芦沢央のレビュー一覧

  • カインは言わなかった

    Posted by ブクログ

    芸術の世界とその周りで交錯する殺意が描かれた長編

    今まで読んだ芦沢作品の中では一番ページ数が多い作品なのに、緊張感がずっと続く
    多視点が細かく切り替わって次へ次へ読んでしまう

    殺意を持つこととそれを行動に移すことの間にある差
    バレエにも絵画にも詳しくないのに、その中に渦巻く人間臭さにがっつり引き込まれた

    0
    2023年06月07日
  • 貘の耳たぶ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    繭子は自分で産んだ子どもを、同じ日に産まれた郁絵の子どもと取り替えてしまう。
    繭子は事実を隠したまま、郁絵は我が子を取り替えるられたとは知らず4年がすぎた。
    あるきっかけにより取り違えが発覚。

    郁絵の「残念だったね」一言がきっかけだった。
    繭子は分娩に時間がかかり自然分娩から帝王切開になったのだった。
    一方郁絵は45時間以上の陣痛に耐え、出血多量になりながらも自然分娩で出産。
    繭子は我が子をこんな自分が育てたら不幸、我が子には幸せになってほしいと取り替えてしまう。
    第一章は繭子、第二章は郁絵の目線
    どちらの母の気持ちもわかるだけに辛い。
    できればこのままバレずに…バレても繭子の仕業とバレない

    0
    2023年03月10日
  • カインは言わなかった

    Posted by ブクログ

    それぞれの視点で見て感じたことが、組み立てられて、結末へ繋がる。些細なことが積み重なって重要性を帯びてゆく。独特な世界観に惹き込まれて、追われるように一気読みした。

    読み終えて、タイトルを目にして、あぁそうか、と妙に納得してしまった。

    0
    2023年02月10日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    辻堂ゆめ「十四時間の空の旅」
    凪良ゆう「表面張力」
    城平京「これは運命ではない」
    木元哉多「どっち?」
    阿津川辰海「成人式とタイムカプセル」
    芦沢央「この世界には間違いが七つある」

    ひとつめ:怖い話になるかと思ってたら、意外とハートフル。
    でも、思春期の娘の父親への憎悪や、
    あの時期の転校とか、そう簡単には癒やされないのでは?と思う。
    でも、家族愛が伝わったのは良かったよね。

    ふたつめ:さすが!面白く読めました。
    スピンオフなら先に本編読みたかったなぁ。
    誰が一番怖いかって話だけど、さりげなく病んでる人がいて
    大丈夫かな?と思う。一番心配な人はお祓いされたら大丈夫かな?

    みっつめ:虚構推

    0
    2023年01月27日
  • 貘の耳たぶ

    Posted by ブクログ

    自分が産んだばかりの息子を、新生児室に寝ている同じ日に生まれた隣の子供と入れ替えるというありえない行為を、誰もが実行してしまう可能性があるかもしれないと思えるほどの精神状態の描写を表現している。その後のいつバレるか分からないとビクビク暮らす日々、入れ替えられた家族の精神描写もリアルすぎて読み始めると止まらなかった。

    0
    2023年01月16日
  • カインは言わなかった

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分にとって初めて読む芦沢央さんの作品。

     大勢の他人の前で批評される緊張感。
    批評者の一言にカッと頬が熱くなる瞬間。
    HHカンパニーでの場面はリアルすぎて心臓がキュッと掴まれたように痛く、自分がその場に立たされている様で、呼吸が浅くなりました。

     その反面、他の場面では各登場人物の心情や言動を俯瞰的に捉えて読み進めたように思います。
     
     抱えきれない現実にぶつかった時、心を整理するために人は、それらしい原因を求めたがるものです。
    原因と結果が結びつけば、感情にケリをつけて埋葬することができる。
    実際には、ただ埋葬しても勝手に成仏するわけじゃないのに。

     登場人物たちは、みんな気持ちが

    0
    2022年10月27日
  • 本格王2022

    Posted by ブクログ

    みんな良かったです!
    読んだことのない作家さんのお話は興味深く、次に読む本をどれにしようかな~、と迷ってます!

    0
    2022年07月13日
  • 貘の耳たぶ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    取り違え出産の話。どうか、リクにもコウタにも幸せになってほしい。リクが結果的に繭子の元へ行かなくてよかったと思う。コウタと父親の玄関先で離れ離れになるシーンでは涙が出そうになってしまった。最後に、繭子視点のストーリが欲しかった。取り違え発覚以降の繭子の心情がどうだったのか気になる。

    0
    2022年05月16日
  • 貘の耳たぶ

    Posted by ブクログ

    福山雅治主演の映画「そして父になる」では看護師が故意に取り違えたが、この作品は母親が取り替えた。でもそこには悪意なんてものはなく、十分に同情する状況でもあるし、なにより子供を愛していた。仮に取り違えなくても愛しただろうに。そして取り違えられた側ももちろん。同情してしまう感情もあり、でも取り返しのつかなすぎることでもあり。はやく映像化してたくさんの人に知ってほしい作品

    0
    2022年01月24日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

    Posted by ブクログ

    6人の作家による6話の短編集。気に入った作品は作者の他の作品も読んでみたい。特に辻堂ゆめと阿津川辰海は気になる。

    辻堂ゆめ「十四時間の空の旅」
     小5から高2まで父おやの転勤で4年のアメリカ生活から誕生日にビジネスクラスで帰国する。
    思春期を馴染めない外国で過ごす事になった恨みから父を毛嫌いする娘。
    我が家もこんな感じかも。この話はとても好き。

    凪良ゆう「表面張力」
     アパートの取り壊しで見つかった壁一面のお札の謎。
    怨念か?

