芦沢央のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女子高校生・加奈の転落死をきっかけに、加奈本人、友人の咲と真帆、父親の聡、そして聡の同僚・早苗の視点が交差していく群像劇。
高校のベランダから転落して亡くなった娘は、“自殺だったのか、それともいじめがあったのか。”心理学者でありながら、自分の感情をうまく扱えない父・聡が、その答えを探し始めるところから物語は動き出す。
特に印象に残ったのは、女子高生の人間関係の描写。
「友達が人生のすべて」「クラス内のヒエラルキー」といった、女子特有の息苦しさが嫌なほどリアルに伝わってくる。咲の傲慢さや支配的な態度、そしてその女子高生カーストの中で悩みながら、咲の言いなりになってしまう真帆の心情がとても丁寧に -
Posted by ブクログ
ネタバレ・ただ、運が悪かっただけ
トリックがないのにミステリーとなることもあるんだなと感じた、工務店に勤めていた男と今際の妻のお話。自分では思いつかない人の気づきに救われることもあるのだろうし、自分も他の人にとってそんな存在でありたいと思った。
・埋め合わせ
世にも奇妙な話にもありそうな不気味な他人のお話。主人公の焦りがひしひしと伝わってくる文章
・忘却
痴呆症がある妻とその夫のと近所の孤独死のお話。明確な悪意と善意の間にある曖昧な悪善意を感じる。
・お蔵入り
1番主人公が自分の感覚から遠いなと感じたお話。
肉まんはそら嫌であろう。
・ミモザ
感謝もあるが、黄色のミモザは秘密の恋と -
Posted by ブクログ
パワハラ上司の悪事を暴きたい二人の話から始まる全8章(序章、終章含め)。この二人が悪事を暴く為に色々と動く間に二人の間にも変化が訪れる。そんな二人の掛け合いも面白い。短編集のようにも読める、だけどある章に出てきた登場人物が次の章では彼らのドラマが始まり、自身の生活の中でもスーパーでレジ待ちの後ろにいる人や、道ですれ違う名前も知らない人々にもそれぞれにドラマがあり、悩んだり時には笑ったりして生きてるんだなぁと実感する。最近続けて芦沢先生の作品を読み、これまではイヤミス強めだったのが今回はちょっとほろっとするお話もあって最後まで楽しかった。