芦沢央のレビュー一覧
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タイトルに“最後の一行”とあるわりには、最後の一行にインパクトはない。
四編とも、短編集の中の脇役としておもしろい作品って感じで、なぜこの四編で一冊作られたのか不思議。
(しかもwhiteってなってるから、blackがあるのかと調べたら今のところないみたい)
その中でも『次はあんたの番だよ』は、最近法月綸太郎シリーズを読み始めたばかりの私には嬉しいサプライズ。
まだ『雪密室』しか読んでない私には、ものすごくアップデートされた法月親子も新鮮だった。
これも短編にギュッとまとめちゃってるから詰め込みすぎな感じがあったけど、もう少し長いストーリーにしたらもっとおもしろそうだったな。 -
Posted by ブクログ
金子玲介さんの短編が収録されているので、手に取ったが、斜線堂有紀さん、芦沢央さんと豪華なラインナップで驚いた。(法月綸太郎さんも有名だと思うが、あまり知らない。)
「最後の一行」として最もインパクトがあったのは、金子玲介さんの短編だった。
ふわふわのうさぎのような物体と少年との交流を通し、全体的に暖かな空気が流れているように感じた。物体は健気にもしばらくは自分の星に帰らず、少年が大人になるまで見守ると言ってくれるのだが、段々と弱り果てていく。
ああ、これ死んじゃうんだろうなと思うが、最後の一行で衝撃的な事実が明らかになる。
少年はものすごく後悔したと思うが、私はこの終わり方は嫌いじゃない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ近頃3冊並行して読むようになりました。寝床に持ち込んで読むのは単行本、それより前に家で座って読むのは厚めの文庫本、そして外出時に持参するのは、頁を開くさいに手が疲れるほどには分厚くない文庫本あるいはホラー本。だって夜に読むのは怖いんだものと思いながら昼間に持って出かけて読みはじめたら、帰宅後薄暗くなってからも読むのをやめられず。
ノンフィクションじゃないよね、モキュメンタリーだよねと祈りながら読む。書評までもそう来るのねとビビって笑いました。
欲を言えば切なさがほしい。第5話はもっとそうなり得そうでしたから。ギュッと心を掴まれたい。 -
Posted by ブクログ
自分の子供が自殺したと思った父親が、子供が何故自殺したのかを調べる話。
学校でのやり取りの場面はなんだか息が詰まる展開で、大人になれば「ひとりでいること」に対してのハードルは下がるが、思春期特有のそれを恥ずかしいと思う気持ちが分かるようで、煩わしかった。
何かで見たが、日本と違って海外ではいじめをした人を病院に入れるらしい。
人をいじめるなんて、病気だ。ということで、日本だと加害者よりも被害者を守ることが多いが、実際病院なんだろうと思う。
打算で狡猾で自分を魅せるのが上手い子は、大人が思うよりも多くいるし、そういう子を早く見つけ出す方法が何かしらないのかなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前の二作がとても面白かったので、見つかった三冊を集めて読んでみた。日常からの短編が5編。巧い。
どれも面白かった。
☆ただ運が悪かっただけ
ふすまを開け閉めしている音がいつまでも続いていると思ったのは、夫が鉋をかけている音だった。いつまでたっても削り終わらない。
夫は工務店をやめて建具屋になった。作業場にベッドを入れて寝ながら夫を見ている。余命半年の私。夫は夜毎うなされている、今はただ鉋をかけ続けている。なにを悩んでいるのか。今なら聞けるかも。
夫はやっと打ち明けた「昔人を殺した、罪にはならなかったが」工務店時代常に難癖をつけては、雑用に呼びつける客を殺した。
改築した家の吹き抜けに、電球を