    城平京「これは運命ではない」
    恋愛物の定番の様な出会いを何度も繰り返す謎
    先輩の謎解きがすごい。

    木元哉多「どっち?」
    妻の友人との不倫を解消しようとするが。

    0
    2021年05月14日
  • 悪いものが、来ませんように

    購入済み

    何度読んでも泣いてしまう

    芦沢さんの作品は初めてで、先入観も持たずに読んだのでしっかり騙されました。確かにもう一度読み返したくなる。女性、母親、幼少時代…自らに重なる部分があり、後半は涙が滲んでしまいました。タイトルがとても良い。他の作品も読んでみたいです。

    0
    2021年04月10日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    窓やドアのつまみに糸を引っかけて、外から引き鍵をかける-単純で使い回されたミステリーのお約束のトリック。では、このトリックを使うと宣言してしまうのは?
    5人の作家が同じトリックを使い、まったく別の物語を作り出す。

    物語の中にはたくさんの密室トリックがあふれているけれど、現実の事件ではまず存在しない。手間がかかるし、成功する可能性も高くないだろう。読みながらそう思うことも多々あるし。
    それを逆手に取った『似鳥鶏』の『このトリックの問題点』を始め、それぞれひねりが効いていて、とても面白かった。
    一番気に入ったのが、突如部屋に出現した金の仏像と正体不明の彼女『彩瀬まる』の『神秘の彼女』。男子大学寮

    0
    2019年01月22日
  • 猫ミス!

    Posted by ブクログ

    新井素子さんと小松エメルさん目当てで買いましたが、どなたも面白くて買ってよかった!
    ただ、推理を期待する方は物足りないかもです。「猫どろぼう猫」「オッドアイ」の風味が味わい深く好みでした。

    0
    2017年11月03日
  • 嘘と隣人

    Posted by ブクログ

    警察を定年退職した正太郎が、日々の生活の中で事件に関わったり、過去の事件を思い返す。いくつかの短編が連なるストーリー。

    個人的には、乳幼児と痴漢が怖かった。電車内で痴漢で捕まった夫、その行動に違和感をもつ妻、謎を解いてしまった正太郎。別の乳幼児の事件と絡めた全体の構図が最高。

    なにかを隠すために、別のなにかを企み、その秘密を上書きする。最初から最後まで人間の浅ましい部分が存分に描かれていた。

    0
    2026年06月14日
  • 汚れた手をそこで拭かない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2話目が最高にキツイ
    何故嘘を重ねるのか

    最後の話も胸糞

    正直に話すしかないんだよって
    つくづく思う話が多かった

    このあとどうなるんだろうってずっとドキドキ
    心臓に悪い

    0
    2026年06月14日
  • 悪いものが、来ませんように

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    文章だからこそ騙された
    朗読劇なら再現出来るけど、実写は無理かな

    ただすごく騙された、面白かった
    仕掛けに気付いた時困惑
    え、この人誰だっけ?友達だよね?親?みたいな

    0
    2026年06月14日
  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

    Posted by ブクログ

    『ちぎれた鎖と光の切れ端』がど真ん中にハマった、荒木あかねさんの短編!と、いう事で読む。

    5作どれも『個性豊か(すぎる)な捜査のプロ』だらけ。
    短編なのに、どれも読み応えがあった。
    私的には、みんな違ってみんな良かった。
    帯の、裏切り!衝撃!は、少し煽り過ぎ感。

    0
    2026年06月13日
  • あなたが正しくいられたとき

    Posted by ブクログ

    「あなたが正しくいられたとき」
    「代償」
    「薄着の女」
    「立体パズル」
    「待てば無料」
    「投了図」

    六篇収録の短編集。久しぶりにミステリを読むとやっぱおもしろくて、一気に読み切ってしまった。私にとってのイヤミスといったら芦沢央さん。
    表題作の、語り部が頬を張られるような後味の悪さがくせになる。いずれの短編もひねりが利いた結末で、読み終えた後にもモヤモヤが残るのが良いですね。

    0
    2026年06月13日
  • おまえレベルの話はしてない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    芝。大島。謙吾。奨励会。3段と棋子の壁。棋士になってからの苦悩。早くに辞めて、東大卒で,弁護士。諦め方を知らない大人。26歳まで。

    0
    2026年06月12日
  • 神の悪手(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ルールが全く分からないのに読み進められる!作品として面白い!というヒカルの碁に通ずるものがある(将棋です)。
    最初短編集とは把握しておらず、全部話が繋がっているものと思って読んでしまいやや肩透かしを食らったのだけれど、それはわたしの読み方の問題なので……。
    やはり表題となっている「神の悪手」が1番ヒリつく展開で面白かった。村尾の棋譜通りに打ってアリバイを手に入れるのか、エゴとプライドを貫いて破滅の道をゆくのか。
    清く正しく生きられない者の話こそ、創作でガンガン書いてほしいよなぁと個人的に思っている。

    0
    2026年06月11日