芦沢央のレビュー一覧

  • もの語る一手

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    ネタバレ

    綾崎隼さんが将棋のアンソロジーに寄稿してると聞いては読まないわけにはいかない!
    今回の綾崎さんの作品は、「僕らに嘘が一つだけ」の2人と同世代の朱莉さんが主人公。もう一度僕らに〜も読み返した上で、こちらも読み返したいな。

    一話目は青山さんのお話らしく、前向きな気持ちになる門出の話。
    葉真中さんは初読み。ただただ少年の手腕に鳥肌。
    弟子にしたかった少年を冤罪から救うという白井さんの話にはびっくり。そういう将棋との絡め方もあるのか。
    橋本さんも初読み。この一戦を勝てば夢が叶うという相手への対応って悩ましい。そこで手を抜かれて夢を叶えること、本気で相手してもらって破れること。
    芦沢さんは気になっていた単行本の表題作?思いがけず読めて嬉しい。本気で目指していて、応援もしてもらって、でもそれを辞めたい時の気持ちを思うと胸が締め付けられた。

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    2025年11月24日
  • 罪の余白

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    著者の処女作。

    娘の死から暴走する父親、真実を隠蔽しようとする同級生。悲しく、重い。
    たぶん好みが分かれる作品だと思うけど、自分は大好物でした。

    ベタの特徴や、アスペルガー疑いの心理学教授といった一癖あるオリジナリティもあるが、似たような話も結構あるから満点にはならず。

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    2025年11月18日
  • いつかの人質

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    最初から最後までずっと惹きつけられたままでした。
    こんなに人物それぞれの個性があって、理解出来ない考え方する人がいて、でもそれも当人にとってはその時の100%なんでしょうね。なんかすごかったです。

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    2025年11月03日
  • 罪の余白

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    再読です
    『悪いものが来ませんように』と似た話の進み方
    子供を先に亡くしてしまう親のどうにも出来ない感情が読んでて辛い
    早苗さんのようなまっすぐな人の存在が救いだった気がする
    いい話だったかと言われるとそうではない
    ただ、芦沢央さんの本はまた続けて読みたくなるんだよねー

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    2025年10月20日
  • 魂婚心中

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    芦沢央さんのイメージと全然違う作品ばかり。
    設定が突飛で、最初の数ページ理解が難しい話もありましたが、一旦内容が分かってまた最初から読み返すと納得できてすごくおもしろい!

    一番気に入ったのはゲーマーのお話。ゲーム実況はほとんど見たことないのですが、文章からリアルに映像が想像できて臨場感がありよかったです。

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    2025年10月13日
  • 貘の耳たぶ

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    ネタバレ

    こんなにも読むのが辛く、苦しい本は読んだことがないです。
    同じ歳くらいの子どもを持つ母親として、そしてどちらかといえば(自分は母親になるべきじゃなかったのでは?と思う意味では)繭子寄りの自分にとっては共感なんでしょうか、震えるほど怖くなりました。
    自分は大丈夫だと思う一方で、自分の子供がいなくなる恐怖を背後に感じながら、自分の子供が泣いている姿を思い浮かべながら読んでしまったので、本を読んでいるのが電車の中だったとしても涙目だったと思います。
    本当に辛くて帰ってからは焦るように子どもを保育園に迎えに行って、抱きしめました。

    実際に自分が他の子と取り替えをするかといえばたぶんしないけど、してしまうほどに追い詰められる気持ちは出産したからこそわかります。まだ母親になりきれない自分がこの子を本当に幸せにできるのか?そう思いながら私も育児をしてきました。
    保育園でしっかりしている子を見て働く人を羨む気持ちも、本当はもっと子どもと一緒に過ごすべきなのでは?と思う気持ちもどちらもわかります。そして、いつか終わりが来るということを常に感じていないと子供との時間を本当に大切に出来ない皮肉も感じます。

    私が思う母であることの辛さが全部詰まってる本でした。繭子がタグを取り替える前に踏みとどまる世界線を想像して幸せを願ってしまいます。

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    2025年10月10日
  • 今だけのあの子

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    ああ、『この人は私がいなければ駄目なんだ』と、自尊心や己の存在意義を相手に求めてしまう気持ちがわかるな……。
    どの物語にも『この子のそばには私が』という関係性が描かれていて、自分の胸の中の暗い部分を照らされたような、羞恥心というか……ズキズキ痛むような感覚がありました。

