芦沢央のレビュー一覧
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【短評】
2018年度静岡書店大賞受賞作。
初挑戦な芦沢央(あしざわよう←ずっと”おう”だと思っていた。申し訳ない)である。
筆者自身を語り手とする当世流行のモキュメンタリー・ホラーだが、刊行は2018年であり、2026年のそれとは趣を異にするものだった。6つの短編が収録されているが、どのお話も骨子がしっかりしており、雲散霧消することなく、最後まで読み切ることが出来た。それっぽいものを羅列して終わりではなく、各話がきちんと完結、連関しており、読みやすい文体も相まって、非常に丁寧に作られていると感じた。
個人的には『お祓いを頼む女』及び『妄言』が面白かった。
ポイントは「驚き」である。上記の二 -
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ネタバレおーっと。
この結末は、後半に突入するまで想像してなかった。
やっぱり初期の芦沢央作品は至高だよ。地味っちゃ地味かも知れないけど。
こっちに戻ってこない?
タイトル「悪いものが、来ませんように」+芦沢央=霊的ホラーだと思って読み始めたから、
ホラーではなくヒューマンサイコミステリ系だったという点も想定外で楽しめた。
十角館の殺人みたいに、映像化できないタイプのミステリですね。
叙述トリックのお手本みたいな本。
主人公?紗英の人間性が、なつこフィルターや紗英視点と、周囲の評価が違っているところには違和感が合ったものの、
最後にああそういうこと、母離れできないオコチャマだったということだと納 -
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ネタバレ助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気で悩んでいた。
彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。
そして育児中の奈津子も、母や夫、社会となじめず、紗英を心の支えにしていた。
そんな2人の関係が恐ろしい事件を呼ぶ。
紗英の夫が他殺死体として発見されたのだ。
「犯人」は逮捕されるが、それをきっかけに2人の運命は大きく変わっていく。
最後まで読んだらもう一度読み返したくなる傑作心理サスペンス!
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確かにもう一度読み返した。
完全に騙された。
ちょっと文章に違 -
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ネタバレ『汚れた手をそこで拭かない』は、些細な秘密が人々の日常を静かに変容させていく短編集である。
登場人物たちは、平穏に夏休みを終えたい小学校教諭や、かつての不倫相手を見返したい料理研究家など、一見すると特別ではない日常を生きている。しかし、保身や油断、猜疑心、傲慢さといった微細な感情が、少しずつ状況を歪ませていく。当初は自分の中だけで処理できるはずだった秘密が、やがて周囲を巻き込み、本人自身をも追い詰めていく。その過程には、ひたひたと忍び寄る恐怖がある。
印象的なのは、恐怖が外部から突如として訪れるのではなく、登場人物の内面から生成されているように見える点である。悪意だけでなく、隠したい、取 -
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芦沢央さん、今までとちょっと違った作風な気がしました。
この小説を読んで、まず思ったのが「才能の大きさ」についてです。
狭い世界では才能がある立場にいても、才能が厳選された集団の中で、その才能が必ずしも開花するとは限らないんですよね。
現実的には、道半ばで諦める人の方が多そうです。
将棋の小説はいくつか読んできましたが、読むたびに、とにかく厳しい世界だと感じます。
しかも、かなり若いうちからその道一本の人生を歩まなければ、上には行けない世界。
若くして職業を一本に絞らなくてはならないリスクは、もはや博打そのものです。
この小説に登場するメインキャラクターは、“芝”と“大島”の二人です