうに選択して少しずつ追い詰められていきます。
    この描写が見事で心臓バクバクが止まりません。なぜこうしなかったの!?と心の中で叫びつつ、ああ自分もきっと選択してしまうだろうという諦観。

    ひとつひとつが長編を読んだかのような満足感が得られます。一緒に絶望してみませんか。

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    2026年08月13日