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    2025年10月07日
  • もの語る一手

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    祖父に誘われても覚えきれなかった将棋。そんな私でもすごく楽しむことができた。青山さんと貴志さんのものは特に楽しめました。アマチュア(将棋教室)から的中屋、女流棋士と将棋1つを取ってもいろんな話が出来上がるのはすごい!しかも皆さん超有名な作家さん。1冊で得できました。

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    2025年09月29日
  • 雨利終活写真館

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    なんとなく文章の雰囲気が違うなあと思ったら、これ十年前の作品なのか。
    遺影専門の写真館なんて初めて知った。
    あとがきを見たら、実際にそういう専門の写真家さんが居たみたい。
    遺された人達がちゃんと前を向くための謎解きは、少し切なくて温かくて、不意に泣きそうになった。
    この頃から人間の心に焦点を当てたミステリーを執筆されてたんだなあと。
    これからも描き続けて欲しいと思いました。
    それにしても、雨利はミステリアスすぎて気になる。
    道頓堀はキャラが良い。凄く好ましい。
    この二人の背景も読んでみたかったな。

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    2025年09月28日
  • 今だけのあの子

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    少し想像していたものとは違っていたが、解説を読んでいろいろ腑に落ちた。
    それぞれの物語の友情が今後どうなるか分からないけれど、もしこの先は離れてしまったとしても、この時過ごした時間に嘘はないはず。

    私自身、昔からの友人はほとんどご縁が途切れてしまって、自分の友人との関わり方が良くなかったのかなぁと少し自分を責めていた。
    けれどもそうとは限らないのかなと思えた。あの時、仲良かった“あの子“たちは、“今だけ“だったのかもしれないけれど、大切な人だし、色んなものを与えてくれた。きっと私も“あの子“にとって、そんな存在だったはず。
    私が時々、何してるのかなと思い出すように、“あの子“たちも、ふと思い出す瞬間があるのかもしれない。それだけで十分。

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    2025年09月24日
  • こわい話の時間です 部分地獄

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    著名作家による小学生向けホラーンソロジーシリーズ。
    学級日誌版より、こっちの方が読み応えあって、面白かったです。
    サブタイトルになっている作品の著者が斜線堂有紀だったので、それもちょっとうれしかったかも。このメンバーだと、宮部みゆきか?って思ったのですけどね。
    ルビは中学年程度です。文字も大きめで、一話に一つ挿絵があります。
    「えんまさん」黒史郎
    嘘をつくのが大好きで、それもとても上手に嘘をつくハルト。家族に怒られてもけろっとしています。おばあちゃんはえんまさんのことで諭します。おばあちゃんが話すえんまさんはちょっと具体的で...。
    「おはよう、アンちゃん」太田忠司
    絶対に空き地がなかった場所に空き地ができて、家ができてアンちゃんがいた。みんな普通に受け入れているけどアンちゃんなんていたっけ?そう、穂香にだけは通じないと思っていたよ、だって穂香も...。
    「青いコップ」加門七海
    おばあちゃんのお葬式に行った家で青いコップが変なところに置かれていた。飲んではだめよ。そういう食器は高いところに届かないものたちのための器なの。
    「きれいずかん」井上雅彦
    開かない引き出しをずいぶんほったらかしにしていた。なんとか開けてみると中からノートが。自分が書いたものみたいだけど、覚えていない。ずいぶん変わった絵が多いような?
    「部分地獄」斜線堂有紀
    藤本は自分は子どもの罪深い部分一部だけを地獄に落とすのを仕事にしている男と、公園で会う。たとえば、罪深い嘘をついた子ども。ほとんど溺れているけど口だけ息ができるとか。蹴った子ども、足だけすりつぶされるとか。
    「おやすみ、ママ」宇佐美まこと
    期間限定できたサーカス。鏡の迷路で僕は変なものをみた。偽物を追い出すためにはどうする?ちゃんと、追い出せた。
    「靴と自転車」澤村伊智
    正樹は転校し、三田と仲良くなったが、三田は自転車を停めるとき、幼稚園くらいの子どもの靴を、向きを必ず同じにして置く。霊能者の人に教えてもらったそうだ。
    「ログインボーナス」芦沢央
    ログインボーナスみたいに考えて、百日間通い続けると願いが叶う神社があるって、お姉ちゃんが聞いてきた。離婚していなくなったお父さんに会いたい。お姉ちゃんは何を願っているのかな?
    「宮部みゆき」よあるきのうた
    私の両親は夜勤のある工場で働いていて、私はしょっちゅう夜に一人になる。でも、リサイクルショップでかってもらった大きなテディベア「ダンク」がいるから大丈夫。あと、部屋を掃除するのも好き。お金をもらって、必要な洗剤をスーパーに買いに行ったとき、変な抑揚でしゃべる女の子と友達になった。

