芦沢央のレビュー一覧
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高校の転落する女生徒のモノローグ的な所から始まる不穏な空気をまとった小説。
冒頭から、萩原朔太郎の『自殺の恐ろしさ』を思い出す。
「自殺に就いて考へるのは、死の刹那の苦痛でなくして、死の決行された瞬時に於ける、取り返しのつかない悔恨である」
この女生徒の死は転落死なのか自殺なのかと、失意のどん底にいる父親は苦悩する。妻が命と引き換えにこの世に遺した娘。その娘の死。
原因を探るうちに父は娘の遺した日記に辿り着く。そこに記されていた事実…。
複数の人物の視点から描かれる構成で、日記の内容が明らかになる前から、娘の死はいじめによるものだったことが分かってくる。
真相を知りたい父親と、それを隠し -
Posted by ブクログ
ネタバレ母親になる苦しさと、母親になれない苦しさの両方が描かれていて、重たかった。自分が将来どうなるかは分からないけど、母親になったらきっとたくさん悩んだり苦しんだりするんだろうなと思う。子どもはかわいいと思うけど、子どもをかわいいと思うのが当然とされている世間の空気は良くないんだろうな。その考えが母親になった人たちを追い詰めることがありそう。子育てをしていたら、かわいいと思えない瞬間だって普通にあるだろうし。
奈津子が娘をかばって殺人犯として捕まったのは、自分が母親から受けた精神的な虐待への復讐という側面もあったのかなと思った。あなたの育て方が悪かったから殺人を起こした、と母親に突きつけて復讐したか -
Posted by ブクログ
最初、何の繋がりもなかった3組(桜介&波留、豊子、平良)がどう関わってくるんだろう?ってところから、読み進めるにつれてどんどん関わり合ってくるのが面白かった。
物語の終盤とかで突然タイトルが出てくるとテンション上がるな
信じていいものがわからない中で唯一の、夜の道標、だったんだね、やっぱり何事も背景を知ってしまうと一概に判断できなくなってしまうね
ただ、特に平良周り、不要な描写も多かったような...?いつか関係するのかと思ったらしなくて若干拍子抜けしている
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大人になって、一人でいることの気楽さにも関係が終わるときのあっけなさにも慣れて、若い頃よりもず -
Posted by ブクログ
芦沢央さん著書の『火のないところに煙は』
【あらすじ】
怪談を書くことになった「私」のもとに集まる、身近な人々が体験した不可解な出来事。全5編の怪談モキュメンタリー作品。最後の「禁忌」で、これまでの怪談が思わぬ形で一本の線へと結びついていく。
【感想】
感情を過度に煽らない淡々とした語り口が、怪異をかえって現実のものとして感じさせる。文章も非常に読みやすく、怪談の語りと作者の視点を織り交ぜた世界観に入り込める。
短編集として読み進める中では、怪談特有の「なぜその怪異が起きたのか」という原因や背景がすべて明かされるわけではなく、「結局、あれは何だったのだろう」と引っかかる余白を残しながらも -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に一部が繋がっている部分もあって
感動しながら楽しめた。
いつもの芦沢さんとはちょっと雰囲気が違っていて
イヤミス風?だと思っていたら
ほっこり感動系のお話が多くて、それもよかった。
1 届かない招待状
最初イヤミス的な雰囲気だと思って身構えていたら
何となくもしかしてこうなのかな?と思ったことが
合ってた。
親友だからこそ言えなかったんだろうな、と
苦しくなりつつも
優しい気持ちになる終わり方でよかった。
2 帰らない理由
帰りたくない理由がお互い違うのに
お互いが不安になって帰らないのがおもしろい。
たしかに見られたくない趣味とかあったら
そうなるかも⋯。
この時は嘘ついてしま