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    2025年09月17日
  • 今だけのあの子

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    本当に全部おもしろかった… 最後の解説読んでやっとそれぞれの繋がりに気付いて更に驚愕。。芦沢央さんの全作品読みたい気持ち

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    2025年09月16日
  • 魂婚心中

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    もし推しと死んだ後に結婚出来るとしたら…どうする?
    独身で亡くなった場合、魂婚という死後の結婚式を葬式とともに行うのが普通の世界で、偶然にも推しがマッチングアプリで魂婚相手を探してる事を知ってしまう…
    もし彼女が死んだ後すぐに死ねば結婚できるかもしれない…

    SFミステリ短編集。
    表題作の魂婚心中も面白かったけれど、RTAネタやネットスラングもりもりの話など、Twitter民ならにやりと楽しめるネタが満載!
    楽しかったー!!

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    2025年09月11日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    芦沢央さんの短編集。この本の短編は、全て将棋をテーマに扱っています。”将棋の短編でミステリーが成立するのか?”と思いましたが、読んでみたら見事に著者の作り出す世界にハマってしまいました。

    アマチュア大会優勝者の小学生がプロ棋士とのイベント対局であと一手での詰みをことごとく外す手を選択する。優勝するほどの棋力がありながら、なぜそのような指し手を選択していたのか。読み間違いではなく”対局を敢えて終了させない”ための選択の裏側には盤面以外での悲しい戦いが絡んでいた…「弱い者」

    三段リーグ最終戦前日に訪問してきた友人棋士。ところが、ふとした不注意と悪い偶然から主人公である棋士は、彼の死に関わってしまう。訪問時に彼から示された対局の展開を予測した棋譜通りに対局を進めれば、自らのアリバイが成立する。プロ棋士へ最後のチャンスである対局において、アリバイを成立させる保身と、棋士として自らの判断で指し手を選択する矜持のはざまの葛藤の末に主人公が選択した手は…「神の悪手」

    他短編3編とも、将棋の知識が無くても十分楽しめる内容でした。芦沢央さんにちょっとハマっていますが、本書も期待を裏切らない完成度でした。

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    2025年09月11日
  • 今だけのあの子

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    女性の友情をテーマにした短編集。
    話がつながっていることに解説を読んで気付きました...!
    共感できる点もありつつ最後は感動や気付かされることがたくさんあった。

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    2025年09月03日
  • 魂婚心中

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    発想が面白く、着地点が予想できない作品ばかりでとても楽しかった!
    表題作「魂婚心中」、「閻魔帳SEO」が特に好き。
    芦沢央さんは名前だけ知ってて初挑戦だったのですが、他の作品も読んでみたい。

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    2025年08月21日
  • こわい話の時間です 部分地獄

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    9人の作家によるアンソロジー。
    5人が既知だったので読んでみるか、と。

    全体的に面白かったけども、加門先生、斜線堂先生、澤村先生の作品はかなり良かったなー。特に斜線堂先生のはゾワっと来た。

    芦沢先生と宮部先生は怖いというよりは不思議な良い話ってところか。これも良かった。

    短い話は外れることも多いけど半分以上は 面白かったので良いアンソロジーであった。

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    2025年08月20日
  • 今だけのあの子

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    帯の全編、衝撃展開に惹かれて読んだが、特に衝撃も無く淡々と女の怖さ(?)の話だった。
    小説自体は面白かった!

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    2025年08月18日
  • 雨利終活写真館

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    単行本の刊行は2016年で、
    芦沢さんのキャリアでは序盤の作品。

    編集部からの要請もあったという
    キャラクターの強さに比べて、
    そこから得られる成分は控えめ。

    解決への道筋もひととおりではなく、
    1冊・3エピソードで終わってしまっているのは、
    まだ満足感からは遠かった。

    まだ続きのエピソードが見たい1冊。

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    2025年08月18日
  • 今だけのあの子

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    芦沢さんの作品初読書

    帯通り展開が読めなくて面白かった
    だけど、暗すぎず報われているお話たちで
    なんだかほのぼの

    帰らない理由のシリーズが好きだった
    5作短編集なのでサクサク読めるのでおすすめです

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    2025年08月17日